『イナズマイレブンGO』第13話「雷門の覚醒!?」の感想 【車田の必殺技はお笑い系】
地デジ化後、初の恒例のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文なのだが、重大な落とし穴があった事に気付く。テレビの方は地デジ対応しているのだけど、録画機の方を地デジに対応させていなかったのだ。これは痛い。
これまでは当該話を何度も視聴し返す事で感想文を書いて来た。それ無しでこの超次元サッカーアニメの感想を書いてお伝えするのは非常に難しい。地デジに対応した録画機を用意するのが取りあえずの急務となった。
今回は第13話「雷門の覚醒!?」を観ての感想を書く。前回起きた様々な現象の回答はさらに以降の回に丸投げしてしまっている回なのだが、ストーリーはさておき互いのチームの必殺技が入り乱れ、これこそ『イナズマイレブン』と思わせる、面白い内容だった。ストーリーを「さておかせる」だけの、理屈抜きの魅力にあふれるものが今回はあった。
当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。
前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、
『イナズマイレブンGO』第12話「化身の脅威!万能坂中!!」の感想 【剣城、そこでデレちゃ駄目だ! デレちゃ駄目だ〜!】
をご覧ください。今回は純粋に前回の試合の続きなので、合わせて読まれる事をお勧めします。
それ以前の『イナズマイレブンGO』の記事は、ここをクリック。
旧『イナズマイレブン』のアニメ感想、及びその他記事は、ココをクリック。
で、それぞれ一覧表示されます。
フィフスセクターから送り込まれたシード(監視者)であるはずの剣城京介(CV:大原崇)が、対戦相手の万能坂中学のあまりの卑劣な戦法に怒り、フィフスセクターの意向を裏切った。それに対し万能坂中は、剣城も知らなかった2人のシードが化身を発動し、本気の反撃を始めた。
万能坂のキーパー篠山ミツルの化身「機械兵ガレウス」が剣城の必殺シュート「デスソード」を阻(はば)み、光良夜桜(CV:小平有希)の化身「奇術魔ピューリム」のシュート「マジシャンズボックス」であっさり雷門中学を突き放した。万能坂キャプテンの磯崎研磨(CV:江口拓也)を含め、3人の強大なシードが雷門の勝利の前に立ちはだかる。
またそれ以上に深刻なのが、味方の5人が勝利に力を貸してくれないという事だった。浜野海士(CV:金野潤)や倉間典人(CV:高垣彩陽)といった先輩たちが厭戦ムードを漂わせる中、新入部員の松風天馬(CV:寺崎裕香)はあくまでも勝利を目指す事を誓う。
オープニング
得点は1-2。再び1点のビハインドとなった雷門中のキックオフで試合は再開されようとしていた。ただあいかわらず車田剛一(CV:野島裕史)たちはタッチライン際に立ち、試合に参加する意思を見せない。
サボタージュ5人組。左上から、天城大地(CV:奈良徹)、速水鶴正(CV:吉野裕行)、倉間。右上から車田、浜野。
シードである剣城ですら(今回に限り)雷門勝利に貢献しているというのに、何というやる気の無さかと嘆息(たんそく)してしまうが、やはりフィフスセクターと内申書という縛りは強力なのだろう。
雷門キャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)は、得点を挙げたとはいえ過去の経緯から剣城は信用し切れない。天馬と、同じく当初から勝利に向けて懸命のプレーを続ける西園信助(CV:戸松遥)の2人に一緒になって攻め上がる事を指示する。
そしてキックオフ。神童から信助に渡ったボールを、前回同様強引に奪ってひとり攻め上がる剣城。万能坂と戦う意思は固めても、雷門メンバーと協力する意思は無いと無言で示す。「俺は俺ひとりで腐ったサッカーを潰す」と言わんばかりの態度だ。
ベンチから剣城のその暴走気味の態度を懸念する負傷退場の霧野蘭丸(CV:小林ゆう)。
図らずも剣城を核にした形で攻め上がる雷門。先行する神童を尻目に、万能坂の磯崎と光良は剣城を2人がかりで止めに走る。剣城が神童にパスする事は無いと見切った上での行動だ。
案の定、剣城はパスする事なく、自力で2人を抜きにかかる。だがそこはシードの能力を持つ2人、剣城の技量でも抜く事は容易ではない。
見かねて天馬がパスを出すように指示するが、それも万能坂の選手に阻まれる。もっとも剣城の性格上、パスを出せたとしても出さなかった可能性が高いが。
シード2人を相手に戦う剣城を見て、もしかしたら、剣城は本気で万能坂と戦うつもりなのではないかとその真意を窺う速水。そのすぐ後ろに控えていた天城が「見せかけに過ぎないド」とその意見を一蹴する。日和見主義(ひよりみしゅぎ)の速水は、先輩の天城の意見に同調しちゃうんだろうなぁ……。
そもそも雷門のプレーヤーが少ない分、万能坂からすればボールを持つ剣城に振り向ける人員に不足はしない。ついには6人がかりで剣城を取り囲む。
さしもの剣城も6人がかりではひとたまりもない。顔は可愛いけど笑い声は不気味な光良に隙を突かれ、ボールを奪われてしまう。
ボールは光良から磯崎に渡される。そして裏切り者(シード的な意味で)の剣城に対し、サッカーボールによる制裁が始まる。周りから波状的にシュートを浴びせられ、痛めつけられる剣城。前回雷門イレブンを襲った万能坂の制裁が、今度は剣城を襲う。
フィフスセクター同士の仲間割れを、それぞれの立場から見つめる雷門メンバー。ゴールキーパーの三国太一(CV:佐藤健輔)は意外性を感じつつも剣城を気づかうが、シニカルなリアリストの倉間はほくそ笑みながらその様を見つめる。倉間はどちらにも痛い目に遭わされた経験があるもんね。捻(ね)じくれたその心境も理解できる。
そして止めとばかりに、磯崎が強烈なシュートを剣城に放つ。しかし空中でそのボールを足で受け、衝撃を一回転する事で弱めるという見事な技術を見せる剣城。
そして剣城は再び敢然と攻め上がる。だが磯崎の指示一喝の元に機敏に行動する万能坂の選手たちに、またも周りを取り囲まれてしまう。今回はシード抜きの4人だが、やはり容易には抜かせてもらえそうにない。
マンマークしていたおかっぱの選手を一瞬の隙を突いてふり切った神童が剣城に声をかける。「(万能坂を倒したいという)思いは同じ。俺達と連携しろ!」と。意思を同じくする天馬と信助も、必死にパスを出すよう声をかける。
剣城が逡巡(しゅんじゅん)する間もなく、またも光良がスライディングタックルからボールを奪おうとする。足を狙うそのプレーに思うものがあったのか、ついに剣城は大きな決断をする。
光良のタックルをかわし、神童にパスを送る剣城。それは一匹オオカミだった剣城が、雷門で初めて見せたチームプレーだった。喜ぶ天馬と信助、そしてマネージャー陣。
喜ぶマネージャー陣(下段)。右の山菜茜(CV:ゆりん)が神童以外の事で感情を見せるのは珍しい。ただ単にパスを受けたのが神童だったのが嬉しかっただけなのかも知れないが。
パスを受けて攻め上がる神童に「か、勘違いしないでよね!(意訳)」とツンデレ発言の剣城。ここの剣城は想像していた以上のツンデレぶりで、ちょっと笑った。
剣城のプレーでベンチは一気に明るくなったが、ただひとり監督の円堂守(CV:竹内順子)だけは、表情を変えずに戦況を見守っている。
同じくマンマークのマスク姿の選手をふり切って、天馬も戦線に参加する。すかさず天馬にパスを出す神童。
だがそこに追いすがる、万能坂でも巨漢に属する2人の選手。合体ディフェンス技「エレファントプレス」で天馬を挟みつぶし、ボールを奪い取る。
つぶされる哀れな天馬くん。相手のこのデカさだと、「そよかぜステップ」で吹き飛ばす事も無理そうだ。巨漢2人、野生丸出しの地響きを立てて去って行ったもんなぁ。
天馬から奪ったボールをパスで繋ぐ万能坂。一方の雷門サイド、攻め上がっていた4人以外は三国を除き試合をサボタージュしている。守りのためにも戻らなければならない神童たち。
ここで失点してしまうと、敵キーパーの化身能力と合わせ、敗色が濃厚となってしまう。ゴールの死守を指示する神童。キーパーの三国はこのピンチに張り切っているが、残念ながら三国さんの能力では化身のシュートは止められない(前回参照)。
もはや当初のフィフスセクターの予定を外れたこのゲーム、大量得点で雷門をつぶす事を指示する万能坂キャプテンの磯崎。
そうはさせないとボールを奪いに行く信助。一人ワンツーと表現してよいドリブル技「ブーメランフェイント」で信助をかわす万能坂の選手、逆崎無限(CV:前野智昭)。
フォローに天馬が食い下がるが、今度は技を使うまでもなく踵(かかと)トラップで軽くかわして行く逆崎。万能坂の選手はシードならずとも、テクニシャンが揃っている印象だ。
そして、一番恐ろしい選手、光良にボールは渡ってしまう。必死にその前に立ちふさがる神童。お互い激しくマークし合う両チーム。だがその展開は、やはり選手の絶対数で勝る万能坂が有利だ。
ひとり抜け出したグラサンの選手にボールが渡る。すかさず必殺シュート「バウンドフレイム」を放つ。ジグザグに飛びかい、雷門ゴールに飛んで行くシュート。それを、もはや一つ覚え、時代遅れと揶揄される「バーニングキャッチ」で迎え撃つ三国。
しかしやはりもう通用しないキーパー技らしく、キャッチする事ができずに弾き飛ばされてしまう。ボールは危うくゴールバーに当たり、得点を許す事だけは防ぐ事に成功したが、ゴール前でピンチは続く。
万能坂のシュートの雨を、必死に防ぎ続ける三国。神童たちが助けに入ろうにも、数的優位に立つ万能坂の選手ががっちりガードしていて近づく事すらできない。
シュートで顎(あご)を貫かれながらも、必死でボールをキープした三国。心配で声を上げ、立ち寄ろうとするベンチの蘭丸。だが痛めた足のせいでよろけてしまう。蘭丸のその無理を諌(いさ)めるマネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)。怒りの矛先が無く、葵を思わず怒鳴りつけてしまう蘭丸。
その様を横に、ひとりグラウンドに近づくスケバン、瀬戸水鳥(CV:美名)。意を決するように大きく息をつき、大声でピッチ上で動かない車田たちを叱咤する。
スケバン的に「○○○○付いてんのか!?」と言って欲しかった。放送禁止用語だが。
「あいつらのサッカーを見て、何も感じないのか!?」と、保身のために動かない車田たちを激しく詰(なじ)る水鳥。その怒声にこもった真理に今さらのように気付かされ、動揺する車田と浜野。
そんな中、万能坂の攻撃は容赦なく続いていた。そしてまたも、一番怖い光良にボールは渡ってしまう。ゴール前はガラ空きで、ここであの化身シュートを放たれれば、キーパーの三国の能力的に失点は免(まぬが)れないだろう。雷門にまさに大ピンチの時が訪れる。
自分を犠牲にしてでもシュートを止めると言う三国の言葉は、友人の車田の耳にも届いている。
そしてついに光良が化身を発動させる。化身「奇術魔ピューリム」の再誕だ。三国に化身シュートが止められない事を見切っているベンチの蘭丸。絶望的な状況に叫び声を上げる。
剣城の寝返り、天馬たちの頑張り、三国の決意、そして水鳥の叱咤を受け、ここでついに車田が意を決する。
暴走機関車と化した車田は、ディフェンス技「ダッシュトレイン」で化身発動直前の光良を跳ね飛ばし、その技名の通りボールを奪取する。
車田のその行動は、彼が動く事は無いと思っていた敵味方全選手を驚かせるに十分であった。
だが天馬たちにとっては、これ以上ない嬉しい誤算である事は明らかだ。散々待たせた仲間たちに決意を示す車田。そして光良たち万能坂に対して「これ以上思い通りにはさせない!」と決然と言い放つ。
その車田の決意表明に感化されたのが、同じく2年以上に渡って辛酸を嘗めて来た同期の3年生、天城だった。おそらく同意であろう、浜野に決断を促すべく声を張り上げる天城。浜野もまんざらでもない表情で、その提言を受け入れる。頭を掻きつつという、彼なりのスタイルで。
その展開に、日和見主義者の速水が追随しない訳が無い。都合、一気に仲間が9人に増えた雷門メンバー。倉間を除いた9人が、勝利に向けて前を向く決意を示すことと相成った。一人ひとりの名を呼び、嬉しさに目が潤む神童。悔し涙の多かった泣き虫の彼が、今回ばかりは嬉し涙にむせぶ。
本来は前向きで親分肌の車田の号令一過、雷門は一丸となって攻撃に転じる。
決意した雷門メンバー。ピッチ上にいない蘭丸はともかく、(一時的?に)日和った速水も小さく描かれているのは芸コマ。そして倉間はここにいない……。
ついに(ほぼ)一丸となった雷門を目の当たりにして、喜ぶマネージャー一同。そしてサッカー部顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)は感動の涙を流してこの団結を喜び、円堂に思いを語る。春奈のその思いに同意し、笑顔を見せる円堂。
雷門の団結を無表情に見つめる剣城の横で、格の違いを見せてやると不気味に笑う磯崎。雷門ごときがいくら団結したところで、シード3人を擁する自チームには勝てないと、絶対的な強さに自信満々だ。そう、雷門はこの強大なチームを相手に2点を奪取しなければいけないのだ。
車田から天馬にパスが渡る。得意のドリブルで攻め上がる天馬の前に、前回卑劣な攻撃をした選手が立ちはだかる。これは天河原中学戦の対西野空宵一(CV:田野めぐみ)でもあった、恨み解消パターンか?
やはりそうだった! 必殺技「そよかぜステップ」で憎っくき敵を吹き飛ばし、前進を続ける天馬。今回も溜飲が下がる技だ〜♪
浜野にパスを出す天馬。いよいよ浜野にも、見せ場がやって来るのかな?
立ちふさがる敵を、ドリブル技「なみのりピエロ」でかわす浜野。ついに彼にも見せ場ができた。名前通り、海を連想させる必殺技を見せた浜野。前向きになった浜野を見るのは、彼を推して来た当方的にとても嬉しい。
浜野の技に驚く天馬。身内にも見せた事が無い必殺技だったらしい。やる気をあまり感じさせない浜野らしいと言えばらしいんだけど。
仲間の体たらくに業を煮やした磯崎は、自らが行動して浜野からボールを奪う。そこからは一進一退、正々堂々と両チームのボールを巡っての主導権の奪い合いになる。本気になった雷門は、9人(倉間を除いた数)という数的不利を感じさせない戦いぶりを見せる。
そのまま残り時間がわずかとなる。1点のビハインドが雷門に重くのしかかる。そしてさらに悪い事に、ここで化身持ちの光良にまたもボールが渡ってしまう。残り時間的に、ここでの失点はイコール敗北を意味する。
しかし化身発動前なら、化身を持たない選手でも対抗できるという事を先般の車田が証明している。車田と同じくディフェンダーの天城が必殺技「ビバ!万里の長城」で、化身発動前の光良を見事に阻止する。
巨漢の天城らしい、豪快な技。万里の長城の上で高笑いする天城さんに萌え。
しかしその技のこぼれ球は、皮肉にもこの戦いで唯一フィフスセクターの意向に従い続けた倉間の前に転がる。磯崎はその幸運に喜び、剣城はその不運に顔を歪める。
磯崎がボールを取りに行く中、剣城はこちらにパスするように倉間に声をかける。ダメ元でも、声をかけずにはいられなかったのだろう。
ここで磯崎がボールを奪えば、ゴール前の光良に合わせ、今度こそ雷門ゴール(と三国さん)は化身シュートの餌食にされてしまうだろう。
神童たち、他の選手も倉間の決起を促すべく、声をかける。だが、動く気配を見せない倉間。その様子を見て、勝利を確信したかのように笑って駆け寄る磯崎。
だが、ここまでの雷門メンバーの決断は、倉間のシニカルな心ですら熱く変動させるものがあったらしい。ただ一度ながら、倉間は磯崎をかわすようにボールを蹴りあげる。
そのボールを受けた剣城は、ガラ空きの万能坂ゴール目がけて疾駆する。
磯崎の指示を受けたキーパーの篠山。化身「機械兵ガレウス」を現出させて剣城のシュートに備える。この鉄壁の化身を打ち破らない限り、雷門に勝利は無い。
そして化身に対抗するには化身しか無いだろう。剣城も第2話以来、久しぶりに自らの化身「剣聖ランスロット」を発現させる。
化身同士の激突に、両チームの死闘はクライマックスを迎える。
剣城の化身シュート「ロストエンジェル」と篠山の化身キーパー技「ガーディアンシールド」の壮絶なぶつかり合い。お互いの精神力の勝負となったこの闘い、両チームの選手は互いの勝利を祈って見つめるしかない。そんな中、軍配は剣城の剣聖ランスロットに上がる。やはり篠山は、化身を万全に使いこなす能力にまだ目覚めていないのかも知れない。ただ剣城も化身発動後は疲れている風だったから、この辺はよく分からない設定だ。化身同士の闘いだったからこそ、疲れもより大きいというのが正解だと思う。
剣城のシュートは篠山ごとゴールマウスに押し込む。これで得点は2ー2の同点となった。この大会「ホーリーロード」は同点のまま終了したら、延長戦があるのかな? PK戦だと、化身キーパーを擁する万能坂が圧倒的に有利だろう。三国さんは苦難だなぁ……。
同点ゴールに気を良くした雷門メンバー。一気に逆転を狙って、怒涛の攻撃を開始する。PK戦だと勝ち目ないしな〜。
神童がゴール前に迫る。先ほどの剣城との化身対決で精魂尽き果てて、疲労困憊(ひろうこんぱい)の篠山は、最後の力を振り絞って化身を発動させようとするが、TP切れ(ゲーム用語)のようで、発動させる事ができない。
それを見越してでは無いだろうが、神童は化身を使う事なく省エネシュート「フォルテシモ」を放つ。前回今回と化身が出過ぎたから、大人の事情が働いたのかも知れないが。
化身が無ければ三国にも劣る万能坂のキーパー篠山。止める事ができようはずも無く、ボールはゴールネットを揺らす。そしてその直後、試合終了の笛がピッチに鳴り響く。ホーリーロード地区予選準決勝には雷門中が進出する事となった。
勝利を喜びあう雷門の選手たち。とうとう全員でフィフスセクターに逆らう意思を鮮明にしてしまったのだが、その表情は明るかった。
一方、シードを3人も擁しながら敗れ去った万能坂。キャプテンの磯崎が化身を出さないまま敗れたのはダイナマイトがっかりだったが、これは磯崎が未来に再び雷門の前に立ちはだかるための伏線なのかも知れない、と好意的に解釈しておく。どこかに転校して、といったような、前作の鬼道有人(CV:吉野裕行)とは逆のパターン。
浮かれる雷門メンバーの中にやって来る円堂監督。フィフスセクターのくびきを逃れ、みんなで初めての勝利を掴み取った一同を褒め称える。ホーリーロード優勝の檄を飛ばす円堂に、力強く答える雷門の9人。
シード3名に何か声をかけようとしていた剣城。おそらく裏切りの釈明をしようとしていたのだと想像する。冷静になって考えれば、兄、剣城優一(CV:前野智昭)の脚の怪我の治療費がフイになりかねない行為をしてしまった訳だから、この行動は理解できる。だがそこに、まるでそれを邪魔するかのように天馬がやって来る。勝利に協力してくれた事の感謝の言葉をかける天馬。
邪魔が入ったせいか、天馬を一瞥するだけで去って行く剣城。
その後ろ姿に、再度お礼を言う天馬。イイ子だね。KYなほどにお邪魔だったけど。
雷門中学では、3-2で雷門勝利の報を聞いて、理事長の金山郷造(CV:小室正幸)がもはやフィフスセクターに対して弁解しようのない状態に陥った事を悟る。倒れるように椅子に座り込み、自らの地位の終わりの訪れを感じていた。
一方、天馬の住む木枯らし荘では、勝利を祝してパーティーが行われていた。天馬の親戚のお姉さんの木野秋(CV:折笠富美子)特製のケーキに舌鼓を打つ天馬と信助、そして幼馴染の葵。
ようやく揃い踏みとなった雷門メンバーの活躍に、話のタネが尽きる事無く話し続ける天馬たち。優しい表情で、それらを聞きいる秋。きっと円堂たち、かつての雷門メンバーと過ごした自らの中学生の頃を思い出しているのだろう。
先輩たちの必殺技の話を聞いて、やや顔を曇らせる信助。彼にはまだ必殺技が無い事に負い目を感じているのだろう。友の苦悩に気付かないところは、さすがKYの天馬くん。
さらに一方、剣城の兄が入院している病院に場面は移る。フィフスセクターの意向に従う事を忘れ、試合にまで勝利してしまうという重大な命令違反を犯してしまった剣城。後悔は先に立たない事を示すかのように、フィフスセクターの使いとして現れた黒木善三(CV:加瀬康之)の表情は厳しい。有無を言わさず同行を求める黒木に、剣城の表情も緊迫の度を増す。
次回に続く。
エンディング
今回はやっぱり必殺技がたくさん出て、面白かった。雷門メンバーの技ですら、神童と三国を除けば辞めて行った南沢篤志(CV:梶裕貴)さんの「ソニックショット」しか見ていなかった訳で……。車田の技は特に笑ってしまった。デコにボール貼りつけんなよって。『ひぐらしのなく頃に』フリークの当方的には、機関車トミーを思い出した。
それと今回は化身同士の闘いもワクワクした。残念ながら敵キャプテンの磯崎が化身を出さないまま消えて行ったんだけど、彼には再登場を望みたい。嫌なタイプながら、そよかぜステップで消し飛ぶところも見たいし。
次回は信助に待望の必殺技が誕生する回のようだ。ちびっこい彼がどんな技を覚えるのかも、楽しみだよね。電撃技だったら、まんまピカチュウだな。当方イチオシの浜野が技誕生に協力しているらしいシーンがあったので、来週も楽しみだ。浜野が「なみのりピエロ」を伝授したら、波乗りピカチュウみたいで良いかも。
実は剣城がどうなるのかも、気になっているんだけどね。最初に触れたとおり、剣城の裏切りに対する解明は次回にほぼ持ち越されてしまったからねぇ。
次回「信助の必殺技!」に続く。
↑ 最後まで読んでくれてありがとう。「力を合わせれば、できないことはない!」(今日の格言・円堂風、というか今回はヒネリも無くそのまんま)という訳で、力を合わせてクリックして頂けるとありがたいです。
売り上げランキング: 7412
売り上げランキング: 9020
売り上げランキング: 44521