『イナズマイレブンGO』第34話「防御不可能!マボロシショット!!」の感想 【新OP・ED】

 新年明けて最初のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文、今回は『イナズマイレブンGO』第34話「防御不可能!マボロシショット!!」を観ての感想を書く。年を跨いで待ち遠しかった先の展開だったけど、想像していた以上に超絶な会場ギミック(仕掛け)に驚く。また気分が一新されたのは、オープニングとエンディングが新しいものになっていたこと。


 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

 をご覧ください。今回の展開の序章部分になっています。


 それ以外の『イナズマイレブンGO』の記事は、ここをクリック。


 で、一覧表示されます。


 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 ホーリーロード本大会もいよいよ準々決勝を迎えようとしていた。入場する通路に揃った両チームの選手たち。過去に親友だったという因縁を持つ雷門のDF、天城大地(CV:奈良徹)と幻影学園のキャプテン・真帆路正(CV:堀江一眞)の2人が厳しい表情で睨みあう中、天城の後輩の影山輝(CV:藤村歩)は一人思い悩んでいた。

 実は彼はこの直前、幻影学園の女子生徒、香坂幸恵(こうさか ゆきえ)から相談を受けていた。幸恵は天城と真帆路の幼馴染みで、過去のいきさつを知る彼女には彼ら2人が感情の行き違いを持ったまま争い合うのが見ていられなかったのだ。

 幸恵から聞かされた事情を天城に伝えなければならない。だが輝は逡巡(しゅんじゅん)してなかなか天城に語りかける事が出来ない。そんな中、控室では前回の木戸川清修中学戦では試合から外されていた天城に対し、監督の鬼道有人(CV:吉野裕行)が先発出場を告げる。鬼道にも天城の決意が伝わったと見える。

 久々の先発出場に張り切る天城を見て、またも声を掛ける機会を逸してしまう輝。元気になったばかりの天城に聞かせるには、幸恵からもたらされたその話は酷な内容だった。先輩思いの輝は、それもあって結局話を伝える事が出来なかった。


 そしていよいよ両チームが試合会場に入場する。その名前を聞いただけで、大体どんなギミックが起こるのか想像がついてしまう会場「ピンボールスタジアム」が今回の戦いの舞台だ。



  オープニング




 ピンボールスタジアムの異様な光景に茫然となる雷門の選手たち。その見た目はまるでピンボールの台だ。




 ここで試合開始直前の両チームの布陣。先発することになった天城の代わりに控えに回ることとなったのが5番のピカチュウ西園信助(CV:戸松遥)。あとは一乃七助(CV:折笠富美子)と青山俊介(CV:高垣彩陽)を含め、もはやベンチを温める役どころとなってしまったいつもの面々。速水鶴正(CV:吉野裕行)は中の人的に鬼道監督のせいで目立てないという意味では、天城以上の被害者と言えそうだ。幻影学園はあのおっとろしい顔をした正GKの1番をベンチに温存し、控えGKを先発させている。次回への伏線か? 7番は虚無僧の様な髪形が印象的。あごヒゲ生やして、完璧に中学生とは思えないのだが。


 布陣中にも激しく睨み合う天城と真帆路。お互いに過去の因縁を置いて、譲れない大義のために闘うという意味でも一歩も引けないのだ。そしてその2人を悲しそうな表情で見つめる幸恵。

 試合前に天城に真実を伝えるべき、という幸恵の提言は真帆路に一蹴された。だがそのそっけない態度が天城を思う気持ちの裏返しであることを見抜いていた幸恵は、ひとりで抱え込んで辛そうな真帆路を助けたいと心から思う。おそらく幸恵は真帆路のことが好きなんだろうね。真帆路はあんなモミアゲ鉄面皮(てつめんぴ)だし、ここまで色恋的な表現は一切無かったけど、真帆路を思う幸恵の気持ちが伝わって来る。




 試合開始の笛が鳴る。幻影学園のキックオフで試合が開始された。開始早々、雷門の支柱のキャプテン・神童拓人(CV:斎賀みつき)が果敢にボールを奪う。そして松風天馬(CV:寺崎裕香)から剣城京介(CV:大原崇)へと攻撃陣によるパス。これが繋がれば雷門に試合開始早々チャンスが訪れるが、ここで相手チーム以外の伏兵、会場ギミックが牙をむく。

 ボールの接近を察知したセンサーによってギミックが反応し、ピンボールでおなじみの障害物・バンパーが地中より飛び出したのだ。天馬のパスはジェットバンパーにはね返され、バネによる加速をつけて返って来る。予想しなかったボールの直撃を受け、跳ね飛ばされてしまう天馬。



 天馬に当たってサイドラインを割ったボール。幻影学園のスローインで試合が再開される。しかしまたもすぐさまボールを奪う神童。神童は今回の相手チームに因縁は全く無いのだけど、なぜか張り切っている印象。

 神童は天馬が引っかかってしまったバンパーを回避する手段を瞬時に考える。バンパーの高さを越える高いボールで回避すればよいと判断した神童は、その考え通りに倉間典人(CV:高垣彩陽)にハイボールのパスを送る。

 しかし低く素早いパスであるからこそスピーディーに、かつ敵チームの意表をつく効果があるのだ。高いボールではその効果が半減する。倉間へのパスは、幻影の虚無僧(本名ではありません)にカットされてしまう。

 奪われたボールを奪還しようと追いすがる倉間だったが、この会場のギミックを熟知しているとしか思えない虚無僧の動きによって飛び出したバンパーに激突してしまい、タラちゃんの足音の様な可愛らしい音を立てて吹き飛ばされてしまう。

 苦戦する雷門の姿を、シニカルな笑みを浮かべながら見つめるフィフスセクターの聖帝・イシドシュウジ(CV:野島裕史)。彼としては、この辺で雷門に敗北してもらわないと困りそうだし。


 錦龍馬(CV:岩崎了)がドリブルで切れ込む。必殺技「アクロバットキープ」で敵のデブ選手を回避し、ゴールを目指す。パスが難しい局面では個人技で打開するという錦らしい攻勢だ。

 そしてミドルレンジからシュートを放つ錦だったが、ここでまたもギミックが発動する。ピンボールでボールを打つフリッパー部分がせり出し、錦のシュートをはじき返してしまう。そのボールを確保する虚無僧。ここまでギミックは完全に幻影学園の味方だ。

 虚無僧のパスをカットしようとする天馬だったが、バンパーの跳ね返りを抑えたのはまたも幻影の選手、しかもおそらくは一番の実力者であろう、真帆路に渡ってしまう。

 真帆路に立ち向かうのは、やはりこの男、天城だった。

 激しくボールを奪い合う両者。だがテクニックは真帆路に一日の長があった。抜け出す真帆路は天城を蔑(さげす)むが、そこに隙が出来た。天城の友人のDF、車田剛一(CV:野島裕史)のスライディングタックルによってボールをカットされてしまう。



 車田のディフェンスによって危機を救われた雷門。天城を始め、一同が車田を褒め称える。個人的には「ダッシュトレイン」で奪って欲しかった。真帆路のあの鉄面皮が恐怖で歪むのかどうか見てみたかった気がする。ゲームで遊ぶ時は、絶対に車田で真帆路にダッシュトレインを仕掛けようと思う。


 ピンボールという名前の意味を、今さら気付いたベンチのスケバン、瀬戸水鳥(CV:美名)。ボールがどこに飛んで行くのか予想が付けられないという厳しい情勢に、ベンチの選手たちも困惑顔だ。


 攻勢に出る幻影学園。ギミックを利用してパスを回し、新たなギミック・加速体を使用して強烈なシュートを放って来る。飛びついてボールを抑えるキーパーの三国太一(CV:佐藤健輔)。

 相手選手が完全にこの会場の特性を理解していることに気が付く天馬。おそらく幻影学園はフィフスセクターの意向で、この会場で長時間の練習を積んだのだろう。相手チームが会場の特性を利用する点や、こちらが一方的に不利になる点など、かつて月山国光中学と対戦した時の「サイクロンスタジアム」に近い印象を受ける。

 それに気付いたのは鬼道も一緒だった。妹であり顧問でもある音無春奈(CV:佐々木日菜子)に、ギミックが作動する時の映像を収めるよう指示する。ビデオなど持ち合わせない春奈は困惑するが、そこに助け船を出すマネージャーのカメラ小娘(カメラ小僧的な意味で)・山菜茜(CV:ゆりん)。彼女が使っているデジカメは、動画の録画も可能だった。



 試合は依然、幻影学園のペースで進行していた。ギミックをフルに利用し、雷門イレブンを翻弄(ほんろう)する。フリッパーに押し流された霧野蘭丸(CV:小林ゆう)の姿がちょっと面白かった。選手たちは真剣だが。

 茜が録画を続ける中、必死で守る雷門の選手たち。戦略的にギミックを利用している幻影学園の攻撃。だが幻影学園の監督の策はそれだけでは無いらしい。不敵な笑みを浮かべて鬼道を見つめる、ヒゲの幻影学園監督。


 浜野海士(CV:金野潤)に挑みかかるちびっこ選手の小鳩宏夫(CV:加藤奈々絵)。必殺技「「ディメンションカット」でボールを奪い取る。またもボールを奪われる役どころの浜ちゃん……。これで何回目? いや、何十回目?



 「そりゃないっしょ〜!?」と言いたいのは他の選手たちだったりする。


 小鳩はどう見ても上級生の真帆路を呼び捨てにしてパスを送る(まぁこの辺はこだわってはいけない。「さん付け」や「先輩付け」だと瞬時の指示が遅れてしまうので、試合中は年齢関係なく呼び捨てにしている学校はリアルにあるし)。受けた真帆路は一直線に雷門ゴールを目指す。だが再度、その前に立ちはだかる天城。真帆路は構わず、彼の代名詞となっている成功率100%の必殺シュート「マボロシショット」を放つ。





 真帆路の「マボロシショット」はその名の通り、幻のように天城の「ビバ!万里の長城」と三国の「フェンス・オブ・ガイア」をもすり抜けて、そのままゴールに吸い込まれてしまう。一度放たれるとどんな障壁もものともしない、まさに阻止することが不可能の恐るべき必殺シュートであった。ただ何故かゴールネットにだけは引っ掛かるんだけどね(笑)。



 何故かゴールネットだけはすり抜けない律義な「マボロシショット」。ネットもすり抜けてしまったら、ゴール無効になるのかな?


 試合は幻影学園が大事な先制点を挙げる。「マボロシショット」の恐ろしさを目の当たりにして、ベンチの輝たちも顔面蒼白だ。必殺技の長城をすり抜けられた天城も茫然。「マボロシショット」の原理が理解不能な天城だったが、それも無理はない。

 その天城に声を掛ける旧友。真帆路は「マボロシショット」が防御不可能であることを語る。絶対に止めて見せると大見えを切る天城に対し、イジメられていた臆病な少年時代の天城の過去を取り出してバカにする真帆路。


 真帆路「敵わない相手には、従うしかない」


 ということを、天城に分からせてやると告げる。この言葉は、フィフスセクターの力を暗示するものだったが、それだけでなく彼らの過去の話にもリンクしているものであった。だが天城はまだそのことを知らない。



 試合会場から離れ、舞台は病院の一室に移る。検査入院しているという雨宮太陽(CV:江口拓也)に検温するよう促す看護師の久遠冬花(CV:戸松遥)。ベッドに横たわりながら自身の身の不幸を冗談めかして嘆く太陽。彼が大好きなサッカーの試合も病室備え付けのテレビで観ていない。雷門の試合を観ると、サッカーをしたくて我慢できなくなるからというのがその理由だった。

 前回出会った天馬に思いを馳せる太陽。彼と再びサッカーで対戦すると約束した太陽は、天馬のいる雷門が必ず勝つと信じていた。太陽のその姿が誰かに似ていることを思い出した冬花。思わず微笑んでしまう。



 舞台は再び試合会場へ。前半の残り時間が少なくなる中、相変わらずギミックを利用して攻める幻影学園。だがバンパーからの跳ね返りを予測した神童がボールを奪う。さすがはキャプテン、状況判断能力にも長(た)けている。そして同じくこの会場の攻略法を思いついた天馬と共に攻め上がる。短いパスを繋ぎ、ギミック発動を起こさせないように進み、前を塞ぐ敵選手は必殺技「そよかぜステップ」で吹き飛ばす。



 相変わらず成功率100%で無敵の強さを誇る必殺技「そよかぜステップ」。「マボロシショット」と同じく、相手チームのミーティングでは脅威に思われているに違いない。


 そしてゴール前の倉間にパス。受けた倉間は必殺シュート「サイドワインダー」をすかさず放つ。必殺技「かげつかみ」で対抗する敵キーパー。




 相変わらず(単独の)被阻止率100%の咬ませ犬シュートの「サイドワインダー」。相手チームのミーティングでは話題にも上らないに違いない。


 惜しくも(倉間のシュートという段階で惜しくないが)、雷門のシュートは阻止されてしまい同点に追いつくことが出来なかった。だが相手の攻勢を打ち破って反撃に持って行けた展開は、雷門イレブンの気持ちを明るくさせた。浜野の声援を受け、次こそ決めると意気込む倉間。


 その後も雷門の守備は冴える。これまでのように簡単に抜かせることなく対応するDF陣。特に天城の頑張りは真帆路に心の動揺を与え始める。天城から天馬へのパスは逸れてしまい、敵チームに渡ってしまうが、天馬に謝りつつ前向きな天城の態度は真帆路の気持ちにも影響を及ぼす。

 考えが天城のことに偏ってしまい、集中力を欠いた真帆路は、味方からのパスを見落としてしまう。錦に奪われかけたボールをラインに蹴り出す真帆路だったが、いつもの冷静沈着な彼とは思えないボーンヘッドだった。



 監督から叱責される真帆路。試合前に監督から出された指示を思い返す。フィフスセクターの指示にあくまでも従い、雷門の革命(彼らサイドから見れば「反乱」)を終わらせることが、彼らをして今後もサッカーを続けられる唯一の道であることを強く心に植え付けられていたのだ。

 「敵わない相手には、従うしかない」と決めている真帆路には、フィフスセクターに逆らう道など選べようはずが無かった。葛藤を持ち続ける真帆路の表情を見て、やはり彼が苦しんでいることを見抜く幸恵。


 試合は幻影学園が攻勢に出ていた。敵の進撃を止めようとする浜野に対し、必殺技「トリックボール」を使う不知火幻一(しらぬい げんいち)。



 どでかいボールが落ちて来ると思わせるイリュージョン的な技に見事に引っかかる浜ちゃん。これで抜かれるのは何度目……? いや、何十度目?


 そしてボールは一番恐ろしい相手、真帆路に渡ってしまう。その前には天城の姿が。1点目のシーンの再現のような展開。自分のシュートを止めることは不可能だと言う真帆路に対し、サッカーには不可能なことなど無いと言い返す天城。

 フィフスセクターのサッカーを絶対視するしかない真帆路は、その障壁である雷門、そして天城を打ち倒すことが自らの正当性の証明になると言わんばかりに、再び決定率100%のシュート「マボロシショット」を放つ。

 先ほどと同様に、「ビバ!万里の長城」で迎え撃つ天城。だがやはり「マボロシショット」は天城の長城をすり抜けてしまう。技で止めることを諦めたのか、三国は素の状態で止めに掛かるが、やはり止める事が出来ない。またも何も出来ないまま、2点目を奪われてしまう雷門ディフェンス陣。

 天城に対し、2度までも敵わない存在として君臨した真帆路は、「マボロシショット」の防御が不可能なことと同様に、革命の不可能さをも教えたつもりでいた。歯噛みして悔しがる天城。


 そこで前半戦が終了する。0−2と雷門にとって苦しい展開だ。しかも、真帆路のあの必殺のシュートを止める手段は未だ見当たらない。


 ハーフタイム、天馬にドリンクを手渡すマネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)。その間も監督の鬼道は、茜が収集したデータを検証していた。

 そして天城は、真帆路の頑ななまでの拒絶の姿勢に気落ちしていた。この試合で自分のサッカーにかける気持ちをぶつければ、きっとまた分かりあえると思っていた天城だったが、真帆路は彼が放つ「マボロシショット」同様に、天城のその思いをすり抜けてしまう。

 悩みつつもなお前向きな天城の態度を見て、輝も決意を新たにする。幸恵から伝えられながらも天城に伝言できなかった彼は、ピッチ上から観客席の幸恵を呼び出し、彼女からこの問題を天城に告げるよう言う。



 そして輝は天城に、会場通路で幸恵が待っていることを告げる。天城は真帆路と共に遊んだ、もう一人の懐かしい幼馴染みの少女のもとに向かう。


 そこで天城は過去の真帆路との確執に誤解があったことを知る。天城がイジメの後、クラスメイトには受け入れられたものの真帆路自身は自分のもとを去っていったと思っていた経緯。実は天城が思っていたようなものでは無かった。

 天城を助けたことで、イジメの対象は天城から真帆路へとスライドしていたという幸恵。その後の天城はクラスメイトに受け入れられたのではなく、単にイジメる相手では無くなったというだけだったのだ。真帆路が天城に冷たくなったのも、気の弱い天城をイジメに再び巻き込まないための、真帆路の配慮であった。



 身体は人一倍大きかったくせに臆病でイジメられていた天城を助けた真帆路。真帆路が本当は自分を嫌っていたのでは無く、心から大事に思っていてくれたことが分かったことは嬉しい。だがしかし……喜怒哀楽を表情にたくさん出していた感情豊かな彼が、笑わないストライカーとなってしまった原因は自分にあったということを聞かされ、天城は動揺する。イジメのスライドが原因で、真帆路に敵わないものがあるという思考に行きつかせ、フィフスセクターの先兵にしてしまったという思いが天城を攻め立てる。

 だが今、あえてこの話を天城にした幸恵の気持ちは、真帆路を救って欲しいというものだった。真帆路の中にある葛藤が彼を苦しめているということを伝え、真帆路をそこから助け出して欲しいと言う。それが出来るのは、天城ひとりだということも。

 だが、ここで天城の弱気という悪い虫が出る。真帆路をそこまで追い詰めたのは自分だという重荷に耐えられなかったのだ。幸恵の願いに返答を保留したまま、天城は後半戦のためにピッチに戻る旨を告げる。残された幸恵は悲しそうにうつむく。


 ベンチへと戻る通路で輝が待っていた。天城を心配して待っていたのだ。天城は真帆路が自分を恨んでいるのではないかと思うと、これからどうすれば良いのか分からなくなってしまっていた。



 後半戦開始前、雷門ベンチ前では鬼道の指示がなされる。会場のギミックに対する攻略法を思いついた鬼道。センサーが反応し、ギミックが作動するまでにほんの少しのタイムラグがあることに気付いた鬼道は、それを逆手に取った作戦をメンバーに伝える。

 一方の幻影学園ベンチ。前半の真帆路のミスを咎(とが)める監督。再びサッカーを続けるには雷門打倒しか道は無いことを厳命する。サッカーへの思いを人質に取る、フィフスセクターの卑劣なやり方だ。

 天城の、真帆路の、そして幸恵の3人の幼馴染みの思いが交錯する中、後半戦がスタートしようとしていた。雷門サイドではベンチの5人に対し、いつでもピッチに出られるよう心しておくように指示する鬼道。



 そして後半戦がスタートする。雷門のボールでキックオフ。神童から天馬、そして剣城と前半も見られたパス回しで攻め上がる雷門。剣城が受けたそのすぐ前には、バンパーのギミックが今にも飛び出さんばかりに待ち受けている。真帆路はそれを見て余裕の表情で、またバンパーに引っかかると高を括(くく)っていた。だがそれこそ鬼道が授けた作戦だった。

 バンパーが跳ね上がる直前、剣城は必殺シュート「デスドロップ」を放つ。真帆路と同様に油断していた幻影学園キーパーの虚木実美(うつろぎ さねみ)は反応できない。




 至近距離から超高速なシュートを放てば、バンパーの跳ね上がりの前にボールはバンパー上空を通過する。タイムラグを利用した頭脳的プレーで、雷門が1点を返すことに成功した。失点した幻影学園。ベンチでは真帆路に無言の圧力を掛ける監督の姿があった。


 安全圏にするためにも3点目を狙う幻影学園。だが早々に神童に奪い取られる。今回の神童はあまり目立たないようにみせて、ものすごく試合に貢献している。神童は逆にボールを奪われ続ける男、浜野にパスするが、そこにモミアゲをなびかせて(ウソ)、ものすごい形相で挑みかかる真帆路。



 そのあまりに強引なスライディングに、浜野はフィールドに激しく打ちつけられてしまう。ボールはクリアされたが、大事なのは浜野の怪我だ。反則ギリギリのプレーで浜野は脚を痛めてしまう。



 真帆路は悪びれることもなく、天城に向かって改めて宣戦を布告する。浜野に対して犯したラフプレーを見て、フィフスセクターのサッカーをすること、それが本当に真帆路の望みなのかと悩む天城。



 次回に続く!



  エンディング



 年が替わっての始めの放映、今回からオープニングとエンディングが変わっていた。一度は表舞台を去っていた円堂守(CV:竹内順子)の姿も描かれているので、おそらくあの島での仕事を終えて帰って来るのだろう(映画を観た人にしか分からない話でスマン)。



 エンディングの最後は、1年生たちの大集合。マネージャーも含めて1年生だけで構成したのは面白い。


 あとオープニングでは思わせぶりに伏線が張り巡らされていた雨宮太陽くんの姿も描かれていた。ユニフォームが違い、かつ天馬と闘うシーンだったので、おそらく決勝戦辺りで戦うことになる敵チームの選手として登場するのだろう。カッコイイ化身も持っているようだったので楽しみだ。


 化身と言えば、今回の幻影学園戦では敵味方ともにまだ化身を出していない。次回は両チームの化身が乱れ飛ぶ展開になるんじゃないだろうか? その辺も楽しみだ。

 真帆路と天城の仲は果たしてもとに戻るのだろうか? 幸恵ちゃんが笑顔になれる展開が、視聴者としても望ましい。真帆路だけでなく、中学生の彼女も一度も笑うシーンが無いもんね。真帆路の心の支えになっている彼女は純真でいじらしいと思う。

 あと、浜野の負傷はベンチウォーマーたちの出場フラグになるのだろう。浜ちゃんファンの自分には寂しいけど、彼らの出番も心待ちにしていたのも事実。次回予告では青山と輝の姿が確認できた。……あのぉ、一乃は? 敵チームのキーパーも秘密兵器の悪い顔に替わっていたし、しかも味方のキーパーも替わるらしい。天馬じゃないということは、新キーパーは……いよいよ「ピカチュウキーパーでチュウ?」

 これは目が離せないね!



 次回「衝撃の采配!キーパー交代!!」に続く。



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