『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第9話「覇者の聖典を手に入れろ!」の感想 【博物館のお遊戯を超えた超次元サービス】

 毎週水曜日夜7時からテレビ東京系列で放映されている超次元おもしろアニメ『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』の恒例の感想文。今回はその第9話「覇者の聖典を手に入れろ!」を観ての感想を書く。

 今回もまた加筆修正すると思います。また今回に限らず感想文は毎回書き足しや書き直しをしていますので、しばらく時間を置いて再度読んでもらえると非常にありがたいです。



 当ブログは、『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第8話「極めろ!化身アームド!!」の感想 【ひょっとしてミキシマックスはギャグでやってるのか?】
 をご覧ください。

 で、一覧表示されます。

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 舞台はいきなりの200年後。

 クラーク・ワンダバット(CV:吉野裕行)が操縦するキャラバンがある建物の前に静かに着陸する。何かいわくありげな雰囲気で近辺の茂みに身を潜める松風天馬(CV:寺崎裕香)たちチーム雷門の一行。

 その建物はサッカーミュージアム(サッカー博物館)だった。キャラバンの中ではワンダバが何やらルートが表示されたモニタを前に、天馬たちに指示を出す。これはこの建物に潜入するという布石だろうか?



 ワンダバの指示をインカムで受けるフェイ・ルーン(CV:木村亜希子)が暫定的にこの集団のリーダーとなり、一行はサッカー博物館への潜入を開始する。果たして彼らの目的とは……?


 完全に余談というかグチだが、こうした変則的なオープニングはメチャクチャ感想文が書きにくくて困る。このブログつぶしか?



   オープニング(情熱で胸アツ!)



 物語はすこし前、ゴッドエデンから雷門中学に帰ってきた頃に遡(さかのぼ)る。顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)からサッカー棟が破壊されるとの急報を受け、雷門中に帰還した天馬たち。

 だが工事の方はすでに着工されており、サッカー禁止令がある手前、その工事に反対するわけにもいかず、天馬たちは工事中を示す金網の前で何も出来ないでいた。サッカー棟は取り壊され、跡地には野球部の練習場が設置されると、どこから聞いてきたのか、神童拓人(CV:斎賀みつき)が説明する。落胆しつつも、天馬は持ち前の何とかしないと、という気持ちを胸に期する。


 結局戻っては来たものの、天馬たちには手をこまねくばかりでサッカー棟を救う手段が見い出せない。一行は鉄塔のある高台に集結し、善後策を練ることにする。



 フェイが珍しく感情を剥き出しにするように手のひらを拳で叩き、無念さを表現する。結局はサッカー禁止令が壁となっている訳で、それを何とかするには敵チームであるプロトコル・オメガ2.0を倒すしかない。プロトコル・オメガ2.0との戦いの過程で敵の手に落ち、史実的には死亡したことにされている円堂守(CV:竹内順子)を取り戻すためにも勝利が必須だ。

 ただ勝利の鍵となる力、化身アームドは今のところ天馬一人しか使うことが出来ない。他のみんなも化身アームド出来るようになればチーム力もアップするのにと、できんボーイの他選手に向かってナチュラルに自分のエリート風を吹きさらす天馬くんが憎い。

 サッカー禁止令がある中、おおっぴらに特訓することも出来ないと錦龍馬(CV:岩崎了)が嘆く。帰ってきても何も出来ないのなら、ゴッドエデンで特訓の続きをやっておいたほうが良かったんじゃ……? ゴッドエデンは現状では唯一サッカーの特訓が出来る場所なのに。シュウ(CV:沢城みゆき)との別れがよけい切なくなってくるじゃないか。

 さらに懸念事項として、今の彼らはフェイを合わせても6人で、数も足りない。サッカーチームの正式な人数の11人であるプロトコル・オメガ2.0と戦うには、今のところフェイの能力であるデュプリの力を借りるしかない。畢竟(ひっきょう)、フェイの負担が増すこととなるが、フェイは健気にも笑顔でそれを苦にしないと語る。

 そこでワンダバが大声を上げて何かに思いが至ったことを告げる。


 ワンダバ「そうだ! 覇者の聖典を使えば!!」


 フェイのみがその言葉にピンと来る。だが他のメンバーはポカーン(゜д゜)状態。それもそのはず、「覇者の聖典」とは最強のサッカーチームの秘密が書かれた書物で、それは200年後の世界のサッカー記念博物館に所蔵されているという。

 だがそれほどすごい書物ならサッカーを敵視するエルドラドが最強のサッカーチームを作っているのではないのかと、マネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)が指摘する。

 天馬はその言葉に納得するが、それには実は合理的な理由があった。またもや神出鬼没的に現れたクロスワード・アルノ(CV:楠見尚己)博士がそのことを説明する。



 熱弁するアルノ博士。瞳孔(どうこう)がおかしい。マッドサイエンティストか?


 アルノ博士が言うには、覇者の聖典は暗号化されていて誰にも解読することが出来ない書だという。それは伝説のプレーヤー・「マスターD」という人物が書き残した書で、その書の内容が誰かに独占されればサッカー界のバランスが崩れかねないほどであったという。そこでマスターDはあらかじめその内容を暗号化して記したらしい。つまりエルドラドもそれを解読できず、最強のサッカーチームへのノウハウを手中にしてはいないという訳だ。ただサッカーを敵視するエルドラドの場合、解読できないならいっそのこと誰かの手に渡る前に処分すると思うんだけどね。

 ただエルドラドですら解読できないのなら、天馬たちにも不可能だということだ。アルノ博士なら解読できるのかを確かめようとする天馬だったが、アルノ博士は現れた時と同じ唐突さですでに姿を消していた。

 ワンダバが読めるかどうかで悩むのは後回しにし、まずは覇者の聖典を手に入れてみようと提案する。今行動しないと、200年後にはサッカーは失われ、マスターDのサッカーへの思いの結晶である覇者の聖典も同時に消えてしまうと語る。

 ワンダバの熱の入った訴えに心を突き動かされた天馬たちは、200年後の世界に向かい、覇者の聖典を手に入れることを決意する。サッカー棟を守ることが出来ずにクヨクヨしていたメンバーの姿はもうない。みんなが強い心を持って、次に成すべきことを見つけたのだ。サッカーを守るという10個の強い決意を載せ、キャラバンは200年後の世界へとタイムジャンプする。


 ワームホールを抜ける間、これまでとは違って初めて未来の方向へと向かうということに葵はワクワクを隠しきれない。SF大好きの山菜茜(CV:ゆりん)がそれを受け、未来世界への憧れを語る。2人の楽しげな様子に呆れたように「遠足に行くんじゃないんだぞ」と苦言を呈する瀬戸水鳥(CV:美名)だったが、その横では葵と茜など比べものにならないぐらいワクワク遠足気分のガキンチョ2匹が存在した。



 こいつら……。


 目を輝かせながら未来への憧れを抱く西園信助(CV:戸松遥)は、その未来から来たフェイに対し、200年後の世界はどのようなものかを尋ねる。天馬も興味津々になってその話に乗っかる。さらに錦まで、車が空を飛ぶとか時間を飛び越えたりするといった、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」で聞きかじったようなベタな未来図を述べる。

 フェイは行けば分かるとつれない返事に徹するが、未来話にダボハゼのように食いついた天馬くんはなおも食い下がって、フェイがどんなところに住んでいるのかや、家族構成などを無邪気に質問する。しかしフェイは答えづらそうに顔を背(そむ)けてしまう。こういったところにフェイの秘密の顔が隠されているように思う。彼がセカンドステージチルドレンという可能性がさらに高まる疑惑の態度だった。


 そうしているうちにキャラバンはワームホールを抜け、200年後の世界に到着し、ある建物の前に静かに着陸する。そう、ここで今回の冒頭のシーンに繋がるという訳だ。


 この地に向かう前に、天馬たちはフェイとワンダバの2人にサッカー記念博物館についてレクチャーを受けていた。やはり何といっても貴重な財産でもある覇者の聖典が展示されている博物館。その警備態勢も相当厳重なものとなっているだろう。そこでワンダバがセキュリティコンピュータにハッキングし、天馬たちを安全に覇者の聖典のある第3展示室まで誘導するという訳だ。


 その時のワンダバの言葉を思い返しつつ、天馬はワンダバのハッキング成功を心の中で祈る。

 ハッキング完了の報を受け、ついに天馬たちは博物館への潜入を開始する。フェイの服の腕部分に取り付けられているパッド状の端末コンピュータで進入路を確認し、さらにそれを操作して入口を開く。



 長い階段を抜け、ハシゴを降り、迷路のような道のりを進んで行く。ワンダバからの指示、及びフェイの端末のせいで迷うことはないが、誰かに発見される可能性が常につきまとう、緊張を強いられる長い道のりだ。



 指示役のワンダバと、マネージャー3人娘はキャラバンに居残り。ここから天馬たちのミッション成功を祈る。


 ワンダバの指示通りに進んできた天馬たちだったが、大きな扉の前で誤算が生じる。フェイの開扉(かいひ)の操作が効かない。その扉はセキュリティコードが違うらしい。ワンダバの操作後、もう一度試すがやはり扉は開かない。ハッキングが効果を及ぼしていない部分のようだ。

 セキュリティコードの解析には時間が掛かり、その間に侵入を発見されてしまう危険度も上がる。やむを得ず別のルートを問うフェイ。空調ダクトを使えば前進が可能らしいが、それにしてはワンダバの指示は冴えない。何か懸念事項でもあるのだろうか?

 とにかく天井部分にあるダクトに潜り込む一行。一番でかい錦が足場役を引き受けたのだろう、最後に天馬と剣城京介(CV:大原崇)に引っ張り上げられる。これでルートを変更して、一行は前進を再開する。



 狭いダクト内を四つん這いになって進む天馬たち。不自然な格好での前進に、みんな苦しそうだった……が、ちびっこい信助だけはちょっと屈(かが)むだけで普段通りにスイスイ歩けている。


 そしてダクト内の突き当たり、天馬がレバーを操作すると、道が開けた。だがその先は、大きな何もない空間がパックリと口を開いていた。空調用の大穴だろう。穴の端に順路はあるが、その先が部分的に繋がっていないということに茜が気付く。先ほどワンダバの指示の歯切れが悪かったのは、つまりこれが原因だったらしい。



 ワンダバ「危険だが頑張ってもらうしかない!」


 断崖絶壁のような空間。ものすごい深みを抱いた穴の底などまったく見えない。落ちてしまえば命はないだろう。恐怖に顔を歪(ゆが)める天馬たちだったが、前進するには穴の向かいにあるハシゴを登るしか手はない。ただそのハシゴはかなり高い位置に設置されており、普通に近づいても届きそうにない。

 みんなの力を合わせてハシゴにたどり着き、道を開くしかないと神童が鼓舞(こぶ)するように勇気づける。


 先ほどのダクト進入時と同じく、一番大柄の錦が土台役を務める。そしてフェイと剣城がサポート役を務め、錦の上に神童、さらにその上に天馬が乗っかる。そして一番小柄な信助が最後に天馬の肩に足を置き、ハシゴに手を伸ばす。だがわずかに届かない。

 頑張って身体と手を伸ばす信助だったが、不意にバランスを崩し、落ちそうになってしまう。その揺れは下の天馬の足場も揺るがせ、彼らは穴に落ちてしまいそうなピンチに陥る!



 だがこのピンチに機転を利かせた天馬が信助をハシゴに向けて投げつける!

 信助をハシゴに送り、さらに壁に激突するのをなんとか防ぐ天馬。フェイ、剣城の支えのおかげもあり、天馬と神童も九死に一生を得た。




 助かってホッとする天馬くん。上の神童の「俺、死んだ〜!!」というような表情が印象的だ。


 肉体的にも精神的にもキツい展開だったが、何とか順路は確保できた。ハシゴに飛びつき、殊勲(しゅくん)のジャンプ力を神童に褒められた信助は嬉しそうに鼻の下をこする。

 そのピンチの様子が見えていたのだろうか、キャラバン内でもワンダバと3人娘たちがホッと安堵(あんど)の息を吐いていた。天馬たちの行動にダメ出しをするワンダバに対し、無茶をやらせた張本人のクセにと、すかさずツッコミを入れる水鳥。アルノ博士にも茜にも、そしてワンダバにも……と水鳥は完全にツッコミ役だ。


 反対側のハシゴの先も、当然だがやはりダクトだった。そこを抜け、また扉の前にたどり着いた一行に、ワンダバがセキュリティコードを送信する。



 もしまた開かなかったら……という最悪の事態を想像し、天馬たちの表情が引き締まる。端末を操作しながら思わずフェイがつぶやいた「開いてくれよ」の言葉は、その場にいる全員の思いを代弁していたに違いない。


 幸いコードはリーガルだったようで、扉はグリーンの光を点けて開く。そしてまたも複雑な道のりを抜けていく一行。だが順路の横に人型をした物体を発見し、足が止まる。それはこの博物館を警備するロボットだった。発見されてしまっては大変だ。天馬たちは回り道することで回避する。


 そしてついに目的の第3展示室への侵入を果たす。室内の一番奥に、覇者の聖典が見える。だがその前には無数の赤い光条が……。それは触れると警報が鳴り響くセンサー、だった。フェイは端末を駆使し、そのガードシステムを解除しようとする。


 端末が緑の光を発し、解除終了を告げる。だが聖典を覆うカバー部分は消滅したが、肝心の赤い光条は一向に消える素振りを見せない。センサーの駆動は別のシステムらしい。

 フェイは失望の声を上げ、端末をいたずらに操作しまくる。警備ロボットの到着までにそのシステムを解除するのは困難のようだ。ここまで来て……の思いが支配する中、天馬はセンサーの動きをじっと見つめていた。

 そしてその一定の法則性に気がついた天馬は、驚くべきことに聖典に向かって駆け出した!



 無数のセンサーが待ち受ける中に駆け込む天馬の行為はどう見ても無謀だった。だが天馬は恐ろしいほどに非凡な才を発揮し、センサーをかわしまくってゴールである聖典に近づいて行く。


 フェイ「その方法があったか!!」


 ……などと感心するフェイだったが、降り注ぐ雨粒をかわすようなこんな芸当、この世で天馬にしか出来ないと思うんですけど。



 こんな芸当の一例。『怒首領蜂大往生』もきっとノーコンティニュークリア出来る反射神経(分かりにくいボケだが、ハードモードは人類にはクリア不可能と言われた超ムズゲー)。


 どう見ても何回かセンサーに触れていると思えるのはこちらが凡人だからだろうか? とにかく天馬はセンサーをかわして、見事覇者の聖典をゲットすることに成功する。天馬は雨が降ってても傘いらないな。


 そして帰路。再びものすごい反射神経でセンサーをかわして戻ってくる天馬だったが、さすがに無理を来たしたのだろう、コケてしまう。だが倒れ際にも聖典を手ではじき、床に落とすことなくフェイにパスしてのけるのはさすが天才といったところだろう。



 弘法も筆の誤り(こうぼうもふでのあやまり)か、コケる天馬くん。


 最後の最後で聖典がセンサーに触れてしまったらしく、第3展示室は暗転し、侵入者を告げる警報音が高らかに鳴り響く。天馬は自分のミスで見つかったにもかかわらず、そんなことなかったかのような口ぶりで「行こう!」と声をかけて脱出を示唆する。

 もう小細工する意味もなくなった。聖典を手にしたフェイを先頭に、一行は脱出に向けて走り出す。



 「バレた! ずらかるぜ!」の図


 侵入者の件と、覇者の聖典の喪失はすぐさまエルドラドの議長・トウドウヘイキチ(CV:相沢まさき)の耳に伝わる。エルドラドの最高研究機関ですら解読が不可能だった聖典ではあるが、そのまま捨て置く訳にも行かない。


 警備ロボットから逃げる天馬たち、物陰に身を隠しワンダバに連絡を取る。だがワンダバは「自力でなんとかしろ」とものすごくドライに言い切り、善後策を与えてくれない。

 そうこうしているうちに警備ロボットに見つかってしまう。慌てて逃げ出すが、狭い通路で前後から挟み撃ちにあってしまう。開き直ったように突進する天馬たちは、意外とあっさりと前方のロボットたちをかわして抜けてしまう。挟み撃ちにしていたはずのロボットたちは同士討ちするかのように激突し合い、壊れてしまう。警備ロボットの割にザルすぎる。


 ただ天馬たちの正体がトウドウに知れてしまう。聖典を奪った犯人がこれまでエルドラドの行動を阻害(そがい)してきた天馬たちであること、さらに暗号を承知で盗みにやって来た天馬たちがその解読方法まで知っている可能性を考慮したトウドウは、天馬たちを絶対に逃す気はない。


 トロフィーやユニフォームなど、サッカー用品を展示している部屋に潜んで再度ワンダバにコンタクトを取るフェイ。その道をまっすぐ進めば良いと聞かされた段階で警備ロボットの追っ手が迫り、ワンダバのその説明を最後まで聞く前に逃げ出す一行、ワンダバの大事な助言を聞き逃してしまう。


 最後に扉を駆け抜けたフェイは、端末を操作してその扉が開かないようにする。これで追っ手の追跡を逃れることが出来る……と思った矢先、その部屋の照明が灯(とも)る。

 そして先行していた天馬たちの周囲に緑色の膜のようなものが張り巡らされる。その意味に気づいたフェイが慌てて天馬たちに合流しようとするが、わずかに手遅れだった。



 フェイと分断されてしまった!!


 地面に見慣れた白線が引かれて行く。さらにサッカーゴールが両サイドに浮上してくるのをもって、この部屋がサッカー場であることが判明する。そして壁からはさっきの警備ロボットに似たロボットが5体、ゆっくりとその歩を進めてくる。

 天井からアナウンスの声が響いてくる。そこはこの博物館のイベント部屋の一つ、「サッカーバトル体験ルーム」だった。

 実はこの部屋のイベントこそ、先ほどワンダバが伝えきれなかった大事な部分だった。この部屋を通過するには、サッカーバトルでロボットたちに勝利しなければならないという。ロボットが5体、こちらもフェイを欠いた5人という、5対5の勝負が行われる。


 こういう強引な展開にはもう慣れっことなってしまっている天馬たちは、本日何回目になるのかもはや不明の「やるしかないな!」の神童の言葉で戦闘モードに入る。



 ロボットチームのメンバー表。みんな同じでわざわざ見せられても意味ねえ! かろうじてキーパーが色違いというぐらいか。


 そして試合が開始される。チーム雷門のキックオフ。神童からパスを受けた錦は前を塞ぐロボットを抜き去る。……が、ロボットが地面を強く叩くと、そこから電流のような光線が現れ、錦を襲う。



 名称が出たので正式な必殺技なのだろう、「ブリッツブリッジ」で感電する錦。おいおい、この博物館では来客にこんな殺人的な技を使うのか? それともこれはあくまで不法侵入者に向けての特別な仕様なのか?


 不意を撃たれたこともあり、錦は激しく倒れてしまう。ボールはサイドを割り、ロボチームのボールに。


 錦「えげつないことをしよる奴らぜよ〜!」


 敵ロボットのドリブルを奪い取った剣城から天馬にボールはパスされる。だが素早く間に割り込んだロボットに阻止されてしまう。この辺のロボットたちはまったく見分けがつかず、どのロボがどういう動きをしたのかなどがほとんど分からない。せめて背番号つけろや。



 神童のシュートも止められる。敵のキーパーだけは色黒なので見分けがつく。


 その後も一進一退の攻防が続く。試合展開は白熱するのだが、ロボットと違い生身の天馬たちは疲れが蓄積していた。さらに逃亡中の身である天馬たちは早く事態を打開したい。


 大きくパスを出され、ゴール前に渡るとピンチとなる局面、それを救ったのは剣城のジャンプしての胸トラップだった。それを見た神童は、その独自の勝負勘から今が好機だと判断し、天馬にオーバーラップを指示する(キャプテンは天馬なのに……)

 そして剣城から天馬にボールは渡る。天馬はここで決めるとばかりに、化身「魔神ペガサスアーク」を出現させ、さらにアームドする。天馬を囲むロボ2体が繰り出す「ブリッツブリッジ」を目にも止まらぬ素早さでかわした天馬。



 「ブリッツブリッジ」はお互いのロボ同士が喰らい、同士討ちを誘う。


 危機を察したか、敵のディフェンス役を担当するロボ2体がゴール前にバリヤを張る。天馬はそれをものともせず、渾身のシュートを放つ。




 コイツらキーパーじゃないんだけど、手を使ってて思いっきりハンドくさい。錦を痺(しび)れさせた技といい、メチャクチャ卑怯じゃね?



 だが天馬の化身アームドシュートはロボット如きが3体集まったところで防ぎきれるものではない。豪快にゴールを奪い、このサッカーバトルは天馬たちが勝利を収める。

 化身アームドを完全に使いこなした天馬の大活躍で事なきを得たチーム雷門(スコアボードには「天」の文字が……。もしかして、チーム名はまたテンマーズなの?)。試合終了と共に周囲を覆っていた緑色の発光も消滅し、フェイも再び仲間と合流することが出来た。


 最後の扉を抜けたその先では、キャラバンが彼らの帰還を待ちわびていた。葵の誘導のもと、乗り込んだ天馬たちを載せ、キャラバンはタイムジャンプする。覇者の聖典を手に入れ、エルドラドの追跡をなんとか振り切ることに成功したのだ。


 天馬たちを取り逃がしたと連絡を受けたトウドウは、眼光鋭く覇者の聖典の奪還を命ずる。



 眼光よりもそのモミアゲが怖いトウドウ議長。なんか刺さると死ぬ系の毒持ってそう。オコゼか?



 現代に無事帰還した天馬たちは、とりあえず木枯らし荘の天馬の自宅に落ち着く。



 人数多(おお)! ちなみにフェイ、ワンダバ、信助、神童、葵以外は天馬の部屋に来るのは初めてのはず。


 覇者の聖典は手に入れた。しかしここからは取りに行く前の懸念が現実的な壁となって彼らの前に立ちはだかる。この暗号を読む手段、という壁だ。だが天馬は楽観していた。

 書き手は誰かに読んで欲しいからこそ、暗号にしてまでこの世に残したはずだ。つまり、何らかの解読法があるはずなのだと。ケセラセラの天馬らしい発想だが、全員がその意見に賛同する。サッカーを愛する者同士、マスターDの気持ちも自分たちと同じはずだと心に言い聞かせているからだろう。


 天馬は意気込む。最強のサッカーチームを作るための鍵は入手した。あとはそれを読むだけなのだ。そしてきっと解読し、サッカーを、円堂を取り戻すのだ!

 そのための困難など、天馬には障害とも思えなかった。




 次回に続く



  エンディング



 元祖『イナズマイレブン』をご存知の方なら、今回触れられたマスターDが円堂の祖父の円堂大介(CV:藤本譲)であり、その暗号と言われる文章が単なる悪筆であるということも、すでにお気づきであろう。それにしてもエルドラドの最高研究機関ですら解読できない悪筆って……。

 何にせよ、爺ちゃんの悪筆を読めるのは円堂なんだけど、肝心の円堂が敵に囚われていてこの場にいない。という訳で、次回は聖典の著者自身である、生前の大介に会いにタイムジャンプすることになりそうだ。タイトル的に大介爺ちゃんが出ないとおかしいし。覇者の聖典それ自体がアーティファクトとして使用できそうだしね。


 今回はトウドウ以外まったく敵の描写がなく、心配していたチームA5の面々だったのだが、次回にベータ(CV:伊瀬茉莉也)の隣にちゃんとエイナム(CV:野島裕史)の存在も確認できた。もう一回だけチャンスが与えられたという訳かな? 命令違反の上、天馬に化身アームドするきっかけを与える試合をしてしまったという重い罪からして、ムゲンロウゴク送りは免れないと覚悟していたんだけどね。良かったね。ベータから腹パンされるぐらいの制裁は受けるかもしれないけど、とにかく良かった。


  • 【特別おまけ】こんなに優しいベータちゃん


 朝の挨拶をした私に対する、ベータちゃんの心温まる優しいお返事。

  次回「衝撃の再会!円堂大介!!」に続く。



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