『イナズマイレブンGOギャラクシー』第23話「獣(ソウル)出現!」の感想 【みのりのカミングアウトがすべてを吹き飛ばす】

 恒例のアニメ感想文、今回は『イナズマイレブンGOギャラクシー』第23話「獣(ソウル)出現!」を観ての感想を書く。戦いを通じ、ついに秘められた能力がその姿を現す。彼らのその能力とはどういうものなのか? そして星の運命を賭けた戦いの結末は? 詳細は以下本文にて。



 当ブログは、『イナズマイレブンGOギャラクシー』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOギャラクシー』第22話「激突!宇宙サッカー!!」の感想 【ピクシーの可愛さとバルガのゴリラさと】
 をご覧ください。

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 松風天馬(CV:寺崎裕香)率いる【アースイレブン】は星間サッカー大会【グランドセレスタ・ギャラクシー】の本戦1回戦において惑星サンドリアス代表【チームサンドリアス】と激突する。

 チームサンドリアスを率いるキャプテン、カゼルマ・ウォーグ(CV:河西健吾)は自らの惑星の運命を賭けた戦いに正々堂々とアースイレブンと渡り合う。だがファラム・オービアスからアースイレブンを倒すために送り込まれた刺客、紫天王のバルガ・ザックス(CV:岩崎了)の意見がチーム内で力を持ち、カゼルマはそのリーダーシップを奪い取られてしまう。

 バルガの思い通りにラフプレーでアースイレブンを圧倒するチームサンドリアス。先制のゴールを奪われ、肉体的にも満身創痍(まんしんそうい)のアースイレブンに果たして勝機は見いだせるのだろうか?



 フィジカルの強さではこの場にいる地球人最強であろう九坂隆二(CV:岡林史泰)もバルガのゴリラタックルを受け砂の地面に撃ち付けられてしまう。



 地球人の脆弱(ぜいじゃく)さに勝ち誇ったように笑うバルガを、九坂は久しぶりにキレた【怒髪天モード】の視線で睨みつける。

 確かに怒髪天モードを発動させた九坂ならゴリラ相手の殴り合いでも良い勝負が出来そうだが、それを止めるのは天馬だった。地球の代表チームとして正々堂々と戦おうと九坂の怒りを諌(いさ)める。


九坂「……ウッス!」


 九坂は元の温厚な表情に戻り、天馬の差し伸べる手を掴む。地球の代表として暴力に暴力で報いるようなことはすべきではないという思いは、元番長でケンカ上等の九坂の心にも浸透しているのだ。

 バルガはそんな彼らの姿に、綺麗事(きれいごと)に終始する地球人の精神面における弱点をも見たかのように邪悪な笑みを浮かべる。



   オープニング



 徹底的にクリーンに正々堂々と渡り合うアースイレブン。だが戦いはシビアだ。卑怯な手段で攻めてくるサンドリアスの攻勢になおも苦戦が続く。野咲さくら(CV:遠藤綾)が3番の選手の砂嵐に吹き飛ばされてボールを奪われる。

 それをスライディングで奪還するのは鉄角真(CV:泰勇気)だった。危機を脱した鉄角は前回と同じ手段でしてやられたさくらに対して苦言を呈する。さくらもその言い方がキツ過ぎるとむくれ、息を合わせなければならないアースイレブンのチームワークは険悪な雰囲気に包まれる。本来、お互いの怒りは相手チームに向けなければならないものなのに……。


 その後も砂地のフィールドを味方につけるサンドリアスのチート(ズル)なプレーはアースイレブンを苦しめ続ける。チームの実権を掌握したバルガは子分たちのその卑怯なプレーに満足げだ。


 真名部陣一郎(CV:野島裕史)と皆帆和人(CV:代永翼)のDFを難なく突き破った8番がシュートチャンス。キーパー井吹宗正(CV:鈴木達央)に向かってまたも砂を蹴りつけるという卑劣な目つぶしで視界を奪い、ヘディングシュートを放つ。井吹は苦しみつつも前回同様、そのシュートを類稀(たぐいまれ)なる身体能力でキャッチする。

 だが井吹の怒りの矛先(ほこさき)は8番の敵選手に向けられず、あっさりと抜かれてしまった真名部と皆帆に向かう。井吹に怒鳴られた真名部は自分の瑕疵(かし)は棚に上げ、皆帆のプレーを批判し始める。その態度には(ピンチは)自分だけのせいではないと、皆帆も当然のように反発する。


真名部「勝たなければ地球はおしまいなんですよ!?」
皆帆「言われなくたって分かってるよ!!」


 あらゆる方面で沸き起こる仲間同士の罵(ののし)り合いに森村好葉(CV:悠木碧)は不安感を覚える。それは彼女が経験したある悲しい出来事を喚起させる、デジャビュのような役割を果たしてしまった。



 好葉を人間不信にさせた理由、それはイジメであった。ささくれ立つ仲間たちの怒りに満ちた表情は、いじめられていた昔の記憶を想起させてしまう。フラッシュバックのようなその光景は好葉を怯(おび)えさせる!


好葉「みんながウチの嫌いな顔してる……」


 そんな不信感がチームに満ちる中、井吹は九坂にボールをフィードする。それを阻止するのは9番のザバ・ハーラー(CV:田尻浩章)。またも地面に頭から特攻して砂煙と衝撃で九坂を吹き飛ばすことだけが目的のサッカーのプレーとは言えないラフプレーを受け、九坂の怒髪天がまたも表出してしまう。


九坂「本物の頭突き、見せてやろうかぁ〜ッ!!」


 必殺技の「キョウボウパチキ」……もとい「キョウボウヘッド」を持つ九坂は目には目を、頭突きには頭突きをのつもりで食ってかかる。だが好葉がそれを押しとどめる。



好葉「ケンカはダメ〜っ!!」


 好葉はアースイレブンの仲間たちを大好きな仲間たちと形容し、本来は優しい穏やかな性格のはずなのに地球の運命を抱えているという不安感からイライラを抑えきれない今の状態を嘆(なげ)く。

 好葉の言葉は言葉足らずなものだったが、それだけに心の底からの思いの発露であることが九坂にも一瞬で理解された。その理解は一度はフラレたものの好葉を今でも好きな九坂だからこそ、なのかもしれない。彼は怒りに満ちた表情をまた穏やかなものに戻し、好葉に詫びるべく歩み寄る。


 その姿をじっと見ていたベンチの市川座名九郎(CV:小西克幸)は、確信したかのようにこうつぶやく。



「私たちは勝ちますよ」


 試合展開は圧倒的に苦戦の模様、しかも仲間のチームワークは最悪な状況だ。それなのに座名九郎は自信満々にアースイレブンの勝利を断言した。隣で聞いていた西園信助(CV:戸松遥)と空野葵(CV:北原沙弥香)が意外そうな表情を浮かべ、その真意を尋ねる。

 座名九郎はピンチの状況がこの場面には必要なのだと謎めいた返答をする。チームは追い込まれているが、追い込んでいるのは敵ではなく、監督である黒岩流星(CV:佐々木誠二)なのだと座名九郎は現状の説明をする。

 黒岩がチームをわざと窮地(きゅうち)に追い込み、このチームの「覚醒」を待っているのだと座名九郎は告げる。彼には黒岩の考えていることが分かるらしい。そして黒岩が何を待っているのかも……。


 座名九郎はここで黒岩に試合に出すことを直訴する。黒岩はサングラスに隠された目で座名九郎の視線を見つめ返し、一言、許可を与える。


黒岩「いいだろう。流れを変えて来い」
座名九郎「フッ、そう言うと思いましたよ」


 この決めゼリフが言いたかったんじゃないかと思えるぐらいエエ顔をして、座名九郎はピッチに向かう。余談だがイナギャラで選手交代のシーンが見られるのは23話目の今回にして初めて。



 交代選手に指名されたのは11番、瞬木隼人(CV:石川界人)だった。瞬木は活躍の機会の無いままベンチに下げられることに大いに不満顔だった。チームでは剣城京介(CV:大原崇)に続いて点を取る能力に優れている瞬木だけにその気持ちもよく分かる。その気持ちを慰めるように神童拓人(CV:斎賀みつき)は未知数の座名九郎を起用するということで流れを変えるつもりなのだろうと告げる。これは黒岩が画策する作戦をそのまま言い当てていてさすがは神童と言いたくなる場面。拗(す)ねる瞬木の態度もどこか可愛い。


 瞬木はその作戦に納得したかのように頭を掻き、ピッチインして来る座名九郎とハイタッチする。背番号18番、座名九郎の実戦でのデビュー戦だ。

 座名九郎はこのフィールドの特性を教えようとする天馬を制して、少し時間が欲しいと告げる。そして先ほどじっと見つめていた好葉のもとに歩み寄り、ひとつの質問をする。


座名九郎「サンドリアスの選手の中で誰が一番怖いですか?」


好葉『お前じゃ!』


 九坂に続けて会話したことないデカイ男に近寄られ、やや怯えた様子だった好葉。「サンドリアスの選手」という縛りがなかったらこう答えていたかもしれない。


 好葉は質問の意図に気を取られ、真剣にその質問に答えようとする。好葉が見つめるサンドリアスの選手たちにあって最も存在感のあるゴリラ、バルガがまずその対象となる。そして卑怯なプレーはしないものの実力者であるカゼルマもその対象だ。

 座名九郎はそれを聞いて納得し、好葉に向けてみんなを守る方法を教えると驚きのアドバイスを提示する。



座名九郎「彼らを鬼ごっこの鬼と思ってください」


 彼らに捕まらないようにボールを使った鬼ごっこをすると思って欲しいと言われ、好葉は毒気を抜かれたような表情になる。言っている言葉の意味が脳に染み透(とお)るまでしばらく時間がかかりそうなアドバイスなのは確かだった。

 好葉がうまく逃げれば鬼たちは仲間を追わずに好葉のみを追ってくるのだと座名九郎は続ける。なぜそうなるのかは告げないままではあるが、大好きな仲間を守りたいという気持ちは誰よりも純粋な観点で持ち合わせる好葉はその役割を受け入れる。

 座名九郎はそこで、これまでの柔らかい語り口をやや強めて「やるからには本気で」対処するよう釘を刺す。好葉はもはや座名九郎のアドバイス通りに動くことこそが自らの使命だと思うようになっていた。決然と駆け出した彼女は天馬に向けて語りかける。


好葉「ウチ、みんなを守りたい!!」


 これまでに見られなかった好葉の前向きな気持ちに接し、天馬はかつて好葉が出した獣状のオーラを思い出す。もしかしたら好葉はあの秘められた能力を覚醒させようとしているのかもしれない……!!



 選手交代の長いインターバルを経て試合が再開される。天馬はキャプテンとして仲間たちの秘められし能力を引き出す触媒(しょくばい)の役割を果たそうと心得る。

 ドリブルで駆け上がった天馬は好葉にパスを出す。好葉はDFというポジションにあるまじきオーバーラップで敵陣に入り込む。好葉にとっての「鬼ごっこの鬼」カゼルマが勢い込んで向かって来るが、好葉は横パスで逃れる。

 ただそのボールを押さえたのは、もうひとりの鬼、バルガだった。バルガは邪悪な笑みを浮かべ、身の程知らずな地球人を制裁しようと好葉に向けてドリブルで向かって来る!

 チーム1小柄な好葉がゴリラに轢(ひ)かれたら冗談抜きで大惨事だが、好葉は仲間を守るという使命に恐怖を忘れ、立ち向かっていく。これはかつて子猫を救うためにトラックに向けて駆け出した好葉の情動を思い出させる。好葉の潜在能力の発露への乗り越えるべき障壁であった(そこには子猫が仲間に、トラックがバルガにという違いがあるのみ)。


好葉「ウチがみんなを守る!!」



 そう叫ぶ好葉をオーラが包み込みこむ。バルガに向かっていくのはあたかも一匹の獣【ソウル】であった! キツネの姿をしたそのソウルがバルガを捉え、ついにその巨体を吹き飛ばしてボールを奪取する。


カゼルマ「奴らがソウルを!?」
バルガ「馬鹿な!?」


 好葉の発動させたソウル、それはフォックスのソウルと実況のダクスガン・バービュー(CV:勝杏里)が解説する。敵が動揺し、仲間たちが唖然とする中(発動した本人の好葉ですら)、この瞬間を待っていた黒岩だけはサングラスを光らせて笑う。彼が見込んだケモノの力の保持者がそのベールを脱いだ瞬間であった。



 ただその喜びの表情は贔屓目(ひいきめ)に見ても悪役丸出しの表情だったが……。



 その能力が【ソウル】という名であることを天馬は初めて知る。座名九郎はすでに知っていたらしく、一つ満足げにうなづくのみだった。

 そして好葉、自身の中に眠る特別な能力を体現し、未だ信じられないといった表情で胸を押さえる。まるでそこにソウルが詰まっているとでも言わんばかりに。


 実はバルガを粉砕しボールを奪った場面はチャンスである。試合がまだ続行中であることを、好葉は九坂からのパスの要請で思い出す。

 天馬に促(うなが)され、好葉は九坂に向けて大きくボールをフィードさせる。九坂はそこでバンダナを脱ぎ捨て、理性に制御された中での狂気、怒髪天モードを発動させる。

 それは彼の必殺シュート「キョウボウパチキ」……もとい「キョウボウヘッド」への布石だった。ソウルの力、さらには怒髪天モードという相次ぐ特性に目を奪われていたのか、キーパーのバダイ・ジャラン(CV:泰勇気)は必殺技を出す間もなくゴールを割ってしまう!



 なにげに九坂も得点数が多いよね。もしかしたら瞬木より多いかも。


 豪快なシュートがゴールを奪い、これで試合展開は1−1の五分になる。これが地球人が宇宙で獲得した記念すべき第1ゴールでもある。剣城でもなく瞬木でもなく、天馬でもなく神童でもなく九坂だったというのは意外な気がするが。


 九坂は想い人である好葉に向けてガッツポーズ。好葉も自身のプレーからの得点に笑顔を浮かべて九坂のゴールを祝福する。

 そしてここで前半戦が終了する。前半終了時間間際に同点に追いつくというアースイレブンにとって良い形で試合は後半戦に持ち越される。




 ハーフタイム、ベンチに戻ってきた好葉を葵が称える。好葉は褒められることが恥ずかしいながらも嬉しそうだ。彼女自身もこんな大きな能力が秘められているとは思ってもみなかったのだろう。「ウチもびっくりした」という言葉に嘘は無い。


 天馬や信助もこの展開に大いに喜び、後半戦で逆転できると意気込む。交代され信助の隣でそれを聞く瞬木は面白くなさそうだったが。


 一方、さらに面白くないのがバルガであった。サンドリアスベンチで荒れるバルガは、ドスを利かせた声で仲間たちに後半戦は自分の指示に服従することを命じる。そう、これはもはや命令であった。

 まだバルガに魂までは売っていないFWコンビが異議を唱えようとするが、バルガは仮にこの試合に勝利したとしてもサンドリアスに次は無いという表現で脅迫する。これはバルガの一存でサンドリアスの運命などいくらでも変えることができるという、真の意味での脅迫だ。

 FWの2人以外にも睨みを利かせ、バルガは奮然と仲間の輪を出て行く。残されたサンドリアス人たちには、あのカゼルマですらバルガには逆らえないという思いだけが残される。



 そして不穏な空気をはらみつつ、後半戦が開始される。チームサンドリアスのキックオフ。カゼルマからパスを受けた 10番のFWシャル・キーヤー(CV:不明)はバルガの恫喝(どうかつ)を背に受け、前半にはやらなかった非情のプレーを天馬に仕掛ける。

 砂を蹴りつけ、天馬の視界を奪うというバルガの子分たちしかやらなかった卑怯なプレーを敢(あ)えてした中立派のシャルをカゼルマは非難するが、シャルは悔しさを隠し切れないまま、(試合に)負けたくないと訴える。カゼルマもそう言われては返す言葉がない。


 中立派の4人がバルガに完全屈服し、後半戦はカゼルマとバダイを除いた全選手が容赦のないラフプレーでアースイレブンに襲いかかる。プライドも誇りも捨てて、ただ生き延びるためだけの戦い方にカゼルマはそれが正しいことなのかと激しく悩み苦しむ。


 そうしている間にもバルガは神童にゴリラアタックを敢行する。



 そして立ち上がろうとする神童に奪ったボールを蹴りつける。これはラフプレーを越えた許されざるプレーだった。心配して駆け寄った天馬にも強烈なシュートをお見舞いするバルガ。



 なりふり構わずサッカーではなくサッカーを利用した格闘技を駆使してアースイレブンを痛めつけるバルガ。ゴリラ度で勝る彼のフィジカルには座名九郎ですら敵わない。剣城は今回かなりの空気なんだけど、たまに出てきたと思ったらこんな目に。


 バルガの傍若無人(ぼうじゃくぶじん)なプレーには、先にバルガに魂を売った8番の選手ですらやり過ぎを感じて引いてしまう。


 さくらは敵の砂嵐に苦しめられながらも、天馬に向けてパスを送る。それに対応するのはサンドリアスのキャプテン、カゼルマだった。



カゼルマ「君はこんな試合が嫌にならないのか!?」


 バルガの卑怯な方針に従わないものの、それを止めることも出来ないカゼルマは自己嫌悪を隠すようにそう問いかける。それに対する天馬の返答が振るっていた。


天馬「正々堂々と戦うだけだ! 後悔したくないから!!」


 その言葉はカゼルマの胸を強く打つ。カゼルマが本来したかった「正々堂々たる戦い」を、この劣勢時においても一時も忘れずにやり切ろうとする天馬の姿はカゼルマにどのような思いを持って受け止められたのだろう?


 ボールを奪い合っての両者の力は拮抗(きっこう)していた。両者が倒れこみ、三度目のキャプテン対決は引き分けに終わる。ルーズしたボールが転がっていく先、それはこの戦いが歪められる元凶を作り出したバルガの元だった。

 バルガはカゼルマとの力比べで倒れた天馬に向けてそのボールを蹴りつける。ゴリラ並みのパワーで蹴られたボールが天馬を襲う。後ろから蹴られた分、天馬はそれにまだ気づいていない。心構えが無いままその強烈なシュートを受ければ大怪我を喫してもおかしくはない!



 その危機を救ったのは、敵であるはずのカゼルマであった。誇り高きサンドリアス人としての矜持(きょうじ)がバルガの卑劣な行為を許せなかったのだろう。やはりカゼルマはナイスガイだった。


 ボールはカゼルマに反射してサイドラインを割る。バルガは自分の方針に従わないばかりか公然と逆らったカゼルマを怒鳴りつける。だがカゼルマには故郷の惑星の運命を天秤にかけてさえ譲れないものがあった。



カゼルマ「誇りを守れない者は誰も守れはしないんだ!!」


 カゼルマは天馬たち地球人が正々堂々と戦う姿を見て、自分たちがそれに応えないことは許されないということを先ほどの天馬との会話で肝に銘じたのだろう。そしてバルガとカゼルマのやり取りを見ている他のサンドリアス人たちの心境は?


 本来の誇り高きサンドリアス人の気持ちを奮い立たせるべく、カゼルマの側近であり同調者であるキーパー、バダイが仲間たちに語りかける。「このままで良いのか!?」という彼の問いかけは、彼らにサンドリアス人としての誇りを取り戻すに十分な思いが込められていた。



 アースイレブンボールのスローインで試合再開。ボールを持って上がる神童に向け、ラフプレーで潰すよう命令するバルガ。だがそれに従う選手はいなかった。中立派はもとより、9番のザバをはじめバルガの言いなりだった選手たちですらバルガの命令に従わない方針を明らかにする。



ザバ「断る!」
バルガ「なに!?」
8番「サンドリアスの誇りは守る!」


 バルガの子分だった頃は悪党ヅラしていた彼らもサンドリアス人としての矜持を取り戻した。仲間たちの心変わりに、カゼルマは誇りとともに仲間たちの信頼すら取り戻した気持ちになったであろう。


 おそらくこの機会を逃せばチームサンドリアスは一層強く立ちはだかることになる。機を見るに敏の神童は意思統一なった敵がその行動まで統一されるよりも前に事を成さねばならないことを体験的に理解していた。すかさず剣城にパスを送り、「神のタクトFI(ファイアイリュージョン)」を駆使する。



 神童は炎の軌跡で天馬を、そして座名九郎を導く。



 仲間のサボタージュを受け自分で行くしかなくなったバルガが迫る中、座名九郎は得意の歌舞伎の見栄のポーズで見事にその突進をかわす。バランス感覚に優れた座名九郎の面目躍如(めんもくやくじょ)だろう。


 ピッチに立って以来の言動で試合の流れを完全に変えてみせた座名九郎のプレーに満足するように、黒岩は笑う。そう、この次に何が起こるのかも黒岩にはお見通しだった。


 座名九郎の身体がオーラに包まれる。そこを疾駆(しっく)するのは金色(こんじき)に輝くライオンの姿……これは好葉のときと同じ、ソウルの力!!

 飛び上がった獅子は咆吼(ほうこう)をもってシュートに変える!! その偉容(いよう)に畏(おそ)れつつもバダイはサンドリアス人の気概にかけてそのシュートを阻止しようと必殺技「サンドノック」で迎え撃つ。




 だが座名九郎のシュートはバダイの「サンドノック」を撃ち破ってゴールネットを揺さぶる。2人目の能力発動者の逆転のシュートが決まり、これでついにアースイレブンが2−1とリードを奪った!!



 瞬木、信助、葵が呆然と見つめる中、水川みのり(CV:高垣彩陽)だけは黒岩の真意に気づいていた。黒岩は座名九郎が歌舞伎で「獅子王」という役を演じ切るために、ソウルの力をすでに会得していることを知っていたのだった。そう聞けば、座名九郎がなぜこの試合に勝てると言ったのか、好葉にあのようなアドバイスをしたのかという理由が一気に氷解する。


 ケモノの力を覚醒させるには、トリガー(引き金)となる存在が必要であり、座名九郎をアースイレブンにスカウトしたのはそれが理由であるということだ。



 一方、逆転されたバルガは収まらない。命令を無視したサンドリアスの選手たちを見回すが、ゴリラ並みの知能でも彼らの敵意にあふれた視線を見れば味方は一人もいないことぐらいは気がつく。バルガは自ら選手交代を告げ、奮然(ふんぜん)とフィールドから出て行く。

 純正のチームサンドリアスの姿を取り戻し、カゼルマはこれからが本当の地球代表とサンドリアス代表の戦いであると宣言する。天馬はもちろんその宣言を歓迎する。



 試合再開。




 ここでこの時点での両チームの布陣が紹介される。フォーメーションは両チームともに変化なし。メンバーチェンジは各々(おのおの)一人ずつ。アースイレブンは瞬木→座名九郎に。チームサンドリアスはバルガ→12番の選手に。もはやバルガの子分では無くなったはずなのに、8番は相変わらず悪い顔やで。


 リードされているサンドリアスが攻める。ザバの突進を阻止しようと神童が立ちはだかるが、ザバはどうしようも出来ない系必殺技「ディグスルー」で神童を抜き去る。キョロキョロして翻弄(ほんろう)される神童くん可愛い。



 まんまと神童を抜いたザバはチームの支柱のカゼルマにパス。それに対応するのは皆帆だった。カゼルマはソウルが地球人特有のものではないと言うと、その身をオーラで包み込む。まさか、ソウルは他の星の人間にも使える能力なのか!?


 ソウルパワーによってカゼルマは大きなトカゲの姿になる。その姿で砂地を大海原のように泳ぎ、皆帆の頭上を飛び越えて突破する。



 皆帆を抜き去ったカゼルマはアースイレブンゴールに迫る! そこで彼は必殺シュート「ダストジャベリン」を撃つ。井吹は必殺キーパー技「ワイルドダンク」でゴールを阻止しようと身構える。



 直訳すれば「砂塵(さじん)の槍」といった感じであろうか?


 さすがは初披露の必殺シュート、やや時代遅れの感がある「ワイルドダンク」では止められず、同点のゴールが突き刺さる! これで試合は2−2と、またも試合は五分の展開に。


 カゼルマは珍しくガッツポーズでこの得点を誇示する。もしかしてチームサンドリアス、正々堂々としたプレーをした方が強いんじゃないか!?



 今度はアースイレブンが攻める番だ。さくらがドリブルで敵陣を攻め上がる。それまで砂嵐で視界を奪うという卑怯なやり方でさくらを苦しめて来た3番は今度こそ正々堂々と必殺技で対抗する。



 地中に潜り、下から突き上げるようにボールを奪い取る必殺技「ディグアップ」。……ごめん、やっぱり必殺技使っても卑怯だわ。さくらちゃんはサンドリアス人が嫌いになりそうな受難が続く。


 3番はやはり奪ったボールをカゼルマに回す。司令塔にして決定力を持った彼はやはりこのチームの支柱だ。このままカゼルマの前進を許せば先ほどの失点の二の舞だ。天馬が猛然とカゼルマに挑みかかる。

 だがカゼルマにはソウルの力という一日の長(いちじつのちょう)がある。惜しみなくその能力を駆使して天馬を抜き去ってしまう。


 ソウルにはソウルと、アースイレブンでソウルの使い手である好葉がカゼルマに向かう。そしてバルガの時のようにカゼルマからボールを奪い返してしまう。


 まさに両者の死力を尽くした一進一退の攻防が続く。好葉はアースイレブンの支柱、天馬にボールを託す。天馬はこのフィールドでは重力的にパスが遠くまで届くことを見越し、最前線の剣城に一気にボールを送ることが可能だと判断し実行する。

 そしてその賭けは成功する。大きなパスに駆け込んだ剣城はその勢いのまま必殺シュート「バイシクルソード」に持ち込む。迎え撃つバダイも、一度そのシュートを止めている必殺キーパー技「サンドノック」を発動させて絶対阻止の構えだ。


 だが今度は剣城のシュートが勝利を収める!! バダイの一度目の阻止もギリギリの勝負だったのかもしれないが、今度は剣城が力で押し勝ったという印象を受ける。これで得点は3−2と、またもアースイレブンが突き放す。



 その頃、この試合を観ていた銀河連邦評議会の構成員、ビットウェイ・オズロック(CV:津田健次郎)のもとにファラム・オービアスの紫天王のミネル・エイバ(CV:佐藤健輔)より連絡が入っていた。

 ミネルはファラム・オービアス女王のララヤ・オビエス(CV:高垣彩陽)からの命(めい)であることを告げながら、アースイレブンの剣城をファラム・オービアスに連行するように伝える。



 ミネルがオズロックに命令するというこの構図は結構意味深なものを思わせる。さておきオズロックは女王からのその指示の真意を見通せないまま、命令を実行することを誓う。



 その間にスターシップスタジアムでは試合終了のホイッスルが鳴り響いていた。試合はそのまま3−2で地球代表アースイレブンの勝利に終わったのだ!!


 天馬は勝利を受け拳を突き上げて喜びを爆発させる。他の選手たちもまずはハードルを一つ越えられたことに安堵の表情を浮かべる。今後の戦いに思いを馳せれば、楽観してはいられないことは確かだ。



 そしてさらに辛い現実として、今この場で天馬たちは敗者の心境を目の当たりにすることとなるのである!



 スタジアムを埋め尽くす観客たちから絶望を思わせる声が響き渡る。それはサンドリアス人たちがおのれの運命を嘆き、滅亡の憂き目にあったことを怨嗟(えんさ)する声であった。


 天馬はその声を聞き、この勝利が決して喜ばしいことだけではないということを悟る。そこに声をかけてくるのは、この熱戦を戦い抜いたチームサンドリアスの将、カゼルマだった。

 カゼルマは思ったよりもずっとサバサバした表情で、初戦を勝ち抜いた天馬たちアースイレブンの勝利を祝福する。だがその態度は彼らを滅亡の憂き目に追いやった天馬をより辛く苦しい立場に追い込む。いっそ呪いの言葉を投げかけられた方が気が休まったであろう。こんなに良い奴らを滅びの運命に追いやってしまうなんて……。



 その罪悪感を口にする天馬に対し、カゼルマは笑顔でサンドリアス人としての誇りを守った自分たちに満足し、その運命を受け入れると従容(しょうよう)とした態度で答える。誇り高きサンドリアス人の気概を思い出させてくれたアースイレブンに感謝しつつ……。


 敗者の美学を感じさせるカゼルマの崇高で立派な態度だった。その誇り高き態度が、天馬をよりやり切れない思いにしてしまうのではあるが……。



 試合を終え、次の対戦相手の星に向かうためにステーションに向かうアースイレブンの一行。だがその道すがら、サンドリアス人たちの姿を見ずに移動できるものでは無い。

 打ちひしがれ、未来に絶望したサンドリアス人たちの姿を見て、天馬たちはやり切れない感慨に浸(ひた)る。


井吹「……勝ったのに後味悪いぜ」


 彼らが勝つということは、一方で相手の星を滅ぼしてしまうということ……。天馬はこの重すぎる事実を受け、自分たちの戦いに疑問を抱く。地球だけが助かろうというのは、自己保身的なエゴイズムなのであろうか……?


ピクシー「ピク〜ッ!!」


 その思いに呼応するかのように、ピクシー(CV:北原沙弥香)が一声鳴き声を上げて脇道にそれ、どこかへと飛び去っていく。天馬はそれを見て、追わずにはいられない衝動に駆られる。それはいつか夢で見た少女の導きを連想させるものであったからだ。

 持っていた荷物を葵に託し、天馬はピクシーの後を追う。砂漠を進んだ先の岩場の上で、ピクシーは天馬の到着を待っていた。

 さらに進んだ先で、ピクシーはある一点を指し示す。その地表から光が湧き上がり、少女の姿が出現する。それはやはりあの夢で見た少女の姿であった。

 少女は宙に浮かび、天馬のもとにやって来る。また夢を見ていると思った天馬に、少女は初めて言葉をかける。


少女「あなたは優しいのですね」


 少女は自身の声が届く数少ない人と天馬を評する。天馬は少女の素性を尋ねる。少女は惑星キエルのカトラと名乗る。



 カトラ・ペイジ(CV:上田麗奈)。彼女は自身の言葉を伝えられる存在として天馬を見いだし、彼に伝えたいことがある旨を告げる。


 カトラは天馬に銀河を救う方法を教えたいと語る。その壮大な話をいきなり告げられ、天馬は理解することが出来ない。だがカトラの言葉はなぜか信用に足るものに思われた。

 何より辛い戦いを強いられる天馬にとって、銀河を、そしてみんなを救う方法があると聞いて耳を貸さないはずはない。カトラは着いて来て欲しいと述べ、飛び立つ。天馬はあわててそのあとを追う。


 砂が流れる岩場をぬって飛ぶカトラを天馬は追いかける。彼女に着いて行けば銀河を救う力が得られるという話を信じて。


 やがて天馬は洞窟の中に導かれる。それはカトラの姿をした光の玉に導かれたときと同じ場所のようだった。前回はここでピクシーと出会ったのだが……


天馬「やっぱり夢で見たのと同じだ!」


 カトラは台座に置かれた輝く石を示し、これが銀河に散らばった希望の欠片(かけら)の一つであると語る。その数は全部で4つ。そしてそれを集めてカトラの元へと持ってくることが出来れば何かが起こるらしい。だがその具体的な説明をする前に、カトラは何かに怯えて姿を消してしまう。カトラの姿は映像で、どこか別の空間からビジョンを送っていたのかもしれない。そして彼女の存在する空間で何か彼女が恐れるものの接近を察知して消えてしまった……のであろうか?


 消えてしまったカトラを呆然と見送る天馬を現実に引き戻したのは彼を心配するピクシーの鳴き声だった。不安そうに天馬を見つめるピクシーを安心させるようにうなづいた天馬は、輝く石を見ながらこの荒唐無稽(こうとうむけい)な話に賭けてみることを決意する。

 カトラの言うことが本当である保証は何も無い。しかしそれでもサンドリアス人たちの落胆を見て、もうこれ以上誰も悲しませたくないと思う天馬にとってその選択は至極当然なことであった。



 一方、先にステーションに到着し【ギャラクシーノーツ】号に乗り込んでいた剣城は、何者かの訪問を受ける。ドアを開けた彼の前には、自身にそっくりな外貌の人物が立っていた!



 これはいわゆる「ドッペルゲンガー」現象というやつであろうか!? ドッペルゲンガーを見た者は数日以内に逃れられぬ死が訪れるというのだが……。


 「何だ、鏡か」というボケをすることもなく素直に驚く剣城に対しそっくりさんはその手を指し伸ばす。すると本物の剣城は意識を失い、その場に崩れ落ちる。さらにそのニセモノの横から現れたのは、コーディネーターとしてアースイレブンに同行するイシガシ・ゴーラム(CV:遠藤綾)であった。オズロックの部下であるイシガシがその密命を受け、剣城誘拐に加担したのであろうことは明らかだった。


イシガシ「上手くやれ」


 ニセモノの剣城は無言でその指示に従う旨を表現する。剣城を誘拐して以後はこのニセモノがなりすますというわけであろうか。イシガシの「上手くやれ」というのは上手く地球人たちを騙し続けろという意味なのだろう。



 そんなことが船内で行われていることも知らずに、葵は天馬の帰りを心配していた。プラットホームで待つ彼女の前に天馬が何かを持って帰って来た。天馬がピクシーだけでなく輝く石をジャージに乗せて持ち帰って来たことを訝(いぶか)る葵。天馬は葵の質問に答えず、メンバーを招集するよう依頼する。

 この石に何か大きな秘密があることを天馬の様子から察した葵はそれ以上聞くことなく、天馬の指示に従う。そしてその一部始終の様子を、ニセ剣城がじっと見つめていた。



 オズロックの在する宇宙ステーションにイシガシからの報告が入る。連行された剣城は意識を失ったままカプセル状の装置に入れられていた。オズロックはララヤ女王からの命令を速やかに果たし、今回の行動を自身にとっても好都合だったと語る。ララヤの欲するもの=剣城の誘拐がオズロックにとっても都合が良いというのはどういう意味なのだろうか?


 もうひとつの報告事としてイシガシは天馬が光る石を入手したことを告げる。オズロックはそれに関心を示す。イシガシはその事実から天馬がカトラ(プリンセス・カトラ)と接触していると推察する。

 オズロックはそれを受け、この大会を開催した意義が深まると満足そうに笑う。オズロックはニセの剣城を監視役にしたまま、アースイレブンを泳がせるよう命じる。




 乗組員から本物の剣城を失ったことを知らぬまま、ギャラクシーノーツ号は惑星サンドリアスを発(た)つ。飛び去っていくギャラクシーノーツ号をカゼルマが静かに見送っていた。その後ろ姿からは滅び行く種族の悲哀と、好敵手だった地球人を応援する彼の気概が透けて見える。



 船内では皆を招集した天馬が輝く石とそれにまつわるカトラの話を説明していた。惑星キエル、そしてカトラという名を聞いたとき、なぜかみのりが目を見開いて強く反応をしたのが印象的。

 惑星キエルから何らかの通信手段で自分に連絡してきたのではないかと天馬は想像するが、そのあまりにも荒唐無稽な話に、皆帆はまた夢を見たのではないかと懐疑的だ。

 天馬はカトラの声と姿は夢ではなかったと強調するが、メンバーたちの反応は鈍(にぶ)い。天馬は彼女が銀河に棲むすべての人類を助けてくれようとしているのだと主張し、輝く石に何かそのヒントがあると見当をつける。


みのり「それは無いわね」


 意外な方面から反論を受け、天馬は動揺する。みのりは確信に満ちた口調で天馬の発言を否定してみせたのだ。その理由として、惑星キエルがすでにブラックホールに飲まれて滅んでしまった星であることをみのりは語る。

 そこからの交信はあり得ないというのがみのりの論拠だが、ではなぜみのりは惑星キエルが滅んだということを知っているのか?

 一介の女子中学生のみのりがそのようなことを知っている理由は? 天馬にそう尋ねられ、みのりはこれまで秘めていた秘密を明かすタイミングが訪れたことを感じていた。


みのり「それは……私がその星の人間だからよ」


 にわかにはその言葉の意味が分からない天馬たち。せっかく勿体つけて明かした告白を質問で返すボケつぶしのような相手を前に、みのりは物分りが悪い連中に苛立(いらだ)ちながらダメを押す。



みのり「私は宇宙人よ」
一同「ええ〜っ!?」

 鉄角が一番驚いとるな。



 驚愕の事実を突きつけられ、アースイレブンメンバーに動揺が走る。果たしてみのりは本当に宇宙人なのだろうか? そして惑星キエルは本当に滅んでしまったのだろうか? だとすると、カトラのその素性は? その生死は?



 謎が謎を呼ぶ展開。次回に続く。



  エンディング




 さて、サンドリアス編が終了したのだけど、それを吹き飛ばす衝撃のカミングアウトがあってすっかり霞(かす)んでしまったカゼルマたち。バルガも任務失敗したからには紫天王を更迭(こうてつ)されちゃうんだろうな。

 話がそれた。みのりが謎めいた存在であることは物語当初から何度も描写されていたし、彼女が存在する間はポトムリ(CV:三木眞一郎)が出て来ないということから、怪しい印象が拭(ぬぐ)えなかったわけだけど、やはり彼女は宇宙人だった模様。ポトムリと同一人物かどうかということも含めて次回でその秘密が語られるのだと思われる。

 まぁ黒岩に対してあれだけ尊大な態度を取れる女子中学生なんているはずがないしな〜。みのりちゃんに関してはもっとすごい秘密が隠されていたとしても驚かないよ、たぶん。



 他に気になったことを書こう。オズロックがファラム・オービアスの影響下にあるという描写が今回初めて描かれていた。ミネルに対して恭(うやうや)しく敬語でもって答え、さらにミネルからの指示に従う態度を見るにつけ、オズロックは銀河連邦評議会に籍を置きながらもファラム・オービアスの命令に従う存在という立場のようだ。つまり銀河連邦評議会そのものがファラム・オービアスの傘下にあるという可能性か、もしくはオズロックがファラム・オービアスのスパイでありつつ銀河連邦評議会に所属しているかどちらか。

 どちらであってもグランドセレスタ・ギャラクシーは彼の思惑に沿って動いているかのような描写もあったし、黒幕はオズロック(とイシガシ)という可能性もありそう。ブラックホールを利用しているのも彼なのではないかと推測しておく。


 あとニセ剣城。世間では「剣偽」という上手い表現で名付けられていたけど、視聴者にはすぐにニセモノと分かるデザインなのが泣かせる。天馬たちもすぐに気づけよ。目の周りが紫で明らかに怪しいじゃん。剣城が他のキャラ並みにお喋りだったら突然無口になった様子からすぐバレると思うんだけど、彼は普段からよく空気キャラになってしまうからなぁ……。誘拐されたくなかったら日頃からよく喋っておけということなのだろうか。




 で、話変わってイナズマイレブンが5周年を迎えたことでベストイレブン国民投票が行われている。今回はキーパー部門の投票(なお投票は10月24日締切なので今掛けても繋がらない。注意)。みんなは誰に入れた? 永遠の主人公の円堂か、今リアルタイムで登場している信助、井吹が三強かなと思うんだけど。ちなみに私はフケ顔キーパーの兵頭がいなかったので投票するキャラがいなかったよ(ウソ)。



 次の対戦相手が水の惑星ということがタイトルから示唆されている。地球もある意味水の惑星だから、サンドリアスよりは地球人と近しいタイプの敵になるのかもしれない。まぁそんなことより興味の中心は今のところ、みのりのカミングアウトだけどな。



  次回「水の星の戦士たち!」に続く。



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