『ペルソナ4』第18話「Anniversary to Become a Family(家族になれた記念日)」の感想
恒例のテレビアニメ『ペルソナ4』を観ての感想文、今回は第18話「Anniversary to Become a Family(家族になれた記念日)」の感想を書きたい。主人公が居候をする親戚の堂島家、その父娘の絆に、主人公はどういう役割を演じ、関わって行くのか。
今後のストーリーの根幹に関わる大きなネタバレは避けていますが、少しのネタバレも観たくない方は、閲覧にご注意下さい。
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『ペルソナ4』第17話「I Want to Know the Truth(僕は真実を知りたい)」の感想
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物語の主人公・鳴上悠(なるかみ ゆう CV:浪川大輔)が夢の中で訪れる意識下の空間、ベルベットルーム。主(あるじ)のイゴール(CV:田の中勇)と助手のマーガレット(CV:大原さやか)がいつものように悠を迎える。
マーガレットは悠が新たに絆を得たアルカナ・運命の輪を持っている本に落とし込みながら、変な謎かけを始める。
「マーガレットとかけて鳴上悠と説く、そのココロは?」
謎かけした側のマーガレットが、実は何もかかっていなかったことに自分で気付く。悠の心の寛容さを試したと平然と話すマーガレット。どう見ても言い繕いだが、そんなことはおくびにも出さない風情のマーガレットはシャンパングラスを手に、こう語る。
何がおめでたいのかよく分からないが、悠は合格したようだ(笑)。ここ最近、マーガレットが性格的にどんどん崩れて来ている気がする。
オープニング
雨の降る暗い夕暮れ時、橋の上を歩く人物を車が撥ねる。倒れた女性を前にしばらく佇む白いセダンタイプの乗用車、だが無言のまま、女性を置き去りにして去って行く。悪質極まりない轢き逃げだ。
そして夜間の堂島家。いつも多忙で不在がちな叔父の遼太郎(りょうたろう CV:石塚運昇)が珍しく自宅にいた。堂島はコーヒーを菜々子(ななこ CV:神田朱未)と悠に配膳する。彼はコーヒーを淹れるのが得意で、結婚した時からその作業だけは自分の仕事だったと語る(裏を返せば、その他の家事は全て今は亡き妻、菜々子の母任せだったということが暗示されている)。
久しぶりの団欒に、本を読んで欲しいと父に甘える菜々子。だがそこにそのタイミングを測ったかのように堂島に連絡が入る。急にはいった仕事に向かう堂島を、絵本を手にしたままの菜々子が寂しそうに見送る。
鮫川の付近で轢き逃げ事件が発生したらしい。部下の刑事・足立透(あだち とおる CV:真殿光昭)の運転する車で現場に向かう堂島。足立の語るところによると、堂島の妻も交通事故に遭い、命を失ったという。可愛い娘を措いてでも事件に向かう堂島の心境、妻のその非業の死因が原因にあるのだろう。
それから3日後の10月11日(火)。朝から一家の昼食の弁当を料理する悠。可愛くカットしたリンゴのウサギを作っている時、誤まって指を切ってしまう。絆創膏を探して開けた戸棚から、悠は意外なものを発見する。
それは堂島と菜々子の母とが写った写真だった。そこにやって来ていた菜々子は大喜びで、その写真に見入る。父に母の思い出の写真を仕舞われてしまっていたのだ。菜々子の母が交通事故で亡くなったことをそこで知る悠。
菜々子は母の死に関して、幼さもあってか、よく分からないと言う。菜々子は唯一の思い出の品となったその写真を持っていて、父が怒らないかを心配する。悠は元気づける意味も込めて、仲介してあげることを告げる。
感謝する菜々子は、お礼に悠の指に絆創膏を貼ってあげる。そして残された父を、自分は好きだと照れながら話す。そしてさらに照れながら、目の前の悠のことも好きだと語る。
その日の放課後、悠を除く連続殺人事件特別捜査隊の一同は、ジュネスフードコート(特別捜査隊本部)にて迫る中間試験のために試験勉強に勤しんでいた。
と言っても、その中には温度差があった。テスト前からあきらめムードの里中千枝(さとなか ちえ CV:堀江由衣)は仏頂面で勉強も捗(はかど)っていないようだ。そんな千枝と無駄口を叩きあう花村陽介(はなむら ようすけ CV:森久保祥太郎)も同類。
そこに菜々子を連れて悠がやって来る。菜々子はクマ(CV:山口勝平)と何か約束があって付いて来たらしい。ジュネスは菜々子の幸せスポットだから、約束が無くても喜んで来たのかもしれないが。
クマがアルバイトのエプロンを投げ捨てて菜々子を迎える。クマとの約束は、菜々子とデートすることだったらしい。菜々子はテスト勉強に臨む悠に、もし1番になったらご褒美をあげると可愛い励ましを告げて、クマと遊びに出かけて行く。
テストの心配をしないで済むクマを羨む陽介に、捜査隊の中でも真面目な側に属する天城雪子(あまぎ ゆきこ CV:小清水亜美)が釘を刺す。
菜々子とクマは、悠たちのすぐ傍のテーブルで話していた。クマは自分が何者なのか悩んでいることを菜々子に伝える。テレビの中で自然発生したクマの話す言葉は、菜々子には全く理解できない。大人でも理解できそうにない話だから当然だが、菜々子は子供だからこその無邪気さで、クマを励ます。
クマのことを王様だと言う菜々子。彼女が読んだ物語の中の、呪いを掛けられた王様の話に酷似していることから来る菜々子の可愛らしい知識から出た言葉を真に受けて、喜ぶクマ。
そんな2人が楽しそうに話しあう姿を見て、悠も自然と顔がほころぶ。
その夜、深夜に疲れて帰宅する堂島に悠が話しかける。菜々子と見つけたあの思い出の写真を取り出し、これを菜々子のために飾っても良いかを問う。
堂島の顔色が変わる。そして悠の方が菜々子の気持ちを分かってやれると突き放したように語り、写真から目を背ける。写真を飾ることに反対こそしなかったが、どうにも投げやりな態度だ。
そこに起きて来る菜々子。学校のお知らせのプリントを見せようとする菜々子だったが、どうも様子がおかしい。お腹を押さえてうずくまる菜々子。心配する悠と堂島が原因を探るが、菜々子にも分からないらしい。
以前もあった症状らしく、堂島は救急車を呼ぶことを躊躇する。そこにまたも堂島の携帯が鳴る。部下の足立からの連絡に、眼の色が変わる堂島。娘の一大事にも関わらず、呼び出しに応じ、出かけると言うのだ。病気で弱る菜々子を置いて行こうとする堂島に、ついに悠が抗議するが、堂島はそのまま出て行ってしまう。
幸い以前処方された薬が効いたらしく、菜々子の症状は収まる。だがこの問題は菜々子に別の傷を付けた。父が腹痛を訴える娘のことよりも仕事を優先させたという現実は、菜々子を深く傷つけたのだ。
その時流れていたテレビの言葉を受け、菜々子は父を本当の父なのかと疑う。あれ程までに父を慕い、照れながら好きだと言った菜々子が父に抱いたその不信感に悠は慄然とする。
菜々子の心に触れ、悠はかける言葉を失う。さっき菜々子が持っていたプリントを手に取る悠。それは学校で家の人に渡せと言われた、授業参観の案内のプリントだった。しかし菜々子は渡す前から諦めの気持ちがあったらしい。ひょっとしたら菜々子のこの腹痛も「きっとお父さんに断られる」と菜々子が抱いたストレス性の症状だった可能性もある。
悲しそうな菜々子を見て、悠が出来ることは堂島が帰ってから、参観日について一緒に聞こうと励ますぐらいだった。健気な菜々子はそれに安心して、眠りに就くと告げて寝室に向かう。
翌、10月12日(水)。稲羽署では堂島が部下の足立を叱責していた。仕事が上手くいかないストレスなのか、必要以上に当たり散らす堂島に、足立もうんざりといった雰囲気。
部屋を出て行った堂島と入れ違いにそこにやって来る悠。堂島が戻って来るまでそこで待つ悠に、足立が語りかける。連続殺人事件の顛末に納得がいかず、一人で調査を続けていることを聞く悠。確かに前回の白鐘直斗(しろがね なおと CV:朴璐美)の自己犠牲的捜査の甲斐があり、事件は未解決であることを悠は知っている。だがペルソナ能力も無く、真実に至る筋道を全く持たない堂島が自分たちと同じ結論に至っていることは驚くべきことだ。刑事の勘というものも侮れない。
さらに轢き逃げ犯人が出た件で、堂島の眼の色が変わったと告げる足立。それはかつて愛する妻を失った堂島の琴線に触れる事件だからなのかもしれない。
そこまで話して突如慌ててその場を走り去る足立。見ると堂島が戻って来ていた。悠は叔父に頼まれていた着替えなどの荷物を手渡す。着替えを持って来させるということは、つまり堂島はしばらくの間、帰宅する暇も無いということでもある。
だが話さない訳にはいかない。悠は菜々子から預かっていた、授業参観のお知らせのプリントを手渡す。希望日を問うアンケートという体を取るそのプリントに、「いつでもいい」とぞんざいに言う堂島。一応、参加するとの言質と受け止める悠。
菜々子の様子を尋ねる堂島。症状的には大事には至らなかったことを話す悠だったが、その態度に含むものを感じた堂島は、悠を夕食に誘う。
愛家の看板娘・中村あいか(なかむら あいか CV:悠木碧)が持ち帰り分を持って来る。悠の分は菜々子の分も含め、テイクアウトにするらしい。
中華料理店「愛家」で話の続きをする2人。改まった口調で、荷物から何か書類の入ったバインダーを悠に手渡す。昨日足立からの連絡にあったのは、彼の妻・千里を轢き逃げした犯人の調査結果が出たというものだったらしい。娘の大事にもそちらを優先せざるを得なかった堂島の真意が伝わる。
堂島は、先週の轢き逃げ事件がそのケースと酷似しており、もしかしたら追い求めていた仇なのかもしれないと当たりを付けていた。その初動捜査は決してしくじる訳にはいかない。今多忙の上多忙を極めているのは、そういう理由があったからなのだ。
その理由を分かってもらうためにも、菜々子に事故の話をするべきではないかと提言する悠。それを聞いた堂島は、怒った様に声を張り上げる。妻・千里が轢かれたのは保育園に菜々子を迎えに行く途上のことだった。
菜々子はやって来ない母を、保育園でずっと待ち続けていた。母が殺されたなんて、そんな残酷な話を娘に伝えることが、堂島にはどうしても出来なかったのだ。母を轢いた犯人を未だに捕まえていないことも、堂島の引け目になっていた。悪い人を捕まえることが父の仕事だと自覚する菜々子に、母の仇を未だに野放しにしていることは刑事として、父としての負い目になっていたのだ。
犯人を必ず捕らえると言う堂島に対し、悠がついに強く反論する。今まで抱いていた、菜々子に対しての堂島の冷たさを指摘する悠。だが堂島は聞く耳を持たない。復讐に燃える今の彼には、何を言っても通じないのかもしれない。
帰宅した悠を待っていたのは、ある意味残酷なまでの菜々子の無邪気さだった。プリントを見せた父が参観日に来てくれるかどうかを無心に聞いて来る菜々子。いつでもいいという言葉から、来てくれると合点して菜々子は大喜び。愛家での叔父との確執の一件はあったものの、無邪気に喜ぶ菜々子に悠も安堵する。
そしてもう一つの約束にも思いが至る悠。菜々子と両親が写った写真をきちんと写真立てに入れ、菜々子に渡す。一家の幸せだった頃の思い出を抱きしめ、悠に感謝する菜々子。そして何気なく、死んでしまったらどうなるのかを悠に尋ねる。
幼さゆえに死という概念もまだ理解し切れないのだろう。天国に行くと返答した悠の言葉を聞き、納得する菜々子。
「菜々子も死んだら天国に行くのかなぁ? 行ったらお母さんに会える?」
母に会えるなら、死んでもいいと受け取れそうなその言葉に戸惑いながらも、ずっと先の話だと笑顔で返す悠。その言葉がどれだけ伝わったのかは分からないが、菜々子は写真を見つめながら亡き母への思慕の念を募らせる。
ここでCMアイキャッチ。勇気と寛容さがついに最大に。叔父とのやり取りで勇気が、菜々子との会話が寛容さをそれぞれアップさせたと考えるべきか。いや、マーガレットのテストに合格したから寛容さがあがったんだっけ。
翌、10月13日(木)。堂島から聞いた話を持って、悠は独自行動に移る。在学時の臨時特別捜査本部と言える、校舎屋上にて天才少年……もとい少女探偵の直斗に轢き逃げ事故の調査を依頼する。
携帯端末ですぐにその情報にアクセスする直斗。被害者の情報を読み上げる直斗に合わせ、その被害者が菜々子の母親であることを告げる悠。匿名の事件記事が一気に身近なものとなり、捜査隊一同の心が沈む。明るく健気な菜々子の母ということが、より一層その思いを強くするのだろう。
目撃情報が少なく、解決が困難な事件だと言う直斗。被害者の夫である堂島の無念さは如何ばかりか、思いを致す悠。
その夜、車の中で何かを確認した後、帰宅する堂島。菜々子は嬉しそうに電話の横に飾った写真を提示する。だが堂島は全く興味を示そうとせず、疲れ切った様子で奥のソファに座り込む。
父のその態度に悲しくなる菜々子だったが、話題を希望の残る授業参観の話に振り向ける。だが堂島の言った「いつでもいい」は、いつであっても行けないからというものであった。悠の話を聞いていた頃から興味を寄せなかったその態度から、最初から行くつもりは無かったのだろう。
その言葉は菜々子の最後の希望の糸を断ち切った。
色をなして抗議する悠だったが、それを有無を言わせぬ様相で菜々子が絶望の言葉を吐く。もう参観日に来なくていいと涙を浮かべて言い放つ。
そして絶望を胸に、菜々子は家を飛び出してしまう。父一人子一人の環境で自分を殺して我慢して来た菜々子だったが、今度ばかりは堪えられなかったのだろう。
そこに理解が至らない堂島に、悠が菜々子がどれだけ参観日を楽しみにしていたかを説く。仕事を理由に菜々子と向き合おうとしない堂島に、悠は菜々子のために遠慮することなく非難の言葉をぶつける。轢き逃げの話を突かれ、口出しするなと激昂する堂島は、飛び出したと思っていた菜々子の姿を確認する。轢き逃げの話を隠していたことを、菜々子に知られてしまった!
自分の話を聞いてくれない父に対し産まれて初めての反抗を見せて、今度こそ家を飛び出してしまう菜々子。激しく泣きながらどこかへ去ってしまった菜々子を心配して後を追う堂島と悠。2手に分かれて菜々子を捜索する。
商店街一帯を捜索する悠だったが、菜々子の姿は見当たらない。当ても無く探し続ける悠の元に、ジュネス方面を探していた堂島が合流する。お互いに未発見だった。
最近の菜々子の言動から推察する悠。母に会うために菜々子が言っていた不吉な言葉を思い出す。
「菜々子も死んだら天国に行くのかなぁ? 行ったらお母さんに会える?」
最悪の事態を想像して顔が青ざめる堂島。鮫川に向かって救急車が走るのを見て、堂島は居ても立っても居られなくなる。千里に続き、菜々子をも鮫川で失うようなことがあっては、堂島は生きてはいけないだろう。堂島は全速力で鮫川に向けて走る。
菜々子が見せたがっていた写真に写る3人も鮫川で戯れる家族の姿だった。菜々子は果たして、その思い出の地にいた。
菜々子の無事を確認し、とりあえず安堵する堂島と悠。だがそこで堂島は、菜々子を慰める役どころを悠に任せようとする。またも菜々子と向き合おうとしない堂島。
悠「また、逃げるんですか?」
今の菜々子には何よりも、肉親の愛が必要だと説く悠。その言葉は堂島の頑なだった心を打つ。意を決した堂島は、決然と菜々子の寂しげな後ろ姿に向かって歩いて行く。
足音で気配を察した菜々子は不安げに振り向く。母が安泰だった頃、家族3人でここで遊んだ思い出が菜々子をここに向かわせたのだろう。菜々子は川面を見つめながら、母を失った寂しさを訴え、泣き出してしまう。そして父が母のことを忘れてしまったように感じることがまた悲しいと涙する。
母の思い出の写真をしまい込み、亡くなった経緯も隠し続ける父に対してただ寂しいと訴える菜々子。そして自分よりも自分の知らない事件を優先させる父に、思いのたけを全て吐き出す菜々子。
そんな菜々子を抱きしめ、優しく語りかける堂島。菜々子を寂しくさせ続けていたことを心から詫びる。そんな堂島も涙声だ。互いが互いを心から思っていたことを確認し合った父娘は、今一度固く抱きしめ合い、ほつれた心の絆を結び直す。
その2人を感動の思いで見守る悠。今だけは親子水入らずを演出してあげたいという悠の配慮も感じられた。
翌、10月14日(金)。夕食のハンバーグのパテを作る作業を菜々子と共同で行う悠。菜々子は自分と同様、堂島も千里を失ったことを寂しく思い、闘っていたことを理解していた。そしてこれからはお父さんが寂しくならないよう、自分も泣かないと健気に宣言する。母の分も頑張ると笑顔で語る菜々子。その精神的な成長に目を細める悠。
そこに帰宅して来る堂島。堂島はなぜかケーキを買って来ていた。口ごもりながらも、今日が家族の大事な日であることを告げる堂島。菜々子と堂島と、そして悠の3人が家族になる記念日だという。
今までとどこが違うのかピンと来ない菜々子だったが、家族になれるという言葉が素直に嬉しい菜々子。悠に向けて笑いかける。叔父が自分に淹れてくれたコーヒーカップを見て、悠は驚く。それは堂島にとっての思い出の、妻が愛用していたカップだったのだ。それを悠に使わせるということで、本当の家族として迎え入れるという、堂島からの無言のメッセージだった。
そして堂島は悠だけでなく、菜々子にも素敵なプレゼントを用意していた。受け取った用紙を開いた菜々子。それは参観日のアンケート用紙だった。そこに書かれた文字を、たどたどしく読む菜々子。小学1年生の菜々子には漢字の部分が読めないが、いつでも参加可能だと堂島は説明する。必ず行く、との言葉を受け、菜々子の表情が笑顔で弾ける。
復讐心に任せ犯人を追うことが、実は現実から逃げていたということに思いが至った堂島。それに気付かせてくれた悠に心から感謝する。それは「家族」として当然と答える悠。
菜々子と、そして過去の悲劇と向き合った堂島の配慮で、全てが幸せな顛末を迎えた。堂島家を暖かい笑顔が満たす。新しい家族となった3人の、素敵な夜が更けて行く。
そしてこれまでの家族の写真の横に、堂島家のこれからの幸せを見守るかのように新しい家族の写真が並ぶこととなった。
以下、次回!
母のいない菜々子が抱いていた寂しさは物語の当初から端的に描かれていたが、それが今回のメインテーマであり、またそれを解決することで悠との間に家族という深い絆が築かれる触媒でもあった。
今回は涙なしでは見られなかった。鮫川の河原で菜々子が泣きながら訴えるシーンは、菜々子と堂島を演じている声優さんも本当に泣いていたのではないかと思えるほど。と同時に、轢き逃げという卑劣な犯罪に対する怒りも募った。理不尽に家族を奪われた人たちはこんな思いをしなければならないということを思い返す。
自分はチャップリンの映画なんかだと、オープニングを観ただけで泣いてしまうぐらい涙もろいのだけど、やはり今回の話には泣かされてしまった。最後のいいシーンにも涙が止まらず。いつもの戦闘シーンやギャグパート以外にこういうところも見せられて、ますます作品のファンになってしまった。
この回を持って、菜々子の正義コミュ、堂島の法王コミュが達成されたと思われる。悠の能力もまた上がるという訳だ。使用できるペルソナもまた強く、多彩になるだろう。
前回の終わりでストーリーが進んでしまう展開かと勘違いしていたけど、ストーリーは原作準拠で進みそう。次はまた面白い文化祭イベント。原作ゲームでは林間学校編、修学旅行編と並んで本作3大ギャグパートと言っても差し支えないレベルの面白さだったので、楽しみだ。
次回「It's School Festival Day! Time to Have Fun!(文化祭です!楽しむ時間です!)」に続く。
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