『ペルソナ4』第17話「I Want to Know the Truth(僕は真実を知りたい)」の感想

 恒例のテレビアニメ『ペルソナ4』を観ての感想文、今回は第17話「I Want to Know the Truth(僕は真実を知りたい)」の感想を書きたい。まだ終わってはいなかった事件の核心に迫る展開。困難なその目標に向け、ペルソナ能力を持つ、最後の仲間が加わる。



 今後のストーリーの根幹に関わる大きなネタバレは避けていますが、少しのネタバレも観たくない方は、閲覧にご注意下さい。


  • 前回の

『ペルソナ4』第16話「Although the Case Was Closed(その事件は解決したはずだが)」の感想
 はこちらから。今回の前哨となっていますので、先に読むことを推奨します。


【原作ゲームを含む関連記事】

 物語の主人公・鳴上悠(なるかみ ゆう CV:浪川大輔)が夢の中で訪れる意識下の空間、ベルベットルーム。主(あるじ)のイゴール(CV:田の中勇)はまたも不在。こうなると、ベルベットルームはこの人、助手のマーガレット(CV:大原さやか)の独壇場となる。

 何故かペルソナ「ジャアクフロスト」の話を始めるマーガレット。フールのタロットカードが示されたので、おそらく「ジャックフロスト」の変異種の特別なペルソナだろう。そして話の〆の肝心な部分で、「ジャアクフロスト」の名を噛んでしまうマーガレット。


 マーガレット「ジャアクフりょっ……!!」


 慌てて言い直そうとして、さらに噛み噛みのマーガレット、いつも冷静でクールな、理知的な彼女が微笑ましいミスをしてしまうのは何だか可愛らしい。さらにそのごまかし方がヘタクソ過ぎてさらに微笑ましい。



 「……噛んでないわよ」


 恥ずかしさに頬を赤らめるマーガレット。いつもと違うこんなマーガレットに、視聴者がギャップ萌えしない訳が無い。

 何だか分からないうちに、ベルベットルームは意識から遠ざかっていく。もしかしたら、本当に夢だったのかもしれない。俺のマーガレットがこんなに可愛いわけが無いもんなぁ。



  オープニング



 物語は前回の続き。事態は風雲急を告げていて、マーガレット萌えとかそんなことを言っている場合では無い。

 直斗の影の怪光線を受け、花村陽介(はなむら ようすけ CV:森久保祥太郎)が老化させられてしまった。さらに攻撃を加えて来る直斗の影の怪光線から逃げ惑う、里中千枝(さとなか ちえ CV:堀江由衣)、天城雪子(あまぎ ゆきこ CV:小清水亜美)、久慈川りせ(くじかわ りせ CV:釘宮理恵)の3人娘。老化は女性には耐えられない嫌攻撃だろう。



 雪子「しわしわは嫌〜っ!!」


 物陰で隙を窺う悠に、ジジイになり果てた陽介が頓珍漢なことを話しかける。怪光線による老化は、頭の中や記憶まで老化してしまうらしい。

 女子陣はまたも怪光線の餌食になろうとしていた。そこで彼女たちは超エゴイスティックな行動に走る。事もあろうに仲間であるクマ(CV:山口勝平)を盾にしてその攻撃を避けたのだ! 老化に対する女子の拒絶感が伝わって来るではないか。



 哀れクマは彼女たちの身代わりに老化してしまう。殊勲のクマがみるみるキモくなって行くのを見て、突き飛ばす女子陣。今回の彼女たちは本当に酷いな。


 邪魔者を駆逐し、捕らえた本体である白鐘直斗(しろがね なおと CV:朴璐美)の元にやって来る直斗の影。直斗を彼女の理想とする身体に改造しようとする。

 それを阻止したのは、巽完二(たつみ かんじ CV:関智一)。直斗に一目惚れしたという因縁を持つ彼が、そうはさせじと直斗の影に立ち向かう。だが直斗の影の攻撃を受け、瓦礫の下敷きとなってしまう。

 今度は悠が立ち向かう。ペルソナ「イザナギ」を召喚し、空を高速で飛ぶ直斗の影に攻撃するが、あっさりかわされ反撃を受ける。女子陣は悠を気遣いつつも助けに行かない。そんなに老化攻撃が嫌なんだろうか? 嫌なんだろうなぁ。

 物陰でペルソナ「ヒミコ」の能力で直斗の影の次の行動をサーチするりせ。りせの指示を受け、ペルソナを「アラハバキ」にチェンジする悠。アラハバキは物理攻撃を反射する強いペルソナ(アルカナ・隠者)だが、レベルは73と、この時期に使うペルソナにしてはちょっと上位タイプ。

 悠の狙い通りアラハバキ直斗の影の攻撃を反射するが、それを器用に避ける直斗の影。次は火炎属性の攻撃が来るとサーチするりせ。その指示を受け、今度は火炎攻撃無効のペルソナ「アバドン」を召喚する。ちなみにアバドン(アルカナ・塔)のレベルは55。

 アバドンは火炎攻撃をものともしない。だがアバドンからの反撃を、これもかわしてしまう直斗の影。お互いに決め手を欠く闘いが続く。りせのサーチ能力がある分、悠が有利な状態だが。

 そのりせから、今度は電撃攻撃が来るという指示が来る。電撃を無効化するペルソナ「モト」にチェンジする悠。モト(アルカナ・死神)のレベルは55。この辺、夏休みで集めたコミュのペルソナを使いまくりで、ストーリー性に深みを持たせている。



 棺桶の中から姿を見せる死神・モト。メガテンシリーズをプレイしているファンには、もはやおなじみの悪魔。


 素早い動きを封じるのが先決という指示に従い、ムドオン(呪殺攻撃)する悠だったが、その効果は無効化されてしまう。そして逆に悠本体に向けて例の怪光線を放つ直斗の影。

 主人公特権で喰らわないと思っていたその攻撃を、まさかの直撃の悠。主人公にあるまじき姿に老化してしまった悠を見て、女子陣から一斉に悲鳴が上がる。と思いきや、何故かりせだけはその姿に改めて惚れ直す。ひょっとしたら、りせは「カレセン(=枯れ専)」なのかもしれない。

 縁側で茶のみ談義するかのようにジジイ陽介と談笑し始めるジジイ悠。そこに転がって来る古ぼけ着ぐるみのクマ。彼は何か忘れているらしいのだが……。

 自らの影の暴走を止めようと説得する直斗だったが、影は言うことを聞かない。逆に直斗の過去を罵倒し始める影。

 両親が亡くなった事、友人がいない事、少年探偵という立場に納得していなかった事、直斗の心のコンプレックスを馬鹿にする影。影の存在は直斗の心の中にあったものだから、これは直斗自身が無意識に思っていた自己卑下の心理状態の発露なのだろうか。

 そして直斗の最大にしてどうにもならないコンプレックス、女であることに言及する直斗の影。自分の身体を改造するという発想自体、性転換しないと理想に至ることが出来ないという直斗の真理からの発現だが、これはその心理の暴走状態であることも留意が要される。

 止めを刺そうかという風に直斗に武器を向ける影。直斗は諦観したかのように目を閉じる。だがそれを許さない男がいた。完二だ。ペルソナ「タケミカヅチ」が瓦礫を直斗の影に向けて投げつける。そして直斗の心に共感するかのように自分も友人を作るのが苦手なことを告げる。その言葉にハッとなって、自分を取り戻す直斗



 完二「それが何だってんだ!!」


 一方老人3人の寄り合い所。完二の身体を張った戦いを「若さじゃな〜(陽介)」と見守る体。そこでようやく自分がこのバッドステータスを治療するスキルを持っていることを思い出すクマ。若い頃の陽介だったら、ここで厳しいツッコミが入るところだろう。



 老化しているので、ペルソナ召喚時も元気が無いクマ。


 ペルソナ「キントキドウジ」を呼び出し、老化を治療する。みるみる元気を取り戻す3人。


 悠「漲って来たぜぇっ!!」


 漲(みなぎ)った悠は、複数のタロットを一気に放出し、なんと「ベルゼブブ」を召喚する。これは悪魔アルカナ最強のペルソナ(レベル81)で、本来こんなところで出せるペルソナでは無いのだけれど……(ナースコミュMAX・その上6身合体というこのゲーム中でもハードルの高いペルソナ)。



 蠅の王としても有名な悪魔ベルゼブブ。魔界4大実力者の一柱とされるだけあって、その能力も桁違い。


 いきなり出現した場違いに最強のペルソナは、完二を攻撃していた直斗の影に突進して大ダメージを与える。スピードの落ちた直斗の影に氷結攻撃を加え、さらにその速度を落としたベルゼブブ。敵味方問わず超危険なスキル・メギドラオン(最強の万能属性スキル。ダメージ軽減不可能)を放つ。



 実際は味方に影響を及ぼすスキルでは無いのだが、ここは演出的なものだろう。閉鎖空間で核爆発を起こすようなものだから。


 危険を察知したりせは、仲間に即時の退避を指示する。一緒に逃げる悠。ちょっと待て、お前がベルゼブブをコントロールしてたんじゃないのか!?

 全員が逃げ出す中、直斗を手術台から解放し、直斗を背負って最後にその部屋を飛び出したのは完二だった。後ろではベルゼブブの起こした核爆が、直斗の影を粉々に崩壊させていた。


 何とか退避に成功した一行。崩れ落ちた秘密結社ラボの瓦礫の中で、自分の隠して来た秘密を全部知られてしまったと自嘲気味に語る直斗。女の子であることが嫌で、男装して探偵として振舞って来た自分。女であり、子供であることで、誰からも軽視され、必要とされなくなることを直斗は恐れていたのだ。

 それが単なる思い込みだと喝破する完二。そこに重ねて雪子が慰めるように諭す。直斗が本当に望んでいたことは、大人になることでも、男になることでも無く、必要としてくれる人を渇望していただけだということを。

 そして自分と向き合ってみろと、悠に促される。悠が示した先には、科学者の白衣を着て泣きじゃくっていた、あのシャドウ直斗が佇んでいた。そちらに歩み寄る直斗。そして直斗は心に押し込め、無視して来たその心の一部を受け入れる。


 直斗「僕はキミで、キミは僕だ」


 それを聞いたシャドウ直斗は、心から嬉しそうな表情を浮かべて将来の夢を語る。将来はカッコ良い、ハードボイルドな大人の探偵になりたいと笑って、その姿を変えて行く。



 直斗がその心と向き合うことによって手に入れた新たな力、ペルソナ「スクナヒコナ」。アルカナは運命の輪(ホイール・オブ・フォーチュン)。モデルは雪子の「コノハナサクヤ」や完二の「タケミカヅチ」と同じく古事記日本書紀に登場する少彦名。俗話化して、一寸法師の話のモデルになったとも言われる。小柄な直斗らしいペルソナといえそう。得意技は万能魔法と光と闇の即死魔法。苦手相性は無しと万能型。


 特殊な力を得た直斗は、照れ隠しのように冗談めかしながら、こんな能力を隠していた悠たちを非難する。だがこれまでのように過酷な状況を体験した被害者は疲弊も激しいのだろう、倒れてしまう。すんでのところでそれを受け止めたのは、またも完二。完二はやはり直斗のこととなると目の色が変わる。

 そして自分を囮にして事件の真相を掴もうとした直斗のことを完二は叱る。だがその声は、どこか思いやりを感じさせるものであり、暖かなものであった。

 直斗の自己犠牲的な行為により、事件はまだ終わっていない事が判明した。


 その夜、帰宅した悠を、菜々子(ななこ CV:神田朱未)と、客人として来訪し、すでに出来上がっている風の刑事の足立透(あだち とおる CV:真殿光昭)が迎える。

 早速、失踪していた直斗が発見されたことを悠に告げる足立。それを聞いてもあまり驚かない悠を、じっと観察していた悠の叔父の堂島遼太郎(どうじま りょうたろう CV:石塚運昇)が、その件を鋭く指摘する。

 見つかることをあらかじめ知っていたのではないかと詰問する堂島。彼も飲酒中だが、酔ってはいないようでかなり鋭い。足立の軽口のおかげでその鋭い詰問は免れた悠だったが、事件に関わっていることを好まない叔父には今後も要注意だろう。

 直斗が捜査から外されたことを足立から聞かされる悠。あまりペラペラ悠に語る足立は上司の堂島からこっぴどく怒られる。だがその会話の中で、堂島も真犯人が、久保ミツオ(CV:高橋剛)以外に別にいると睨んでいることを悠は知る。

 悠に釘をさし、堂島は就寝する。足立も軽口を叩きつつ、帰途に着いた。


 その夜も八十稲葉市には濃い霧が立ち込めていた。商店街、神社の前に、不審な人物の影が浮かぶ。



 ここでCMアイキャッチ。悠の個人パラメータは前回から変化は無いようだ。



 日は少し飛んで翌月、10月6日(木)。登校する悠たちの前に、元気になった直斗が校舎の入り口で待っていた。それは命の恩人の彼らに律義に礼を言うためだった。女性であることが明らかになったのに、まだ男性用の制服を着ている直斗を不審がる陽介。

 迷った末に今まで通りにして来たと言う直斗だったが、直斗が女性だったことを茶化すように語る一般生徒たちの噂声が直斗の胸に突き刺さる。気にするなと直斗を気遣う悠と千枝。

 彼、いや彼女が悠たちを待っていたのはもう一つ理由があった。事件についての詳しい話をしたいという目的があった。始業のチャイムに阻まれ、その話は昼食時に持ち越されることとなる。


 そして昼食時、学校内での特別捜査隊の溜まり場となっている感のある屋上で昼食を取りつつ、事件について意見交換する一行。悠の弁当の豪華さに舌鼓を打つメンバーは直斗の話にも気もそぞろだ。常識人の雪子と陽介が場をとりなす。

 直斗は、自らが巻き込まれた誘拐失踪事件についての体験を述べる。家を訪れた何者かに口を塞がれ、袋詰めにされていずこかへ連れ去られたという。自らを一人で運んだことから、犯人は男だと見当をつける直斗

 そしてテレビの中に放り込まれたらしいのだが、誘拐からテレビに送られるまでの時間が短すぎることが腑に落ちないと言う。つまり直斗を自宅から連れ出し、数分でテレビに落とすことが出来たということになる。テレビを予(あらかじ)め、近くに配置していないとそんなことは不可能だ。

 放課後、今度は捜査本部であるジュネス屋上フードコートに場を移し、先ほどの推理の続きを語る直斗。3番目の犠牲者の諸岡金四郎(もろおか きんしろう CV:龍谷修武)以外の犠牲者は同一犯の仕業で、モロキンだけはミツオの模倣的な犯行だろうと断言する。

 千枝がここで指摘する。ミツオはテレビの中に入る能力を持っていた。ではなぜ、モロキンを同じ様にテレビに中に入れて殺害しなかったのかと疑問点を述べた。ミツオはおそらく真犯人ほど、事態を理解してはいなかったのだろうと見当をつける直斗

 だがミツオの犯行によって分かったこともあると直斗は言う。テレビの中で殺された人物は、死体がぶら下げられた状態で発見されるということだ。ミツオはそう見せかけるために給水塔にモロキンの死体を吊り下げたが、本来は自動的にそうなるということを逆に裏付けている。

 そこまで冷静に語る直斗を見て、犯人に対してもうちょっと何とかならなかったのかと陽介は軽口を叩くが、それに対して直斗は誰もが意外な反応をする。



 「……怖くて(女の子だもん)。ごめんなさい」


 その突然の可憐な弱いところアピールに、キュン死する完二。

 女の子として連続殺人犯の魔手を怖いと思うのは当然だと庇うりせと千枝。厳しく陽介を糾弾する。冷静な口調の直斗を見ていると女性であることを忘れてしまう陽介の気持ちも分からないでは無い。



 悠 「飛んでるお嬢さんだな!」

 直斗「い、いきなり何ですか!?」


 お嬢さんという言葉に思考がロックして、またキュン死する完二。

 空気が自分らしくないと判断した直斗はちょっと口調を厳しくして、自らにも降りかかった事件の概要を絶対に探究することを誓う。「僕は真実が知りたい」と。

 そこで自分も悠たちと共に事件解決に協力したいと言う直斗。悠も、喜んでその要望を受け入れる。完二に対して、良かったなと声をかける陽介。激しく動揺する完二が素直で面白い。

 宜しくと直斗に声を掛けられ、硬直する完二。お互いに友達を作るのが苦手な同士、上手く行くかもしれない。直斗が仲間になることを見越していたのだろうか、クマが例によって直斗用のメガネを差し出す。このメガネを掛けていれば、霧の中でも視界が奪われることが無いという、テレビの中の世界では必須のアイテムだ。

 早速メガネを掛けてみる直斗メガネっ娘直斗にも萌えてしまう完二。キュン死する寸前だ。クマの悩み解消にも協力すると誓う直斗。彼は、いや彼女はクマに関して、もう一つ提案があった。


 翌。10月7日(金)。放課後に直斗が一行を伴ってやって来たのは、病院だった。クマが何者なのかを知るために、身体測定するというのだ。同時にメンバーにもテレビの世界に影響されていないかどうかを測定するべきという直斗

 検査の結果、メンバーに異常は無いことが判明した。だがクマに関しては、何も分からなかった。レントゲンを撮っても、ぼんやりしたもの以外は何も映らなかったのだ。

 そんな状態にも関わらず、クマは変わらない明るさで、みんなの検査結果が書かれた資料を見せつける。女子陣(除くりせ)の顔色が変わる。体重や3サイズといった、知られたくない情報がてんこ盛りなのだから当然だろう。内容を大発表するというクマに大賛成する陽介。

 りせはアイドルだった経緯から、3サイズはもう世間的に公表している訳で知られて困る情報では無い。だが千枝と雪子には死活問題だ。覗き込んだりせは、直斗に関しての意外なデータを見てしまう。

 直斗の数値がおかし過ぎるというのだ。それはどっちの意味だと問わずにはいられないエロ村陽介べー。意外とサイズがあったのか、それとも無かったのか、陽介と言わずとも興味がある。

 だが慌ててその資料を回収してしまう直斗。異常は無いのだから、こんなものは不要として廃棄に向かう。サイズを知られたくないという直斗のこういうところも、乙女心の表れだろう。今回の直斗は一転して可愛いところが目立つ。

 その場に呆然と残された完二と悠だったが、改めて直斗が立派だと語る完二。女だとバレても、変わらずに自分らしさを貫く直斗を完二はカッコ良いと称える。そして直斗への思いも含めて、悠にこんな話をするのは、悠を先輩として、友人として尊敬しているからだと照れながら語る。


 翌、10月8日(土)。雨が降る朝の登校時、下駄箱の前で佇む直斗を見て声を掛ける悠。直斗は困惑顔で、下駄箱に手紙が入っていたことを告げる。どう見てもラブレターのその手紙、差出人は女性だった。

 ラブレターだと悠に言われ、読む必要はないと切り捨てる直斗。彼は、いや彼女は事件の依頼以外に興味は無いというが、女性からのラブレターだということもその思考に拍車を掛けているのだろう。

 悠はそれを受け、放課後に依頼したいことがあると告げる。事件の依頼ならば、喜んで受けると笑顔で語る直斗。こういうところも、完二の言っていた「変わらずに自分らしさを貫く」姿、なのだろう。

 そして放課後、悠が直斗を連れて来たのは、中華料理店「愛家」だった。雨の日の限定メニュー、スペシャル肉丼を前に絶句する直斗。このスペシャル肉丼の全容解明を依頼する悠。まだ誰も完食したことが無い、という意味だろう。


 直斗「クスッ、これは難事件ですね」


 冗談で自分を和ませようという悠の真意を理解した直斗は笑顔になる。気どっている自分に対し、無理しないようにという意図をも感じたのだろうか、直斗の表情は今までになく穏やかになる。

 真面目な口調で肉丼を分析し始める直斗に、悠の表情も緩む。2人はこの難事件解決に向けて、黙々と巨大な丼の内容物に向かい合う。



  エンディング



 エピローグ、謎の人物が暗い部屋の中で何かをタイプしている。この文言は「コレイジョウ、タスケルナ」。これは、テレビの中で被害者を救出する悠たちに向けての警告なのだろうか? ということは、これをタイプする人物は、事件の真犯人なのだろうか!?



 以下、次回!



 ついに最後の仲間、直斗が加わった。彼が、いや彼女が女性だということで、悠のハーレム状態にも拍車が掛かる(かな?)。変わらずに男性の制服だったけど、セーラー服姿の直斗も見てみたい。実は原作ゲームではそういう描写があったのだけど、それは再現されるのかなぁ。

 再現と言えば、私が望んでいた、マーガレットの噛み噛みが冒頭で見事に再現されていて嬉しかった。今回は戦闘シーンもあってシリアスな展開だったけど、マーガレットや直斗といった、クールなキャラがキャラ崩壊するシーンがあって、そこが面白い見どころでもあった。

 悠が老人になってしまうのも意外性あった。主人公特権に守られていると思っていたから。表情こそ映らなかったが、後ろ姿で確認すると、長いヒゲが見受けられた。悠の老人姿はヒゲがダンディなお爺さんなのかもしれない。りせが惚れてしまうのもそういった理由があったのかも。

 あと上記したが、夏休みに入手したコミュ、隠者、塔、死神、悪魔といった各アルカナのペルソナをまんべんなく使い、その辺が見どころでもあった(節制がなかったけど)。だけどベルゼブブだけはやり過ぎ。ナースコミュ最大にならないと入手できないペルソナだから、もう看護師の上原小夜子(CV:桑谷夏子・悪魔コミュ)は出て来ないということかな?


 次回はさらに緊迫度を増した展開になりそう。菜々子と堂島の過去、そしてその先が描かれる展開になりそう。彼らとは未だコミュが築けていない悠としては、新たな能力を入手する機会になるのだが、ちょっと話の流れが急なモノになる可能性がある。詳しくはネタバレになるので明かせないのだが、菜々子クラスタはちょっと覚悟して欲しい。

 シリアス展開になってしまって、文化祭という面白イベントがないがしろになりそうで心配している。あのイベントだけはぜひアニメで見せて欲しいなぁ。



 次回「Anniversary to Become a Family(家族になれた記念日)」に続く。



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