『イナズマイレブンGO』第39話「天馬VS太陽」の感想 【映画の化身設定ついに再現!】

 書きかけのデータが一部消失して、書き直しになってしまい、完成が遅れてしまいました(はてなダイアリーのボケめ)。今日はもう2月11日。建国記念日の祝日です。いつもより時間を掛けて完成させた感想文、どうかじっくりとご堪能下さい(今回は完成に8時間ほど掛かっています)。


 恒例のアニメ感想文、今回は『イナズマイレブンGO』第39話「天馬VS太陽」を観ての感想を書く。病を押して向かって来る親友を相手に戸惑う松風天馬(CV:寺崎裕香)。彼はこの試練に勝つことが出来るのだろうか?



 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

 をご覧ください。


 それ以外の『イナズマイレブンGO』の記事は、ここをクリック。


 で、一覧表示されます。


 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 かつて出会った病院で、ボールを蹴り合うことで友達になれた雨宮太陽(CV:江口拓也)、彼はホーリーロード準決勝の対戦相手、新雲学園の中心選手だった。雷門中学を優勝させ、管理された少年サッカー界に革命を起こすという使命を帯びた天馬は、その親友を越えなければならない。だが太陽は重い持病を抱えていた。非情になり切れない天馬は、太陽を心配してその実力を発揮し切れない。

 前半戦が終了した時、仲間である剣城京介(CV:大原崇)から掛けられた言葉は、そんな天馬に対する非難の言葉であった。



  オープニング



 一方の新雲学園の控室。今大会得点王の根淵海友(ねぶち うみとも・名前は海王星ネプチューンから。以下同じ)や、最少失点GKの佐田土佐丸(さた とさまる・土星サターン)が、雷門の強さに舌を巻いていた。太陽は長く雷門の試合を観て来た経験から、その強さも先刻承知だったのだろう。仲間たちに向けてそれを語った上で、勝利に向かうよう、檄を飛ばす。



 彼ら自身の寄せ書きの前で語る太陽。新雲学園の選手たちもこうしてみると、勝利にまい進する中学生らしい印象で微笑ましくもある。新雲がフィフスセクターの手先という雷門側の事前の調査は、必ずしも当たっていないかもしれない。ちなみに佐田先輩を応援しているのは控えのGKくんらしい。


 1年生ながら、チームのキャプテンも務める太陽の檄で、新雲学園のメンバー全員の意気も上がる。みんな心から太陽を信頼している顔をしていた。女性監督・狩部蘭子(かりべ らんこ)もそんな太陽のキャプテンシーを見て、頼もしそうに頷(うなづ)く。残念ながら、相変わらず一言も発さず空気だが。


 方や雷門中の控室。こちらは監督の鬼道有人(CV:吉野裕行)が前半戦の選手たちの健闘を褒める。そして疲労の色を見抜いたか、倉間典人(CV:高垣彩陽)に代えて影山輝(CV:藤村歩)を後半戦に起用することを告げる。

 交代を気にしてすまなさそうにやって来る輝に対し、気に病まないよう、大事な試合だから後半戦は頼んだと爽やかに声を掛ける。この時の倉間の大人な態度は、番組開始時には想像もつかないぐらい立派だった。昔はあんなに怒りっぽく、本作の厨2病代表ぶっちぎりだったのに……(倉間は中2だが)。

 キャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)の檄の中、意気が上がる雷門メンバーだったが、ただ一人、天馬だけは先ほどの剣城からの言葉が重くのしかかり、心ここにあらずといった風情で立ちすくんでいた。剣城からの「本気を出していない」という言葉を否定しようと躍起(やっき)になる天馬。だが動揺は押さえきれない。

 そんな葛藤する姿をじっと見つめる剣城と鬼道。鬼道は天馬を交代させようと思えば出来たはずだが、ここは敢えて続投させる気らしい。


 そして後半戦が開始される。




 後半戦開始直前の両チームの布陣。メンバーチェンジは両チーム通じて1人だけ。倉間の位置に輝が入る。システムも前半戦同様、雷門は4−4−2のオーソドックススタイル。新雲学園は3−4−3の超攻撃的布陣(強豪アルゼンチンやオランダがよくやるスタイル)。


 聖帝・イシドシュウジ(CV:野島裕史)もVIPルームで見守る中、後半戦開始のホイッスルが鳴る。後半は新雲学園ボールのキックオフだ。

 根淵がキープするボールをいきなり奪い去る剣城。背番号10番対決は剣城の勝利。

 剣城は前に手ごわい太陽がいることを確認して、横の輝にパスを送る。輝は倉間も認めたその抜群のスピードで、樹田木蓮(きだ もくれん・木星ジュピター)と真住火朗志(まずみ ひろし・火星マーズ)の前衛陣を軽く抜き去る。これでまだサッカー歴半年未満なのだから、輝のサッカー能力の進歩には驚かされる。

 空野葵(CV:北原沙弥香)ら女子マネージャー陣の声援を受ける輝。今度は再び剣城にパスを送る。流れ的に通って当然のボールだが、この男の執念によってそのパスはカットされてしまう。



 太陽だ。信じられないジャンプ力、そしてスピードに定評のある雷門FW2人を後ろから追いかけて来てのパスカット。ハーフタイムに休息を取ったとはいえ、とても病人の所業とは思えない。素晴らしい身体能力の高さだ。これで病が無ければ、おそらく中学生最高の選手なのではないだろうか?

 ボールを奪った太陽は小柄な古戸冥次(ふると めいじ・冥王星プルート)にパス。雛乃金輔(ひなの きんすけ・金星ビーナス)を経て、再び太陽にパスが渡る。その前に立ちはだかるのは、イタリア帰りのサッカーエリート、錦龍馬(CV:岩崎了)。

 激しくボールを奪い合うが、太陽は何度かの切り返しであっさり錦の動きを見切ってしまう。錦は股下を抜くパスを通されてしまう(股下パスは、サッカー選手にとって屈辱)。

 パスは根淵に通る。そしてFW陣で攻勢に出る新雲学園。天馬はそれまでの太陽のプレーを呆然と見守っていた。神童から声を掛けられ、慌てて我に帰る。ここまでの天馬の態度は、まさに剣城が喝破した通り本気でプレーしているとは言い難い。

 神童に侵攻を阻止され、根淵は太陽にパス。その太陽の前に、ようやく立ちはだかったのは、天馬だった。2人は運命づけられた戦いを再開するが、何度トライしても、太陽からボールを奪えない天馬。両者には気持ちの入り方に雲泥(うんでい)の差があった。相手を気遣う天馬と、この戦いにおいては命さえ賭けて臨んでいる太陽との差と言って良いだろう。

 天馬を翻弄し続ける太陽。それでも自身の身を案じる天馬に、太陽は病気だからこそその試合に賭ける思いを吐露する。次の試合に出られるかも分からない身体だからこそ、出ている試合には一期一会(いちごいちえ)の精神で戦っているのだ!



 太陽「それが雨宮太陽のサッカーなんだ!!」


 ようやく本気の態度を表情に露わにした天馬を見て、太陽は嬉しそうに笑う。彼がこの世で最も本気で戦いたかったのは、雷門であり、そして天馬であったのだから。

 そして決然と駆け出す両者。勝ったのは、太陽だった。天馬を抜き去り、ドリブルで前進を再開する。霧野蘭丸(CV:小林ゆう)の指示の元、狩屋マサキ(CV:泰勇気)との2人で太陽に向かうが、太陽は全く2人を寄せ付けない。圧倒的なその能力で車田剛一(CV:野島裕史)、天城大地(CV:奈良徹)の3年生コンビも簡単にかわす。

 雷門の誇る4人のDFをかわし、前進する太陽。そこに、天馬が横からチャージをかけて妨害する。強引なその力技は、相手の病気を気遣っていてはなかなか出来る行為ではない。天馬もついに吹っ切れたか?



 並走しながら語り合う両者。天馬はサッカーが大好きな情熱では自分に勝るとも劣らない太陽がなぜ、フィフスセクターの意向に従っているのかを尋ねる。だが太陽の語るイシドの本心には、天馬がまだ知らない何か深謀(しんぼう)な理由があるらしい。太陽はフィフスセクターのためではなく、イシドのために戦っているようだ。そう言えばイシドさんの表情、最近どんどん善人顔になってきているもんなぁ(笑)。

 太陽の言葉に意表を突かれた天馬、またも太陽に抜かれてしまう。太陽が語るには、彼はフィフスセクターもイシドも関係なく、一人のサッカープレーヤーとしてこの試合を楽しみ、そして勝つ気でいるのだ。

 しつこい天馬を2度に渡ってかわし、ついにキーパーとの1対1の場面を自力で演出する太陽。だが雷門のゴールを守るのは、前回その堅さを化身で証明した最強のキーパー、西園信助(CV:戸松遥)だ。

 鉄壁の化身「護星神タイタニアス」を召喚して太陽のシュートに備える信助。太陽は前回化身シュートを阻止されるという痛い目に遭っている。そこで彼は力では無く、頭脳でこの最強の化身キーパーに立ち向かう。

 シュートに見せかけて、バックスピンを掛けたボールを蹴ったのだ。化身技「マジン・ザ・ハンド」で迎え撃とうとしたタイタニアスはそのタイミングを外されてしまう。バックスピンしたボールは再び走り込んだ太陽の元へ。



 そして強烈なボレーシュートが雷門ゴールに突き刺さる。太陽の頭脳プレーにより、化身を使うことなく得点を挙げることに成功した新雲学園。これで試合は2−3と、再び雷門がリードされてしまう展開となった。静まり返る雷門ベンチ。いつも冷静な鬼道もこの失点は痛いらしく、珍しく無念感を態度に出していた。


 悄然と立つ天馬の横を通り過ぎながら、太陽は語る。天馬となら、もっと高みに行けそうな気がする、と。天馬の本気を、彼は待っているのだ。太陽はもっと自己を高めてくれる存在として天馬を見出しているのだろう。

 太陽の強さ、そして彼の望む「太陽のサッカー」そのものに向き合う天馬。ふと見やった電光掲示板の上に止まって羽根を休める鷹(たか)を見て、天馬は気付く。高く羽ばたくという太陽の言葉、そしてその意味を天馬は彼なりに解釈し、理解することが出来た。チームは失点したものの、天馬のその表情は晴れやかで、ついに何かを吹っ切ったような決意に溢れていた。


 試合は雷門のキックオフで再開される。1点ビハインドの雷門は攻めるしかない。輝から神童にパスが送られる。神童は冷静に敵戦力を分析するが、強力なフォーメーションの新雲学園の隙を窺うことは困難に思えた。

 だがそこに決意の表情で駆けて来る天馬が、神童にパスを要求する。


 天馬「俺が、太陽を飛び越してみせます!!」


 一人で切れ込む天馬の態度に、車田や浜野海士(CV:金野潤)が無茶を諌める。だが天馬のその言葉と表情に強い意志を感じた神童は、場面の打開をこの後輩に託すことにした。勝算なきプレーは神童の流儀に反するが、天馬に対する信頼がそれを上回ったのだろう。

 神童からのロングパスは、ピンポイントで走る天馬の足もとに届く。素晴らしいコントロールだ。愛する神童の築いたチャンスに、喜ぶマネージャーの山菜茜(CV:ゆりん)。

 天馬の攻勢を阻止せんと、新雲学園の目立たないDF陣が襲いかかる。だが本気の自分と戦いたいという太陽の真意を理解し、遠慮するものの無くなった今の天馬に対抗できる選手などいない。次々と新雲ディフェンスを抜き去る天馬。



 相変わらずべらぼうに強い天馬の「そよかぜステップ」。成功率10割更新中。


 太陽に劣らない素晴らしいプレーで、無人の野を行くように新雲陣内を疾駆する天馬。ようやく吹っ切れたその態度に、やれやれと言わんばかりに皮肉っぽく笑う剣城が印象的。やっぱりこういうところは前作の不動的なキャラだよね、剣城って。

 だがその前に、当の太陽が立ち塞がる。後半の太陽は攻撃に守備にと走り回っている。

 太陽は何と、化身「太陽神アポロ」を発動させて天馬を止めに掛かる。化身を使ってでも天馬の攻勢を阻止しようというその態度は、太陽の本気を強く思わせる。

 天馬は一歩も退(ひ)くこと無く、自分のサッカーで太陽を越えることを誓い、勇躍駆けだす。相手と向かい合うその態度に呼応して天馬の背中からオーラが現出する。天馬も化身を出すのか? だがそのオーラは、今までのものとは違っている!?




 天馬「天まで届け!魔神ペガサスアーク!!」


 天馬の化身は進化した化身「魔神ペガサスアーク」となった。おそらく太陽という越えなければならない好敵手を前に、天馬自身も進化しているということなのだろう。映画を観ていたら、天馬の新化身は実はすでに知っている情報なんだけどね。



 よく見たら「ペガサスアーク」の大事なところに何かが。葉っぱ?


 天馬の化身はその大きな翼を駆使して、本当に太陽の化身「太陽神アポロ」を飛び越えて見せる。その秘められた能力の凄さに、呆然と見送ってしまう太陽。

 キーパー、佐田と一騎打ちとなる天馬。シュートを放つ天馬に対し、佐田は化身「鉄壁のギガドーン」を呼び出し、それしか無いんかいと突っ込みたくて仕方が無い化身技「ギガンティックボム」でキャッチを図る。だがそんな量産型の量産技では覚醒した天馬のシュートが止められる訳が無い。



 天馬の豪快な新化身によるシュートで3−3。雷門がまたも同点に追いついた。肩で大きく息をする天馬。彼にとっても新たな化身を御するのはまだ難しいのだろう。

 天馬のその能力、そして同点に追いついた殊勲を称え、輝や錦が飛びかかって手荒な祝福をする。胸を押さえ、その姿を見ていた太陽。改めて、自分が選んだライバルの強さ、大きさに笑顔を浮かべる。病の身でなお、強大な相手と戦えることが嬉しくて堪らないのだ。太陽も本当に熱血のサッカーバカ(褒め言葉)だと思う。

 太陽の身体を気遣い、根淵が声を掛ける。根淵の凶悪な顔を始めて見た時は、「コイツがシードで悪い奴に違いない」と思ったものだったが、それは外れていたらしい。ゴメン、根淵。イカ娘みたいな変な髪形だけど、ホントはイイ奴だったんだね。

 太陽は大丈夫と言いたげに、天馬の化身と自分の化身と、どちらが強いか勝負したいと笑って答える。それを諌めるキーパーの佐田。これ以上の化身乱用は、太陽の寿命を縮めてしまいかねない。化身なしでは勝てる相手ではないと反論する太陽。だが彼も一人では勝てないことを知っていた。そこでみんなの協力が必要だと語る。

 それだけで太陽が何をやろうとしているのかを察する根淵。その行為は、太陽にさらに強い負担を掛ける行為だという。だがキーパーの佐田は太陽の意見に賛同する。新雲学園は太陽が中心のチームであり、ここまで来れたのは太陽のおかげだと感謝する佐田。そして今度は太陽のために自分たちが協力する番だと力強く語る。佐田は結果がどうなろうと、太陽の思いに殉じようとしていたのだ。雷門のシュートはろくに止められんザルキーパー佐田だが、ここはカッコ良い。

 それを聞き、根淵を始めとする慎重派も同意する。みんなが太陽のために支えとなることを誓う。一枚岩となった新雲学園。監督の狩部も選手たちのその意気に応えんと、メンバーチェンジの上、新たなフォーメーションで試合再開に臨ませる。



 7番の雛乃に代えて13番の千原(正確な漢字が分かりません。虎丸モドキみたいな子)を投入。そして縦に長い布陣。一目見て、惑星直列? と思ってしまったが、そういう名前では無いらしい。余談だが、太陽が中心とは、惑星の名を取った彼ららしい言い分だ。


 試合時間が残り少なくなる中、最後の作戦を敢行する新雲学園。だがその機先を制する動きを取る神童。味方も驚く中、素早い動きでボールを奪う。そしてドリブルで前進するが、その前にはフィールド上最高の選手、太陽が待っている。

 太陽に挑み、そして抜き去ろうとする神童。棒立ちだった太陽が、突然吼える。その咆哮と共に巨大なオーラが立ち上(のぼ)り、神童を吹き飛ばしてしまう。砂地のフィールドを激しく転がって行く神童。



 神童は飛ばされたものの怪我も無く大丈夫だったが、問題は奪われたボールと、そして太陽の背後に現れた巨大な影。その化身は太陽が一人で現出している訳では無かった。後方の牧里水樹(まきさと みずき・水星マーキュリー)、樹田、根淵の3人が手をかざし、太陽にエネルギーを送っていたのだ。



 これが仲間に化身の力を送り込む「化身ドローイング」だ!


 そして仲間の力と思いを込めた化身「太陽神アポロ」で、最後の攻撃を敢行しようとする太陽。天馬は太陽の思いを感動を持って受け止めていた。だが感心している場合では無い。

 天馬は神童と剣城に、自分たちの化身の力を合わせて対抗しようと語る。いいシーンなんだけど、あのぉ〜、同じく化身持ちで仲間の錦には声を掛けないの?

 神童、剣城ともに賛同し、それぞれの化身を発動させる。



 神童「奏者マエストロ!!」
 剣城「剣聖ランスロット!!」
 天馬「魔神ペガサスアーク!!」


 3人の呼び出した化身は、光に包まれる。一体どうなるんだ!?


 その間、太陽は化身シュート「サンシャインフォース」の気を練り、今まさに雷門ゴール目がけてシュートを放つ。後方では太陽の力になろうと、根淵たちが必死に力を込める。爆発的に強力なシュートが雷門ゴールに向かう。この威力では、信助の化身でも阻止は不可能だろう。



 そのシュートは天馬たちを包む光に激突する。光の中では天馬と神童、剣城の3人の思いと共にそれぞれの化身が融合し、三位一体(さんみいったい)の化身「魔帝グリフォン」になって太陽のシュートを受け止める。



 合体化身「魔帝グリフォン」。化身なので、ハンドでは無い。野暮な話だが。


 現れた合体化身の姿を見て、感嘆の声を上げるイシドの横に佇(たたず)む男・千宮路大悟(CV:川島得愛)。ただその表情は笑顔で、まるで動揺は無い。

 合体化身「魔帝グリフォン」と「化身ドローイング」に支えられた「太陽神アポロ」との激突。最後の最後で、両チーム最高の技量を持った力比べが行われる。果たして、勝つのはどっちだ!?

 「魔帝グリフォン」の中核を担う3人に仲間からの声が届く。神童を叱咤する錦(これは意外だった。そういう場面ではてっきり蘭丸の役目だと思っていたから)。剣城を激励する輝。そして天馬を応援する信助。友情というドーピングが後押しするのは、雷門側も同様だ。

 その声援を受け、ついに「魔帝グリフォン」はドーピング「太陽神アポロ」を打ち倒す。そしてその勢いで、逆に新雲ゴールに向けて3人合体のシュートを撃つ。



 これを迎え撃つのは、もはや三国並みの信頼度の佐田。化身を発動させるが、もはやその後の展開も三国並み。新雲ゴールは「魔帝グリフォン」が制する。



 化身シュートを合体化身シュートで撃ち返し、そしてゴールするという驚愕に次ぐ驚愕の展開に、実況解説の角馬王将(CV:稲田徹)の声も上ずりっ放しだ。得点は4−3。とうとう雷門がこの試合で初めて逆転し、リードを奪う。


 ゴールを喜ぶ3人だったが、感極まった天馬くんが剣城に抱きつくという乱暴狼藉(らんぼうろうぜき)を働く。前半戦終了時には反目していた両者。天馬流の仲直りということだろうか?



 これも番組開始時には想像もつかなかった絵ヅラ。一体誰がこんな姿を想像したであろうか?(除く腐女子


 チームメイト一同もこの合体シュートを驚きつつも大喜びで祝福する。同じく攻撃的化身使いなのに、一人ハブられた錦もそんな素振りを見せずに3人を褒め称える。

 そこで試合終了の笛が鳴る。どちらが勝利してもおかしくはない壮絶な戦いを制したのは、雷門だった。



 フィールドもベンチも、歓喜の渦に包まれる雷門サイド。


 一方、全てをぶつけて敗れた新雲学園。その中心選手の太陽は、力尽きたかのようにフィールドに倒れてしまう。その場に駆け寄る新雲の選手と、天馬。

 この試合が始まった頃のような心配顔に戻って太陽を気遣う天馬。だがそんな心配をよそに、太陽は声を出して笑い始めた。彼は全力を出し切って、動けなくなっただけだったのだ。

 試合は敗れてしまったものの、全てを出し切ったことに彼は満足していた。そしてVIPルームで立ち上がってこちらを見つめる暖かいまなざしを見つめ返し、礼を言う太陽。そこにはイシドの優しい笑顔があった。そして自分を信じ、自分と共に戦ってくれた仲間に向けて感謝の言葉を掛ける太陽。


 その様子を眺めながら、勝利の余韻に浸る蘭丸。だが神童の表情が冴えない。さっき天馬くんが自分には抱きついてくれなかったことを残念がっているのだろうか?


 太陽は横たわったまま、天馬にも感謝の言葉を告げる。雷門と、そして天馬と戦えて、太陽は本当に幸せを感じていた。



 この試合を戦えて、思い残すことは無いとまで言う太陽。だがこの戦いが彼のサッカー熱にさらに火を付けたのだろう。


 太陽「天馬、どうしよう? 僕はまだ、サッカーがやりたいよ!」


 泣き出しそうな子供の様な表情でそう語る太陽。胸を押さえる太陽の手を取り、出来るよと励ます天馬。そして太陽の手を引っ張って起き上がらせる。そしてまた一緒にサッカーをしようと語りかける。

 起き上がるために掴んだ手を、そのまま約束の握手に代えて、病気に打ち勝って、きっと戻って来ると誓う太陽。またフィールドで相見(あいまみ)えることを誓う2人。敵と味方に分かれていようと、2人の友情はサッカーを介して永遠に続くだろう。

 試合が終了しても、激闘を戦いぬいた両チームに対する拍手と声援が鳴り止まないデザートスタジアム。フィフスセクターに管理された試合に慣らされている観客も、この試合のどこか違う真剣度を見抜いているのかもしれない。



 天馬の、そして太陽の理想とするサッカーの環境がここに結晶した瞬間。


 良いムードの中、次の決勝戦に向けて気持ちを切り替える蘭丸。だが蘭丸の言葉に応じる神童の言葉は、どこか虚(うつ)ろだ。そして歩きだした蘭丸の後ろで何かが倒れる音が響く。



 衆目の中、言葉も無く倒れる神童の姿がそこにはあった。現実離れしたその光景を、呆然と見ている天馬。何が起こったのかをようやく察した彼の表情が、みるみる強張(こわば)っていく。




 次回に続く!



  エンディング



 太陽との闘いが終わり、一段落かと思いきや、一難去ってまた一難。今度はキャプテンの神童が倒れてしまうという展開。これは予備知識が無かったので驚いた。3人合体化身の「魔帝グリフォン」は神童離脱の場合、今回こっきりの化身となってしまうかもしれない。いや、こういう時の錦ぜよ! ……ただ錦を入れたら、とたんに和風っぽくなりそうだけどな。

 「魔神ペガサスアーク」にせよ「魔帝グリフォン」にせよ「化身ドローイング」にせよ、実は映画『劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆 グリフォン』に登場していた。おそらくゲームやカードゲームにも登場しているはずだ。その概念をようやくテレビアニメでも解禁したのが今回という訳だが、そういった事象も盛りだくさんで、ストーリーの急展開も含めて目が離せない状況が続く。ちびっこはストーリー展開を追うのも大変なのでは?

 あと今回観て感じたことをつらつらと。後半、デザートスタジアムの「流砂」が一回も起こらなかったことにはワロタ。何だったんだ、あのギミックは。そして今大会最少失点GKとして期待していた佐田の神ならぬ紙っぷり。止めたのは最初の神童の「フォルテシモ」だけで、後は全部決められるという壮絶な紙っぷり。阻止率2割でよくこれまで最少失点だったね? まぁ天馬の技が凄過ぎたというのはあるけど。

 前回まで観客席で見守っていた月山国光の南沢篤志(CV:梶裕貴)と兵頭司(CV:三戸耕三)の2人も今回全く出て来なかったね。前半だけ見て帰ったんか? ちなみに、兵頭は未だにツイッターで私をフォローしてくれていない(2月11日現在)。


 次回は離脱した神童の代わりという訳ではないだろうが、ついに監督に円堂守(CV:竹内順子)が復帰する。パッと見たところ、以前サッカー部を退部したセカンドチームの面々も復帰することになりそう。「お前ら、決勝まで勝ち上がったから帰って来たのじゃないのか? 一乃七助(CV:折笠富美子)と青山俊介(CV:高垣彩陽)以上に日和見(ひよりみ)じゃん」などとは全く、これっぽっちも思ってはいない。頑張ってほしいものだ。



 次回「新キャプテン!松風天馬!!」に続く。



人気ブログランキングへ
 ↑ 最後まで読んでくれてありがとう。「全力を尽くせば、どんなライバルブログだって飛び越えてゆける!」(今日の格言・天馬風)という訳で、記事が面白かったと思われましたら、クリックして頂けるとありがたいです。



成せば成るのさ 七色卵
T-Pistonz+KMC
アップフロントワークス (2011-10-26)
売り上げランキング: 15082

かなり純情
かなり純情
posted with amazlet at 11.10.21
空野葵(北原沙弥香)
アップフロントワークス (2011-11-09)
売り上げランキング: 11958

イナズマイレブンGO ダーク
レベルファイブ (2011-12-15)
売り上げランキング: 146

イナズマイレブンGO シャイン
レベルファイブ (2011-12-15)
売り上げランキング: 117