『イナズマイレブンGO』第27話「氷上の激闘! VS白恋中!!」の感想 【土佐弁の意味はよく分からんが、とにかく凄い自信だ】

 最近かなり寒くなってきた印象ですが、風邪などで体調を崩されることの無きよう、ご注意ください。今日は恒例のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文、今回は第27話「氷上の激闘! VS白恋中!!」を観ての感想を書く。寒いというのに、相変わらず寒い舞台で戦う雷門中学。早く戦いに決着をつけて欲しいものだ。



 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

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 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 対戦校、白恋中学に圧倒的に有利な氷のフィールドの競技場「スノーランドスタジアム」での戦い。1点をリードした白恋中は、エースストライカー、雪村豹牙(CV:寺島惇太)が化身「豪雪のサイア」を発動させ、雷門に止めを刺さんと2点目を奪いに来る。それは雷門を倒し、自らを見捨てた(と誤解する)かつての恩師、吹雪士郎(CV:宮野真守)を打倒するという彼の恩讐から来る力技であった。

 雷門の天城大地(CV:奈良徹)がこれまで成功率10割の必殺技「ビバ!万里の長城」で雪村のシュートを阻もうとするが、化身のパワーは凄まじく、長城を砕いてしまう。



 初めて敗れた「ビバ!万里の長城


 さしもの必殺技も、雪村の化身には通用しなかった。雪村はゴール前に駆け込み、化身必殺技「アイシクルロード」を放つ。




 氷に包まれた雪村の化身シュートは、大地を凍(い)てつかせながら超スピードでゴールに迫る。ゴールを守る三国太一(CV:佐藤健輔)は微動する間もなく、ゴールネットを揺らされてしまう。おそらく必殺技「フェンス・オブ・ガイア」を出したとしても、このシュートを止めることは出来なかっただろう。TPを消費しなかっただけ良かったのかもしれない。

 これで2点の点差がついた。白恋中の必殺タクティクス「絶対障壁」が未だ高い壁となっている中、この点差は雷門にとっては厳しい。

 雪村は化身を背にしながら、仇敵(と思い込んでいる)吹雪を睨みつける。フィフスセクターは雪村のこの化身能力に目を付け、そして吹雪を追放して雪村を取り込もうという遠大な計画を練っていたのだ。



  オープニング



 2点の差を付けられ、雷門は攻めるしかない。キャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)は諦めず、「絶対障壁」を破るための必殺タクティクス「ダブルウィング」をメンバーに指示する。白恋中のキャプテンであり、かつキーパーの白咲克也は「絶対障壁」の無敵性を信じ、雷門の攻勢に構えることすらせず、腕を組んで余裕の表情を浮かべる。





 そしてやはり「絶対障壁」の司令塔・真狩銀次郎にボールの在りかを見破られてしまう。またも氷の壁に弾き返されてしまう雷門の必殺タクティクス。吹雪直伝の作戦を笑ってバカにする雪村に対し、「ダブルウィング」の構成員の松風天馬(CV:寺崎裕香)が反論する。

 「必ず突破するさ!!」


 カッコ良く啖呵(たんか)を切る天馬くんだったが、自らのパスの速度のせいで突破できないということに、天馬くんはまだ気付いていない。


 そしてそこで前半終了の笛が鳴る。

 引き上げる選手たちの中、雪村に近づいて行く吹雪。フィフスセクターに取り込まれてしまった雪村に、その理由を尋ねる。吹雪に裏切られたと思い込んだ雪村は、自らを裏切らないフィフスセクターの軍門に下ったことを明かす。雪村は傷つきやすいブロークンハートを持ったさびしんぼうだったようだ。

 吹雪の釈明を言い訳と切り捨て、雪村は聴く耳を持たず敵意をむき出しにしたままに立ち去る。ここまで恨みに思うとは、一体フィフスセクターにどんなフカシを吹きこまれたのだろうか? この想像は2回目となるが。


 雪村に想いが伝わらず、落胆する吹雪。その様を見つめる雷門監督の円堂守(CV:竹内順子)と天馬。全力でプレーすることによって、雪村、そして白恋中の選手たちを目覚めさせることが出来るのかを円堂に問う天馬。吹雪の代わりにその質問に肯定の返答をする円堂。


 そして後半戦のスタートの時間が迫る。2点のビハインド、そして必殺タクティクスにおける完敗と、雷門にとっては八方塞(はっぽうふさ)がりの状況だ。

 そこにこの閉塞状況を一変させかねないまでの明るさで駆けこんで来る一人の男が現れた。

 「おーい、ちょっと待っとうせ〜!(土佐弁)」



 それはイタリア留学から帰国し、雷門のピンチに駆けつけると試合前に顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)からメンバーに告げられていた件の男、錦龍馬(CV:岩崎了)であった。自転車でここまで駆けつけたというのに全く疲労の色を見せないタフネスぶりを見せる錦。


 革命のことなど、事前に聞いていたらしい錦はすぐさま仲間たちに溶け込んだ。先輩に当たる南沢篤志(CV:梶裕貴)の離脱なども既知のものなのだろうなぁ、きっと。

 自信満々に勝利を請け負う錦。土佐弁の意味はよく分からぬが、とにかく凄い自信だ。西園信助(CV:戸松遥)や天馬など、疑うことを知らない純朴な1年生部員たちはその様を憧れの表情で見つめる。剣城京介(CV:大原崇)や狩屋マサキ(CV:泰勇気)など、ヒネた性格の1年生が錦をどう思っているのかは今のところ不明。


 そして後半戦がスタートする。雷門は「絶対障壁」に弾かれるたびに長い胴体を見せていた速水鶴正(CV:吉野裕行)に代えて、錦をフォワードの位置で起用する。新たな「ダブルウィング」要員だろう。



 後半戦の笛が鳴り、白恋中のキックオフで試合が再開される。攻め上がろうとする白恋中の射月冬馬(いてつき とうま)から倉間典人(CV:高垣彩陽)が果敢にボールを奪う。



 フォワードの倉間としては、錦の帰還に尻に火がついた状況だろう。この頑張りも理解できる。


 そしてすかさず「ダブルウィング」に持ち込む神童。錦はぶっつけ本番だけど、いきなりこんな高度な技が出来るのだろうか? せめて技の内容を説明する絵があっても良かった気がする。しかも天馬に代わって、剣城とパスし合う位置な訳だし。試合前のミーティングでは化身を持つ選手が「ダブルウィング」の核となる前提条件という話があったけど、錦は化身を使えるのだろうか? いろいろ説明が欲しかった錦の起用だった。今回もイベントが盛り沢山で、詰め込み過ぎて説明の時間が無かったんだと思うけど。




 錦が加入したにも関わらず、壁に堰き止められてしまう「ダブルウィング」。言い訳めかして「FWでは勝手が違う、わしはMFに転向したぜよ」とインチキ臭くカミングアウトする錦。中学2年生にして一人称が「わし」というのも凄まじい。失敗したことを気にせず破顔一笑する錦に、「今さらそんなこと言われても……」と困惑顔の雷門イレブン。


 イタリアからわざわざ思わせぶりに帰って来たというのに、錦が現状打破に役に立たないことが判明し、落胆する雷門ベンチだったが、そこに提言する新入部員の影山輝(CV:藤村歩)。自分なら、「ダブルウィング」の核となることが出来ると言う。

 まだ技術もおぼつかない輝だったが、学習したことを実行する飲み込みの速さには卓越した才能を持ち合わせていることも確かだ。倉間のシュートを一瞬横目で見ただけで強烈なシュートを放った過去の姿を思い出し、輝をピッチに送りだす決意をする円堂とコーチの鬼道有人(CV:吉野裕行)。


 天城に代えて輝がフィールドプレーヤーとなる。輝はDFタイプではなさそうなので、守備要員を減らし、攻撃要員を増やした形だ。零封(ぜろふう)され2点のビハインドがある現状では当然の采配だろう。


 錦のスローインで試合再開。早速ボールを受けた輝は、スリッピーなフィールドをモノともせずにボールをキープし続ける。その非凡さに感嘆の声を挙げる神童。天才プレーヤーの神童をしても驚く才能を、輝は秘めていた。それを言うならサンダル姿でこのスリッピーなピッチを走って来た錦も相当すごいんだけどね。

 キタキツネが名前のモチーフの白恋の木瀧常緒(きたき つねお)を見事にかわし、倉間にパスを送る輝。必殺タクティクスの起点である倉間にボールを送るという状況判断力も優れている。


 そして錦、輝という新生プレーヤー2人を起用した新生「ダブルウィング」を挑む雷門。名称通り、絶対の自信と共に繰り出される白恋の「絶対障壁」。



 左の顔だけがチェンジし続ける「ダブルウィング」。これが3度目の正直となるか!?


 輝と剣城を核とした新生「ダブルウィング」。輝のパススピードは完璧で、剣城と比較して全く遜色のないものであった。どちらが阻止対象なのかを見分けることが出来ない司令塔の真狩。



 迷った挙句、立ちはだかった側はハズレだった。ハズレを引いたという白恋選手たちの落胆からか、氷の壁がガラガラと崩壊する。その横をすり抜けてゴール前に進む輝、錦、天馬の右翼グループ(※政治団体ではありません)。

 そしてその勢いのまま放たれた輝のノーマルシュートが白恋ゴール隅に吸い込まれる。



 「絶対障壁」に絶対の自信を持っていたキーパー白咲の準備不足もあり、雷門がゴールを奪う。これで得点は1−2と、雷門が1点差に追い上げる展開となる。

 新人でこれが試合初出場の輝がいきなりゴールを挙げるという大活躍。しかもその前段の必殺タクティクスのお膳立ても見事な内容で、信助たちに祝福される輝。実感が伴って来て、その喜びを爆発させる。



 大喜びの輝。天馬たちと共に祝福する倉間さんがすっかり「いいひと」になってしまった。



 一方の白恋中は絶対の自信を持っていた壁を破られ、動揺の色がありあり。そういう時は嵩(かさ)にかかって攻めるのがセオリーだ。雷門は再度の「ダブルウィング」で攻め立てる。ボールの在りかが見抜けないまま、「絶対障壁」で迎え撃つ白恋中。見抜けないまでも、2分の1の確率で阻止できる計算なのだから、使わない手は無い。だが白恋中はその2分の1の確率という、確率の女神にまで見放されてしまう。



 今度は剣城、神童、浜野海士(CV:金野潤)の属する左翼サイド(※繰り返しますが政治団体ではありません)が、崩れる氷壁を尻目に白恋ゴールに迫る。

 化身持ちの剣城サイドを通してしまったことは、前回以上に白恋中にとっては致命的だ。剣城は機を見るに敏とばかりに、化身「剣聖ランスロット」を発現させ、未だ誰にも阻止されたことが無い化身シュート「ロストエンジェル」を撃つ。





 シードと言えども口八丁の扇動タイプのシードと推察される白咲に、この化身シュートを止められるはずは無かった。雷門が一気に2得点を連取し、これで2−2と追いつくことに成功する。


 圧倒していた前半からは考えられない展開に驚愕する白恋監督の熊崎。その背後に死神のように現れるフィフスセクターの使者、黒木善三(CV:加瀬康之)。自らを白恋の監督に就けた黒木が、今度は制裁的解任を匂わせて現れたことに激しく動揺する熊崎。負ける訳にはいかないと、秘密兵器に出場の機会を与える。

 熊崎の指示を受け、不気味に笑うその男・石岩次郎(せき がんじろう CV:加瀬康之)は熊崎や白咲と共にフィフスセクターから送り込まれたシードである。仲間である雪村や木瀧ですら嫌がるラフプレーを売りにする選手らしい。その凶悪さが確かに顔ににじみ出ている。


 選手交代の段階でグリズリーを思わせる異様な歩き方で入場して来る石。リーダー気取りでセンタリングを自分に合わせるよう、雪村たちに一方的に指示する。反発する雪村だったが、監督の意向を背後にする石には逆らえない。



 石(右から4人目)を迎え入れた段階の白恋イレブン。どう見ても石の参入を歓迎しているとは言えないその雰囲気から、白咲(左から5人目)と石自身を除けば、フィフスセクター直属の選手はいないようだ。




 失点した白恋中のキックオフで試合が再開される。雪村を止めようとする浜野だが、今さらながらに滑ってしまい雪村の前進にお手伝いしてしまう。こういう調子だから、彼にはスパイ疑惑を感じてしまうのだけど……。

 雪村は不本意ながら、石の指示通り、ヘディングに適したハイボールのセンタリングをゴール前に上げる。任せろとばかりに三国が余裕を持ってキャッチするが、石の狙いはヘディングシュートなどでは無かった。勢い余ったふりをして、三国の上から覆いかぶさるように激突し、三国を堅い地表に叩きつける。滑るピッチに叩きつけられた三国は、そのままゴールポストにまでしたたかに激突する。それはフィールドの特性を利用した、想像を絶するまでのラフプレーだった。


 CMを跨(また)いでも、痛めた腕を押さえたまま立ち上がれない三国。試合を中断してインジュアリー、治療の時間を取る雷門。キーパーが1人しかいない雷門の弱点を突かれた形だ。前からキーパー1人体勢はあり得ないと思ってはいたのだけどね。

 キーパーつぶしを狙ってのプレーだということは明白で、その汚いプレーに憤慨する雷門の選手たち。腐敗した白恋中の現状を指摘されるようで、かつての指導者だった吹雪は羞恥(しゅうち)に顔をしかめる。



 三国(左)を気づかう天馬。天馬の後ろで仁王立ちのおもしろポーズを取るのは、おそらく筋肉質の車田剛一(CV:野島裕史)。というか、他にあんな体型は居ねぇ。車田はボディビルダーのように、筋肉の付け過ぎで脇が締まらなくなっているのかも知れない。


 三国は無理を押してプレー継続を望むが、今後の試合のためにも無理をさせられないと円堂は告げる。そして以前と同様に、三国に替えて天馬をキーパーに起用する。この場面での円堂は以前と違って三国に対するフォローと気づかいに満ちた配慮が見られ、監督として理想的な態度だったと思う。


 経験者とはいえ、日頃キーパーの練習もしていないであろう急造のキーパーの天馬。その負担を可能な限り減らすべく、全力で守ると言って天馬を元気づけるDFの霧野蘭丸(CV:小林ゆう)。



 一方、石のラフプレーに抗議する雪村たちに、これは監督の命令であることを告げる石と白咲。フィフスセクターのサッカーとはこういうものであることを今さらながらに見せつけられ、白恋イレブンに動揺が走る。


 試合はGKの天馬のゴールキックで再開される(三国と入れ替わりに、天馬のポジションには脇の締まらない車田が加入)。急造のキーパーであろうと、ゴールラインさえ割られなければ良いとする円堂の采配。選手たちも自覚の上、その意を汲んだプレーをしようとするが、ラフプレーだけでは無い石が浜野のパスをカットし、攻め上がる(またピンチの起点となる浜ちゃん……)。

 先程の天馬との約束を果たすべく、蘭丸が久々の必殺技「ザ・ミスト」で石を迎え撃つが、石は技ではなく、力だけでそれを打ち破ってしまう。前節の月山国光(がっさんくにみつ)戦でもそうだったが、蘭丸はこういったパワータイプに脆(もろ)い気がする。

 パワーにはパワーと、雷門イチの筋肉野郎の車田がボールをカットし、石の突進を阻止する。ルーズボールを奪った雪村の前に立ち塞がるのは新人の輝。ボールを奪い取り、クリアする。そのボールは石の前に飛ぶが、石のキープを許してならじと、錦がカバーに入る。攻めの要員として起用した両者が、見事に敵の攻撃の選手からボールを奪うことに成功する。

 2人の期待以上の頑張りに、声を挙げて喜ぶマネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)と瀬戸水鳥(CV:美名)。彼らの活躍をカメラに押さえ、満足げな笑顔を浮かべる山菜茜(CV:ゆりん)。最近では神童以外も彼女の被写体になって来ているようだ。


 急造キーパーの天馬のため、FWの倉間や剣城までもがディフェンスに回る。全員が天馬をサポートして懸命に闘っていた。



 絵ヅラ的に珍しい天馬のパンチング。


 仲間からも強引にボールを強要する石。そのシュートを信助が頭から飛び込んで阻止しようとする。弾かれたものの、そのボールは駆け込む雪村を制して天馬がキャッチする。しろうとキーパーを身体を張って守るその雷門のプレーに、雪村は何かを感じ始める。

 お互いが一進一退のプレーを続ける中、攻勢は常に白恋中の側であった。怒涛のシュートを身体を張って守る雷門イレブン。キーパーの天馬に負担を掛けさせないために頑張る信助や蘭丸を嘲笑する石。

 その態度を怒りの言葉で制したのは、同僚の雪村であった。自分に歯向かう雪村の態度に激昂する石だったが、周囲の選手たちが全員、厳しい表情でこちらを見つめていることに気付く。フィフスセクターの息が掛かっていない白恋中のメンバーにも、雷門のプレーのひたむきさが伝わっていたのだ。



 白恋の内部分裂を突くかのように、神童の「神のタクト」が冴える。中盤にくっきりと現れた白恋の守備の穴を見出し、天馬にパスコースを示す。そして輝に次のコース指示を出し、そこに寸分たがわぬパスを出す神童。さらに後方から錦へのパスコースを示す。冴え渡る「神のタクト」。

 錦は立ちはだかる白恋DFの鼻大(正式名ではありません)を必殺技「アクロバットキープ」で抜き去る。



 ドリブル技の一種と思われる、錦の「アクロバットキープ」。登場早々、必殺技の見せ場を持った錦。必殺タクティクスでは余り貢献できなかったもんね。


 そしてゴール前に走っていた神童にパスを送る錦。神童はここで久しぶりの化身「奏者マエストロ」を発現させる。



 そして地区予選の天河原中学戦以来となる、これまた久々の化身技「ハーモニクス」を放つ。



 この渾身の化身必殺シュートを「口だけ番長(シード)」の白咲が止められる訳も無く、ついに雷門が3−2と、この試合初めてのリードを奪う。

 この展開は、試合を雷門に有利にしただけでなく、雪村を始めとする白恋イレブンの意識をフィフスセクターのくびきから解放する機会ともなった。雪村は雷門ベンチの吹雪に目を向ける。そこには、あの頃と同じ、優しい表情で自分を見つめる恩師がいた。己の間違いに気付いた雪村の意を受け、吹雪は一つ深く頷(うなず)いた。



 しかし試合はまだ終わっていない。フィフスセクターのサッカーを捨てたものの、自分たちのサッカーで雷門を倒す気持ちには些かの陰りも無い雪村は、逆転を信じて戦いを再開する。雪村のその意思に同調する、石と白咲を除く8人の選手たち。ここで改心した白恋イレブンを応援するかのようにT-Pistonz+KMCのテーマ曲が流れる。演出的にカッコ良く盛り上がるシーンだけど、敵のプレーを応援してるように聞こえてダメじゃん。


 石の存在を無視し、9人で攻め上がる白恋イレブン。監督の命令も同様に無視する。指示に従うよう声を張り上げるキャプテンの白咲に対し、無駄だと応える真狩。フィフスセクターの支配から離れることを、チームを代表して白咲に告げる。ハブられるフィフスセクターの連中。


 タイムアップ寸前まで、かつて天馬が理想の相手として望んだ白恋中との「本当のサッカー」をもっての戦いが続く。白恋中の最後の攻撃。真狩からバカボン顔の留萌頃彦(るもい ころひこ)にパスが渡る。さらに木瀧からエースストライカーの雪村にボールは繋がる。

 ここで一番恐ろしい相手、雪村がボールを持って雷門ゴールに迫るという因縁。吹雪がなんと、雪村に声援を送る。

 「頑張れ! 雪村!!(爽)」


 その声援を受け、雪村は持ち得る最大の能力を発揮する。化身「豪雪のサイア」を発現させる。



 尊敬する恩師との間に生じた誤解はあれど、吹雪は乗り越えなければならないという存在という真理に間違いは無い。恩師を越えることこそが、最大の恩返しでもある。そういった思いを込めて、雪村は同点のゴールを狙い、最強のシュート「アイシクルロード」を撃つ。




 おそらく止めることは不可能だと気付いていただろうが、天馬の負担を少しでも軽減するため、「ハンターズネット」を繰り出す狩屋。


 天馬「何とかするんだ!!!」


 叫ぶように決意を表出し、天馬は化身「魔神ペガサス」を発動させ、雪村の化身シュートに対抗する。




 「魔神ペガサス」の渾身の力技で、ボールはゴールラインでは無くサイドラインを割る。白恋中の最後の攻撃は失敗に終わったのだ。そしてそこで試合終了のホイッスルが鳴り響く。試合は3−2のまま、リードを死守した雷門が勝利を収める。



 敗れたものの、雪村は吹雪が言っていた雷門のサッカーの神髄に触れ、満足そうな笑みを浮かべる。そしてわだかまりを克服し、吹雪と握手する雪村。また共にサッカーをすることを誓い合う。



 試合が終了し、照明が落とされて静寂が訪れた「スノーランドスタジアム」。吹雪はその一角に円堂を呼び出していた。そこで吹雪はあることを告げる。その内容は明かされなかったが、この後の雷門の行く末を大きく動かす事態であったことは間違いない。円堂をして、雷門の監督を辞めてまで動かなければならないと決意させるほどの重大事だったからだ。


 円堂はそれを受け、今度は腹心の鬼道を鉄塔下に呼び出す。そして自身が去った後の監督業を鬼道に託す。驚く鬼道に、円堂はフィフスセクターの狙いがサッカー界を管理することだけでは無いと見越し、それを調査する為に雷門を離れることにしたと告げる。



 雷門の監督という大事な立場を捨ててでも為さねばならない決意を露わにし、後事を鬼道に託して円堂は住み慣れた雷門という巣から去ることを決めた。



 次回に続く!



  エンディング



 一難去って、また一難。白恋中と吹雪との和解が成ったと思いきや、今度は円堂が監督を辞任してしまうという非常事態。フィフスセクターに関する裏事情、ソースは吹雪からの情報なのだろう。吹雪はちゃっかり自分の居場所を取り戻したうえで、円堂に新たな仕事を押し付けたような印象を抱いてしまうんだけどねぇ。爽やかな笑顔の裏には腹黒さが隠されているのかもしれない。


 で、案の定、円堂は辞任の真意を部員達に告げないらしい。選手たちも疑心暗鬼が広がってしまいそう。もう信頼していろいろ秘密を明かしてもいいんじゃないかなぁ? レジスタンス側の意向なのだったらやむを得ないけど。かつては円堂にすら秘密主義で通したレジスタンスだから、この線の可能性は高いと思う。

 円堂さんがほぼ久遠道也(CV:東地宏樹)前監督状態になってしまっていたから、表舞台から去ってしまうのは残念ではあるが殊更にショッキングでは無い。だが円堂と共に嫁である円堂夏未(CV:小林沙苗)の出番が減ってしまうのは、我ながらショックを隠せない。あのヘタ料理ネタは大好きだったんだけど……。


 あと感想文中にも書いたけど、錦の加入辺りの説明がどうしても端折(はしょ)り気味に見えて仕方が無い。もう少し説得力を持たせるため、神童辺りが錦に「ダブルウィング」の内容を説明する描写があった方が良かったと思う。1カットでもあれば、その後の違和感も解消までは行かないまでも、説明不足の印象は和(やわ)らげられたんじゃないかなぁ?


 次回予告では、ラーメン屋の描写があったけど、あの特徴ある髪形の店員は、元不良上がりのイナズマジャパンメンバーの、彼だよね? あのラーメン店は響木正剛(CV:有本欽隆)のお店かな?


 円堂の動向も含め、次回も目が離せない。



 次回「監督・鬼道の不安」に続く。



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