【次期監督は!?】 『イナズマイレブンGO』第6話「ラストパスにこめた思い」の感想 【正解は次回予告で】

 恒例のテレビアニメ『イナズマイレブンGO』の感想文、今回は第6話「ラストパスにこめた思い」を観ての感想を書く。

 お気づきの方もおられると思いますが、この『イナズマイレブンGO』の感想は拙ブログの中でも一番時間の掛かる作業となっています(他の記事の2〜3倍ぐらい)。手抜きせず書き切りたいという思いもあって、まとまった時間の取れる週末の更新とさせて頂いています。

 この手法では新鮮な情報を求めて来られる方にはお望み通りの回答が示せず、誠に申し訳なく恐縮なのですが、今後も観に来て下さるとありがたいです。もう少し早く更新できる時は、可能な限りそうしたいと思っています。


 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、面白おかしく書く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、
『イナズマイレブンGO』第5話「仕組まれた試合」の感想 【熱いアイツが帰って来た!】
 をご覧ください。


 それ以前の『イナズマイレブンGO』の記事は、ここをクリック。


 旧『イナズマイレブン』のアニメ感想、及びその他記事は、ココをクリック。


 で、それぞれ一覧表示されます。

 栄都学園との練習試合に臨んだ雷門中学サッカー部。サッカー界を影から支配するフィフスセクターからの指令により、この試合は3−0で敗れる事が課せられていた。

 栄都学園の選手のシュートが当初の予定通り雷門ゴールに突き刺さる。わざと負けないといけない責務に気を落とす先輩たちを見て、未だ裏の事情を知らない新入部員の松風天馬(CV:寺崎裕香)と西園信助(CV:戸松遥)。先輩たちの落胆の理由を、先取点を奪われた事と思い込み、明るく励ましの言葉を掛ける天馬。

 その屈託のない態度がさらに先輩たちをイラつかせ、落ち込ませる事も知らずに……。



  オープニング



 雷門ボールで試合は再開される。天馬たちと同じく、この試合に課せられた事情を知らずに声援を送るマネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)と何故かベンチ入りが許されている部外者、スケバンの瀬戸水鳥(CV:美名)。その姿を見て事情を知る立場のサッカー部顧問、音無春奈(CV:佐々木日菜子)は顔を曇らせる。かつて自らがマネージャーだった、サッカー界が幸せだった頃を思い出して、であろうか。

 観客席では、前回雷門のキャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)に賄賂を贈って息子のゴールを依頼した保護者の母親が熱心に試合を見つめる。息子の内申書のために買収工作を行った強引な女性だ。


 再開早々、さっそくボールを奪われる雷門サイドのメガネくんの速水鶴正(CV:吉野裕行)。もちろんシナリオ通り、わざと奪われたのだが、それを果敢に取り返そうと挑む天馬。だが天馬の今の実力では、八百長抜きでも簡単に突破されてしまう。



 センタリングで再びチャンスを演出しようとするが、もう一人、今回のシナリオを知らない新入生、信助が自慢のジャンプ力でパスをカットする。



 見上げる巨漢の3年生、天城大地(CV:奈良徹)の表情が印象的。おそらく彼が生涯できないプレーだろう。


 当初予定と違う異質因子の登場に、栄都学園サイドは監督も含めて合点が行かない様子。事前の話と違うではないか、と言わんばかりに、栄都のキャプテンの冴渡優一郎(CV:峯暢也)が神童に問い質(ただ)す。



 2点目までは即座に栄都が奪うという筋書きの通りに動かない選手がいる事にケチをつける冴渡。暗に協力を要請された神童は、信助にボールを渡すよう声を掛ける。

 キャプテンにパスを要求された信助は、絶対の信頼感でもってパスを渡す。神童がボールを持った事で浮かれる賄賂母。神童はすっかり買収に応じたと思い込んでいるのだ。母親はともかく、買収工作時にあまり乗り気に見えなかった息子選手も神童にパスを要求するなど、思いっ切り情けない。この母子にだけは思い通りにさせたくないらしく、高速で件の選手の横を走り抜ける神童。

 だが続いて神童の前に立ちはだかった選手のディフェンス技「シーフ・アイ」にあっさりボールを奪われてしまう。神童は買収にこそ応じなかったが、栄都に敗れるというシナリオには逆らうつもりは無く、自ら台本通りの展開に戻すようお膳立てしたのだ。




 前回、南沢篤志(CV:梶裕貴)からボールを奪ったのと同じ技。ちょっとカッコ良い技だけど、神童や南沢が本気ならもっとすごいドリブル技で軽くかわせるはずだ。


 台本に書かれたとおり、押し気味に試合を進める栄都。一見競り合うかのような試合展開に、観客の殆どはこの試合にシナリオがある事に気付かずに熱狂して試合を観ている。



 そして最初の失点同様、初期のゲーム版目金欠流に似ている栄都の選手の必殺シュート「パーフェクトコース」が雷門ゴールを襲う。前回同様、「バーニングキャッチ」で迎え撃つゴールキーパー三国太一(CV:佐藤健輔)。今度こそ止めた、と思う天馬。だが……





 最後の最後、シュートの衝撃に堪え切れなくなった(ように見せかけた)三国がゴールを割り、栄都学園に追加点が入ってしまう。またも予測が外れて、驚く天馬と信助。

 考え得るいろいろな要素を考慮に入れたとしても、さすがに様子がおかしいという事に気付き始めた天馬。確かめるかのように真剣な表情で、先輩たちのプレーを目で追う。そして先輩たちのプレーが、いつものそれでは無い事に完全に気付いた。

 そんな中、ボールが神童に渡る。尊敬し、信頼するキャプテンのプレーに一抹の期待を寄せる天馬。だがその神童までもが無気力なプレーをするのを目の当たりにし、天馬は愕然となる。

 天馬の様子を見て、ようやく無気力プレーに気付いた事を見てとるフィフスセクターの監視人、剣城京介(CV:大原崇)。


 ここで前半が終了する。強豪・雷門中学の苦戦、そして新鋭・栄都学園の思った以上の善戦に沸き立つ観衆。この試合が八百長試合である事に気付いている人間は、ほんの一握りなのだ。


 両チームがベンチサイドに下がるタイミングで、冴渡が神童に声を掛ける。「後半もヨロシク♡」と憎たらしく言い捨てて去って行く冴渡に、歯噛みして悔しがる神童。



 消沈する選手たちを迎えるマネージャーたち。水鳥もちょっとは手伝いなさい。


 そこに誰も、視聴者ですら聞いた事もない怒声が響く。天馬だ。先輩たちが何故不甲斐ないプレーをするのか分からない天馬が怒りを持って疑問を吐き出したのだ。



 本気を出して戦おうとしない先輩たちを詰問する天馬。天馬のその態度に、雷門メンバーの無気力試合に全く気付いていなかったマネージャー3人組(1人はマネじゃないけど)は驚く。

 嫌な責務を歯を食いしばって堪えて来た神童は、事情を知らないとはいえ空気を読まない新入りの無遠慮な罵声に対して怒りを募らせる。その空気を察したのか、助けに入る顧問の春奈。



 春奈は、この試合が最初から3−0で負けるという事が決まっている事実を、遂に天馬たちに告げる。フィフスセクターの指示には逆らえない事情を、悔しさに震えながらも話す春奈。忸怩たる思いがあるのは、彼女も同じなのだ。

 サッカーの強さで学校の価値が決まる現状。一極集中を望まず、ある意味の平等をもたらす事で秩序を維持するというのがフィフスセクターの思惑らしい。公平の名のもとに、努力や向上心を省みないその思想は、まるで結果の平等を押し付けた共産主義国の所業で、どう考えても歪んでいると思うが、これを打ち破るのが、これからの雷門の目標になるのだろう。


 八百長の押し付けにどうしても納得行かずに反発する天馬。その木を見て森を見ない態度に、遂に激昂して天馬を怒鳴りつける神童。

 「お前に何が分かる!」と。


 悔しい思いをしているのは自分たちだって同じだと、これまでの思いを叩きつけるように天馬にぶつける神童。フィフスセクターに逆らえば、サッカー自体ができなくなる。たまに思い通りサッカーがプレーできるその時を励みに、せめてサッカーを続ける権利だけは守ろうと、屈辱にまみれてでも必死になっていたのだ。

 神童の思いを受け、どうしたら良いのか分からなくなる天馬。神童の方も、監督の久遠道也(CV:東地宏樹)が何故天馬の様な何も分かっていない人物をサッカー部に入れたのかが理解できないまま、混乱する。



 気を鎮めるため、冷水で顔を洗う神童。



 栄都学園のキックオフで後半戦が始まる。事情を聞いてしまったからには、この試合の勝利は諦めるしかないのだが、その点は部外者の水鳥、とにかく天馬を応援する。天馬を応援する、天馬のためだけの私設応援団だから当然の態度と言えるかも知れないが。

 だが、天馬は自分の為すべき事が思いつかない。どうすれば良いのかが分からない。想像を越えるフィフスセクターの権力の大きさに、茫然自失の面持ちでピッチ上で棒立ちになってしまう。打ちのめされた天馬を「嫌なら辞めろ」と、しかめ面でやり過ごす、倉間典人(CV:高垣彩陽)。


 試合は一進一退の互角の勝負が展開される。もちろんこれもすべてシナリオ通りであり、雷門サイドは誰一人として納得ずくのプレーでは無い。敢えて全力を出さず、互角を演出しているのだ。


 そんな中も、棒立ち状態の天馬。心のダメージを慮り、心配する幼馴染の葵。

 そこに突っ込んで来る栄都の選手。棒立ちの天馬を弾き飛ばしてしまう。何の抵抗も見せずに倒されてしまう天馬。心配する春奈がピッチの外に出す事を提案するが、頑としてそれを容れない久遠。何も考えていないのか、それとも深遠な考えがその胸の内にあるのか……?


 神童に3点目を要求する冴渡。シュートするのは、またしても「パーフェクトコース」の彼だ。シュートをしたり、ブロックをしたりといった選手の説明に、「メガネの選手」という表現が使えない栄都学園の選手。全員メガネだからな。

 3たび「バーニングキャッチ」を使用する三国。そしてわざと破られ、ゴールを許す事もまた3度目となる。3−0、義務は果たされた。





 得点献上の義務は果たした訳だが、相変わらず栄都に押されまくる(フリの)雷門。シナリオの書き手は栄都側らしく、カッコ良いプレーも軒並み栄都側に生まれる。


 「こんなの間違っている。サッカーが泣いている!」

 天馬が吼える。シナリオ通りの展開に、空気を読まない異分子が立ち向かう。驚く神童、そして剣城。

 最初のプレーで簡単に横を抜かれ、さらに棒立ち状態の時に弾き飛ばされた因縁のあるゴーグルメガネの選手(背番号7)から敢然とボールを奪い、ドリブルで突進する天馬。



 そして奪ったボールを神童にパスする。どうして自分にパスするのか、驚く神童。試合は3−0で負けにするという事は、ハーフタイムで告げてあるはずなのに……。

 神童ばかりでは無い、他の選手たちも何が起こっているのか、にわかに理解できない状態だ。そんな味方を置いたまま、果敢にボールを取りに行く天馬。天馬に散々意地悪な態度を取っていた倉間が最初に天馬の意図に気付いたのは、ちょっと意外だった。



 この背信行為に、敵チームのキャプテンである冴渡は天馬を「空気の読めないダメ選手」と皮肉る。自分もそう思うのか、敢えて反論しない神童。


 未熟な技術を補うように、身体をボールにぶつけて相手からボールを奪い返す天馬。文字通り、身体を張った気合のプレーだ。



 そうして必死で奪ったボールを、また神童にパスする天馬。だがパスは途中で栄都の選手にカットされる。

 懸命にプレーを続ける天馬に、車田剛一(CV:野島裕史)が本気プレーを止めるよう忠告の言葉を掛ける。勝敗指示が出ている試合でフィフスセクターに逆らえば、必ず報復がある。

 しかし空気を読まないガチンコ天馬くんはボールを追う事を止めない。たった一人で栄都の選手たちと渡り合い、身体を使ったプレーでボロボロになりながらボールを奪う。そして、神童にパスを供給し続ける。


 今度は神童が棒立ちになる番だった。動こうとしない神童にパスを渡し続ける天馬。神童を信じてこそのプレーだったんだろうけど、何だかイジメにも見えたりした。自分のプレーをしてしまえば、それは雷門サッカー部壊滅の危機なのだから。それが分かっているから動かない神童。神童のその思いが分かっているのかどうか分からない天馬。

 天馬の情熱に衝き動かされたのか、思いを共にしてボールを奪う信助。そしてまたも天馬から神童にパスが送られる。





 ゴール前、おそらく身体が勝手に動いたのだと思う。深層意識でずっとこうしたかった思いが神童を動かしたのだろう。天馬からのパスを見事にボレーシュートする。技名が無かったから、おそらくノーマルのシュートだと思われる。




 慌てて必殺技「ムーンサルトスタンプ」で止めようとする栄都のキーパー。予定ではシュートすらされないというのが前提だったのかな? 必殺技を使ったにも関わらず、結果ノーマルシュートに身体ごとゴールネットに叩きこまれる結果になる。これが本来の両チームの実力差か。


 そこで試合終了の笛が鳴る。雷門中学対栄都学園は、1-3で栄都学園の勝利で終わった。勝敗は筋書き通りだったとはいえ、雷門が得点する事は指示には無かった。これは明白な命令違反に当たる。その後のフィフスセクターからの報復を恐れる弱気な速水。しかしその心配ももっともな物なのだ。

 また「黒の騎士団」のような選手を送り込んで来るのか、それとも一切の対外試合を禁じられ、サッカー界から干されてしまうのか? 雷門に対戦相手を回さないという行為も、フィフスセクターならば苦もなくやれる権限を持っているはずだ。雷門中学の生殺与奪は、フィフスセクターが握っている。


 シュートしてしまった事が自分でも信じられないといった面持ちの神童。仲間からの問いかけに、天馬からのボールが己をサッカーに向き合わせた、とポツリと述べる。やってしまった事に、後悔の念を隠せない神童。

 一方、一矢を報いた事に大喜びなのが、敵味方双方からKY扱いの天馬くん(ホントにKYだし、その評価も仕方が無いが)。信助や水鳥、葵も素直に天馬に共感して喜ぶ。

 そしてもう一人、今回の経緯に喜んでいたのが、監督の久遠だった。天馬を入部させた時語った「あの2人(天馬と信助)でなければならない」の意味は、神童をサッカーと向き合わせる触媒として、天馬と信助がこの場面で果たす役割に気付いていたという事ではないだろうか?


 試合からの帰路、フィフスセクターの制裁を心配する葵に向かって天馬が一言。

 「何とかなるさ!」


 やはりKYだった。能天気というべきか……。ただ屈託なく語る天馬を見ていると、信助と葵もだんだんとそう思えて来てしまう。恐るべし「何とかなるさ」教の教祖、天馬。



 一方、ちょっとは「何とかなるさ」教に入信した方が良いと思えるぐらいクヨクヨ悩み患う神童。自分のシュートが何を引き起こす事になるのか分からない状態なので、やむを得ないところもあるが。

 三国から掛かって来た電話は、果たしてその件に関する事であった。


 天馬が、そして神童がサッカーに対する意思を貫いたその代償は大きかった。3-0の指示に従わなかったとして、久遠は雷門中学サッカー部の監督を更迭される事となったのだ。

 雷門を去ろうとする久遠の元に駆けつける神童。自分のシュートのせいで監督業を追われる事となった久遠に頭を下げて詫びる。しかし久遠はそうではないと言う。「自分の役目が終わっただけ」と、納得づくの辞任である事を示唆する。神童が目覚めた今、久遠にできる事は終わったのだろう。

 その言葉はウソでは無いだろうが、もう一つの意味合いがあったと思う。それは神童に責任を背負いこませないための久遠の優しい気づかいだったのだろう。神童が悩むタイプだという事は、久遠は良く分かっているはずだから。


 去り際に久遠は神童に、「シュートした時の気持ちを忘れるな」と最後の指示を出し、去って行く。そして改めてあの男に連絡を取る。


 前回と同様、オタク度に磨きがかかったフィギュアが並ぶ仄暗い室内で連絡を受ける目金欠流(CV:加藤奈々絵)。そのメガネを妖しく光らせ、画策していた計画をいよいよ実行に移そうとしていた。




 この顔は、どうひいき目に見ても悪役ですよ。この顔で次回に続いていいのか?



 次回に続く。



  エンディング



 久遠監督、次回予告で何故かまた雷門中学を去ろうとしてたけど、どういう事? 忘れ物でもしたのかしら?

 前回、思わせぶりだった円堂守は今回は一言も発さず。しかし、久遠が去った後の雷門の新監督は円堂で決まりだろう。ていうか、次回タイトルからして新監督が円堂じゃなかったらむしろビックリだ(守じゃなくて、大介だったりして)。

 あと、目金が画策する計画も気になる。フィフスセクターの思惑を打ち破る物になるのだろうとは思うけど。せっかく円堂が監督になっても、今のままでは身動きが取れないからねぇ。個人的な予想としては、フィフスセクターの指令コンピューターにハッキングして、勝敗指令を無茶苦茶にする算段ではないかな? 目金はそういうのが得意そうだから。

 天馬くんは本当にいい奴なんだけど、もうちょっと周りに配慮が欲しいかな? 天馬のブック破り(筋書きを守らない行為)はまさに王道で、主人公はああふるまわないといけないというのは分かるんだけどね。現状打破には、ある意味KYが必要だ。だけどね、特に神童くんには気を使ってあげて欲しい。今回パスを託されまくっていた辺りは、痛々しくて正視できなかったよ。



 次回「円堂監督登場!!」に続く。



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