『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第7話「ゴッドエデンの特訓!」の感想 【話が映画とクロスオーバーし始めた!】

 毎週水曜日夜7時からテレビ東京系列で放映されている超次元おもしろアニメ『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』の恒例の感想文。今回はその第7話「ゴッドエデンの特訓!」を観ての感想を書く。

 今回もまた加筆修正しまくると思います。また今回に限らず感想文は毎回書き足しや書き直しをしていますので、しばらく時間を置いて再度読んでもらえると非常にありがたいです。



 当ブログは、『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第6話「壮絶!プロトコル・オメガ2.0!!」の感想 【本当のお払い箱キタ━(゚∀゚)━!】
 をご覧ください。

 で、一覧表示されます。

 で、一覧表示されます。

 サッカー禁止令という改変された歴史を正すため、過去に赴(おもむ)いて敵と戦うことを決めたチーム雷門。だがそこで待ち構えていたのは、想像を超えた強さを誇る敵チームであった。ベータ(CV:伊瀬茉莉也)という新たなリーダーを得た新生プロトコル・オメガ2.0の驚異にただただ圧倒されるチーム雷門。傷だらけの撤退劇の末、彼らが得たものは、仲間たちの離脱と、監督・円堂守(CV:竹内順子)の虜囚(りょしゅう)という、言葉では言い尽くせないほどの完敗のみであった。

 雷門のキャプテンの松風天馬(CV:寺崎裕香)は、自宅のベッドの上でその時のことを思い返し、自らの至らなさを悔やんで拳を握り締める。円堂を救出し、サッカーをもとの楽しい競技として取り戻すため、天馬たちは新たな戦いに臨むこととなる。



   オープニング(情熱で胸アツ!)



 サッカー禁止令の歴史を元に戻すことが出来なかった現在。雷門中学ではやはりその法に縛られ、サッカー部の活動は禁止されていた。部室にも屋内グラウンドにも、サッカー禁止の文字が大書きされた張り紙が貼られ、立ち入り禁止とされていた。

 ベータのマインドコントロールにやられ、三国太一(CV:佐藤健輔)を始めとする多くのメンバーはサッカー部を離脱してしまい、万事休す感が漂(ただよ)う。

 そこにサッカー部顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)がやって来る。数少ない現在の味方の大人だが、彼女は天馬たちの落ち込んだ気持ちをさらに驚かせるような情報を持って来ていた。

 春奈が言うには、円堂が交通事故で命を落とした、というのだ。



 こんな円堂さんは見たくなかった……享年24。妻の夏未さん(CV:小林沙苗)はさぞ嘆き悲しんだことでしょう。


 天馬はもちろん納得しない。春奈の知る時間軸では葬式も執り行われ、天馬たちも参列したということだが、もちろん天馬たちにそのような記憶はない。それは嘘だと真剣な表情で春奈に告げる天馬、そして神童拓人(CV:斎賀みつき)や剣城京介(CV:大原崇)の表情を見て、春奈はその意見を容(い)れる。自らの経験した記憶よりも、天馬たちを信じたのだ。天馬たちへの春奈の信頼感があったことはもちろんだが、あの円堂が死んだなどとは、春奈自身も信じたくなかったということも作用していただろう。


 春奈「(円堂監督は)生きているのね!?」

 天馬「ハイッ!!」


 タイムパラドックスの連関性を確認するため、フェイ・ルーン(CV:木村亜希子)が春奈に、自分が誰なのか分かるかどうかを尋ねる。これでフェイのことが分からなくなっていたら、これまでの歴史も何らかの変更が加えられた可能性が高い。

 だがその心配は杞憂(きゆう)だった。春奈は笑顔でフェイと、そして傍(かたわ)らのクマのぬいぐるみ状の物体・クラーク・ワンダバット(CV:吉野裕行)のことを覚えていた。今回の出来事では、円堂の存在という部分に関してのみ、歴史が変わってしまったらしい。不幸中の幸いではある。またタイムパラドックスのややこしい説明をしないで済むしな。


 今回の事象をワンダバがみんなに説明する。

 円堂がエルドラドの手に落ち、この現在に存在しなくなってしまった状態を、時間の流れは自動的に修復しようとする。そこで時間がつじつまを合わせるためにこのような交通事故が起こったことにしてしまっているらしい。



 【SF3級】の山菜茜(右端 CV:ゆりん)は瞬時に理解し、うなづいて同意するが、他の面々は分かっていない風。特に左の2人は絶対分かっていない。今後一生理解できないかもしれない。


 10年来の知り合いであり、尊敬する円堂の生存を聞かされて、心の底から喜ぶ春奈だったが、フェイはその喜びに水を差す。このまま放置すれば、歴史はこの状態が真実であるとみなし、今の歴史がこれ以降の真実となってしまうという。つまり円堂の死が史実として確定してしまうのだ。

 もう一度過去に行き、再度歴史を元に戻せば良いのではないかと西園信助(CV:戸松遥)が疑問を口にするが、一度改変された歴史を再び変えることは非常に困難らしい。確かにそういう前提だったよね。

 つまり円堂の死を本当の歴史として確定させないためには、プロトコル・オメガ2.0を倒し、円堂を直接取り戻すしかないということだ。フェイのその力説に、天馬たちは異存なくうなづく。そしてその行為が三国たちを元に戻す行為にも直結していると神童は言う。

 その言葉を聞き、春奈は不審げに問い直す。彼女は三国たちが離脱してしまったことは知らないのだ。マインドコントロール光線を浴び、正式に離脱したのは現代(この時間軸的に言えば昨日)のことなのだから、当然と言えよう。

 天馬たちからマインドコントロール光線のことを聞かされ、春奈は絶句する。その影響を排し、三国たちを元に戻すにもプロトコル・オメガ2.0を倒すことが条件となると神童は語る(この件はクロスワード・アルノ(CV:楠見尚己)博士の予測ではあるが)。


 現状置かれた閉塞感(へいそくかん)を打破し、唯一の光明を取り戻すための条件……それは分かっている限り、プロトコル・オメガ2.0の打倒という一点に収斂(しゅうれん)される。


 「倒しましょう、プロトコル・オメガを!」


 天馬は決然とそう言い放つ。同意する一同。そしてそのためには、化身アームドで対抗するしかない。ワンダバは共鳴現象に頼ることなく、自力で化身アームドが出来るようにならなければならないと全員に告げる。



 やっぱり分かってる子と分かってない子とにハッキリ分かれてる。空野葵(右から2人目 CV:北原沙弥香)も実はよく分かってなさそう。


 別次元の自分の力を借りるという形が利用できた共鳴現象。それに頼らずに化身アームドを使いこなすには、自身の力を高めなければならない。一度は使えた天馬はともかく、信助たちが化身アームドを使えるようになるかどうかはフェイにも分からない。だがそれ無しではプロトコル・オメガ2.0相手に勝利することは不可能だろう。

 とにかくやるしかないのだ。



 速水鶴正(CV:吉野裕行)が抜けてしまった今、チーム内最弱気キャラと成り下がってしまった信助を励ます天馬たち。剣城(右端)のこの穏やかな表情は、彼の悪かった頃を知る立場からするととても新鮮だ。



 自身の力を高める、それには特訓しかない。だがサッカー禁止令がのさばる厳しい現状がそれを邪魔する。グラウンドのサッカーゴールにも例の「サッカー禁止」の貼り紙が。



 貼り紙するより前に、撤去されてないのは何故なのだろう?


 学校での特訓は望むべくもないと、天馬たちは場所を変える。だが河川敷、公園などどこもサッカーは禁止され、グラウンドは閉鎖されていた。校則ではなく日本の法律で禁止されているわけだから、考えてみれば当たり前だ。サッカーしてるだけで逮捕されてしまうんだろうなぁ。

 強くなる前提の特訓が封じられてしまってはなす術(すべ)がない。歯噛みして悔しがる錦龍馬(CV:岩崎了)。こう見ていくと、サッカー禁止令という搦手(からめて)の手段に訴えたエルドラドの戦法は、なかなか上手いやり方だったと言える。

 天馬は諦めずに頑張ろうと仲間を叱咤激励するが、頑張ろうにも練習する場所自体が封じられている現状をどうするのかと信助に反論されて二の句が継げない。

 手詰まり感が背後に迫る中、春奈のケータイにメールが届く。その発信者は、かつてフィフスセクターの聖帝として対峙(たいじ)したこともある豪炎寺修也(CV:野島裕史)であった。その連絡内容はともかく、なぜ春奈のアドレスを知っていたのかがやたら気になる。



 稲妻町が一望できる高台に一同を呼び出した豪炎寺。集まった人数の少なさを確認するように一同を見回す。その目がフェイとワンダバに及んだ瞬間、コイツを見られてはマズイとフェイがワンダバの前に、さらに春奈がフェイの前に出て姿を隠す。




 フェイたちを後ろに隠しつつ、春奈は豪炎寺に真実を話して協力してもらうよう提案する。フェイは理解してもらえるかどうか懐疑的だったが、春奈は別の時間軸にいた自分でも理解できたのだからと、なおも押す。

 だがワンダバがそれに反論する。春奈は一度フェイとワンダバに出会っている過去を持っているからこそ理解も容易だった訳だが、豪炎寺の場合その下地がない。フェイがその後を受け、フェイたちの存在を知らないままだった豪炎寺が自分たちのことを、そしてサッカー界の危機のことを理解するのは難しいだろうと、最初の意見を繰り返す。

 そんな春奈たちの気持ちも知らず、豪炎寺は天馬たちを呼び出した理由を語り始める。彼は、円堂を助け出したいと言った! そして、エルドラドの名も。

 驚くべきことに豪炎寺は歴史で何が起こっているのかを、真の敵は何者なのかを完全に把握していた。これにはフェイが驚かない訳にはいかなかった。なぜ豪炎寺には歴史介入の影響が出ていないのか? 彼はその理由として、腕に取り付けたブレスレットを示す。



 それはタイムブレスレットと呼ばれるもので、かつて剣城の兄・剣城優一(CV:前野智昭)が身に付けていたものと同じものだった。時間軸にいつでも干渉できるオプションたるタイムブレスレットの持ち主は、タイムパラドックスの影響を受けることがないという。

 そこにまたも神出鬼没的に現れるアルノ博士。豪炎寺はアルノ博士のことまで知っていた。天馬たちが知らない時間軸で、豪炎寺はアルノ博士に繋がる誰かに会っている可能性がある。

 事実、タイムブレスレットの入手方法を尋ねられた豪炎寺は、「支援者X(しえんしゃエックス)」という謎の人物の名を明かす。何か心当たりがあるのか、フェイの表情に一瞬動揺が走る。

 豪炎寺と支援者Xとの接点は新しいものではなかった。彼がフィフスセクターの聖帝を努めていた頃、真の権力者だった千宮路大悟(CV:川島得愛)は支援者Xから多額の金銭的援助を受けていたという。



 フィフスセクターの設立及び運営に支援者Xが一枚噛んでいたということは、その理念を幾らか反映させていたはずだ。貧しく本来はサッカーが出来ない境遇の子供たちを育成する機関でもあったフィフスセクターは、セカンドステージチルドレンを現出させるためにも尽力していたらしい。つまり200年後の未来でエルドラドと対立するセカンドステージチルドレンを生み出した原動力はフィフスセクターだったと言える。

 そして天馬もそのセカンドステージチルドレンの候補の一人だったと、豪炎寺は言う。



 話は支援者Xの方に戻る。支援者Xはブレスレットとメッセージを豪炎寺に送ってきた。どんなメッセージかという神童の問いに、豪炎寺はブレスレットに備わったボタンを押す。すると音声メッセージが流れる。そのブレスレットを常時身に付けることで、サッカーを救うことになる、という男性の声が再生される。

 支援者Xの真意は分からないが、天馬たちがサッカーを取り戻すために戦っていることを豪炎寺に教えたのも支援者Xなのだ。今のところ、味方だと判断しても良いだろう(仮に利用されているとしても)。

 タイムブレスレットは200年後の世界でも希少であまり数は多くないらしい。つまり支援者Xは自分たち同様、200年後の未来人であるはずだとアルノ博士は喝破する。

 支援者Xの素性の詮索(せんさく)は今していても詮無いことだ。今はプロトコル・オメガ2.0を倒し、円堂を救うことだと豪炎寺は言うが、天馬は困ったような表情を浮かべる。だが豪炎寺はそれだけで天馬が何を言いたいのかが理解できていた。彼は世界で唯一、サッカーが出来る場所を知っていると述べる。……サッカー禁止令って日本だけじゃなく、世界中で施行されてるのかよ!?

 その場所は、「ゴッドエデン」。かつてはフィフスセクターのシード養成機関が置かれた施設の名だ。そこで育成したチームが雷門中サッカー部に敗れた後、ゴッドエデンは閉鎖されたのだが、設備などはそのまま現存しているという。豪炎寺はそこでなら思う存分、特訓が可能だと天馬たちに告げるために彼らをここに呼び出したのだ。

 とうとう拠点を確保できたことに、天馬たちは笑顔を浮かべる。



 その頃、エルドラド本拠地では何やら不穏な動きが起こっていた。プロトコル・オメガの一員であるエイナム(CV:野島裕史)が呼び寄せた仲間、ザノウ(CV:岩崎了)、クオース(CV:大原崇)、ガウラ(CV:佐藤健輔)、レイザ(CV:藤村歩)の4人を前に語り始める。



 自分たちのリーダーは任務失敗の咎(とが)を受け、ムゲンロウゴク送りとなったアルファ(CV:谷山紀章)だけだと宣言し、彼らだけで何やら謀議を始める。これはベータというニューリーダーの存在を否定し、明確にエルドラド上層部の決定に反する行動である。敵側も一枚岩ではないというところを窺(うかが)わせる。



 他方、天馬たちはキャラバンに乗り込み、ゴッドエデンを目指す。キャラバンは時空間の移動だけでなく、空が飛べるというだけでも便利だよね。豪炎寺と春奈の見送りを受け、天馬たちはゴッドエデンに向けて出発する。



 未来人組以外は実はこの地は経験済み。大人同伴でないのが少し心配だが……と思ったら、ジジイは同伴してました(すぐ消えますが)。


 その場所、ゴッドエデンスタジアムを興味深く眺めるアルノ博士。セカンドステージチルドレン誕生の地ということで、フェイも興味津々のようだ。

 信助と錦が、使用できるサッカーボールを発見し、歓声を上げる。天馬も喜び、旅の疲れもどこへやら、特訓の開始を早々に宣言する。


 瀬戸水鳥(CV:美名)と茜が休憩時の給水ドリンクを用意するのを横目に、ユニフォーム姿の天馬は改めてアルノ博士に化身アームドする方法を尋ねる。アルノ博士は勿体(もったい)をつけながら、結局は分からないと投げ出す。



 ズッコケる一同。やはりクールでニヒルな神童、剣城の両名はその崩れ方が少ない。リアクションが薄くて残念な気もするが、他のメンバーは吉本新喜劇なみのズッコケかたしてて、やりすぎ感が鼻につく(笑)。


 まぁそれもそのはず、アルノ博士は時空間の理論は専門でも、サッカーに関してはまったくの素人(しろうと)なのだ。聞く相手を間違えていたという訳だ。でもそれを知ってるはずのフェイとワンダバもズッコケてたけどね。

 とにかくアルノ博士は見学の用を果たしたとばかりに、無責任にもその場を去ってしまう。突然その場から消えるという、彼らしくミステリアスな去り方で。



 そこで代わりに説明しようと燃えるのがワンダバだ。化身アームドとは、化身とプレーヤーが一体となることでその能力を十全に駆使できるようになり、単なる化身よりもずっと強大なパワーを得ることが出来るのだ。

 肝心のその方法は分からないと、アルノ博士と変わらない頼りなさだったが、ワンダバはそれを「出来ると思えば、必ず出来る」と精神論で乗り越えるよう一同に促(うなが)す。剣城にはその精神論のみのアドバイスを一蹴されてしまうのだが。


 「化身の声を聞くんだ」


 助け舟的にアドバイスを出すのがフェイだった。フェイにそのようなアドバイスが出来るということは、フェイも化身アームドが出来るのだろうか?


 実践に移る。天馬はドリブルしながら化身「魔神ペガサスアーク」を召喚する。そこでフェイは改めて、化身の声を聞くよう指示を与える。集中し、心を研ぎ澄まし、力を一気に解放する。フェイの指示通りやってみる天馬だったが、やはり化身アームドは失敗に終わる。

 錦が、もう少し分かりやすく説明するぜよと詰め寄るが、こればかりは感覚的なものであって、言葉で教えても無理なのだとフェイは釈明する。フェイにも化身に耳を傾け、声を聞き、気持ちを一つにすることという以上のアドバイスは出来ないのだ。

 だがそこは「何とかなるさ」で今まで本当に何とかしてきた天馬くん。フェイの言葉に従い、もう一度やってみると気を新たにする。

 剣城、神童、錦、信助も自分たちなりの解釈で化身アームド達成に挑む。だがやはり簡単には成功しないようだ。試行錯誤の特訓が続けられる。剣城と神童はわりかしまともな方法だったが、お笑い担当の信助と錦は、やはりやや間抜けなやり方だった。




 信助は化身「護星神タイタニアス」に飛びつくというベタな手法。「ライディーンにフェード・インするひびき洸」のような絵ヅラだったが、あえなく失敗。




 錦は心の声を聞くというアドバイスをそのまま実践し、彼の化身「戦国武神ムサシ」を振り向いて、直接話しかけるという飛び抜けたバカっぷりを発揮(今回は本気でバカにしてます)。怖い顔の化身は当然ながら黙して語らず。彼ら(?)の周囲を寒風が吹きすさぶ。


 共鳴現象の力を借りたとはいえ、一度は成功した化身アームド、天馬にはその時の感覚が残っているはずだ。自分にそう言い聞かせ、再度チャレンジする天馬。だがやはり身体にまとわりつく寸前にオーラは雲散霧消(うんさんむしょう)してしまう。

 諦めない天馬たちに、外野ではワンダバがなぜか興奮してまたポストペットみたいな色になって声援を送る。



 頑張る天馬にタオルを差し出しながら、協力を申し出るフェイ。2人で実戦形式で試してみようというのだ。こんなに楽しいサッカーを取り上げようとする敵が許せないよね、とやや扇動(せんどう)めいた口調のフェイだったが、サッカーという大事なものを守りたいという意思は共通だ。天馬も笑顔でその意気に応える。だがその2人のやり取りを、剣城が何かを思うようにじっと見つめていた。



 必死で特訓を続ける天馬たちを見守りながら、葵は化身アームド出来るようになるのだろうかと不安を口にする。それを受け、水鳥が自信満々に成功することを請(う)け合う。


 水鳥「(あいつらは)今までどんな困難も乗り越えてきたんだ」


 水鳥の言に勇気をもらったのであろう、葵と茜も強くうなづき、その言葉を肯定する。



 だが特訓は依然上手くいかない。精魂尽きた天馬はピッチにゴロンと横たわる。上手くいかないことを、抽象的なアドバイスしかないということに転嫁する信助と錦。それだけ難しいのだろう。

 そこで何か異変を感じる一同。空から何かが降下してくる。それはプロトコル・オメガが搭乗(とうじょう)しているUFO型の乗り物であった。つまり敵にこの場所が察知されてしまったという訳だ。

 降りてきたのは、あの不穏な行動を取っていたエイナム以下、5人であった。プロトコル・オメガ2.0の名称で呼ばれたことを否定しつつ、自分たちを「チームA5」と呼称する。



 「チームA5」。左から、ガウラ、クオース、エイナム、レイザ、ザノウ。


 エイナムは天馬たちの化身アームド獲得への努力を鼻で笑い、他のメンバーのようにマインドコントロールしてしまうと宣言する。おそらくエイナムたちはエルドラドの許可を得ず、独断で攻撃しに来たに違いない。



 ここで手柄を立てて上層部と掛け合い、彼らの敬愛するリーダーであるアルファの罪を帳消しにしてもらう算段なのだろう。天馬たちを痛めつけて洗脳するとか、雷門が勝った場合に約束した条件を守るつもりはないとか、エイナムはかなりベータに近い性格してると思うんだけど、何でアルファの方が良いんだろう?


 かなりご都合主義的だが、敵は11人ではなく5人だ。今の仲間が少なくなってしまった天馬たちでも十分に対処できる。フェイのデュプリ出しまくって、全員でボコってやったら良いのに……とか卑怯なことを考えてはいけない。

 きっちりと5人で戦うことを決める律儀なチーム雷門。監督に収まったワンダバが出場選手としてフェイを指名するが、フェイは今後のことを考えてそれを辞退する。



 なにげに今期のシリーズはてへぺろが目立つ。


 フェイは声を潜(ひそ)めて、チームA5はエルドラドの命令でやって来た訳ではなく、私的な行動であることを見抜く。そうなると格好の実戦相手として利用することが出来るという訳だ。つまりここでフェイ以外のメンバーに実戦中に化身アームドする機会を与える方が得策だということだ。

 という訳で、フェイ以外の5人で戦いに臨むチーム雷門。フェイはベンチで試合を見守る。実況も審判もない、まさに私闘ではあるが実戦には違いない。この機会に化身アームドを身に付けられれば、大成功と言える。


 試合はチームA5のキックオフでスタートする。エイナムの突進を受けて立つ剣城だったが、エイナムの高い身体能力の前に翻弄(ほんろう)され、あっさりと抜かれてしまう。この戦いは歴史改変とは何の関係もないことを告げるエイナム。それは取りも直さず共鳴現象が起こらないという意味でもある。

 それならば雷門の化身アームドを恐れることも無いという意味だったが、まさにこの状態で化身アームドすることが天馬たちの狙いであり、その辺をエイナムは勘違いしてる。

 だがそんなことはチームA5が勝利してしまえば関係ない。天馬たちの狙いが最後まで空回りする可能性だってある。エイナムは強烈なシュート「シュートコマンド06」を放つ。強力なシュートは神童や錦、天馬をなぎ倒し、一直線に雷門ゴールを目指す。

 キーパー信助は化身「護星神タイタニアス」を発動させ、さらに化身技「マジン・ザ・ハンド」で迎え撃つ。だがやはり素の化身ではこのパワーには対抗できなかった。ゴールを許し、簡単に先制点を奪われてしまう。


 エイナム一人の能力に、雷門が5人がかりでやられてしまったという印象。エイナムはこんなにすごいのに、今までその能力を隠していたのだろうか? キャプテンであるアルファ、ベータを立てるため、わざと本気を出していなかったのだろう(特にアルファのため)。


 早くも化身では通用しないと最後通牒(さいごつうちょう)を突きつけられた雷門。この戦いの間に何としても化身アームドを会得しなければ、この試合に勝利するのは難しいだろう。それともフェイやデュプリを交えてみんなでボコるか? 正義のサイドとして、そんな姿は見たくはないが。




 次回に続く



  エンディング




 今回の舞台「ゴッドエデン」は何度か言及しているように、映画『劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆 グリフォン』の舞台となった場所だ。映画の設定とのクロスオーバーは楽しそうだけど、映画の段階でここまでのシナリオが設定されていたとすればすごいんだけどね。

 次回はその映画にも出ていた天馬のライバルにして盟友のキャラが登場する。



 シュウ(CV:沢城みゆき)。


 ちょっとネタバレするけど、シュウは遠い過去の世界の住人で、今のエルドラドの作った改変された歴史の影響をおそらく受けていない存在。そういう立場として天馬たちに協力するものと思われる。シュウも含めてみんなでチームA5をボコるか? そんな姿は(以下略)。

 雰囲気的にシュウが出てくるのはチームA5との戦いの後っぽいけどね。あとシュウと対になる存在、アンリミテッドシャイニングの白竜(CV:福山潤)も出てきて欲しい。だけど彼は歴史改変の影響を受けていそうだから無理かな? 野谷さんはシュウと同じチームだったから出られそうだけどな。前回の感想で野谷のこと書いたけど、誰からも触れられなかったのが悲しかった。


 エイナムたちを退けるに当たり、天馬たちはやはり化身アームドを獲得するのだと思われる(次回タイトルもそんな感じだし)。そうなると、作戦は失敗という訳で、エイナムたちの今後の処遇もヤバいものとなりそうだ。彼ら5人もムゲンロウゴク送りとなってしまうのだろうか? アルファと同じ場所に送られるのだから本望なのかもしれないが。

 今回のチームA5はアルファ時代の選手たちだったが、ベータが加入するときに参加した4人と、今回の5人を除いた2人は中立なのかな? ベータに不満がないという存在というのが正しいところか。ロボコップ仮面のおチビちゃんことネイラ(CV:佐々木日菜子と、もう一人誰だっけ?(笑)

 ……(第1話の感想を見直している)。なるほど、赤い髪の毛を変な巻き方してる奴。目立たないので忘れていたよ。名前もまだないようだし、最後までノンポリ決め込むかもしれないし、どうでもいいかもしれない。


 そして今週のフェイさん。今週も怪しかったっすねぇ。豪炎寺の支援者Xの話が出た時の動揺、そして天馬を扇動するかのような物言い。
 後者の場合、天馬のやる気を出させるための方便と好意的に捉えることも出来るけど、それを見ていた剣城さんの視線が厳しかったんだよね。剣城は結構目ざとくて、異変に最初に気づくのは彼である場合が多いから。あの剣城のアップはそう思わせておいて、というスタッフのミスリード誘いだったとしたら、してやられた感が半端ない気がする。


 さて、次回から話がどう動くのか、楽しみにしたい。ワンダバも久々にミキシマックスガンを使っていたしね。誰に使うのかは実は知っているのだけど、ネタバレ禁止の方向で。野谷さんかもね(しつこい)。



  次回「極めろ!化身アームド!!」に続く。



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