『ペルソナ4』第13話「A Stormy Summer Vacation 1/2(嵐の夏休み・その1)」の感想

 更新が遅れて、誕生日と重なってしまいました。今日は私の○○回目の誕生日です。やることはいつもと変わりありませんが。


 恒例のテレビアニメ『ペルソナ4』を観ての感想文、今回は第13話「A Stormy Summer Vacation 1/2(嵐の夏休み・その1)」の感想を書きたい。事件解決(?)がなされた後、かねてから拙ブログで懸念されていたバイト絡みのコミュを一気に解消してしまおうといういささか強引な展開が2回に渡って描かれる予定。強引ながらも菜々子を絡めて楽しませてくれる。ちなみにこちらも新年を跨いで新しいオープニング、エンディングだった。


 また完全に私情絡みの余談なのだけど、今回は途中で書いた文章の半分以上が消えるという災難に遭遇した(完成文章の5分の2ぐらいが消失)。同じ文章を再度書くという作業、これは辛かった。落ち込む気持ちを晴らすため、最初よりも色々表現を替えた部分もある。そのまま書くのは辛かったから。前より良くなっていると良いのだけど、そうなっていなければ悲しい。



 今後のストーリーの根幹に関わる大きなネタバレは避けていますが、少しのネタバレも観たくない方は、閲覧にご注意下さい。


  • 前回の

『ペルソナ4』第12話「It's Not Empty At All(俺は空っぽじゃない)」の感想
 はこちらから


【原作ゲームを含む関連記事】

 主人公・鳴上悠(なるかみ ゆう CV:浪川大輔)が夢の中で訪れる意識下の空間、ベルベットルーム。主(あるじ)、イゴール(CV:田の中勇)のいつもの挨拶のあと、助手のマーガレット(CV:大原さやか)からこれまでで最も困難な敵に打ち勝った功績を称えられ、労いの言葉を受ける。そして疲れた身体を休める時間が必要だと諭される。

 悠が稲葉市を訪れて、数奇な運命の糸にたぐられ始めてから4カ月。イゴールが言うには悠に残された時間は多くは無いらしい。それでもこの骨休みの期間というものが悠にとって、またかけがえの無いものであると告げるイゴール



  オープニング



 8月6日(土)。雨に見舞われた八十稲葉商店街を、可愛い傘を差した堂島菜々子(どうじま ななこ CV:神田朱未)が歩いている。父の堂島遼太郎(どうじま りょうたろう CV:石塚運昇)から買ってもらったその傘には、菜々子が大ファンのテレビアニメ「魔女探偵ラブリーン」の絵が描かれている。

 その彼女が稲荷神社の前を通りがかった時、何かが目の前を通り過ぎる。それは目の辺りに傷を負ったキツネだった。



 驚く菜々子だったが、雨に濡れたキツネが寒そうにくしゃみするのを見て、優しい彼女の一面が現れる。キツネに近づき、頭を撫でる。そして彼女の大事な傘をキツネに差し出して、自分は雨の中、濡れながら家路を急ぐのだった。その態度には、獣であるキツネと言えども頬を赤らめ、菜々子の可愛さに惚れずにはいられないものがあった。


 翌、8月7日(日)。昨日雨に濡れて帰って来た菜々子を不審に思った堂島が、「傘はどうしたのか」と問いかける。困った様に失くしたと返答する菜々子に、微笑ましい事情を知らない堂島は買ったばかりの傘を失くされ、いささかご立腹だ。

 そこに帰って来る居候の悠。遅い帰宅のうえ、詳しい説明をせずに自室に戻る悠に、菜々子はちょっと引っかかるものがあった。


 8月10日(水)。またも夜間の帰宅となった悠に。一人お留守番だった菜々子は明るく出迎える。そして夕食を勧めるが、悠は外で済ませたと言って、またも自室に向かう。



 残念そうな菜々子。後ろの機械は無線LANかな? インターネット環境はあるらしい。『ペルソナ3』と違って作中では主人公がインターネットに触れる姿は描かれないんだけど。


 2階へ向かう階段の途上で、悠は菜々子に唐突な質問をする。


 悠「菜々子、ネオフェザーマンって知ってる?」


 質問の意図は分からないが、子供の中では人気の特撮ヒーローであることを素直に返答する菜々子。悠が何を考えているのか、一層疑問が膨らんで来る菜々子であった。


 8月12日(金)。またも遅い帰宅の悠。悠は菜々子には目もくれず、2階の自室に向かってしまう。お兄ちゃんのつれない態度に、一抹の寂しさを感じる菜々子。いたいけな菜々子を寂しがらせるなんて、悠はお兄ちゃん失格だな。


 次の日の8月13日(土)。仕事に目途が着いたのか、堂島が部下の足立透(あだち とおる CV:真殿光昭)を連れて自宅で寿司の出前を取り、菜々子や悠と夕食を共にしていた。ご機嫌に酔った堂島は、最近悠の帰りが遅いことを親代わりの目線で注意する。

 ワサビの苦手な菜々子のために堂島が抜いてあげている隙に、一つしか無いウニをちゃっかり頂いてしまう足立。

 そのことに怒りつつも、酔っている堂島は収拾無く批判の矛先を悠に向ける。先ほどの話題、帰りの遅いことと絡めて、何か隠し事をしているのではないかと糾弾する。

 酔った勢いで悠の変化が女関係であると決めつける堂島。酔っているだけに日頃の冷静さが無い。真実の理由を告げるが、堂島だけでなく足立にまで笑われてしまう始末。中座していた菜々子が理由を問うが、笑われたことがショックな悠は、話してくれない。視聴者と共に、悠の真意は菜々子には分からず仕舞いだった。

 大人たちの話について行けず、テレビを点ける菜々子。そこに映し出されたのは、彼女の大好きなアニメ「魔女探偵ラブリーン」だった。



 自慢の推理と行動力で、何でも解決してしまうラブリーン(CV:堀江由衣)は菜々子の憧れだった。悠の謎めいた行動の素行調査も、ラブリーンならこなしてしまうに違いない。菜々子は悠を見つめながら、一つの決意をする。


 8月15日(月)。出かける悠をいつものようにテレビの前から見送る菜々子。だが扉が閉まる音を聞くや否や、菜々子は決然と行動を開始する。



 ありもののコスプレで身を包み、魔女探偵ラブリーンに成りきる菜々子。ステッキ型虫眼鏡はお父さんに買ってもらったおもちゃだろう。可愛い。


 先に出かけた悠を追う菜々子。あくまでもこれは尾行なのだ。追跡がばれないよう、慎重に行動する菜々子。だが追跡中に邪魔が入る。路地からクマ(CV:山口勝平)が現れ、後ろから菜々子に声を掛けたのだ。悠にも声を掛けようとするクマを慌てて制する菜々子。

 尾行と聞いたクマは、その自慢の鼻を駆使して菜々子を誘導する。だが連れて行かれた先は、惣菜大学のコロッケ前だった。無能なクマのせいで、その日の悠を尾行するという菜々子の行動は失敗に終わる。


 翌8月16日(火)。昨日と同じ様に悠の後を追う菜々子。だが家から出た早々、悠の姿が無い。そこにまたも後ろから声が掛けられる。振り向くと、花村陽介(はなむら ようすけ CV:森久保祥太郎)、里中千枝(さとなか ちえ CV:堀江由衣)、天城雪子(あまぎ ゆきこ CV:小清水亜美)、巽完二(たつみ かんじ CV:関智一)、久慈川りせ(くじかわ りせ CV:釘宮理恵)といった、お兄ちゃんの友人が集合していた。おそらくはみんなで連れ立って、悠の元を訪れるつもりだったのだろう。

 悠を早々に見失っていたこともあり、菜々子は彼らに連れられてジュネス屋上に向かう。事情を聞いた陽介は、菜々子を心配させる悠に怒り心頭だ。りせがぼやくには、悠は菜々子と同じく彼らとも最近は付き合いが悪いらしい。千枝の携帯の連絡にも出ようとしない。

 街にでて悠を探そうと提案する菜々子。お兄ちゃん思いの菜々子の捜査に協力することを誓う一同。心強い援軍を得て、菜々子も嬉しそうだ。

 だが大きな街では無いはずなのに、一日中探し回っても悠の姿は見つからない。暑い夏の盛りに一日外で人探しをした面々もへとへとになる。バス停の前で身体を休めながら善後策を探る一同の前に、意表を突く物体がバスから降りて来る。



 着ぐるみ状態のクマがややドアのスペースに突っかかりながら降りて来た。慌てて声を掛ける陽介にクマも驚く。だが、何故か無言を貫く怪しいクマ。不審がる一同に、裏声でやっと絞り出した声。



 クマ?「あ、怪しくないよ……クマ」


 ますます怪しい。

 陽介の言葉をそのまま実践し、転がったままその場を離れ、その後ダッシュで去っていくクマ。わざとらしさや慌てぶりがますます怪しい。果たしてその中身は、いつものクマだったのだろうか?(ストーリー的に中の人は彼しか思いつかないが、ではなぜクマの着ぐるみを着てバスに乗っていたのだろうか? その辺は以後の展開で明らかになるはず)


 ステッキ型虫眼鏡「犯人はあやつですぞ!」


 翌8月17日(水)。堂島宅では夕食時、悠から電話連絡が入る。その日も悠は帰宅が遅くなるという連絡だった。悠の態度がやはり気になる菜々子。ラブリーンの衣装を前に寂しそうな表情の菜々子に対し、堂島が応援のエールを送る。


 菜々子「うん、素行調査頑張る!」


 素行調査などという難しい言葉が愛娘の口から出たことに意表を突かれ、驚く堂島。


 さらに翌日、8月18日(木)。もはや恒例となったラブリーンのコスプレ姿で悠の後を追う菜々子。だがその先で菜々子は、ややショッキングなお兄ちゃんの姿を目撃してしまう。花束を抱え、もう片方の腕を年上の美女に引かれて歩く悠の姿。親しげに悠に語りかける口黒子(くちほくろ)の女性は、悠を半ば強引にどこかに連れて行く。お兄ちゃんの一番見たくない様な姿を見てしまうという最悪の展開に、悲しげな表情で茫然自失の菜々子。



 ここでCMアイキャッチ11話の段階と比較して、勇気・知識・寛容さが着実に上がっている。前回の最強の敵を退けたことで人間的にも大成長を遂げたということなのだろうか?


 お兄ちゃんの一番見たくない姿を見てショックを受けた菜々子は、ジュネス屋上のフードコートのベンチで途方に暮れていた。そこにやって来る陽介とクマ。菜々子の悲痛な訴えを聞き、特別捜査隊が今再び始動する。


 夏休みの補習中だった完二を呼び出し、悠がいるという公園で様子を窺う一行。菜々子の言うとおり、本当に年上の女性とベンチに座って逢い引き中といった風情の悠を発見する。生垣の隙間から覗いた菜々子が言うには、その女性はさっきの女性とは別人であるということだった。



 「マジで〜っ!?」


 しかもその女性は菜々子と同い年ぐらいの子供連れであった。



 「子持ちかよ〜っ!?」


 惣菜大学にて女子陣を交えて作戦会議を練る一同。悠を慕うりせは、悠が年上の女性複数(うち一人は子持ち)と付き合っているかもしれないという疑惑情報を信じようとしない。もう一度確かめるという菜々子の意見に乗り、悠の元に向かおうと千枝と雪子に提案するりせ。追跡がバレると恥ずかしいと尻込みする雪子に、クマから変装用のメガネが提供される。

 それはお笑いグッズとして当作中ではおなじみの「鼻メガネ」であった。ツボにハマる的意味合いで、ただ一人その鼻メガネ変装にご機嫌な雪子を先頭に悠のいると思しき方角へ向かう女子陣。

 その途上、川沿いの公園で悠を見かける一行。何と年上は年上でも、喪服を着た老婆に寄り添い、親しげに話す悠の姿を見かけて一行は絶句する。




 「超絶年上〜っ!?」


 もはや、何も分からなくなってしまった菜々子。夕暮れの河川敷を歩く彼女の眼に、遊びで仲間に入れてもらえない眼鏡の少年が映る。寂しそうなその少年に、自分の思いを投影する菜々子。少年と同じ表情でその場を歩み去る。


 翌8月19日(金)。いつものように出かけようとする悠のそのいでたちは菜々子が声を掛けるのも憚られる様な気合いが満ちた雰囲気に包まれたものだった。



 これも原作ゲームをやっていると分かるネタなんだけどね。


 昨日からの悠の女性関係が浮かび、菜々子は悠に言葉を繋ぐ事が出来ない。またも寂しそうに悠を見送る。


 そして8月20日(土)。その日は年に一度の夏祭りの日だった。件の稲荷神社では華やかな祭りが催されていたが、その喧騒の場から少し離れた夜店の裏側のひっそりとした空間のベンチに座り、晴れない表情の菜々子。ラブリーンの格好でベンチに腰掛けるその姿は寂しげだ。堂島が仕事の都合で祭りに同伴することが叶わなかったのだ。そして菜々子の傍には悠もいない。

 ラブリーンの格好をしているのは、今日も悠のことを探して回っていたのかもしれない。疲れ切った菜々子は諦めの表情で立ち上がる。あれだけ大事にしていた、ラブリーンのステッキをその場に残したままで。

 そのステッキを掴み、菜々子を、ラブリーンを呼びとめる人物がいた。それは天才少年探偵として連続殺人事件の解決のためにこの地に赴任した、白鐘直斗(しろがね なおと CV:朴璐美)だった。



 菜々子の元気が無いのを見越し、直斗は優しい口調でこう語りかける。


 直斗「探偵が諦めては、事件は終わらないよ」

 菜々子「諦めちゃ、駄目……?」



 悠たちに見せる厳しい表情とは裏腹に、子供には優しい直斗。ところで彼はどうしてラブリーンのことを知っていたのだろう。「素行調査は任せたよ」とアニメ作中の決めゼリフを引用して菜々子に告げる直斗は相当詳しく知っているとしか思えない。直斗もアニメのラブリーンのファンなのかもしれない。探偵繋がりだしね。もっと深い意味があるかもしれないが今はネタバレ禁止の方向で。


 自分を励ましてくれた相手が本物の天才少年探偵ということは菜々子は知らないのだけど、自分を肯定し応援してくれる人の登場に、菜々子は持ち前の明るさと元気を取り戻す。直斗から手渡されたステッキを手に、彼女は再び走りだす。


 夜店がきらびやかな風景を醸し出す中、悠を探す菜々子。そこで菜々子が目にしたのは、氷が売り切れでかき氷を食べられず残念がる長瀬大輔(ながせ だいすけ CV:杉田智和)と一条康(いちじょう こう CV:小野大輔)の姿だった。



 余談だが、かき氷屋のおばちゃんは原作ゲームではアイテム販売の店、「四六商店」のおばちゃんだ。


 おばちゃんが言うには、変なガイジンの少年が全部食べ尽くしてしまったという。おそらくはクマの仕業だろう。でも、困っている人を助けるのもラブリーンの大事な仕事だ。菜々子は悠から聞かされていた、何でも出前をする某店舗に連絡するよう示唆する。氷の出前を頼む長瀬の掛けた電話の向こうから聞こえて来るやる気の無い声からして、愛家に連絡したことは間違いない。

 とにかくこの件で長瀬と一条から感謝された菜々子。ラブリーンとしての使命を見事に果たした菜々子は、満足げな笑みを浮かべて去っていく。


 境内方面に向かう菜々子。探している悠はまだ見つからない。そこに男性と腕を組む、口黒子の女性が。彼女は以前、悠と仲良くやっているように見えた、あの美女だった。他の男性と親しげに腕を組む彼女の正体は一体……?

 女性に気付かないまま先を急ぐ菜々子。そこに声を掛ける別の女性。海老原あい(えびはら あい CV:伊藤かな恵)は、初対面の菜々子にも臆することなく、持っているステッキを貸してくれと言う。長く伸ばしたそのステッキで、木の枝に引っかかったサマーマフラーを手繰り寄せるあい。無事確保に成功し、菜々子に感謝の礼を述べる。


 菜々子「ラブリーンは、困っている人の味方だよ」


 そこで、境内横の路地を駆ける悠の姿を見つける菜々子。急いでその後を追う菜々子。暗い路地を走った先に、噎(む)せているおじさんがいた。何かをのどに詰まらせたらしい親父さんは、菜々子に後頭部を叩くよう身振りで示す。

 菜々子が介抱すると、親父さんはのどに詰まっていた団子を吐き出した。菜々子に感謝する親父さん。背中には、赤い大きな字で、「花火」と書かれていた。親父さんは花火職人らしい。



 花火職人に身をやつした親父さん。原作ゲームでは武器防具商店の「だいだら.(だいだらぼっち)」の主人。


 親父さんは打ち上げ花火の直前の休息だったようだ。花火を打ち上げた時、その場にいる人々がみんな笑顔になることが好きだと嬉しげに語る親父さん。見た目によらず、いい人らしい。「人を笑顔に出来るのは、凄いことなんだ」という親父さんの言葉が菜々子の心に突き刺さる。


 なおも悠の姿を探す菜々子。本殿前で、意外なほどあっさりと悠と再会する。やっと見つけた嬉しさと安堵感と、その他いろいろな感情が湧き出して来て、菜々子は涙声で悠に抱きつく。

 悠は菜々子が泣きそうになっている理由が良く分からない。そこに先ほど予告があった、祭りのクライマックスを告げる花火が打ち上がる。



 何を置いても見入ってしまう、見事なまでの花火の美しさだった。悠と菜々子の2人も手をつなぎ、さっきまでの感情もさて置いて、その美しさにしばし見とれる。

 そこに、悠を先生と呼んでやって来る人物がいた。クマではない。かつて夕暮れの河川敷で、仲間に加われずに寂しげだった眼鏡の少年だった。悠に嬉しそうな笑顔で語りかける少年。花火の喧騒で菜々子にはその言葉は聞き取ることは出来ない。だがふと見ると、その少年は涙を流して泣いていた。そしてそれが嬉し涙であることが、その後の少年の笑顔から見てとれる。



 祭りの会場では悠と関わりを持った人たちが、笑顔で花火を眺めていた。子連れの母親、そして口黒子の美女。神社前で笑顔の老婆と別れのあいさつを交わす悠。花火を見つめながら菜々子は思った。関わった人々を笑顔にする力は凄いものだということを。そしてこの花火のようにその能力を持っているのが、悠だということを。


 菜々子「お兄ちゃんは、凄いんだね!!」


 菜々子の論理の展開を何一つ知らない悠はちんぷんかんぷんだったが、菜々子は確信していた。みんなを笑顔にするお兄ちゃんは凄いということを。どこで何をやっているかは分からないが、結果として関わった人々を笑顔にする悠を、菜々子は心から尊敬し、また誇らしく思うのだった。

 帰途につく菜々子。いつの間にか浴衣に着替え、堂島も迎えに来る中、心底嬉しそうな菜々子。明後日に何か良いものが届くと堂島に告げられる。


 そして明後日の8月22日(月)。堂島邸には悠の友人一行が訪れていた。塩のビンを片手にスイカを探す完二。堂島の言っていた、明後日届く良いものとはスイカのことだったらしい。すでに既定路線のようにスイカ割りを楽しみにする陽介。


 千枝「え、割るの!?」

 雪子「え、割らないの!?」


 菜々子はスイカ割りに大賛成だった。クマの陶酔したスイカへの情熱にも便乗する菜々子。そこにスイカを受け取って帰って来る堂島。スイカを割りたいと告げる菜々子だったが、堂島はちょっと困り顔。

 何故なら、堂島が持って来たスイカはすでにカットされていたからだ。みんなでスイカタイムと相成ったが、スイカ割りという一大イベントが不発に終わって菜々子はがっかりしていた。

 千枝やりせが気を利かせて、次の機会にスイカ割りをやろうと菜々子を慰める。スイカ割りなら、海でという話の展開になる。ただすでに夏休みも佳境の22日。海はクラゲの天下だろう。残念ながら、海でのスイカ割りは来年に持ち越しとなりそうだ。

 来年も菜々子と遊んでくれるのかと聞いた菜々子だったが、それは彼らにとっては愚問であった。彼らにとっても、菜々子はすでに大事な妹なのだから。気前良く菜々子の要望に応える気満々の一同。嬉しそうな菜々子を見つめ、穏やかな表情の悠。若い彼らにとっては1年ぐらいは何でもないが、しかし悠は……。

 来年の夏には悠はこの場にはいない。そのことを心中では分かっていながら、みんな敢えてその現実から目を逸らし、今この時を謳歌していた。



  エンディング



 エピローグ。スイカをたらふく食べて小休止の一同。縁側に腰掛ける悠と菜々子。結局分からず仕舞いだった悠の行動を、改めて聞き出そうとする名探偵菜々子。



 悠は笑って、菜々子の質問に答えるためその記憶をたどる。そしてその記憶は8月6日に遡(さかのぼ)る。



 以下、次回!



 嵐の夏休み、その1ということで、次回はその2、今回の続編というか解決編となるのだろう。夏休み中、悠が何をしていたのかを説明する回になるかと。ネオフェザーマンの謎とか、楽しみ。


 今回からオープニングとエンディングが替わっていたというのは前記した。オープニングはこれで行くと思うのだけど、エンディングは今回だけの特別仕様だった可能性が高い。だって、ラブリーンの歌なんだもの。歌うのもラブリーン役を演じたほっちゃんこと堀江由衣。この演出は素晴らしいし、相変わらず手が込んでいる。




 また今回名前がまだ判明していないキャラの配役を書いておく。エンディングにはあったし。子連れの母こと南絵里(CV:伊藤美紀・節制コミュ)、その義理の息子の南勇太(CV:安西英美)、ホクロの美女こと看護師の上原小夜子(CV:桑谷夏子・悪魔コミュ)、老婆こと黒田ひさ乃(CV:谷育子・死神コミュ)、眼鏡の少年こと中島秀(CV:市来光弘・塔コミュ)、四六商店の女将(CV:鍋井まき子)、だいだら.の店主(CV:江川央生)、ラブリーンの虫眼鏡(CV:茶風林)。


 あと配役の無いキツネ(隠者コミュ)を合わせ、次回以降、彼らのアルカナをどんどん獲得し、以前のエンディングの形でタロットカードを集めるという形に戻るのではないかと思う。残念ながらというか何というか、毎週ラブリーンが出る訳ではないし(笑)。



 次回「A Stormy Summer Vacation 2/2(嵐の夏休み・その2)」に続く。



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