『イナズマイレブンGO』第29話「宿命の対決!木戸川清修!!」の感想 【「アフロディはなんでアフロじゃ無いのん?」by 節子】

 恒例のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文、今回は第29話「宿命の対決!木戸川清修!!」を観ての感想を書く。円堂守(CV:竹内順子)体制から鬼道有人(CV:吉野裕行)体制へと転換した新生雷門中学。その対戦相手は、雷門にとっては長年の因縁の相手校だった。そしてそれを率いる監督も、鬼道にとって因縁浅からぬ仲の人物であった。鬼道の監督としての真価が、早くも問われる一戦となりそうだ。


 新展開を迎え、話はまた面白くなりそうだ。



 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

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 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 フィフスセクターの管理サッカーに革命を起こそうとする雷門中学。次期聖帝を決めるホーリーロード本大会に於いてもその快進撃は続いていた。自らの立場が危うくなるその状態を現聖帝のイシドシュウジ(CV:野島裕史)が黙って傍観しているはずは無い。

 イシドはフィフスセクター本部にある男を招いていた。久しぶりの再会を果たした両者、イシドはその長髪の男、亜風炉照美(CV:三瓶由布子)にねぎらいの言葉をかける。かつてのライバルであるアフロディに、イシドは何をさせようというのだろうか?




  オープニング



 そんなフィフスセクターサイドの動向など知る由(よし)も無い雷門。ホーリーロード次戦の相手が決まらない中、練習に熱が入る。これまでの鬼道の指導では基礎練習が中心だったが、ボールを使用しての実戦形式の練習も解禁になったようだ。

 キーパーの三国太一(CV:佐藤健輔)から送られたボールをキープする浜野海士(CV:金野潤)に、新入部員の影山輝(CV:藤村歩)が挑みかかる。技術面のみならず、選手の心理面を読まないがむしゃらなプレーは浜野には通用しない。前回のサボタージュ同志の縁で無理やり仲が良くなった3年生DFの天城大地(CV:奈良徹)に、その辺を厳しく指摘される。

 しかし一度指導されたことは何でもこなしてしまう天才肌の輝は、2度目のチャレンジで早くも浜野からボールを奪い取ってしまう。輝のすごさが際立つシーンだが、と同時に浜野の能力にも疑問符が付いてしまう展開な訳で……。凡人は天才に勝てないのか、それとも浜野はもとから取られやすい体質なのか?(ピンチの起点になる率ナンバーワンだしな)



 天才肌をまざまざと見せつけられ、天城もタジタジになりながら将来有望な後輩を褒める。輝は先輩陣の動揺など気付かないまま、素直に嬉しそうだ。

 倉間典人(CV:高垣彩陽)に促(うなが)され、パスを送る輝。倉間の突進を阻止しようとする3年生DF・車田剛一(CV:野島裕史)だったが、倉間に軽くかわされてしまう。

 これまでよりも選手個々の動きが明らかに良くなっている。鬼道の基礎体力を上げる練習の成果が出ていると満足げな空野葵(CV:北原沙弥香)たち女子マネージャー陣。だが、蓄積された疲労からなのか、車田にキレが無い。その様子をじっと見つめる監督の鬼道。


 一方、別メニューをこなす3人の1年生。松風天馬(CV:寺崎裕香)と西園信助(CV:戸松遥)の合体技「どかーんジャンプ」の完成を目指し、フィールド横で特訓に明け暮れていた。あのお笑いラクガキ合体技を本気でやろうというのだ。

 しかし技の会得は難しく、2人は何度も失敗を繰り返していた。上手く行かない理由を技の名称が悪いと吐き捨てるスケバンの瀬戸水鳥(CV:美名)。

 その名称を考案した責任からか、天馬と信助の技開発に付き合わされる狩屋マサキ(CV:泰勇気)。


 皆が与えられた役割を果たす理想的な練習風景を見て、またもキャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)が昔の荒(すさ)みきっていた頃の雷門に思いを馳せ、思い出し笑いを浮かべる。その様子が気になった霧野蘭丸(CV:小林ゆう)に問われ、天馬が入部してからの生まれ変わった雷門のことを語る神童。対立したこともあったけど、最終的には天馬に心を動かされ、本当のサッカーを取り戻す戦いにメンバー全員を引っ張ってしまった天馬。

 ピッチ上でしみじみと思い出話に花を咲かせる神童と蘭丸。足を止めて語り合う両者は案の定、先輩の天城から叱りつけられる。よほど感慨深いんだろうし、その気持ちも分かるけど、神童は若いのに昔のことに思いを馳せ過ぎ。思い出し笑いはむっつりスケベの証と言われそうだし。カッコイイ勝ち組の神童にとってイメージダウンは避けられない。


 その間も高レベルの練習は続いていた。「どかーんジャンプ」の合間に練習を見つめていた天馬と信助は、イタリア帰りの先輩・錦龍馬(CV:岩崎了)のヒールトラップを混じえた見事な球さばきに魅了される。前回までは基礎練習ばかりで、ボールを使った錦のプレーはまだほとんど見ていない天馬たちは、改めてこのイタリア帰りの先輩の能力の高さを知る。

 その間置いてきぼりにされていた狩屋。拗(す)ねたのか、2人に強烈なボールを蹴りつけるという意地悪をする。悪い顔がすっかり定着し、可愛かった顔が擬態だったことを一層明らかにする。


 練習後のロッカールーム。練習後のリラックスした雰囲気が漂い、選手たちの口も自然と軽くなる。鬼道監督の厳しい練習に音を上げ気味の速水鶴正(CV:吉野裕行)と浜野。速水は同じ声で言われてもな〜。

 先に帰ろうとする錦に、さっきのプレーを見てすっかり感服していた天馬と信助は、意を決して質問をする。


 天馬・信助「イタリアのサッカーの話、聞かせてもらえませんか?」

 錦「あれはパスタぜよ!」


 禅問答のような返答をする錦。もちろん全然ピンと来ないちびっこたち。ポカンとした天馬と信助を残し、錦は笑いながら帰って行く。それは両者に考える機会を与えたのだろうが、天馬たちの胸中には宿題のようなモヤモヤ感が残ってしまう。


 帰宅時に、葵も交えてその謎解きに挑む天馬たち。だがどうもパスタという食べ物側に思考がロックされ、あまり明答が出そうな雰囲気は無い。



 ペペロンチーノを思い出せただけでおおよそ満足げな天馬くん。


 パスタにはスパゲッティ以外にも多彩な種類があることを葵から教わる天馬と信助。多彩なパスタ=多彩なサッカーという風に短絡的に考えた天馬くん。「一言で言えないから、パスタ」という意味だと解釈する。

 天馬と同レベルのおつむの出来と推察される信助はその意見に絶賛して飛び付くが、彼らよりは利口と思われる葵は、そのトンデモ解釈に納得してはいなかった。


 さて、彼らに難解な問題を与えた罪作りな錦は、住宅街の一角の空き地で一人で特訓を行っていた。部活で厳しい練習をこなし、さらに自主的に練習を積むその姿は、さすがイタリア留学するほどの選手という風格を感じさせる。

 彼の特訓は、ボールに付けた赤い絵の具を、10mほど離れた壁に貼ってある紙に描かれた数cmの青い印(しるし)部分にピタリと重ね合わせて的中させるというものだった。



 これは非常に難しい技術なのは素人でもすぐに分かる。ボールを的中させるだけでなく、その回転までも制御して、赤い絵の具を付けたその一点がちょうど正面に来た瞬間に壁の距離に至らなければならないからだ。しかも数cmという小さな目標に。

 最初の一撃は、青い印部分のすぐ近くに当たるが、的中とは言えない。その後も何度も繰り返すが、惜しいところで的中させることが出来ない。彼の打ちたいボールとは、そこまでの精密性を要するものなのだろう(おそらくシュート)。でもそんな技術まで習得されたら、「精密なシュート」という特徴だけで存在感を維持しているへなちょこFWの倉間さんがますますヤバい立場に追いやられてしまいますがな……。


 そこに、なぜかご都合主義的に通りがかる鬼道。自宅はこの辺なのか? 錦の秘密の特訓に気付き、その精密な技を編み出そうとする行為に驚愕する。


 そして、部活時には精彩を欠いていた車田。彼も夜間の自主練習のために家を出る。



 車田宅は、名前通りの自動車関連の店舗。修理・販売と書かれているから、自動車・バイクの修理工かな?


 ランニングに汗を流しながら、ポジション争いをする立場の狩屋に対し、ライバル心を燃やす車田。3年生、先輩の意地としてレギュラーポジションを奪われたままではいかないと、闘志を燃やす。そう言えば前回の白恋中戦では、前半はベンチスタートだった。狩屋、輝、錦と雷門サッカー部にメンバーが増えることは、決して良いことだけでは無いという裏にある現実、切磋琢磨(せっさたくま)の世界を車田を通してここで描くことで、物語に深みを与えている。

 ただ前回先発を外されたとはいえ、車田は後半出場できたし、まだマシだ。全く出られていない一乃七助(CV:折笠富美子)と青山俊介(CV:高垣彩陽)の魂の悲哀を描いてくれたら、もっと話は締まると思うのだが。



 そして次の日の練習時、次戦の対戦相手校が顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)よりメンバーに伝えられる。木戸川清修中学と聞かされた一同に緊張が走る。



 上の集合図では一緒になって驚いているくせに、輝は木戸川清修がどういうチームなのか知らないと言う。上の態度はフリか? 知ったかなのか?


 無知な輝にいささか呆れつつも、昨年の決勝戦で雷門と戦い、雷門を倒した(イコール昨年の覇者の)学校であることを教える天馬と信助。そう聴かされ、初めてどれぐらいの強豪が相手なのかを知り、驚く輝。

 ただその実力に疑問符を付ける狩屋。優勝したと言っても、それはフィフスセクターの指示通りの結果であって、真の実力では無いのではないかと言う。冷静で的確な分析だが、昨年の決勝はフィフスセクターからの指示は無かったことを伝える三国(本編でも以前、その辺に言及していた回があった)。

 勝敗にフィフスセクターの介在は無かった。つまり木戸川清修は、昨年は実力で雷門を倒しているのだ。その試合を思い返す神童(また神童が思い出話の回想役。キミはビデオデッキか?)。



 これだけロングのシーンでもデカい天城はどれなのかがすぐに分かって爆笑。他に神童、車田はこの後のアップで確認済み。キーパーは三国、センターライン上一番右は浜野かな?



 昨年の試合で神童と互角以上に渡りあった木戸川清修の貴志部大河(CV:小野友樹)。参照でこの段階で神童はキャプテンマークを付けていない(「神のタクト」はすでに使っていたんだけどね)。この頃は誰がキャプテンだったのだろう? 今は存在しない旧3年生かな?


 神童の回想を聞き、その強さに恐れを抱く輝。だがここで良い情報が一乃と青山からもたらされる。この2人、ついに情報収集役に成り下がった感があって涙を禁じ得ない。


 一乃と青山が言うには、木戸川清修はその取るべき路線を巡って内部対立しているというのだ。雷門の革命に賛同する革命派と、フィフスセクターの指示にこれまで通り従うと決めている反革命派の対立。その対立の根が深いのは、実の兄弟である滝総介(CV:峯暢也)と滝快彦の間にすら亀裂が入っているという件で十分に裏付けられていた。



 革命派の弟・快彦(一番右)と反革命派の兄・総介(左から3番目)の滝兄弟。完全に余談だが、木戸川清修はロッカーまで木製。


 2つの派閥は、本当に木戸川清修を真っ二つにしていた。兄弟同士で掴み合いの大喧嘩を始めてしまうほどに。今年、神童と同じくキャプテンとなった貴志部にも、バラバラとなってしまったチームをまとめ上げる術が無かった。それは彼のキャプテンシーの無さから来るものでは無く、彼自身も雷門の革命に共鳴すべきかどうか迷っていたのだろう。自分ですら迷っていることを、どちらかに旗幟(きし)を鮮明にして他人に押し付ける訳にも行くまい。


 仲間割れという事態は、かつてフィフスセクターに逆らうかどうかで内部分裂した雷門も他人事とは思えない。神童はそれを思い、寂しげな表情を浮かべるが、敵として戦う分には分裂状態は歓迎すべきことだ。天城や浜野はこの情報を吉報と受け取り、笑顔を見せる。

 そんな中、楽勝ムードに水を差す、元シードの剣城京介(CV:大原崇)。その真意を測りかねて問い詰める三国たち。その説明を、剣城に代わって鬼道が行う。

 木戸川清修がフィフスセクターの影響を特に強く受ける特殊な存在であることを説明し、そんなチームが雷門にもし敗れるようなことがあれば、中学サッカー界の空気は一気に革命派に流れることとなる。フィフスセクターにとっては最悪のシナリオで、当然の如く、そうならない様に手を打ってあるはずだと推測されるのだ。そういう意味で、油断は禁物だ。



 一方の木戸川清修、内部分裂に歯止めがかからず途方に暮れる貴志部。彼自身はどうやら革命派の考えに傾いているようだが、フィフスセクターに従う派閥のリーダー格の総介も、実はサッカーを心底愛しているということを彼は知っていた。それだけに、その思いの上に反革命を明言する総介を邪険にする訳には行かなかった。


 「木戸川清修って、こっちかな?」


 そんな葛藤を抱えつつ帰宅する彼の前に、道を尋ねる長髪の男が現れた。それはまさにイシドが木戸川清修に送り込んだ男、アフロディその人であった。



 完全に余談だが、この界隈、道の柵まで木製。



 仲間割れ中とはいえ、強豪中の強豪である木戸川清修が次の対戦相手ということで、雷門イレブンの練習にも熱が入る。ただ神童だけは立場上かつての自分と同じ様に苦しんでいるであろう、ライバルの貴志部に思いを致す。そんな神童に、強いパスを託すことで活を入れ、練習に集中するように言い渡す蘭丸。

 親友からの活で気を取り直した神童は、ポジション奪還に向けて燃える車田を難なくかわして行く。簡単に抜かれてしまったことに焦る車田。鬼道監督の目の前で不甲斐ないプレーをすれば、ポジション争いに不利に働くと言うことは彼には分かっていた。


 一方、天馬と信助、そして狩屋の3人は変わらずに新必殺技「どかーんジャンプ」の完成のために特訓を繰り返す。途中までの感触は良かったが、最後の部分で失敗してしまい、完成はまたもお預けとなってしまう。だがくじけない2人は、狩屋が呆れるほどのやる気を見せ、もう一度チャレンジする。果たして大事な試合までに、この合体技は完成するのだろうか?



 そして試合当日、親戚であり親代わりの木野秋(CV:折笠富美子)の声援を受け、天馬は勇躍、試合会場へと向かう。


 試合会場へ向かう列車に乗り込む雷門イレブン。3年生の三国と天城は昨年戦って敗れた相手に雪辱しようとリベンジに燃える。そんな中、車田に元気が無い。これまでの練習で監督に良いところを見せられなかった彼は、またも先発メンバーから外されてしまうのではないかと恐れていたのだ。

 一方、完全にお子様の天馬と信助は次の会場がどんなギミック(仕掛け)のスタジアムなのか、ワクワクして話し合っていた。信助はともかく、天才肌の天馬はレギュラーを外されることも無いだろうしねぇ。心配する車田の気持ちは、今のところ理解できないだろう。


 そこにやって来た対戦相手の木戸川清修の選手たち。滝兄弟が争いながら列車の向かいに乗り込み、早くも仲間割れの様相を見せる。好敵手、貴志部の姿を見つける神童。だが貴志部は厳しい視線で神童を睨みつけ、対決意欲を満々に見せつける。

 貴志部の立場に同情していた神童は、迷いの無いその視線に驚く。そのまっすぐな視線は、悩み戸惑い、この先の対戦を嘆く者が持つそれでは無かった。


 そしてその後にホームに現れた男を見て、今度は鬼道と春奈の兄妹が驚く番であった。


 鬼道「ア、……アフロディ!?」


 常日頃から冷静な鬼道をして立ち上がって大声を出すという行動まで取らせたその男性に関心を抱かずにはいられない天馬たち。春奈が問わず語りにその男の素性を話す。10年前、雷門と戦ったこともある最高のプレーヤーだと聞き、天馬も驚く。アフロディがなぜ木戸川清修の監督を務めているのか、その真意を測りかねる鬼道。



 ガラス越しに気まずい再会を果たす両者。今度は互いに監督という立場で戦うこととなる。



 ここのところ登場人物、驚き通しだが、試合会場に入場した雷門の選手たちはまたもそのスタジアムの奇抜さに驚かされることとなる。



 グラウンドが木製の状態で、水の上にぷかりと浮かんだ筏(いかだ)のような形状をしたスタジアム、ウォーターワールドスタジアムが今回の試合会場だ。例によって、対戦相手の木戸川清修の側に有利な会場なのだろう。なんせ彼らは、ロッカーまで木製で木に慣れ親しんでいるぐらいだから。スタジアムの形状に驚いてるの、雷門の選手だけだし。


 早速ピッチの状態を確認する雷門。想像よりも足場はしっかりしていて、前回の氷上での試合よりはマシだと判断する天城と浜野。一見では判断できないギミックを持ち合わせるスタジアムであることは、おそらく間違いないのだが。


 そこで先発メンバーを発表する鬼道。メンバーが次々と呼ばれ、いよいよDFのメンバーの番が来た。緊張する車田。狩屋の名が告げられ、ポジションが被っている車田はやはり自分が外されるのかと暗澹(あんたん)とした表情になる。だが、外されたのは彼では無かった。

 車田の名も呼ばれ、呼ばれなかったのは天城だった。一瞬安堵(あんど)の色を浮かべる車田だったが、悔しがる天城を見て、自分もそうなっていたかもしれないと思い直す。そして友人の天城の無念の思いに恥じないプレーを心掛けるよう、表情を引き締める。




 という訳で、試合開始直前の両チームの布陣。車田と天城の件で忘れがちだが、速水が当たり前のように先発から外されている。錦のMF転向で一番ワリを喰っているのは速水のようだ。雷門はいつも通りの4−4−2のオーソドックスな編成。木戸川清修は4−3−3というかなり前掛かりの攻撃的布陣。6番がおそらくゲームメークする役どころ。7番の選手が無駄にカッコ良くて目立っている。


 この試合を、アフロディ派遣という形で雷門の進撃阻止の手を打った聖帝・イシドも注目していた。

 雷門ベンチからは、輝の明るい応援の声が響く。その横で先発から外されたことに激しく落ち込む天城。


 そして試合開始の笛が鳴る。雷門のボールでキックオフ。いよいよ昨年の決勝戦のカードの再戦が始まった。倉間から神童、錦、天馬と流れるようなパスで攻め上がる雷門。だが得意のドリブルを簡単に相手選手に奪われてしまう。

 天馬のドリブルはかつてシードの精鋭が揃う「黒の騎士団」からも奪われなかった過去がある。あれから更にレベルアップした天馬から簡単にボールを奪うという一事を見ても、木戸川清修の実力のほどが知れる(しかも奪ったのは名も無き白髪の選手)。


 しかし仲間割れしているという内部情報を知る浜野。精神的優位に立ち仕掛けるが、手順にパスを回されてしまう。仲間割れしていてはあり得ないその見事なパス回しを見て、事前の情報との齟齬(そご)に驚く神童。


 「仲間割れをしてたんじゃなかったのか!?」


 思わず口をついて出たその疑問に、貴志部が答える。今の彼らは、フィフスセクターのためでも無く、革命のためでも無く、自分たち自身のために戦っていると言う。

 その第三の選択肢でチームを思想的にまとめ上げ、一体となった。そしてその選択肢を木戸川清修に持ちこんだのが、新監督に就任したアフロディであった。


 路線対立から崩壊寸前だったチームをまとめ上げる。そのためにアフロディが指針として示したのは、「打倒・雷門」だった。


 「雷門に勝てば君たちの進むべき道は見える!」


 言われてみれば、確かにそうだ。そのままフィフスセクターの指示通りに従うにせよ、雷門に成り変わって革命の道に突き進むにせよ、ここで負けたらそのどちらの道も失われてしまう。つまり、当面はどちらを選ぶかは棚上げして雷門を倒してから考えよ、ということなのだろう。



 アフロディの機転で迷いを取り払われた木戸川清修は強かった。貴志部は強引なドリブルで狩屋と信助を抜き去る。そして天馬のマークを振り切り、ゴール前に迫る総介に絶妙のパスを送る。フリーの位置からシュートを放とうとする総介。


 だがその瞬間、木戸川清修やアフロディを含め、その場に居合わせた全員が驚愕する出来事が起こる。ゴール前のフィールドが水柱を上げ、水中に没したのだ!



 この様な会場で、果たしてまともな試合が出来るのだろうか?



 次回に続く!



  エンディング



 アフロディが実は韓国人だったというムチャクチャ超絶な展開だった件は知っている。敢えてここでは政治的な話はしない。自分で言うのも何だけど、忍耐強い日韓掲示板での会話の成果で、韓国人にも中にはいい人間がいることは知っているから。ただこれだけは言わせてくれ。



 アフロディはなんで髪アフロじゃ無いのん?」by 節子



 あと気になったのは激しくなる雷門のポジション争い。天城は前回、鬼道に逆らったから意趣返しで外されたのではないかと大人の汚い目線で見てしまう自分がいた。実際プロリーグでは、監督批判をした選手を懲罰的に外すことはよくある光景だし。輝くんも同罪だったりして。その割に信助が出ていたから、この考えはまぁハズレなんだろう。不調の車田を起用したことも合わせて、そのうちに理由が明かされるだろう。

 良く当たる私の推理を述べると、板の上で「ビバ!万里の長城」をやったら穴が開いてピッチ全体が沈むと心配したからではないだろうか。同じ理由で三国の「フェンス・オブ・ガイア」も禁止しないとな。



 天城的には、このクイズ、アフロディの方を選択したくなるんじゃないだろうか?



 鬼道とアフロディの采配合戦も楽しみだ。監督が目立つ展開は、これまで無かったからね。沈むグラウンドで出来る采配も限られていそうだけど。今回のギミックは木戸川清修サイドも知らなかった感じだったけど、きっとこういう状態で出せる必殺技とか必殺タクティクスとかを持っているに違いない。そしてアフロディの真意は? 聖帝に従っている訳でも無さそうだし、気になるよね。この辺は雷門が勝利すれば解き明かされそう。また聖帝=豪炎寺だとすると、かつて所属した木戸川清修に対する彼の思いも、もしかしたら試合中に出て来るかも知れない。


 水上の闘いという訳で、浜野は「なみのりピエロ」で大活躍してくれないかなぁ? 天馬と信助の合体技「どかーんジャンプ」も空中戦だし、ピッチが沈んでいても使えそうだ。


 そして次回予告で後頭部だけでものすごい存在感をアピールしていたあのピンク頭のヤクザの存在。彼の登場もすごく楽しみ。次回も楽しめそうだ。



 次回「華麗なる戦術!鬼道VSアフロディ!!」に続く。



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