『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第42話「11人目の時空最強!」の感想 【どっちが11人目なんだよ!?】

 毎週水曜日夜7時からテレビ東京系列で放映されている超次元おもしろアニメ『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』の恒例の感想文。今回はその第42話「11人目の時空最強!」を観ての感想を書く。なし崩しにラグナロクになだれ込み、時空最強イレブンの設定がうやむやになりつつあった中、ついに11人目の時空最強イレブンが登場する。ただコイツが稀(まれ)に見るきかん坊だったという……。もしかしたら最後に出てきた彼の方が本当の時空最強イレブンなんじゃないの?



 当ブログは、『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第41話「フェイの目醒め」の感想 【シリーズ最大の秘密が明かされる】
 をご覧ください。

 で、一覧表示されます。

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 人類の支配、排撃を目論(もくろ)むセカンドステージチルドレンの組織「フェーダ」と松風天馬(CV:寺崎裕香)たち雷門が属する「エルドラド」の戦い【ラグナロク】第1戦はフェーダ側のチーム・ザンが勝利を挙げた……。


 ラグナロクスタジアム内、フェーダの控え室にはローブを目深(まぶか)にかぶった謎の老人(CV:家中宏)が長机の正面に腰掛けていた。そこに皇帝を自称するSARUことサリュー・エヴァン(CV:岡本信彦)が、第1戦の「殊勲者」であるフェイ・ルーン(CV:木村亜希子)を伴(ともな)って入ってくる。

 老人は立ち上がり、こちらに体を向ける。ローブに阻まれてその表情はまったく読めないのだが、どうやらジッとフェイを見つめているようだ。フェイはその態度に何かの意思を感じるが、何も言わずに老人の横を通り過ぎてしまう。



 その後ろ姿をまだ名残(なごり)惜しそうに振り返る老人を見て、SARUはおどけた口調でその態度の理由を問いかける。


SARU「フェイのことが気になるの?」


 そしてSARUは老人の素性(すじょう)を語り出す。驚いたことにSARU自身も老人の正体は知らないらしい。分かっているのは老人が「支援者X」を名乗ってセカンドステージチルドレンの反乱に協力する、エルドラド幹部出身の大人であるということだけ……。



 支援者X。ここまで何度か物語に登場していた謎の老人が支援者Xだった。この名前をご記憶であろうか? 物語序盤、フィフスセクターの聖帝であった豪炎寺修也(CV:野島裕史)に対してタイムブレスレットを送って雷門を側面から支援した謎の人物である。詳しくは第7話「ゴッドエデンの特訓!」の感想 【話が映画とクロスオーバーし始めた!】を参照のこと。


 支援者XはSARUの定義づけに短く賛意を示す。SARUは元エルドラド幹部でありながらエルドラドに敵対するフェーダのために助言する支援者Xのこれまでの功績を尊重しながらも、(正体を知らないことで)完全に心を許したわけではないこともそれとなく語る。

 相手が誰であれ、自分たちの野望に協力的である限りSARUに不満はない。だが変わらぬ微笑を浮かべたまま、SARUは自分たちを裏切らないよう釘を刺す。


SARU「裏切ったら、どうなるか分かる?」


 笑顔のままそう忠告するSARU。いや、笑顔のままだからこそ、SARUのその恫喝(どうかつ)は恐ろしさを増す。それを沈黙しながら聞く支援者Xの表情はやはりローブに隠されて見て取れない。



 その頃おなじラグナロクスタジアム内のエルドラドサイドの練習場ではただ一人、ドリブル練習に汗を流す天馬の姿があった。彼はこのラグナロクに勝利して、自分たちを裏切ってフェーダについてしまったフェイを取り戻すという思いで懸命に身体を動かしていたのだ。それは特訓というより、課せられた使命の重大さを思うあまり、身体を動かさずにはいられないという衝動性を感じさせるものだった。



 さらに同時刻、エルドラド指導者の控え室では明日の試合を控えたエルドラドチーム02の監督、サカマキトグロウ(CV:石井康嗣)がインカムで誰かと連絡を取っていた。彼が何を策しているのかは分からないが、思惑通りに行ったのだろう、その口元に満足を示す笑みが浮かぶ。



 何やら怪しげな会話を終え、ニヒルに笑うサカマキ。どうでもいいが、このシーンのサカマキは昔取った杵柄(きねづか)と言うべきか、めっちゃ悪役に見えたんだけど。



   オープニング



 そしてそれぞれの思惑を秘めた一夜が明けた。

 初戦を落とし後がなくなったエルドラド側はラグナロクにあたって組織した3チーム中、もっともチーム内の連携が取れず不安視されているエルドラドチーム02が登場する。その統一感の無さは試合前から出ているらしく……



倉間典人(CV:高垣彩陽)「何でこのユニフォームなんだ!?」


 いつもの黄色と青の雷門カラーのユニフォームではないことに大いに不満げなシニカル屋の倉間だったが、もう一人のシニカル屋の狩屋マサキ(CV:泰勇気)は逆にこの姿に乗り気だ。同じ皮肉屋でも性格はちょっと違う。

 巨漢の天城大地(CV:奈良徹)にも合うサイズがあったようだが、ガウラ(CV:佐藤健輔)あたりから借りたのだろうか? その天城は次に自分たちが対戦する相手のことに思いを馳せる。後のない彼らの戦いは、敗戦がイコール人類の敗退を意味している。気になるのも無理はない。

 それを受けてキャプテンである神童拓人(CV:斎賀みつき)がこの試合の意義を語る。負けるわけにはいかないと檄(げき)を飛ばす神童だが、それを受ける側であるはずの選手たち、ことに元プロトコル・オメガの選手たちにそれを聞く態度がまったく見られなかった。

 アルファ(CV:谷山紀章)はエイナム(CV:野島裕史)と、ベータ(CV:伊瀬茉莉也)はオルカ(CV:ゆりん)と、ガンマ(CV:泰勇気)はガリング(CV:奈良徹)とルジク(CV:金野潤)と、それぞれが派閥を組んだ関係で小さくまとまり合って全体として協調する意思をこれっぽっちも見せないのだ。


 そこにやって来るのは天馬、西園信助(CV:戸松遥)、空野葵(CV:北原沙弥香)の3人だった。試合に臨む神童たちを元気づけようと応援に来たのだ。

 勝ちましょうという天馬の言葉を「同じチームみたいな言い方」と茶化す狩屋を制して、神童は3チームに分かれていても、自分たちは1つのチームなのだと言う。

 そして今日の試合に必ず勝って、天馬と信助のチームに決戦の結舞台を委(ゆだ)ねることを誓う。ここで神童たちが負けてしまえば、天馬たちは舞台に上がることなく勝敗が決してしまう。それだけは絶対に阻止するという神童の強い意志の表出だった。最終戦のマネージャーを担当する葵も絶対に勝つと明言し、神童の気持ちを後押しする。


 雷門のメンバーだけとはいえ、その場に強固な連帯の意識が芽生え始めた。そこにまた部外者がやって来る。

 転送機から降り立ったのは2名、男女のペアだった。長髪の少女はチーム02を一瞥(いちべつ)して「つまらなさそうな連中」とその可愛い顔とは裏腹に大変無礼な物言いをする。

 神童はその姿に見覚えがあった。2人の服装はエルドラド本部ビルを破壊したセカンドステージチルドレンのメンバーの中、SARUの後ろに居た子供たちと同じものだったのだ。

 自分たちを覚えていたことに満足気な少女と、それを当然だと言い放つメガネ姿の少年。彼らは突然2人だけの世界に没入(ぼつにゅう)し始め、陳腐(ちんぷ)な三文芝居を始める。何なんだ、コイツら?



 愛の三文芝居を始めるメイア(右 CV:佐々木日菜子)とギリス(左 CV:江口拓也)。ラグナロク2戦目直前というこの緊迫した状況からは想像も出来ないぐらいKYな史上最高レベルのバカップルだ。美男美女なのは認めるが……戦いを前にしてこのラブラブな態度は素でやってるとしたら本当のバカップルだろう(素のような気もするが)。



 そして2人はお互いを褒め合い、その言葉自体に満足しまくってハートマークを芳香剤のように撒き散らしながら手をつないで仲良くその場を去っていく。本当に何しに来たんだ?


 本当に何しに来たんだ?(2回目)


 あまりにも得体の知れないその態度は場をしらけさせるが、ある意味底知れない不気味さを感じさせる。

 元ルートエージェントたちはエルドラドからの事前情報であろうか、その2人が何者であるかを知っていた。アルファの忠実な部下であり、知恵袋的存在でもあるエイナムは次の対戦相手がチーム・ギルであると話す。同じく情報通のアルファが、メイアとギリスはフェーダでも一二を争う頭脳の持ち主であると語る。あのぉ、どう見ても稀に見るバカップルなんですけど?

 相手をただのバカップルと侮(あなど)らないのはガンマも同様だった。フェーダが戦争に使っている「アンプルバズーカ」をはじめとする兵器を作ったのも彼らであるらしい。その高い知能を駆使してどんな戦術を仕掛けてくるのか分からない。力押しが主体だった1戦目のチーム・ザンよりもずっと高度な戦術を使ってくる可能性が高く、厄介(やっかい)な相手だと言うのだ。

 だがガンマへのライバル心とおちょくり心で行動するベータちゃんはそんな慎重なガンマを小馬鹿にした口調で挑発する。


ベータ「もしかして勝つ自信が無かったりしちゃいます〜?」


 ベータ派のオルカもすかさず意地悪な表情で同調する。挑発する能力はエルドラド1とも言えるベータの言葉を無視できるほどガンマくんも大人じゃない、皮肉たっぷりの挑発口調で応酬する。ベータはアルファまで口喧嘩に巻き込んでチーム内の不協和音は増すばかりだった。

 心配のあまり「(チームワークは)大丈夫なのか?」と倉間が神童に問う。狩屋が「せめて時空最強イレブンが揃っていれば……」とつぶやく。あと一人のところまで来ていた時空最強イレブンだが、11人のうちの一人、フェイがチームを裏切って敵に寝返ってしまったことを信助は憂(うれ)える。

 天馬がすかさずフェイはきっと戻ってくると請け負うが、それは確証のある話ではなく天馬自身も信じたい願望ではあった。またフェイの動向にかかわらず、11人目の時空最強イレブンはまだ見つかってはいないと倉間が言う。チーム02のマネージャーである山菜茜(CV:ゆりん)がその11番目のイレブンの条件を問わず語りに語る。



茜「11の力、灼熱の熱風と激震する雷鳴の力ですべてを貫くオールラウンドプレーヤー」


 葵は時空最強イレブンの概念の発案者である円堂大介(CV:藤本譲)に、11人目のプレーヤーとしてふさわしいのは例えればどんなタイプなのかを尋ねる。

 クロノ・ストーン状態の大介は葵の可愛い小物入れから飛び出して、悩んだ末に一人の男の名を挙げる。


大介「敵にいた、ザナーク!!」


 その言葉を聞いて一同は驚く。無理もない。あの無法者の悪党、名もなき小市民が11番目の時空最強イレブンだとはにわかには信じがたい話だ。しかも彼は先ほどチーム・ザンの一員としてエルドラドと戦った敵だ。受け入れられないと神童が猛烈に抗議する。

 だが大介はザナークにこそ熱風のような熱さと雷鳴のような激しさを感じたと言う。彼が味方になるのなら条件を満たすかもしれないと言って譲らない。


天馬「確かにあいつからはすごいパワーを感じた」
???「そう言うと思ったぜ!」


 その口癖は……!?

 振り向いたその場には、試合後にエアバイクに乗って行方をくらませていたザナークその人が我が物顔でその場に腰掛けていた。なぜここに居るという当然の質問に、ザナークはフェーダのやり方が性(しょう)に合わずに離脱してきたことを得意げに語る。



「そういう訳で、こっちに混ぜてもらうぜ!」


 どういう訳なんだと小一時間ほど問い詰めたいが、案の定その強引で身勝手な態度はチーム02のメンバーから反発を買う。特に一度手酷くやっつけられ、洗脳された経験のあるガンマがいち早く拒絶反応を示す。続いてザナークを信用していない神童も明確に反対の意思を表す。

 しかしものすごく強引な性格のザナークは「もう決めた」と涼しい顔だ。その仲介という形で大介がザナークの説得に乗り出す。大介はザナークの実力を認めつつ、それだけでは物足りないとダメ出しする。


ザナーク「そう言うと……なっ何!?」


 思ってもみなかったダメ出しをされて、いつもの決めゼリフが台無しだ。物足りないと言われて怒りを露(あら)わにするザナーク。大介は11人目の時空最強イレブンになるために、指示に従って修行を積むことを強要する。これはザナークを仲間にするための踏み絵ともいえる要請だ。

 だがエルドラドの長老たちにも逆らった史上最強の駄々っ子のザナークだ。誰かの命令に従うことが大嫌いの彼はその要求を拒絶する。大介を石のジジイと呼んで凄んでみせ、自分はすでに時空最強イレブンの域に達していると嘯(うそぶ)く。迫力で大介を圧倒し、次の試合で自分の実力を証明してやると宣言する。

 それはもう仲間になることが前提で、さらに誰かを押しのけて試合に出場するという宣言でもある。監督のサカマキにすら傲岸不遜(ごうがんふそん)な態度のザナークに、サカマキは諦め口調で好きにしろと言い放つ。不良学生を相手にするベテラン教師を見るようだ。



 ここ、大介が無言で葵の小物入れに逃げていくシーンは見もの。ザナーク怖かったんだろうね。



 監督であるサカマキからの出場OKの宣告を受け、ザナークは顔を狂喜に歪(ゆが)めて拳を握る。やっぱりこの顔、悪役にしか見えないんですけど。



 試合前のセレモニーとなってしまった審判兼実況役の拉致(らち)。かき氷を削っていた矢嶋陽介(CV:佐藤健輔)の頭上にまたもスフィアデバイスの魔の手が迫る。嫁の成海(CV:佐々木日菜子)が不在を確認する頃には彼はもう200年後の世界へ。ラグナロク中は毎試合呼び出されるんだろうねぇ。


 そして矢嶋がノリノリで実況を開始する中、スタジアムではチーム02とチーム・ギルの両チームが睨(にら)み合っていた。初戦を落としたエルドラド側はこの試合に引き分け以上の結果を出さない限り、敗北が決定する。



 この試合前にどんなやり取りがあったのかを知らないチーム01の錦龍馬(CV:岩崎了)や瀬戸水鳥(CV:美名)、クラーク・ワンダバット(CV:吉野裕行)らはザナークが味方チームにいることに頭を抱えて驚愕(きょうがく)する。まぁそりゃそうだろうね。彼らだけでなく、全員が頭を抱えていても違和感ないもの。ただ菜花黄名子(CV:悠木碧)だけは身内を心配するかのような真剣さでフェイの姿を探していた……。


 同じように観客席から見守る天馬もフェイの姿を探していた。天馬は事前にザナークの加入を知っていたからこの状況に動じないのもまだ分かるが。

 フェーダ皇帝用に設(しつら)えられたVIP席ではSARUが楽しそうに試合を見つめる。ほぼ同じ形状のエルドラド側のVIP席では議長のトウドウヘイキチ(CV:相沢まさき)が側近議員から相談を受けていた。この試合に負ければ世界はフェーダの支配下に入る。そうなると既存の権力者である自分たちがまず排除されることは火を見るより明らかで、側近はそれを心配しているのだ。トウドウは達観したような表情で、彼らに命運を託すしかないとだけ返答する。




 恒例の、試合開始前の両チームの布陣。チーム02は3−4−3の矢印型の先鋭的な攻撃的布陣。その要(かなめ)のセンターフォワードポジションには倉間を押しのけてレギュラーを奪取した背番号99のザナークがつく。その周囲を旧プロトコル・オメガ・キャプテンズが固める。司令塔は言うまでもなく神童なのだが、問題はその指示通りに選手たちが動くかどうか……。有機的につながればエルドラド3チーム中、もっとも攻撃力がありそうなチームなのだけど。

 一方のチーム・ギルは変則的な3−5−2の布陣。キャプテンは女性のメイア。メイアを含め女の子が3人もメンバーに居るという華やかさも兼ね備えている。このチームは本当に美男美女ぞろいでSARUのチーム分けの判断基準もそこにあったのかと思うほど……と思ったけどキーパーのブーフウ(CV:不明)を見てその考えを改める(ひどい)。



 絶対に負けられない戦いを意識する神童は自分の指示通りに動くよう、特に各派閥のリーダーの3人に向けて言う。その返答が得られないまま、試合開始のホイッスルが鳴る! 矢嶋さんちょっと待ってやってよ。

 アルファがガンマにパスを出すことでキックオフ。試合の火蓋(ひぶた)が切って落とされた。神童は早速、彼の代名詞の必殺タクティクス「神のタクト」で指揮を取ろうとするが、その引かれた軌跡をガンマは端(はな)っから無視して勝手に進撃を始める。

 神童は驚いてその指示違反を咎(とが)めるが、ガンマはやはり神童に従おうとはしない。



 ガンマは過去にザナークにやっつけられてしまったことを根に持っており、その汚名を返上するためにプレーヤーとして優秀なところを見せつけようと躍起(やっき)になっていた。今回同一のチームにそのザナークが加わったことで一層その思いが強くなっているものと思われる。

 笑いながらそれに併走するのはベータだった。突如表情を引き締め「得点を決めるのは俺だ!」とばかりにガンマのボールを虎視眈々(こしたんたん)と狙う。ベータにとっては自分をムゲン牢獄送りにしたガンマに恨み骨髄(こつずい)なのだろう。

 こんな恨みつらみだらけで成り立っているチームが上手く連携が取れるはずがない。その様子を見てチーム・ギルのキャプテン、メイアは余裕の笑みを浮かべ、意気込むガンマから意図もあっさりとボールを奪い取ってしまう。

 そしてこれぞチームプレーというお手本を見せてやるとばかりにギリスに声を掛け、たった2人のワンツーリターンの繰り返しでチーム02の選手たちを次々と抜き去ってゆく。その寸分の狂いもないプレーは2人の息が完全に合っていないと不可能なプレーだ。これには観戦していた天馬や錦、剣城京介(CV:大原崇)といった面々もその技量を認めないわけには行かない。

 そしてゴール前では10番のチェル(CV:不明)がガリングを、11番のザット(CV:不明)が狩屋をそれぞれブロックしてメイアとギリスの進路を確保する。

 邪魔者のいないバージンロードを駆け抜ける恋人のようにゴール前に詰めたメイアとギリスは合体必殺シュート「デッドフューチャー」を撃つ。




 神童の祈願するような声を受け、天城が必殺技「アトランティスウォール」でブロックしようとするが「デッドフューチャー」はその壁を突き破ってゴールに迫る。最終防衛ラインのルジクは必殺キーパー技「キーパーコマンド07(ジャイロセービング)」でその強烈なシュートを迎え撃つ。しかし……



 ゴール! やはり止められない。ていうか「キーパーコマンド07(ジャイロセービング)」でシュートが止まった試しが無ぇ! 先制点はチーム・ギルが獲得する。失点が決まった瞬間、葵が小さく悲鳴を上げる。またも後手に回ることとなってしまったエルドラドサイドは辛い展開となってしまう。



 ベンチではマネージャーの茜と倉間が心配顔。倉間はザナーク参戦によって最後の晴れ舞台も奪われちゃったからその分の不満も加算されているかもしれない。


 倉間は旧プロトコル・オメガのメンバーとの連携が取れないことを苦戦の原因と分析するが、監督のサカマキはその見解を否定し、驚く2人に「まぁ見ていろ」と自信ありげな表情を見せる。昨晩の悪だくみのことだろうか? 今となってはそれも頼もしいが。



 試合再開、今度は神童がボールを持って攻め上がり、前線のアルファにピンポイントの絶妙のパスを送る。これが通ればチーム02にチャンスが訪れる。だがそこに割って入ったのは、敵ではなく味方であるはずのベータだった。

 味方同士のパスからボールを奪おうとしたそのプレーは無理があり、こぼれたボールは漁夫の利(ぎょふのり)っぽくガンマが獲得する。そして自らの手柄を得るべくシュート体制に入るが、ガンマの立ち位置では6番のゼイク(CV:不明)に着実に対応されてしまう。

 クリアされてしまったガンマを小馬鹿にするようにベータが嘲(あざけ)りの言葉を投げかける。自らへのパスを奪い取ろうとしたベータに対し、アルファが珍しく感情を露わにして抗議するが、それにはベータ派のオルカが加勢に入り、アルファ派のエイナムがそれにさらに加わって一触即発の気まずい雰囲気に包まれる。あわてて止めに入る神童。



 キャラの身長などの対比が分かりやすい(オルカが意外と長身とか)が、今はそれどころではない。


 このままではチームが崩壊してしまいかねない。この争う気持ちを相手ゴールに向けろと神童は適切な指示を出すが、そもそも神童の意見を聞く気など彼らには無いわけで。


 その場の衝突はからくも避けることが出来たが、問題解決になったわけではない。背番号5番のギムスのスローインで試合再開。そこに敢然と走り込んでくるのは、さらに神童の頭を悩ませる超問題児、ザナークだった。

 パスを受けたザットから強引にボールを奪い取ったザナークはボールを踏みつけ、味方に対して「このチームが勝つための方法を教えてやる!」と決然と言い放つ。




「それはな……この俺様が一人で活躍することだ!!」


 そのわがままで身勝手な言い分は全選手から反発を持って受け止められるが、ザナークは構わず「動かずに自分の活躍を見ていろ」と、たった一人でチーム・ギルに向かっていく。

 ギムスとゼイクが早速その前に立ちはだかる。それを見ていたガンマはザナークの単独突進が失敗に終わることを期待して、当然のように手を貸さない。

 だがザナークのビッグマウス(大口)は伊達じゃなかった。力ずくで2人を抜いてみせたのだ。本来ならチームとして喜ぶべき突破だが、ガンマは忌々(いまいま)しげに舌打ちしてザナークの活躍を悔しがる。

 ザナークをチーム・ギルの最終ラインの3人が迎撃する。2番、メガネのゾタン(CV:不明)、3番のミスタ(CV:不明)、4番のモリー(CV:不明)の3人のゾーンディフェンスは完璧で、ザナークの素早い切り返しにも遅れることなく対応する。

 意表を突かれたザナークはがむしゃらにシュートを放つが、シュートコースを消すべくゾタンたちは動いていたのだ。その強引すぎるシュートはやはり枠(わく)を捉えることが出来ず、シュートは外れてしまう。キーパーのブーフウは腰に手を当て、一歩も動くことなく余裕のポーズだ。

 ザナークのシュートは惜しくも外れたが、このパワーと技量なら誰かと協力プレーさえすれば十分にゴールを狙えると思われた。誰かと協力プレーさえすれば……。葵のそばでその様子を見ていた大介が呆れたように「やれやれ」とつぶやく。


 その後もやんちゃ野郎のザナークは大暴れ、敵も味方も関係なく吹っ飛ばし蹂躙(じゅうりん)しまくる。ブレーキの壊れたゴリラ状態はフィールドプレーヤーからしたら溜まったものではないだろう。



 男も女もお構いなし、男女同権なザナークさん。それはまぁ良いんだけど、ここは完全に味方を痛めつけてる。吹き飛ばされるオルカちゃん(左)のポーズがなんか可愛いが。


 その傍若無人(ぼうじゃくぶじん)な振る舞いに対し、エイナムがアルファにこのままにしておいて良いのかと問う。アルファは無駄な消耗を避けるべく、ザナークは無視しろとつれなく返答する。

 ザナークは相変わらず単独でプレーを続行する。女の子のミド(CV:不明)を迫力で脅しておいて抜き去るところなんかまるでいじめっ子。オルカがその様子を見てベータに注進するが、ベータはザナークがそのまま続けていてもいつかは体力が切れると、アルファ同様やはり高みの見物を決め込む。

 そんな中ガンマはザナークにパスを要求して併走する。それは別にチームプレーをしようとかザナークの体力を慮(おもんばか)ってとかではまったくなく、単に自分が活躍したいという自己顕示欲(じこけんじよく)から来るものであるのだが……。

 そこに前方からメイアとギリスが走り込んでくる。ザナークも彼らは単独で抜くには強敵と見たのか、それとも横から口を出すガンマを黙らせようと思ったのか、とんでもない行動に出る!



ザナーク「ほらよっ!!」


 何と、ガンマの顔面に強烈なパスを蹴りつけ、ボールを跳ね返らせてワンツーの要領でメイアとギリスをかわしてみせたのだ! メイアとギリスもまさかそんな手段で来るとは思ってもみなかったのだろう、ザナークの突進を許してしまう。

 仲間を仲間と思わないプレーの極みと思える行為を目(ま)の当たりにして、天城は思わず「ひどいド」と声に出す。かたや狩屋はザナークが勝手に頑張って点を取ってくれるなら楽で良いとシニカルに言う。

 ザナークのシュートは枠内に飛ぶが、ブーフウが懸命のセービングではじき出すことに成功する。



 ノーマルとはいえ、ザナークのゴリラシュートを技を使うことなく止めるところはさすがセカンドステージチルドレンの一員だ。


 悔しがるザナークを見つめ、その力を認めつつも強引に一本調子に攻めてくる限り、対処しやすい楽な相手だとメイアは笑う。ギリスはそれに加えて美しくないと決めつける。彼らにとって「美」とはそれなりに大事な要素なのだろう。だがところ構わずラブコメするのは止めて欲しい。



ギリス「パスは愛。連携こそが美しい」


 神童はやはり胃をやられるほど深刻に悩んでいた。ザナークの実力といえども、チーム・ギルを相手にワンマンプレーで得点できるとは思えない。それは他のメンバーでも同じ。そこで神童は普通のサッカーチームなら言わずもがなの基本をあえて叫ぶ。


神童「みんな、連携するんだ!!」


 この試合が絶対に勝たなくてはならない試合であることを絶叫する神童を見て、天城は彼からいつもの冷静さが無くなっていることに気付く。


 ここからは神童受難のシーンが続く。

 アルファからエイナムにバックパス。ゴール前に上がるアルファだったが、そこにはゾタンのマークが付く。それを見て神童はフリーのガンマにパスを出すよう指示するが、エイナムは自分のキャプテンはアルファであると無言の意思表示をするかのように彼にパスを送ってしまう。当然のようにそのパスはゾタンにカットされてしまう。


 さらに次のシーン。オルカがドリブルで上がるが、敵選手が向かってくる。オルカの左から神童が自分にパスを送るよう要請する。オルカはその指示に従うように見せかけて、わざと大きめのパスを送る、神童の頭上を越えたそのボールは彼女がリーダーと認めるベータの元へ。

 だがベータにもゼイクがマークに付いており、明らかにフリーの神童にパスを送ったほうが有利になれたはずだ。睨みつける神童に、オルカは形ばかりの謝罪の意を示すが、もちろん彼女が本気で謝っているはずもない。


 さらにさらに次のシーン。神童と競るチェルが前線にボールを蹴り出す。ガリングが余裕を持って胸でトラップする。そのプレーを褒めた神童は中盤でパスをつなごうと声を掛けるが、ガリングもエイナムやオルカ同様、彼がリーダーと決めているガンマにパスを送ってしまい、神童の言うことを聞こうとはしなかった。

 中盤を飛ばして一気に前線へとボールを送り込むそのパスは案の定、ガンマに届く前にモリーに奪われてしまう。神童の指示に従っていれば避けられた状況だ。



 神童の指示を無視するというサボタージュ行為はわがままなアルファ、ベータ、ガンマのみならず、その配下のプロトコル・オメガ全選手にまで浸透してしまっていた。責任を感じてますます胃が痛い神童(作中にそんな描写は無いが)

 焦る神童の変調に、いつものお前らしくないと天城が声を掛ける。「どうした?」とか言われても、言うこと聞かないやんちゃな連中を見れば神童の悩みも分かると思うんだド?

 「焦らずに自分を信じろ」とアドバイスを受けるものの原因は神童自身にあるとは思えないド、天城さん。観客席からは神童の親友でかつ一番の理解者の霧野蘭丸(CV:小林ゆう)が心配そうに見つめる。


 そんな中、チーム・ギルの反撃が始まっていた。ミドからセンタリングが上がる。狩屋にザットへマークに付くよう指示を出す神童。さすがに雷門出身の狩屋は神童の指示に従うのだが、指示を出されたわけでもないベータがボールに向かって飛びつく。

 ベータは狩屋を突き飛ばし、ボールを奪おうとする。まんまとボールを忠実な部下のオルカに渡したベータは得意顔でパスを送るよう指示する。だがそれを邪魔してのけたのは、狩屋だった! 先ほど邪魔をされた意趣返(いしゅがえ)しにベータからボールを奪い返したのだ。

 もちろんそれは狩屋の独断行為だったが、それはある意味、神童の指示に従わないと宣言したも同じであった。雷門出身の狩屋まで勝手な行動を取ってしまうとは……。

 その後も互いを罵(ののし)り合う狩屋とベータ。敵と戦う前に、仲間同士でボールを奪い合うこの状況では到底勝利などおぼつかない。神童は声を荒げてその諍(いさか)いを止めようとするが、2人とも争いを止めようとはしない。

 さらに神童が責任を感じて手首を掻っ切りたくなる状況が訪れる。争う2人の後ろからザナークがやって来て、2人を吹き飛ばしてボールを蹴り出してしまったのだ。



 私が神童なら全員往復ビンタの刑だが、昨今は体罰はいけないという風潮だから無理かな。後輩の狩屋はともかくザナークとベータは1000倍ぐらい仕返ししてきそうだしな。


 ボールはアルファが追うがギリスに先着される。そしてまたもメイアをパートナーとしての華麗なパス交換で防御を切り裂かれ、恐ろしい2人の前進を許してしまう。

 神童は最後尾の巨漢2人にそれぞれをマークするよう指示を出す。天城はガリングに声を掛けて守りの意思を伝えるが、ガリングは言われるまでもないと反発する。2人とも中の人は同じなんだから、もうちょっと仲良くしろ。


 向かってくる巨漢2人を尻目に、メイアとギリスは手をつなぎ、2人同時に化身を発動させる。やはりこの2人は化身使いだった……。




 化身「情熱のラヴァーズ」。見たところ2人一体の合体化身のようだ。2人が抱き合って出現するというのが生々しいが、バロムワンみたいなものか? ちなみにラヴァーズとは「恋人」のこと。タロットカードにもあるよ。


 2人が同時に一種の化身を出すというのは史上初めてのことだ(出してから合体するタイプの合体化身を除く)。驚く神童。化身「情熱のラヴァーズ」の突破力は圧倒的で、天城とガリングというチーム一二を争う巨漢2名が簡単に吹き飛ばされてしまう。

 その間にゴール前に戻った神童は化身には化身と、化身「奏者マエストロ」を召喚し、すかさずアームドする。2人化身の威力には、化身アームドで対抗するしかないとの判断だろう。



 だがやはりというか、ダメだった!! レイピア(細身の剣)で突き飛ばされてアームド後の恥ずかしい下半身を晒しながら飛んでいく僕らの神童さん。


 ディフェンス陣を排除しきった彼らの前にはもうキーパーのルジクしかいない。ギリスはラストプレーをパートナーのメイアに委ねる。メイアは「銃でハートをぶち抜くぞ!」と言いながら(ウソ)、化身シュート技「ハートレイピア」をエルドラドゴールめがけて撃ち込む。



メイア「バァンッ♡」



 対するにルジクくん、アホの一つ覚えの必殺キーパー技「キーパーコマンド07(ジャイロセービング)」で迎え撃つが、このシュートを止められるとはとても思えず……(予想通りです)。


 ゴール!! これで0−2と、さらに苦しい展開となってしまうこの第2試合。しかもチームのまとまりの無さを、バカップルと言われるほどの(言ってるのは私だが)鉄の結束で打倒されたそのダメージは大きい。神童は自分の指導力でチームを立て直すしかないと心に期す。



 試合は三度(みたび)チーム02ボールのキックオフ。神童は開始早々、「俺に回せ!」とこれまでにない強い口調で命令する。そう、これは指示ではなく命令だった。その鬼気迫る口調には、さすがのガンマも毒気(どくけ)を抜かれる。

 皮肉っぽく笑いながらではあるが、ガンマは神童にパスを送る。この試合が開始されて初めてガンマが神童に従った瞬間だった。パスを受けた神童はドリブルで駆け上がる。そして攻撃の核となるアルファ、ベータ、ガンマの3人に「神のタクト」でルートを指し示す。

 今度はアルファも「神のタクト」に導かれた通りに前進する。だがそこに送ったボールを受けようとしたアルファがベータとぶつかってしまう。今度はベータが意図的に指示を無視して起こったことではない。神童の「神のタクト」自体に瑕疵(かし)があったのだ!



 珍しく素直に従ってたのに……。


 自身の「神のタクト」が失敗に終わり、思わずその手を見つめる神童。指揮者の振るうタクトがミスを犯せば、チームというオーケストラはまとまらない。ハーモニーを奏(かな)でることが出来ない責任を感じた神童は、思うように行かない怒りのやり場を見失っていた。

 その間にこぼれたボールはギムスが押さえるが、そこにものすごい強引なスライディングタックルを食らわせてザナークがボールを奪取する。その強引なプレーに神童は怒りを募(つの)らせるが、今回に限っては神童の失敗をフォローしてくれた形なんだから良いんじゃないのかなぁ?


 2人の選手に前進を阻まれているザナークのもとに駆けつけ、神童はパスを要求する。だが一人で戦うと決めているザナークはそれを一喝してまたも指示に逆らう。強引に2人を吹き飛ばし、前進しようとするザナーク。神童はその前に回って説得を続ける。

 そして勝利のために連携が、チームプレーが、パスが必要であることを懸命に説く。だがザナークは聞き入れない。それどころか神童を障害物であるかのようにタックルで敵と同様に吹き飛ばしてしまう!



 邪魔者を排除したザナークは必殺シュート「ディザスターブレイクG2」をギルゴールめがけて撃つ……かと思われたが、そこに飛び込んで来たミスタ、モリー、ミドの3人がその挙動をストップさせる。構わずにその場からシュートを放つザナークだったが、必殺シュートという形でシュートを打てなかった分その威力が落ち、ゴールギリギリでブーフウがキャッチしてしまう。ザナークのゴリラ並みのシュートを恐れずに飛びついたミスタたちのプレーが生きた形だ。

 ザナークに跳ね飛ばされた精神的ショックが癒(い)えないまま立ち上がった神童は呆然とフィールドを見回す。そこには反目し合って仲間を仲間とも思わないメンバーたちが三々五々(さんさんごご)、それぞれの認める仲間のもとに集っている姿があるのみだった。

 その隙を突き、キーパーのブーフウが前線に一気にボールをフィードする。戻りきらないチーム02の隙を突いたカウンター攻撃が自陣深くまで突き刺さる。ザットのシュートを阻止すべく、天城が進化した「アトランティスウォールG2」で跳ね返す。



 殊勲の天城。だがそのボールの転がった先が最悪だった。ボールを拾ったのは、これまで2得点を奪ったメイアとギリスのラブラブコンビだったのだ。

 神童が「まずい!」という表情を浮かべる間もなく、彼らはまたも「デッドフューチャー」を放つ。すわ1点目の再現か!?


ルジク「これ以上決めさせるか!!」


 ……とか言いつつ、出すのはやはり何のひねりも無い「キーパーコマンド07(ジャイロセービング)」では、何をかいわんや。ただ今度のルジクはここまで無抵抗に決められたことに対する意地があった!




 ジャイロ部分がぶち破られても、彼は身を挺(てい)してその強力なシュートを止めようとしたのだ。結果は止められなかったが、ルジクのキーパーとしての強い矜持(きょうじ)が感じられる良いシーンだった。今までザル扱いしてごめんね。


 ルジクの必死の思いも叶(かな)わず、これで試合は0−3とチーム・ギルが圧倒する展開となってしまった。初戦の再現という悪夢がよぎるが、この試合の勝利で人類の覇権を握ることになるフェーダの側はこの展開を望ましく思っているに違いない。SARUはこの段階でもう勝利を確信する。



 3点差は大きい。サッカーではどんな美技でシュートしても入るのは一度に1点で、野球のように逆転満塁ホームランなど無いのだ。この展開に神童は悲観から膝をついてしまう。キャプテンの自分がチームをまとめなければならないのに、その責任を果たせない自分が不甲斐なく思えてならなかった。

 そんな神童にさらなる問題のスタックが積み重なる。身体を張ってさっきのシュートを止めようとしたルジクがその代価として負傷してしまったらしいのだ。ルジクはガンマ派だったけど、あの性格の悪いガンマが前線からゴールまで、倒れるルジクのもとに駆け寄る姿は印象的だった。仲間を思う気持ちは持っているという心の機微(きび)を描いたなにげに良いシーン。



 ベンチでは、負傷したルジクの代わりのキーパーとして茜が見つめる先……そこにはFWとしても戦力外っぽい倉間しかいないという。


 あの殺人シュートを目の当たりにして、専門外のキーパーで使われてしまうのかという倉間の不安を打ち消すかのようにサカマキがここで秘策を披露する。


サカマキ「思ったよりは早いが、使うとするか……(ニヤリ)」


 フィールドではルジクが担架で運び出されていた。ただでさえバラバラのチームに、キーパーが抜けてしまうというハプニング。神童は善後策が思いつかない。天城や狩屋がキャプテンとしての判断を仰ぐ中、神童は言葉を失う。


 その時、フィールドに面する通路を隔(へだ)てる隔壁(かくへき)が音を立てて開く。一同が驚愕する中、ぎこちなくメカ音を立てて中から現れたのは……。



 にっこり笑うその人ったらしの笑顔、それはあの人物に酷似していた!!!(笑) サカマキ自信満々に何作ってんだよ!? もしかしたら11人目の時空最強イレブンはザナークじゃなく、コイツじゃね? とりあえず分かりやすい位置にあるスイッチはダメだろ。そこボール当たったら電源切れちゃうじゃん。



 次回に続く



  エンディング



 今回は前回のシリアスシーンが一転、ギャグっぽい面が散見された。ただ全体としては神童が思い悩むという内容で、視聴者的にはストレスが溜まる回でもあった気がする。ホントにアルファ、ベータ、ガンマ、そしてザナークはひどい。こんなので本当に勝利することが出来るのだろうか? まぁ敵キーパーのブーフウが必殺技を見せず、化身も出さなかったので次回で一気にザルキーパーになり下がりそうな予感はするけどね。

 メイアとギリスのバカップルぶりが物語的に失笑を誘った。メイアはもっと冷酷な印象を持っていただけに意外だった。チーム・ザンのガロ(CV:不明)と喧嘩していた時と全然キャラが変わってるじゃないか。面白いキャラではあるので、今後に生かして欲しい気もする。セカンドステージチルドレン同士だから恋愛しても子孫が作れなさそう……ということから、「SSC制御ワクチン」の投与に彼らなら賛成しそうな気もする。


 あとやっぱり次回のタイトルにもなってるけど、ラストに登場したメカ円堂が大いに気になる。おそらく円堂守(CV:竹内順子)並みの能力を持ったすごい奴なんだろうけど、期待させておいてポンコツだったら笑うんだけどね。でもそうだったら物語が本気で終わるしなぁ。

 またこのチーム02のキーパーにモブっぽいルジクを起用した理由もここで分かる。メカ円堂をドラマチックに登場させるために、噛ませ役が必要だったんだろうなぁ。ルジクくん、君のことはしばらく忘れない。



 次回も大活躍のメカ円堂。「ギギギ……ザナーク、コロス」


 この発想、私はメカ沢新一を思い出してしまった。



  次回「メカ円堂登場!」に続く。



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