『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第8話「極めろ!化身アームド!!」の感想 【ひょっとしてミキシマックスはギャグでやってるのか?】

 毎週水曜日夜7時からテレビ東京系列で放映されている超次元おもしろアニメ『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』の恒例の感想文。今回はその第8話「極めろ!化身アームド!!」を観ての感想を書く。

 今回もまた加筆修正しまくると思います。また今回に限らず感想文は毎回書き足しや書き直しをしていますので、しばらく時間を置いて再度読んでもらえると非常にありがたいです。



 当ブログは、『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第7話「ゴッドエデンの特訓!」の感想 【話が映画とクロスオーバーし始めた!】
 をご覧ください。

 で、一覧表示されます。

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 サッカー禁止令が導入され、打倒プロトコル・オメガ2.0のための練習場を失ってしまった雷門イレブン。豪炎寺修也(CV:野島裕史)から秘密の練習場として、かつてのフィフスセクターのエリート養成機関・ゴッドエデンを示唆(しさ)された松風天馬(CV:寺崎裕香)たち雷門イレブン。

 そこで勝利の必要条件である化身アームドの獲得のため、特訓に励むのだが、前リーダーのアルファ(CV:谷山紀章)を慕うプロトコル・オメガ2.0内のアルファ派の5人「チームA5」が攻め寄せてくる。

 まだ化身アームドを獲得する前だったのだが、囚われの身となってしまった円堂守(CV:竹内順子)監督を救うため、また挑まれた戦いを実戦で覚醒するための条件として利用しようと考えたフェイ・ルーン(CV:木村亜希子)の助言もあり、雷門はこの勝負を受ける。

 だが彼らの力は圧倒的で、化身アームドを会得する前に戦うには強すぎる相手であることを知る。このチームでの暫定(ざんてい)リーダーのエイナム(CV:野島裕史)の強烈なシュートが雷門選手を蹴散らし、あっさりと先制点を獲得されてしまう。


 エイナムはここでもう1点を自分たちが取れば、この戦いは自分たちの勝利だと勝手な後付けルールを宣言する。試合前にはそんな話はなかった訳で、明らかに無茶な俺様ルールだ。2点先取のいきなりルールに、当然ながら剣城京介(CV:大原崇)が抗議するが、神童拓人(CV:斎賀みつき)はそれを2つ返事で受ける。この強力な敵を相手に2点で済ませられるなら活路は十分に開けているという前キャプテンとしての冷静な読みだろう。



 エイナムはここで改めて、アルファを任務失敗に追い込んだ雷門に復讐を果たし、ムゲンロウゴク送りにされたリーダーの無念をここで晴らす意思を宣言する。無感情と思っていた未来人に、仲間を思う気持ちがあったという意外な事実を受け、神童はやや驚きの表情を見せる。



   オープニング(感動共有!)



 1点を失っても天馬は前向きに元気だった。ディフェンダーの選手が今の雷門には一人もいない。必然的に守りの要役を務めることとなる親友の西園信助(CV:戸松遥)を励ます。

 一方のチームA5、クオース(CV:大原崇)やガウラ(CV:佐藤健輔)が雷門を見くびって嘲(あざけ)る中、キーパーのザノウ(CV:岩崎了)がさらに雷門を見くびる発言をする。ディフェンスせず自由に攻めさせろと言うのだ。

 キーパー1人で止めてみせるという挑発めいた大言壮語(たいげんそうご)に、雷門では一番思慮が足りず挑発に乗りやすい錦龍馬(CV:岩崎了)が釣られ、チーム全体に喝を入れる。ちなみにこの2人は同じ声なので画面を観ていないと間違えやすい。注意しよう。ちなみに土佐弁が錦だ。


 1点を失った雷門のキックオフで再開。さっそく錦が持ち上がり、ゴール前まで敵の妨害を受けないまま到達する。そして化身「戦国武神ムサシ」を出現させ、そしてこの戦いのもう一つの意義、化身アームドを試みる。だが「アームドぜよ!」の掛け声も虚しく、その試みは失敗に終わる。やはりまだ何かが足りないらしい。

 ベンチではその様子を見てクラーク・ワンダバット(CV:吉野裕行)が残念がる。そして気落ちして動きを止めた錦を、仲の良いマネージャーの瀬戸水鳥(CV:美名)が拳を振り上げて叱咤(しった)する。確かに戦いは継続中だ。気落ちしている暇はない。

 アームドを諦めた錦は自らの現状できる最強の能力である化身シュート技「武神連斬」を敵ゴールめがけて撃ち込む。



 だが一度は止められた技、いくらサッカーバカ(褒め言葉)の錦といえども考えなしに撃った訳ではない。天馬にすかさずシュートチェーンするよう指示を出す。それを受け、天馬も必殺シュート「真マッハウィンド」をチェーンさせる。この強力なシュートチェーンならどうだ!?




 だがザノウは「バカの一つ覚え」とか「これしか無いんかい?」とか「ザノウではなくザルウだろ?」などとさんざん揶揄されまくった(揶揄していたのは全部私だが)キーパー技「キーパーコマンド03(ドーンシャウト)」で簡単にそのシュートを止めてしまう。


 渾身(こんしん)のシュートをあっさりと止められ驚く天馬と錦。天馬はそれでも闘志を失わないが、この戦いは2点目を失えば終わってしまうのだ。敵にボールが渡ってしまったのは痛い。ザノウは強肩を生かして前線に一気にボールを送る。ガウラがそれをヘディングで地面に叩きつけて起きた衝撃波が天馬たちを吹き飛ばす。パワーの差は歴然としていた。

 元シードの意地か、剣城はすぐに立ち直りボールに向かう。ここでも同じ声対決だが、クオースは必殺技「オフェンスコマンド04」を剣城の腹にぶつけ、はじき飛ばしてしまう。技能の方も雲泥の差だ。



 「オフェンスコマンド04」。カッコイイけど、サディスティックな技でもある。


 そして一番恐ろしいエイナムにボールが渡ってしまう。エイナムは1点目を奪ったと同じ技「シュートコマンド06(プラズマホール)」を無慈悲に撃ち込み、ここでの決着を果たそうとする。止めようのない絶望が雷門ゴールに迫る中、諦めない男、天馬が化身「魔神ペガサスアーク」を召喚する。信助も同様に化身「護星神タイタニアス」を呼び出し、シュートを絶対に阻止するという気概を見せる。

 だが今の彼我の実力差は、そんな精神論ではどうしようもないほど甚大なものであった。エイナムのシュートは天馬と信助の努力をあざ笑うかのように、2人を蹴散らす。



 このままゴールを割れば雷門の敗北、力づくで打ちのめされた天馬たちは今度こそマインドコントロール光線でサッカーへの意欲を奪われ、サッカーの歴史が完全に終焉をむかえてしまうだろう……


 誰もがそう思った、その時!!!




 突如現れた謎の化身がエイナムのシュートを止めてみせた! 驚くエイナムたちだったが、天馬たち雷門の選手にとってはその化身は謎のものでは無かった。

 化身「ダークエクソダス」! それを扱えるのはこの世でただ一人……。「ダークエクソダス」はその鉄塊(てつかい)とも言える剣と呼ぶにはあまりに大きな武器を振り下ろし、止めたボールをチームA5に向けて撃ち付ける。

 ものすごい衝撃波がピッチを抉(えぐ)り、ボールは柱に大きな亀裂を入れる。あまりに豪快で強烈なその攻撃はもうもうと砂煙をあげる。そしてそれが収まった時、その場にチーム雷門のメンバーは一人残らず姿を消していた。逃げたのだ。獲物を逃したザノウが一声、不満の声を漏らす。

 チームA5のサブリーダー、レイザ(CV:藤村歩)が化身の出どころを問う。もちろん問われたエイナムにも分かりはしない。ただ雷門に味方をする何者かがこの島に存在するということだけは間違いない。


 そこでエイナムのインカムが音をたてる。連絡の合図だ。その通信相手は彼らの今のリーダーであるベータ(CV:伊瀬茉莉也)であった。



 ベータは光る床を踏む遊びに興じながら、にこやかに語りかける。本性を知るものからすれば、このおっとりした態度は却(かえ)って恐怖だろう。エイナムがベータからの連絡ということをつぶやいた瞬間、他の4人の表情に焦りと不安の色が浮かぶ。

 ベータは彼らが今まで何をしていたのかを逐一モニターで監視していたくせに、心配していたと心にもない「おためごかし」を言う。独断で行動していたエイナムがどう釈明するかを楽しんでいるような印象だ。

 そのような上司の性格を熟知しているのだろう、エイナムは努めて平静を装って、自分たちの行動を正当化するべく釈明する。だがネチネチとそれに意見するベータ。

 逃がした雷門を追うと告げるエイナムに真綿で首を締めるような口調でプレッシャーを掛けるベータはやはり恐ろしい。これでエイナムたちも必死になるだろう。エイナムたちがアルファを慕う気持ちも分からんでもない。

 エイナムとの通信終了を待っていたかのように、エルドラドの議長・トウドウヘイキチ(CV:相沢まさき)のビジョンがベータの後方に現れた。極秘に遂行していたはずのエイナムたちの行動は、エルドラド最高機関にまで筒抜けとなっていた。

 トウドウはエイナムたちが自分たちよりもアルファとの繋がりを重視することが分かっていたらしい。裏切りとは呼べないまでも、独断行動は組織の規律を考えると重罪だ。おそらくエイナムの作戦が成功したとしても、アルファが赦(ゆる)されることは無いだろう。そしてベータはそんな部下たちのために口添えするような性格でも無いだろう。


 ベータ「帰ってきたら、怖いことになっちゃうよ♡」


 事実、ベータは自分に抜けがけした部下たちを赦す気は毛頭(もうとう)無いらしい。帰還後の制裁を喜ぶように不気味な笑みを浮かべ、ベータは彼らの動向を見守る。



 気を失っていた天馬が目を開く。青空が見えた。屋外らしい。慌てて起き上がると、そこは森の中の遺跡のような空間。他のメンバーたちもそこで無事、全員がそろっていた(ご丁寧なことに、キャラバンまで存在)。

 同時に気づいたらしい信助と共に、天馬は懐かしいものを見つけていた。それはこの島のサッカーの守り神を模した石像だった。



 頭にボールを載せたかのようなその石像がサッカーの守り神だと天馬に教えてくれた存在……。フェイが左に何かの気配を感じる。皆がつられてそちらを見やると、黒い服を身につけた涼やかな表情の少年がこちらを見て微笑んでいた。



 釣りの浮きを左右に付けたような髪型だ。


 彼の名はシュウ(CV:沢城みゆき)。かつてこのゴッドエデンで天馬たち雷門を相手に戦ったチーム「エンシャントダーク」の一員で、さっきの石像がサッカーの守り神だと教えてくれたのも、そして天馬たちの窮地を救った化身「ダークエクソダス」の使い手も、他ならぬ彼だった。

 天馬たちを救い、ここまで避難させたのは、やはりシュウだった。戦いののちシュウと親友となった天馬は、懐かしい友との再会を喜ぶ。

 シュウの口ぶりから、彼がサッカー禁止令の影響を受けていないことに気づいた神童はその旨を尋ねる。シュウは彼の出自上(?)、さも当然とばかりに笑顔で返す。

 そしてこの中ではシュウとは初対面のフェイが挨拶(あいさつ)を兼ねて握手を求める。爽やかな笑顔でそれを受けるシュウ。天馬たち現代人を挟んで、時間軸的に古代人のシュウと未来人のフェイが握手をかわすという、不思議なシーン。

 信助から先ほどの化身がシュウのものであることを聞かされ、フェイは感心する。今度はシュウにフェイとワンダバのことを紹介する天馬。だがシュウから見てワンダバはどう見てもクマにしか思えない。クマ扱いされて、高性能ロボットのプライドを傷つけられたワンダバは怒る。



 ワンダバは一応、このチームの大監督でもあるしね。


 フェイからこの島に住んでいるのかと素朴な質問をされ、シュウは戸惑いながら肯定する。その言葉はウソではないものの、100%の真実でも無いということなのだろうか。


 天馬はこの島に初めてやって来て、シュウと出会った時の経緯を思い出していた。天馬たちはフィフスセクターに無理やりこの島に連行され、シュウ率いるエンシャントダーク、そして白竜(CV:福山潤)率いるアンリミテッドシャイニングと戦うことを強制された。



 回想シーンながら、野谷さんの勇姿も。セリフは当然ながら無し。



 シュウとは共に特訓して、さらに戦いを通じてお互いを高めあった天馬。剣城の横にいるのが今回は登場しなかった白竜。劇場版では天馬のライバルとしてシュウが、剣城のライバルとして白竜が存在していた感じだ。


 お互いの合体化身までもが飛び交う、化身大戦とも言える壮絶な戦いを通じてシュウたちにも天馬のサッカーへの思いが、そして雷門魂が伝わり、彼らとも友人となれたのだった。

 その戦いの後、シュウはどうしていたのかを天馬は尋ねる。それにシュウは微笑を浮かべつつ即答を避け、話を別のことに向ける。やはり彼には触れられたくない部分、話せない部分があるようだ。

 シュウは驚くべきことに、天馬たちに化身アームドをする方策を伝えに来たと言う。なぜシュウが化身アームドのことを知っているのか? 天馬は驚いて聞き直すが、シュウは肯定するだけで詳しくは話さない。とにかく彼は化身アームドを知っていて、その会得を実現させるために協力にやって来たというのだ。

 シュウという強力かつ信頼できる助っ人の登場に大いにノリ気になる天馬たち。だがそれを尻目に、空野葵(CV:北原沙弥香)、水鳥、山菜茜(CV:ゆりん)の3人のマネージャーはうなづき合って何かを決意する。

 そして逸(はや)る天馬を阻止し、エイナムたちとのバトルで傷ついた身体をいたわり、休息を取ることをマネージャー権限で要請する。事実、天馬たちの身体は疲労とダメージが蓄積し、そのまま特訓を続けることは問題ありの状態だった。



 おそらくその場にいる最強の生物、水鳥のスケバン的な押しもあり、天馬たちはその提案を受ける。彼女たちの心遣いは戦う戦士である天馬たちにはかけがえのない存在でもある。

 水鳥を茶化す錦とそれを追いかける最強の生物のやり取りはその場を和ませる。ムードメーカーの2人を見て屈託(くったく)なく笑うシュウを、フェイはなぜか思惑ありげな厳しい表情で見つめる。




 そして夜、以前この地を訪れた折にも合宿の宿舎とした灯台跡とその裾野にある洞窟。そこで就寝し、明日のために疲れを取る雷門一行。そんな中、剣城と神童の2人はまだ起きていた。ランプの明かりが照らす中、2人は昼間に出会(しゅっかい)した敵のことを話し合う。



 神童はエイナムがアルファという仲間を思って独自の行動を起こしていたという事実がまだ心に強く残っていた。無感情だと思っていた未来人が自分たちと同じように仲間を思い、その仲間のために戦うということを知った。それは彼らも同じ人間だという意識を持たずにはいられないものであった。それを受け、剣城はフェイもまた、彼らと同じ未来人であることを述べる。

 そのフェイとワンダバは寝床にはいなかった。彼らは灯台横の展望台で星空を見上げていた。ひょっとして未来では綺麗な星空が見れないのだろうか? 見事な星の群れを見つめ、感嘆の声を上げる彼らもまた、敵と同じ未来人なのだ。



 一夜明け、またやって来たシュウが早速、化身アームドの特訓を開始することを告げる。どんな厳しい特訓が待っているかと思っていた天馬たちは、滝の流れる渓流地に連れ出され、いささか拍子抜けしたような面持(おもも)ち。

 シュウは彼らを集中できる空間に連れてくる必要があったのだ。目をつぶり、自分の真似をするように指示する。目をつぶるだけで化身アームドが会得できるとは、俄(にわ)かには思えない。天馬たちは戸惑うが、フェイがとりなすことで、とりあえず試してみようということになる。



 選手でもないのに言われた通りに目をつぶる素直な茜ちゃん。このシリーズになって、茜はかなり目立つ存在になってきた。ツッコミ役の水鳥がその分大変だが……。


 茜「(化身アームドが)出来るかと思って♡」


 出来たら面白かったのに。それも天馬たちより早く出来るの。レギュラー間違いなし。


 シュウの指示が続く。心を静かにし、守りたいものを思い、さらに強くなることを願う。その思いの強さが、化身と自らを引き合わせ、化身を纏(まと)うことが出来るようになるとシュウは言う。

 ちょうどそこに流れてくる風を引き合いに出し、風を纏うように化身を身に纏うことを想像させる。目をつぶったままシュウの言葉に聞き入る天馬たち。彼らの身体を、この島特有の優しい風が纏わり、吹き抜けていく。天馬たちは今こそ化身アームドの真髄(しんずい)に迫る自分たちを感じていた。



 そしてその思いを抱いたまま、グラウンドで特訓をするため天馬たちは走り出す。自分ではどう教えてもピンと来なかった彼らが、シュウが諭した途端に何かを掴んでしまった。フェイはシュウのその巧みな語り方を褒め称える。

 だがそこで優しかった風が一転、強く吹きすさぶ。何か異分子の接近を告げるかのようなその自然の変異にシュウとフェイは警戒する。果たしてそこに蹴り込まれてくるサッカーボール。2人は同時にそのボールを蹴り返す。




 過去と未来のストライカー、夢のコラボ! さすが一流の選手同士、事前に打ち合わせた訳でもないのに息もピッタリだ。


 それを受け止めたのは、やはり追っ手であるエイナムだった。気づいて引き返して来た天馬たちもその姿を認める。シュウを見て、エイナムは昨日邪魔をした化身が彼のものであることを見抜く。シュウは天馬に、改めてチームA5と戦うよう促(うなが)す。

 まだ化身アームドを会得した訳ではなく、不安が残る状態だが、戦わない訳にはいかない。天馬たちはぶっつけ本番で化身アームドを習得する道を再び選ぶ。


 今度は屋外のグラウンドで対峙する両チーム。1点先取のサドンデス(Sudden Death:突然死)ルールであることをエイナムは告げる。前回0−1と不利な状況で2点を取らないと負けであった雷門サイドからすれば、ちょっと得したルール変更ではある。


 チームA5のキックオフで試合開始。パスを回して攻め上がる。エイナムの持つボールに、果敢に挑む天馬。必殺技「ワンダートラップ」で見事に奪取する。



 「ワンダートラップ」。化身は通用しないのに、この技はなぜか効いた。


 そしてサッカーを始めた頃からの得意のドリブルで攻め上がる。幼なじみの葵がそれを見て声援を送る。そしてそのまま化身アームドに移行する天馬。これが決まれば展開は一気に有利になる。

 だが、やはり化身は纏わる前に雲散霧消してしまう。何かが、何かが足りない!

 アームドが失敗した天馬を、巨漢のガウラのショルダータックルが襲う。乱暴にボールを奪ったガウラは前方のレイザにパスを出す。だがそれを阻(はば)んだのは神童だった。前方を塞ぐクオースに対し、神童は新必殺技の「オリンポスハーモニー」で抜き去る。




 「オリンポスハーモニー」。エフェクトがやたらとカッコイイ技なんだけど、一体どういう原理で抜けている訳? 建物のあまりの美しさに敵が見とれている隙に抜き去るということなのか? 1試合で1回しか通用しない技なんじゃ……?


 そしてその勢いのまま、化身アームドに挑む神童。だがやはり失敗に終わり、気落ちした隙にエイナムにボールを奪われてしまう。その一連の動きを見て、目ざとい剣城は化身アームドに気を取られ過ぎるなと警告する。この試合は失点=敗北のサドンデスルールなのだ。化身アームドに気を取られ過ぎていると失点しかねない。

 それは一理ある考えであったが、やはりプロトコル・オメガの選手を相手にするには化身アームドは不可欠なのだ。何とか守って凌(しの)いではいたが、そのままではジリ貧なのは明らかだった。

 手詰まり感が漂(ただよ)う中、シュウはワンダバに驚くべき提案をする。自分と天馬をミキシマックスで合体させて欲しいと言うのだ。シュウは化身アームドのことだけでなく、ミキシマックスのことまで知っていた。それはどうしてなのだろうか?

 ワンダバとフェイはシュウのその知識に驚くが、今は一刻の猶予も無い。訳を問う暇もなく、ワンダバは久しぶりにミキシマックスガンを抜く。

 そして天馬にミキシマックスすることを告げ、その心の準備もそこそこに、ガンのエネルギーを放出させる。




 合体完了! あの釣りの浮きのような髪の毛もちゃんと受け継がれている。


 オーラを天馬に託し、シュウは疲れきったようにその場に崩折(くずお)れる。葵が心配して抱き起こす。ミキシマックスの能力を見るのは初めての3人娘たちは天馬の変質に大いに驚く。茜がちょっと嬉しそうなのは、やはり【SF3級】だからであろう。

 シュウの力をその身に宿した天馬は、その力の強大さにたじろぐ。だがそのチャンスを逃す手はない。シュウの力を借り、天馬はレイザからあっさりとボールを奪う。見るもの誰もが目にも止まらぬ早業(はやわざ)だった。

 そしてシュウは確信していた。自分の力だけでなく、その思いまでもを宿した今の天馬なら、化身アームドすることも可能であることを。

 チームA5も3人がかりで止めに入るが、シュウの力を宿した天馬の敵ではない。その防御網も技を出すまでもなく突き抜けてしまう。



 おそらくこのままシュートに持ち込めば決まるはずだ。だがそれでは意味がない。シュウの力はあくまでも天馬の本当の能力を引き出すための触媒(しょくばい)なのだ。天馬はゴールを前にミキシマックス状態を解除し、自らの力で勝負を賭ける。そう、化身アームドだ!



 天馬「アームド!!」


 シュウの思いを背景に、自らの意思を結晶させた天馬は、ついに化身アームドに成功する! みんなが喜ぶ中、その触媒の役割を果たしたシュウも、鼻の下をこすりながら嬉しそうに笑う。


 そしてこうなったらもう天馬は止まらない。最終防衛ラインに立つザノウが「キーパーコマンド03」で受けて立つが、化身アームドさえしてしまえばこんな奴はザルウだ(ザノレウでも可)。




 天馬のシュートは豪快にゴールネットを揺すり、サドンデスルールにより、この戦いは雷門の勝利となる。勝利と共に天馬の化身アームド成功という二重の喜びに沸き返る雷門。一方、敗れたチームA5はまだ信じられないといった様相だ。

 敗北を認め、UFO型の乗り物でその場を去るエイナムたち。やはり円堂の返還など約束は一切守らなかったが、なぜか天馬たちがそれにツッコミを入れることもなく……。勝利が嬉しすぎて、円堂のことすら忘れてしまったの?


 チームA5の遁走(とんそう)を見送る天馬のもとに、勝利と、そして化身アームド成功を祝って仲間たちが駆け寄ってくる。天馬はシュウに感謝の言葉を述べるが、シュウは天馬の背中を押しただけと謙虚に答える。

 そして天馬は、次はまだ化身アームドを成就させていない仲間たちの番だと檄を飛ばす。神童もそれを受け、頑張ることを誓う。


 そこで葵のケータイに連絡が入る。相手はこの遠征に同道せず、学校に残ったサッカー部顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)だった。どうでもいいけどこの島、電波が届いてるのかよ? 孤島に見えたんだけど。

 春奈からの連絡は、雷門中学のサッカー棟が壊されてしまうという事態の急変を告げる火急の連絡だった。サッカー禁止令の影響だろう。

 それを聞いたシュウは、天馬たちに即時の帰還を促す。天馬はシュウに仲間になって欲しいと告げる。一緒に戦ってくれれば、これほど心強い存在は無いだろう。

 だが、シュウはそれを受け入れない。言いにくそうにゴメンと謝り、天馬の誘いを断る。彼はこの島を守らなければならないと告げる。天馬が雷門のサッカー棟を大事に思い、守らなければならないと思っているように、シュウにも守るべきものがある。そう聞かされては天馬も無理強いは出来なかった。

 お互い寂しそうだったが、また特訓したい時はここに来ればよいとシュウは告げる。今のところ世界でサッカーの練習が出来る場所はココしかない訳だし、キャラバンを使えばすぐに来れる。ここでお別れのシュウにも、またすぐに会える。


 夕暮れの遺跡で天馬たちキャラバンを見送るシュウ。久しぶりに再会した親友との別れがやはり寂しいのか、窓外を見つめたままの天馬に、フェイが語りかける。



 フェイ「いい仲間がいるんだね」

 天馬「ああ!」


 親友を褒められたことが、自分が認められたかのように嬉しかった天馬は笑顔で答える。ここは天馬を励ましたい、元気にしたいというフェイの気遣いも描かれた良いシーンだった。


 シュウとの忘れ難い友情を残し、キャラバンは一路、雷門中学へと向かう。



 次回に続く



  エンディング



 劇場版の舞台・ゴッドエデンでの特訓パート終了。結構早足だった気がするが、結局天馬以外はまだ化身アームドを会得してはいない中での帰還。サッカー棟のピンチとはいえ、今戻っても良いんだろうか? 余談だけど倉間典人(CV:高垣彩陽)、浜野海士(CV:金野潤)、速水鶴正(CV:吉野裕行)の3人は映画でもこのゴッドエデンには来れなかった面々で、今回も来れなかったから未だにシュウとは会ったことが無いという……。不憫(ふびん)な。


 あとやはりシュウは今回だけのスポット参戦だったようで残念。仲間になって欲しいと思ったのだけど……。ミキシマックスガンでオーラのデータが取れているという設定で、天馬とミックスするという形でまた出番があるかもしれない。

 ミキシマックスの絵ヅラだけは以前の剣城兄弟の時に負けず劣らず、笑える絵ヅラだったけどね。ひょっとしてそれはギャグでやってるのか?




 シュウが化身アームドのことのみならず、ミキシマックス、そして現在置かれているサッカー界の危機のことまで知っているという理由は今回では描かれなかった。描写は無かったが、おそらく剣城優一(CV:前野智昭)や豪炎寺と同様に、未来から来た何者かと接触し、ブレスレットも受け取っているかもしれない。長袖の服でユニフォーム姿にもならなかったから、ブレスレットが見えなかっただけという可能性はあると思う。


 そしてベータにプレッシャーをかけられたまま敗れ去ったチームA5の皆さんの今後の待遇を思うと、涙がこぼれてなりません。多分ムゲンロウゴク送りになると思うのだけど、欠員がハンパないので、責任を取らされるのはエイナムだけになるかもしれない。他の連中もベータから制裁されそうで心配だけど。特に女の子のレイザは(´・ω・)カワイソス。


 次回は今までと全然様相を変え、未来のロボットたちと戦うという展開のようだ。どんな展開やねんと思うのだけど、いつもプロトコル・オメガと戦ってるから、たまにはこんなのも有りなのかもしれない。タイトルにある「覇者の聖典」というのが化身アームド出来るようになるためのパワーアップのアイテムなのかも。

 


  次回「覇者の聖典を手に入れろ!」に続く。



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