『イナズマイレブンGO』第31話「化身!戦国武神ムサシ見参!!」の感想 【このタイトルは前回だろJK】

 恒例のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文、今回は第31話「化身!戦国武神ムサシ見参!!」を観ての感想を書く。宿敵・木戸川清修中学との決着戦。お互いのチーム内に燻(くすぶ)る感情の縺(もつ)れがどうなって行くかに注目。



 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

 をご覧ください。今回も大活躍の錦龍馬(CV:岩崎了)が化身を使えるようになった経緯が解説された回です。


 それ以外の『イナズマイレブンGO』の記事は、ここをクリック。


 で、一覧表示されます。


 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 宿敵・木戸川清修との死闘が続くウォーターワールドスタジアム。昨年の雪辱に燃える雷門中学は、イタリア帰りのサッカーエリート・錦の化身「戦国武神ムサシ」の2得点を挙げる大活躍で同点に追い付いた。残り時間、そして両チームの拮抗した力関係を思えば、次の1点を挙げたチームがそのまま勝利をも獲得することになるだろう。


 追いつかれ、意気消沈する木戸川清修の中にあって、監督の亜風炉照美(=アフロディ CV:三瓶由布子)だけはその状況をまるで望んでいたかのように不敵な笑みを浮かべる。その様を見て、まだ何か策があるのかと警戒する雷門監督の鬼道有人(CV:吉野裕行)。



  オープニング



 錦の化身能力による一気の2得点、それも相手キーパーの化身を粉砕しての得点に意気が上がる雷門。ベンチのムードも最高潮だ。押せ押せムードを継続すべく、イレブンに檄を飛ばすキャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)。

 それに対し、追いつかれた側の木戸川清修には、アフロディの指導で一旦は抑えていた不協和音が再び頭をもたげる。試合当初からチームプレーをせず、独自に動いていた滝総介(CV:峯暢也)が、キャプテンの貴志部大河(CV:小野友樹)の「チームプレーで雷門を抑える」という忠告にも耳を貸さない。

 あからさまにチームプレーを拒否する滝に対し、貴志部は滝をパスの選択肢から外し、試合展開上無視することで頭を冷やさせようとする。だがその配慮すらも滝には怒りの材料にしかならず、試合中にも関わらず中二病を発症させてしまう。

 滝は仲間のパスに強引に割り込み、勝手にプレーをし始めたのだ。



 無駄にカッコ良い7番・和泉奏秋(いずみ かなあき)から強引にパスをカットする滝。言うまでも無いが、和泉は味方。



 敵よりも味方を動揺させるプレーで、滝は貴志部の指示も聞かずに単独で攻め上がる。迎え撃つ錦と松風天馬(CV:寺崎裕香)の防御をかわしたところまでは良かったが、フィールドのギミック(仕掛け)、ピッチダウンによってむざむざボールを失ってしまう。そうならないための貴志部の必殺タクティクス「ゴッドトライアングル」の指示だったのだが。

 勝手なプレーを貴志部と和泉に叱責される滝。だが彼は勝ちたければ自分にボールを回せと逆切れする。雷門サイド、スケバンの瀬戸水鳥(CV:美名)はその状況を歓迎するが、空野葵(CV:北原沙弥香)と山菜茜(CV:ゆりん)はイマイチ納得していない風。


 相手ベンチにすら悟られてしまっている明らかな仲間割れに心を痛める木戸川清修の控え選手・滝快彦(たき よしひこ)。彼にとっての兄・総介が尊大な態度でチームに迷惑を掛けていることが、彼には耐えられなかった。

 アフロディに、兄をベンチに下げることを提言する。滝(弟)の意見を汲(く)んだかに見えたアフロディは、選手交代を告げる。ただしそれは滝(弟)の希望通り、滝(兄)をベンチに下げるのでは無く、別の選手に替えて滝(弟)をピッチに出すという形であった。意外な采配に唖然とする滝(弟)に、アフロディはピッチ上のイレブンにある指示を伝えるメッセンジャーになるよう指示する。


 滝(兄)を交替させるのではなく、むしろ残したまま試合前から仲違(なかたが)いしていた滝(弟)をピッチに送り込むアフロディの采配は、貴志部を始め、誰もその真意を理解できなかった。そんな中、滝(弟)はアフロディからの伝言を貴志部たちに伝える。


 「いまこの瞬間、誰にシュートを撃たせればいいか、自分をごまかさずにプレーせよ」


 これがアフロディの次の戦略、指示の全てだった。背番号8番・白髪の跳沢真波(とびさわ まな)がたったそれだけの指示をいぶかりベンチを見やるが、アフロディの一番の理解者である貴志部には、それだけの言葉で十分であった。

 弟の言葉が本当に監督からの指示かと疑念を呈する滝(兄)。フィフスセクターに反発する弟の立場からすれば、この試合で雷門を勝たせた方が聖帝選挙は革命派が有利になる、つまり弟が己の理念のためにわざと負けるような指示に改ざんしているのではないか、という邪推をする。

 しかし弟はそれではフィフスセクターのやっていることと同じであり、自分はこの試合に勝ちたいという偽りの無い思いを吐露する。兄は自己をフィフスセクターにアピールすることだけを考え、弟の理念に目もくれない態度を見せる。アフロディの配慮も空振りに終わったかに見えた。



 ピッチダウンで得たボール、フリーキックは神童が蹴る。浜野海士(CV:金野潤)を経て剣城京介(CV:大原崇)へと空中にいる間にダイレクトにパスを回す、雷門の必殺タクティクス「フライングルートパス」が見事に繋がる。チームプレーが徹底して意思疎通がなされている雷門。



 かつては考えられなかった、剣城のチームプレー。


 そこでまたもピッチダウンが起こる。気を取られた剣城が和泉にボールを奪われる。あれ、「フライングルートパス」もピッチダウン対策の技だったはずなんだけど?


 和泉からボールを受けた貴志部は、滝(弟)と跳沢を従え、木戸川清修側のピッチダウン対策の必殺タクティクス「ゴッドトライアングル」の形に持ち込む。



 「ゴッドトライアングル」は敵のスライディングタックルにも、また会場のギミックであるピッチダウンにもどちらにも見事に対応する。このフィールドでは最高の必殺タクティクスと言えるだろう。敵ながらその動きの巧みさに思わず感心し、感嘆の声を挙げてしまう車田剛一(CV:野島裕史)と、それを「褒めてる場合じゃないだろ!?」と暗に叱責する霧野蘭丸(CV:小林ゆう)が少し可笑しかった。



 蘭「車田さん!!」  車「お、おお……」


 攻勢に出る木戸川清修という展開に、ベンチの速水鶴正(CV:吉野裕行)がいつもネガティブな彼らしい、心配そうな声を挙げる。その横で、相変わらず出してもらえない鬱憤(うっぷん)が募(つの)り、悪態をつく天城大地(CV:奈良徹)。


 車田と蘭丸をかわした貴志部、滝(弟)にバックパスを出す。貴志部に引き付けられている分、滝(弟)をブロックするDFがいない。フリーの状態で滝(弟)はシュートを放とうとする。

 だが、その雷門のピンチを救ったのは、皮肉にも木戸川清修の仲間割れだった。手柄を独り占めしたい滝(兄)が強引に弟からボールを奪い、前に出た雷門キーパーの三国太一(CV:佐藤健輔)の頭越しにループシュートを放つ。

 さすがに決まったかと思われたそのシュートだったが、1年生DFの西園信助(CV:戸松遥)が抜群のジャンプ力で飛び付き、何とかクリアすることに成功する。自分の代わりにゴールを守ってくれた殊勲の後輩の手を取り、感謝の言葉を掛ける三国。


 信助の動きを見て、何か思うところがあった鬼道。隣に座っているピンク極道・染岡竜吾(CV:加瀬康之)もガッツある信助のプレーを褒め称える。信助のファインプレーを感心したのは彼らだけでは無い。敵監督であるアフロディすらもうならせる。雷門魂を受け継ぐ選手の登場を、まるで我がチームの選手の活躍であるかのように喜ぶアフロディ


 一方、ゴールを外し腐る滝(兄)を、恥ずかしくは無いのかと激しい口調で非難する弟。敵味方を含めて、フィールド上で自分のことしか考えずにプレーしているのは兄さんだけだと喝破する。フィフスセクターの思想に流れていたはずのキーパー・硬山強(かたやま つよし)や跳沢たちですら、今は全てを掛けてこの試合の勝利だけを目標に必死になって闘っている姿がそこにあった。だがそれでも頑(かたく)なな兄は、未だ改心しようとはしない。


 コーナーキックで再開された試合。跳沢から貴志部に送られたパスを、またも私情のために勝手に奪う滝(兄)。だが孤立化した彼に決定機を与えるほど、雷門のディフェンスは甘くは無い。狩屋マサキ(CV:泰勇気)がこれまでに2度までも滝(兄)を絡め取った必殺技「ハンターズネット」の網を張り、3たび進撃を阻止する。




 この試合で、滝(兄)は狩屋の顔を見るのも嫌になったはずだ。


 まだチームのことに思いを馳せようとしない兄と言い争う滝(弟)だったが、兄弟喧嘩の隙をつかれて狩屋に自由にボールを運ばれてしまう。天馬、神童とボールは渡り、そして最終的にボールをキープしたのは、これまで2得点、現在決定力ナンバーワンの錦だった。

 ハットトリックを目指して突進する錦の前に、木戸川清修のDF2人が立ちはだかる。サソリのハサミの如く、両側から鋭く挟み込む合体ディフェンス技「ビッグシザース」で錦を挟み飛ばす(「はさみとばす」て……)。





 化身キーパーだけでなく、DF陣も堅牢な守りを見せる木戸川清修、さすが昨年の優勝チームだ。

 攻守ところを替え、今度は木戸川清修が攻勢に。貴志部に張り付く神童。両チームのキャプテンが、またも1対1で勝負するシーンになる。雷門を良いチームに成長したと褒める貴志部。だが今年も勝利は自分たちのモノだと告げ、ドリブルで神童を振り切る。


 そしてまたも必殺タクティクス「ゴッドトライアングル」に持ち込み、絶妙のパスワークで雷門を翻弄する。各選手の頑張りを前に、改めて兄を説得する滝(弟)。己の私情のために、勝利に向けて一所懸命な仲間たちの思いをふいにするのかと詰問(きつもん)する。


 かつてはフィフスセクターサイド同士だった仲だからか、跳沢からのパスを受ける滝(兄)。何だかんだ言っても木戸川清修のポイントゲッターは滝(兄)だ。フリーにする訳には行かない。天馬、蘭丸が周りを囲む。行く手を阻まれた滝(兄)の目に、唯一フリーでゴール前に走り込む、弟の姿が映る。

 そしてそこで、弟を介して伝言されたアフロディからの言葉が滝(兄)の脳裏に響く。



 「いまこの瞬間、誰にシュートを撃たせればいいか、自分をごまかさずにプレーするんだ、総介」


 その言葉の真意をようやく理解し、吹っ切れた滝(兄)。あれだけ仲違いしていた弟に向けてパスを出す。絶妙のパスを受け、弟がこれまた絶妙に、キーパー三国の左に体重を掛けた体勢を見抜いての逆を突くゴール右隅へのシュートを放つ。


 そのピンチ、動いたのは2人の1年生だった。天馬と信助で特訓を積んでいた「ドカーンジャンプ」の実地ぶっつけアポ無し応用編とばかりに、狩屋と信助が成り行きで合体ディフェンス技「かっとびディフェンス」を放つ。





 天馬と信助の練習にいつも付き合っていた狩屋だったからこそ、ぶっつけ本番で成し得た技だと思われるが、これで失点のピンチから救われた雷門。渾身のシュートが決まらず、気落ちする滝(弟)だったが、滝(兄)に励まされ、彼も顔を上げてボールを追う。そうなることを期待して弟を起用したのだろう、ベンチのアフロディの顔も満足そうだ。




 ここでCMアイキャッチ。天馬の食べてるケーキを死に物狂いで奪おうとする車田の図。「ダッシュトレイ〜〜ン!!」


 残り時間が少なくなる中、攻め上がる雷門。天馬にボールを託した後、神童の「神のタクト」が指し示すのは、やはり錦だった。得意のドリブルで敵陣に切れ込む天馬。貴志部、6番のゲームメーカー清水柳人(CV:四宮豪)など実力者を次々と抜き去る中、チームプレーに目覚めた滝(兄)が最後の壁として天馬の前に立ちふさがる。



 これまで得点を上げるためだけにしか使わなかったその能力、化身「鉄騎兵ナイト」を天馬の侵攻阻止のために発動させる滝(兄)。天馬もその持ちうる最高の能力・化身「魔神ペガサス」を出して対抗する。



 化身対決は、天馬の勝利に終わる。鎧袖一触(がいしゅういっしょく)という感じの、まさに圧勝だった。その高まったムードをそのままボールに込めて、天馬は錦に最終パスを送る。


 受けた錦、こちらも全開で化身「戦国武神ムサシ」を出してシュート体勢に入る。最終ラインを死守せんと、硬山も化身「重機兵バロン」を発現させて対抗する。

 錦が化身シュート技「武神連斬」を放てば、硬山も化身キーパー技「ガーディアンシールド」で迎え撃つ。果たして、勝つのはどっちだ!?(イナゴTCGのCM調に)





 だが、やはり硬山の量産型の化身では出す必殺技までもが「機械兵ガレウス」と同じだった。インパクト的に錦の化身シュートが止められる訳も無く……



 再び「戦国武神ムサシ」の重い太刀が「重機兵バロン」をぶった切り、豪快なゴールが決まる。そして錦のハットトリック達成の直後に試合終了のホイッスルが鳴り響く。3−2で、試合は雷門が勝利し、昨年の雪辱を果たすことが出来た。

 試合終了後、聖帝イシドシュウジ(CV:野島裕史)の座っていたVIP席を見上げたアフロディだったが、すでにその姿は無かった。

 そして昨年は勝者だった故に、敗北の味を知らなかった貴志部が、負けの悔しさを神童に語る。そして早くも、来年の雪辱を神童に向けて布告する。お互いの力を認めあった両者、最後は笑顔で固い握手を交わし、来年の再戦を心に期する。



 そしてこの試合は、兄弟間を含め、木戸川清修内にあった革命派、反革命派のわだかまりを解消することとなる。最後は分かりあえた滝兄弟の姿が、その何よりの象徴となっていた。試合には敗れたが、木戸川清修は本当に大事なものを取り戻したのだ。


 アフロディが皆を集め、頑張りに対してねぎらいの言葉を掛ける。勝利できなかったことを詫びる貴志部たちだったが、チームとしてまとまってくれたことこそがアフロディにとっての一番の収穫だったのだ。試合に敗れた彼らだったが、それでもなおアフロディが事前に訴えた、今後何をすべきかというものを掴めたようだ。

 仲間の大切さを説くアフロディにうなづく一同。滝(兄)に関しては、「おめーだよ、お前のことだよ」と言ってやりたくなったけどね。そして今日から木戸川清修は新たなスタートを切ると宣言する。それはフィフスセクターから離れ、本当のサッカーを取り戻す戦いに彼らも賛同するということだろう。



 そしてアフロディは監督としてもライバルであり続けた鬼道を見やる。お互いに秘めた胸の内は分かりあえているようだ。ライバルとはいえ、理想とするサッカーは両者に共通したものであるはずだから。



 木戸川清修との戦いが終わり、いつものように次戦に向けて練習に励む雷門の選手たち。熱心に練習する後輩たちを見つめながら、三国も満足そうだ。だが彼には一つの懸念があった。

 彼のことだから、てっきり10個ぐらいは懸念材料があると思っていたのだが、一つらしい。それは、自分が引退した後、このチームにキーパーがいなくなってしまうということ。これは当方もこの感想ブログ中で言及した懸念事項、というか、三国が健在の間にセカンドキーパーを用意しておかないといけない話だと口酸っぱく言っていた話で、やっとこの問題に対処してくれるのかと思ったぐらい。

 三国が負傷したり退場処分になった場合の代わりがいないのは懸念されたことだし、実際白恋中学戦ではそこを突かれかけた(代理キーパー天馬くんが神すぎて、三国より安定感あったのは白恋中を含めた各方面にとって誤算だったが)。

 3年生たちが去れば、名実ともにこのチームの支柱となる2年生キャプテンの神童に語りかける三国。三国は木戸川清修戦でキーパーの候補者を発見したと言う。

 それはチーム一の小さな身体にも関わらず、自分が抜かれたシュートを2度に渡って阻止し、抜群の身体能力を示した電撃系ポケモン・信助であった。

 キーパー経験の無い信助を自分の後継者に推す三国に対し、意外な人選に驚く神童。件の信助は、2人の先輩から熱い視線を送られていることに気付かず、しかし何か違和感がある風なそぶりでのんきな態度に終始する。


 グラウンドの選手たちを熱く見つめるのは染岡と鬼道の2人も同様だった。お互いに大人になってしまったことを、喜び半分、寂しさ半分といった風情で語りあう。ただサッカーに賭ける情熱だけは少年だった頃と変わりは無い。歪められたサッカーを再び自分たちの手に取り戻すと力強く語る鬼道。

 そんな中、鬼道の構想から今のところ外されている天城、一乃七助(CV:折笠富美子)、青山俊介(CV:高垣彩陽)の3人がグラウンドの端で腐っている様に気付く染岡。エリートで育った鬼道の至らない部分があるとすればこういう部分だろう。雑草の様な精神でイナズマジャパンにまで這い上がった過去を持つ染岡は、彼らの気持ちも理解できた。彼は鬼道の出来ない気配りが出来る男なのだ。

 イタリアからいきなり帰国して来て化身を使い大活躍の錦の存在にコンプレックスを抱く3人。自分たちが幾ら努力しても、才能がものを言う現状では鬼道監督はもはや自分たちを起用してくれることは無いと悲観的だ。

 しかし、「才能」なんて言葉を軽々に使う彼らを染岡は叱責する。そして彼らが劣等感を抱いた当の相手、錦ですらイタリアで最初に出会った時は今の天城たちと同様のことを言っていたと笑う。


 イタリアに勇んで乗り込んで来た錦であったが、FWとして伸び悩み、自信を喪失していた。当時プロリーグで活躍していた染岡は、その頃にイタリアユースを覗きにやって来て錦と出会った。錦に手製の握り飯を食べさせ、打ち解ける両者。

 帰国したいと語る錦に、FWでは無く、一歩引いたMFで頑張ってみてはどうかと提案する染岡。


 「一歩引けば見えて来るもンもあるはずだ!」


 その染岡の言葉を理解しきれなかった錦だったが、握り飯で餌付けされた彼は染岡に付いて行くことを決意する。同じ雷門の先輩だとこの時に気付いていたかは描かれていなかったが、以後錦は染岡を師匠と仰ぐようになる。



 そしてそれ以来、錦は染岡の厳しい指導に耐え続け、今の姿となったと語る染岡。根が明るい錦はそんな苦労などおくびにも感じさせないひょうひょうとした性格なので周囲には伝わりにくいが、化身をも使いこなす現在のその才能は、隠れた努力なくしては語れないモノがあったのだ。

 イタリアで一人苦しんでいた錦を放っておけなかった、「雷門魂」を発揮させたと笑顔で語る染岡。顔に似合わず、かなりいいことを言うぜ、この桃色ヤクザ。

 「雷門魂」という言葉は一乃と青山の胸に響いた。染岡の激励に笑顔で応える2人だったが、天城は依然、心にわだかまりを残していた。染岡はそのことに瞬時に気付くが、後は自分で結論を出すしかないとしてそれ以上は何も言わなかった。


 夕暮れが辺りを茜色に染め上げる頃、染岡は雷門に別れを告げる。顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)が慰留しようとするが、鬼道の邪魔になってはいけないと自分は身を引くことを告げる。錦の件、そして出場できなくて腐っていた天城たちの説得など、汚れ仕事を担(にな)ってくれた染岡に礼を言う鬼道。鬼道がそんなに素直に自分に礼を言ったことなど記憶に無かったのだろう、柄にも無く照れる染岡。



 だが、照れるその顔ですら殺人級に怖い、ぼくらの染岡さん。



 男同士の別れに長い挨拶は無用だ。最低限必要な言葉を二、三言交わしただけで、両者は目も合わせること無く別れを迎える。




 次回に続く!



  エンディング



 木戸川清修との戦いがついに終結アフロディの配慮のため、あれだけ仲が悪かった滝兄弟を始め、チームが最終的に一丸となれたのは見ていて気持ち良かった。むしろ勝利した雷門サイドに、天城という解決していない不満分子が残されたのが気になる。たった1試合出られなかっただけで腐るのは潔くないというか……。全試合に出れていない一乃と青山の方が素直だったのにねぇ。

 錦はハットトリックの大活躍だったが、その分剣城くんが完全に空気になってしまっていた。同じくFWの倉間典人(CV:高垣彩陽)くんの空気は今に始まったことでは無いので言及しないが(しているが)。前回出しまくった化身「戦国武神ムサシ」が今さらタイトルになるのもおかしな気がしたなぁ。


 前回の感想でも書いたけど、化身4人体制はホントに敵からしたら反則だよね。次の対戦相手がインフレを起こしそうで心配される。ただ次回タイトルや方向性の見えなさなどを考えると、次回は総集編かな? すぐに次の敵が現れる展開にはならなさそうだ。円堂守(CV:竹内順子)前監督の姿もあったし。



 次回「革命(かぜ)の軌跡」に続く。



人気ブログランキングへ
 ↑ 最後まで読んでくれてありがとう。「一回押せば見えて来るもンがあるはずだ!」(今日の格言・再び染岡さん風)という訳で、記事が面白かったと思われましたら、クリックして頂けるとありがたいです。



成せば成るのさ 七色卵
T-Pistonz+KMC
アップフロントワークス (2011-10-26)
売り上げランキング: 15082

かなり純情
かなり純情
posted with amazlet at 11.10.21
空野葵(北原沙弥香)
アップフロントワークス (2011-11-09)
売り上げランキング: 11958

イナズマイレブンGO ダーク
レベルファイブ (2011-12-15)
売り上げランキング: 146

イナズマイレブンGO シャイン
レベルファイブ (2011-12-15)
売り上げランキング: 117