最新作『ディスガイア4』発売間近という事で 『ディスガイア2』の感想文

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 本題。

 今日は今週の木曜日、2月24日に発売される『ディスガイア4』の前々作の『ディスガイア2』の感想文を紹介する。前作の『ディスガイア3』では無いのがなんとも中途半端で残念なのだが、『3』はまだプレイしていないので仕方が無い。無印『ディスガイア』と、今回紹介する『2』はやりこんだんだけどねぇ。この感想文を書いてから2年半経過しているのだけど、PS3という敷居の高さがあって、プレイする機会を逸している。

 何でも、『4』の前評判の良さから日本一ソフトウェアの株価が倍になっているらしい。そのバブル景気に、拙ブログもあやからせてもらおうと思う。『4』はできれば早めにプレイして、ここで紹介できれば良いかな、と思いつつも、物凄く時間の掛かるタイプのゲームなので、購入が早くても紹介できるのは来年になっているという可能性もあったりする。見た目の可愛さとはウラハラの、ある意味、恐ろしいゲームである。


甘茶さん の「魔界戦記ディスガイア2」 (プレイステーション2)
鋭くとがったやりこみゲームの代表格
 甘茶さんは、「ディスガイア2」を取り上げて、「やりこみゲーム」について考察しています。自身はゲームに詳しいのに、「ゲームの面白さが分かるには、プレーヤーの資質が必要」という考えに疑問を投げかけているのが面白い。一見、相反したことでも、次の「道」があったりするから油断できません。

甘茶
鋭くとがったやりこみゲームの代表格(2008.07.09)

 「真の面白さに至るにはプレイヤーの適性も問われる」
 
 いわゆる「やりこみ型シミュレーション・ロールプレイングゲーム」において、ゲーム機自体の高性能化に伴うゲーム内容の複雑化、多様化により不文律になりつつある前掲定義だが、万人向けではないと言えるゲームを確信犯的に作ろうとしているゲーム製作者は、現実に出回っているそういったタイプのゲームほど多数存在しているとは思えない。では何故そういった現状があるかといえば、そこにはライトユーザーに向けてのゲーム製作サイドの思い違いや、やりこみ上等のヘビーユーザーの望むゲーム性とのバランスの取り誤りがあったのだと思う。「やりこみ」という文言を免罪符に、それ前提でゲームを遊んでくれるはずだ、という考えが製作サイドに無かったであろうか。売りであるやりこみ部分はいいとして、それ以外のゲーム性全般を軽視したものが少なくない数存在しているのは、憂うべき事であると思う。
 
 翻って、「史上最凶のやりこみSRPG」との触れ込みの、『ディスガイア』シリーズはどうか。「史上最凶」を謳うだけあって、やりこみがこのゲームのキモである。……というよりむしろ、確信犯的に鋭くとんがらせたやりこみゲームの代表格であろう。今回取り上げるのは『ディスガイア2』であるが、無印『ディスガイア』ではなく『2』を論じるのは、無印と比較して、より製作サイドの「やりこみ以外の」工夫が見受けられるかどうかを見極め、そこからやりこみゲーム全般の問題点を考察する事を主たる論考としたいからだ。なお現在最新作はプレステ3版の『ディスガイア3』であるが(PSP版とDS版は無印の移植作なので、ここでは考慮に入れない)、当方プレステ3を所有していない故、未プレイである。よりユーザーフレンドリー性が増しているのか、それとも本体性能アップの果て、よりとんがった方向にいっちゃってるのか、確認は本体購入後の宿題としたい。


 やりこみ要素に関しては、前作を更に上回る様々な要素が用意されている。前科をつける程有利になっていく裁判制度や、アイテム界でのイノセントタウン(議決によるアイテム強化、さすらいの旅人捜索など)、不思議な小部屋、乱入してくる界賊の持つ地図を16枚集めると行ける修羅の国、全ての通常面に対する裏面(裏時空エリア)などの存在。これに前作からのやりこみ要素が加わるのだから、全て遊び尽すのはやりこみ好きでも大変な盛り沢山の内容だ。『2』での「史上最凶の『やりすぎ』SRPG」との触れ込みに偽りなく、やり込み要素についての不満点はないといえるだろう。

 
 さて、やりこみ以外の要素に関しては、前作から良くなった、工夫が感じられたと特筆すべき点は残念ながらほぼ見受けられない。ストーリー性は前作同様浅薄で面白味に欠ける。このゲームの魅力である、原田たけひと氏デザインの可愛いらしいキャラクターに引き込まれてプレイし始めるプレイヤー層にアピールするには重要な点だと思うのだが……。やりこみにはストーリー性は無関係、それどころか邪魔なものとの認識すら感じられる。ゲームシステム面の不満としては、高低差による画面の見にくさも解消されていない。視点変更はできるが、そのままキャラを動かす事ができないのではあまり意味がない。アイテム界でのプレイ時間が最も長くなる、やりこみ派に対する配慮もないと指摘せざるを得ない。やりこみ派への配慮が感じられるのは、必殺技のエフェクトをON/OFFできる事くらい。システム回りにも、もっと気を遣う必要があったと思う。

 
 当方は、やりこみゲーム大好き人間である。ロープレはクリア前に必ず使用キャラをレベルMAXまで育てるし、レアアイテムなんかも入手に努力を惜しまない。イベントなどはゲームクリア条件でなくとも欠かさず見つけ出すタイプのヘビーゲーマーだと自覚している。実際『ディスガイア』シリーズも物凄く楽しくやりこんでいる。個人的には、「やりこみゲーはやりこみ部分こそ命!」「そこ以外は本質ではないので大目に見る!」との目線なのであるが、それでも苦言を呈せざるを得ないのは、冒頭の定義に違和感を感じるからだ。

 ゲームにプレイヤーを合わせようとするのでなく、ゲームがプレイヤーの方に歩み寄ってもらいたいと思う。やりこみは、数ある楽しみ方のひとつに過ぎないと思わせる工夫が必要だと強く思う。製作サイドから見れば、やりこみ要素が売りのゲームで、やりこまなくても楽しめるゲームなんて、二律背反の実現不可能な意見に思われるかも知れないが、「鋭くとんがる」方針は、その例え文句そのままに先細りしていく路線になってしまいかねないのではないか。

 昨今のニンテンドーDSに主に見られる、いわゆる「ゆるいゲーム」の流行を見るにつけ、労力を要するやりこみゲーは曲り角に来ているでは、と思ってしまう(一応断っておくが、ゆるゲーを卑下している訳ではない)。やりこみ好きな当方が、ために市場縮小を恐れての提言なのである。日本一ソフトウェアを始め、やりこみゲームをリリースする全てのメーカーさんに、この難しい問題の解法を発見してもらいたい。


 これは【ゲームクエスト】初投稿の『ドラゴンフォース』の感想文の次に送った感想文。小難しい文体で書こうとして、何が言いたいのか分からない文章になってしまっている。この反省を踏まえ、この路線はあっさり諦めて、投稿3作目の『月下の棋士 〜王竜編〜』以降は、ふざけた文体で投稿するようになった。いわば路線変更に繋がった感想文だった。

 感想文中、ストーリー性の面で批判しているが、今思えばそれほど非難すべき内容では無かったと思う。やりこみ要素の前では、やはり二の次であった事は否めないけど、それなりに面白かったと思う。小難しく書こうとして、上手く褒める方向で表現する事ができなかったのだと思う。そう言う意味でも、残念な出来の感想文ではある。

 やりこみゲーが先細りすると予想したけど、それも『ディスガイア』が4作目までリリースされるという現状を鑑みるに、外れていると言えそう。ただ、売り上げが固定ファン層以外に浸透しないという点は、当たっていると言えそう。固定ファン層が減って来た時が、先細りの始まりなのだが、それはまだ先なのか? 『ディスガイア』シリーズのファンである当方としては、そうであって欲しいけどね。


 確か『2』の頃、アニメ化までされたんだよね。人気作であった事は間違いなく、漫画化もされたし、ゲーム発祥のメディアミックスタイプの作品でもあった。今の『イナズマイレブン』の様なものだ。


 「確認は本体購入後の宿題」と言いつつ、未だ『ディスガイア3』をプレイしていないのは、やはり怠慢だと思う。ただ冒頭も触れたが、『ディスガイア』シリーズは物凄い「時間喰いゲーム」なので、始めるに当たっては相当の覚悟が必要になって来るんだよね。



 『ディスガイア2』のオープニング。前作の主人公「魔王ラハール(CV:水橋かおり)」と「堕天使フロン(CV:笹本優子)」の2人が『2』のオープニングをテレビで見るというキャッチーな始まり方。隠しキャラとしての彼らの存在を暗示する。

 ちなみに主題歌「罪な薔薇」を歌うのは、YOKO。スラップスティック感溢れるオープニングのアニメーションをイイ感じに締める。ヒロイン「ロザリンド(CV:田村ゆかり)」の雰囲気にマッチした良い曲。



 本作主人公の座を掛けて対決する新旧主人公。本筋とは無関係な、やりこみの1要素に過ぎず、観なくてもエンディングに到達できるイベントだが、アニメシーン(5分57秒から)まである造り込みは凄い。観ずに終わらせちゃう人もいるんだろうな。

 脇道にこれだけのお遊びを詰め込んだところが、このゲームのキモでもある。アイテム界に延々潜り続けるのが、最もウェイトの高いやりこみ要素だけど。

 補足で『2』の主人公、紅髪のガタイの良い、ネクタイ締めた少年は「アデル(CV:緑川光)」、旧キャラながらこの場面、先着して仲間になっているのが「魔神エトナ(CV:半場友恵)」。声優陣は、脇役を含めて非常に豪華。

 本作のラスボスもそうだが、日本一ソフトウェアのゲームには「サザエさん」の穴子クン役や「人志松本のすべらない話」のナレーションなどでお馴染みの若本規夫の出現率がヤケに高い。大好きな声優さんなので、ウェルカムだが。



 最新作『ディスガイア4』のPV。これを見ると、やりたくなってしまう禁断の動画。うわー、あの列をなした、何か訳の分からん動き(1分41秒辺り)、メチャクチャやってみて〜(見ちゃったよっ!! まぁ動画を貼るに当たり、内容を確認するので当然なんですけど……)。



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