震災1周年にあたり、台湾の援助に感謝する一日本国民として

 昨年の3月11日に起こった東日本大震災

 あの未曾有の大災害から1年が経過しました。私がこのブログを始めて以降に起こった中でも最大の出来事だった訳ですが、災害という面においては阪神淡路大震災を越えるほどの衝撃を、僅か数十年の人生で新たに味わうことになるとは夢にも思いませんでした。

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 他にもありますが、現在も意味のある情報が載っている記事を選びました。


 「もう1年」なのか、それとも「まだ1年」なのか。それぞれの人が受ける感慨も様々だと思います。ただこの問題は現在進行形で私たちの眼前に突きつけられた現実として存在し、失われたたくさんの方のためにも復興を果たさなければなりません。

 ただ復興は遅々として進みません。原発事故による放射能に対する恐れから、瓦礫処理の受け入れ先にも困る状況です。キチンと基準値以下という数値が出ているにも関わらず、信用しない人たちが受け入れを拒否しているからです。

 昨年3月14日に書いた文章を再録します。これは震災直後だけでなく、今も通じる考え方だと思うからです。

 (多くの情報が入って来る状況に接し)この状態が良い事なのか悪い事なのかはさて置き、気持ちの整理が付かないうちに新しい情報に触れて、心が空回りしてしまいかねない状態にあるとは思えます。大事な情報は共有し、誤情報に踊らされないよう裏付けのない情報をにわかに信用せず、難しい情報は専門家に委ねるといった様に、一つ一つの情報の交通整理から始める事が大事だと思いました。押し寄せる情報全てを無理に自分の情報スペースに押し込めず、一個の人間としてキャパシティーを越える事のない対応を取る必要性を改めて認識させられました。


 放射能が怖いのは確かですが、その怖さのあまり思考が停止してしまって科学的な情報を信用しない人たちは問題です。ただ原発事故初期の段階で幾重にも意図的に事実を隠蔽していた政府や東電にも責任の一端はあるでしょう。信用できないという拭い難いイメージを人々の脳裏に植え付けてしまった訳ですから。

 天災というものは理不尽ではありますが、ある意味運命としてやむを得ない面もあります。ですが1000年に一度の大地震が、よりによって民主党政権の時だったというのは、まさに不幸な人災と言えましょう。民主党政権誕生という悪夢の回避は、決して不可能だった訳ではないからです。

 出来もしない机上の嘘マニフェストでしろうと集団の民主党が国家権力を簒奪した瞬間(1000年単位のスパンでは4年の民主党政権など瞬きする瞬間)に今回の大惨事が訪れたのは本当に最悪のタイミングでした。この人災が無ければ、復興は進み被災された方々も、もう少しはマシな状態になっていたのではないかと思います。



 惨事から1年、世界中の国の人たちが日本の復興と復活を応援してくれています。特に台湾の日本に対する援助はものすごく、拙ブログでも紹介しました。


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 ツイッターでも発言しましたが、皆さんの関心も高く多数リツイートして頂きました。



 台湾の人口はアメリカの14分の1なのに、東日本大震災での義捐金アメリカより多く世界一。しかもこんなCMを流してくれるなんて国は世界で台湾しかないでしょう。心から感謝したいです。http://htn.to/dRh8NE

https://twitter.com/#!/amateur2010/status/178357365966520320



 親日国の台湾。それなのに国立劇場で行われた東日本大震災1周年追悼式において、日本政府は台湾代表の方に対し、これ以上ないほど冷淡で非礼な態度に終始しました。

追悼式で台湾冷遇、指名献花から除外 首相が陳謝
2012.3.12 21:03

 政府が11日に主催した東日本大震災の一周年追悼式典で、台湾代表として出席した台北駐日経済文化代表処の羅坤燦(らこんさん)副代表が指名献花から外されるなど冷遇されたことが分かった。12日の参院予算委員会世耕弘成氏(自民)が明らかにした。

 野田佳彦首相は「台湾の皆さまに温かい支援をいただいた。その気持ちを傷つけるようなことがあったら本当に申し訳ない。深く反省したい」と陳謝した。藤村修官房長官は「十分にマネジメントできていなかったことについてはおわびしたい」と述べた。

 世耕氏によると、政府は約160の国と国際機関の代表に会場1階に来賓席を用意したが、羅氏は「民間機関代表」と位置付け、2階の企業関係者などの一般席に案内。指名献花からも外し、羅氏は一般参加者と献花したという。

 世耕氏は「台湾の友情に応えるべきではないか。一人の日本人として台湾の皆さまにおわびしたい」と政府の対応を強く批判した。

 台湾は、大震災の際、世界最大規模の約200億円の義援金を寄せた。政府は昭和47年の日中国交正常化後、台湾を国として承認していないが、代表処は事実上の大使館にあたる。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120312/plc12031221040009-n1.htm

(赤字は引用者)


 上記記事で一旦は謝った藤村修官房長官ですが、何かの圧力が掛かったのでしょうか、それとも本気でこう思っているのでしょうか、前言を撤回して「問題ない」などと言い放ちます。

大震災追悼式典で台湾冷遇 陳謝から一転「問題ない」 藤村官房長官
2012.3.14 00:05

 3月11日の東日本大震災の一周年追悼式典に台湾代表として出席した台北駐日経済文化代表処の羅(ら)坤(こん)燦(さん)副代表を日本政府が指名献花から外した問題で、藤村修官房長官は13日午後の記者会見で「事務レベルの仕切りに問題があったとは思わない」と述べた。台湾は震災発生後、いち早く支援を申し入れ、世界最高規模の約200億円の義援金を送った。民間からは被災地も含め台湾への感謝のメッセージが相次いでいるが、日本政府の対応は国民感情とはかけ離れている。

 「外交団という仕切りの中で整理された。外務省と内閣府で式典のやり方を十分に調整された」、「外交団の仕分け(基準)は外務省にきちんとしたものが伝統的にある」

 藤村氏は13日の会見で、追悼式典の準備に当たった外務省と内閣府が事務レベルで台湾をリストから外したこと自体には問題はないとの認識を強調した。自らの対応については「配慮が足りなかったかどうかを反省材料にする」と述べた。

 外務省は日本に公館を置いている150カ国、中国などにある公館で日本を担当している18カ国、経済協力開発機構OECD)など35の国際機関に追悼式典への案内状を出し、約160人の外交団が式典に参加。日本が国家承認していないパレスチナの代表も例外的に外交団として扱われた。

 だが、外務省は台湾の駐日大使館に相当する台北駐日経済文化代表処を「民間団体のステータスで呼んだ」(同省儀典官室)と説明している。そのため、羅副代表は外交団がいた会場1階の来賓席ではなく2階の企業関係者などの一般席に案内され、国名が読み上げられる「指名献花」の対象にもならず、一般参加者と一緒に献花したという。

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120314/plc12031400170000-n1.htm

(赤字は引用者)


 日本政府はパレスチナを国家として認めていない立場であるのに、この場では例外的に代表を外交団として扱っています。そのこと自体は大変正しいことですが、ではどうして同じ境遇の台湾にはその配慮を示さなかったのでしょうか? 援助の質は金額の多寡ではありませんが、台湾は世界最大の義捐金援助国だったというのに(軍を派遣しての復興全体の最大の援助国はアメリカ)。

 台湾からの代表を冷淡に扱うということは、台湾から援助してくれた多くの人たちの日本への思いまでも踏みにじる行為だと思われても仕方がないでしょう。

 記事によると輿石東幹事長を団長とする訪中団が今月23日から中国を訪れるそうです。それに当たって、台湾を国家として認めないよう世界中を威圧する中国の意向に従ったという可能性もあります。というか、そうなのでしょう。

 自国の災害の犠牲者の追悼式に、どうして他国の思惑に配慮する必要があるのでしょう? もしそういう非常識な干渉をして来る国があったとして、そんな国との関係を台湾との友好に優先する理由は何なのでしょう?

 中国で商売するためなら誇りも捨てろという経団連の思惑の代弁者、中国からの何らかの資金提供やお得意のハニートラップに引っかかった連中、若しくは本物の中国の走狗という以外の具体的理由が思い当たりません。



 こういう面でも、この国難の時期に中韓に異様に配慮する民主党政権という連中が権力を行使する与党であるという状態が、如何に本当の友人を残念がらせているかという証左となっています。近隣諸国で唯一の親日の国、台湾との友情を失うことは本当の意味での東亜における日本の孤立化を招くでしょう。



 次回はこの件に付随して、韓国人が被災者を含む日本人に対してものすごい暴言を動画で吐いた件について書きたいと思います。あの男は実は私にとっては知らぬ仲では無く、私の行きつけの日韓掲示板で3年に渡ってやり合っていた人物でもあるのです(まぁほとんどが罵り合いですが)。とても他人事とは思えないので、いずれ記事にしてまとめたいと思います。日常の記事の合間という形になると思いますが。



【追記】
 今回の追悼式典では、ご退院間も無い天皇陛下に対する政府の態度も問題視されています。ただやはり陛下の存在は絶大でした。陛下のお言葉がどれだけ被災された方の心を鎮める役割を担われたか、想像に難くありません。直接の被害を受けた訳ではない私ですら胸が熱くなりました。



天皇陛下 東日本大震災追悼式典でのお言葉(12/03/11)


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