『イナズマイレブンGOギャラクシー』第4話「チーム結成の謎」の感想 【小悪魔さくらちゃんの謎】

 恒例のアニメ感想文第4回。今回は『イナズマイレブンGOギャラクシー』第4話「チーム結成の謎」を観ての感想を書く。しろうとばかりのイナズマジャパンがなぜ結成されたのかという謎に迫る内容と思いきや、かえってさらに謎が深まるような流れとなっている。



 当ブログは、『イナズマイレブンGOギャラクシー』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOギャラクシー』第3話「小さな変化」の感想 【韓国チーム溶けた!?大きな変化だろ!?】
 をご覧ください。

  • 前々回の感想は、

『イナズマイレブンGOギャラクシー』第1話「最悪!新生イナズマジャパン!!」の感想 【最悪の新章スタート!】
 をご覧ください。

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 少年サッカー世界大会「フットボールフロンティアインターナショナル(通称FFIV2)」アジア予選の開幕試合で韓国代表【ファイアドラゴン】と対戦した【イナズマジャパン】は、キャプテンの松風天馬(CV:寺崎裕香)やエースストライカーの剣城京介(CV:大原崇)、守備の要(かなめ)として奮戦した神童拓人(CV:斎賀みつき)らの活躍でかろうじて勝利を収める。

 だがそれ以外の選手たちが明らかにサッカー経験のない、しろうと集団であるということも周知の事実となる。テレビでは実況の角馬王将(CV:稲田徹)がイナズマジャパンの試合内容を辛口でまとめる。天馬たちは沈鬱(ちんうつ)な表情でそれを受け止める。

 マネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)は黒岩流星(CV:佐々木誠二)監督が、どうしてサッカー初心者ばかりの選手を代表に選んだのかと疑問を口にする。だがそれは天馬たちも聞きたい話であり、真相は黒岩の胸の内だった。

 真相が分からず、しかも黒岩にメンバー変更の考えが皆無であることを鑑みれば、今できることはただ一つであると剣城は語る。その言葉が意図する意味を理解する天馬は、何かを決心したかのように、大きくうなづく。



   オープニング



 夜間、合宿所に設けられたミーティングルームで問題のメンバーを招集した天馬は、努めて明るい口調で基礎練習を積めばサッカーが上手くなると話し、日本代表に選出されたという矜持(きょうじ)をくすぐりながらメンバーの奮起を促(うなが)す。

 だが打てども響かずとはまさにこのことか……当の8人のしろうと集団は天馬の語りかけに反応を示そうとはしない。天馬は事の深刻さを思う。ファイアドラゴンとの試合のハーフタイムで真名部陣一郎(CV:野島裕史)が語った「サッカーがやりたかった訳じゃない。それぞれ条件を出されて雇われている」という言葉の重みを思い返す。彼ら全員が本来は別の目的を持っており、サッカーはあくまでもそのための手段として考えているという事実だ。

 その言葉は重かったが、しかしそれでもイナズマジャパンは1回戦を勝利したのだ。勝利にかける彼らの頑張りに、嘘偽りは無かったはずである。天馬はその面に一縷(いちる)の期待を抱いていた。彼らがきっとサッカーと向き合ってくれるということを、天馬はまだ信じていた。



 そして翌日、屋外練習場にやって来た天馬と神童がそこで見たものは、マネージャー業務に勤(いそ)しむ葵、そして剣城と瞬木隼人(CV:石川界人)、野咲さくら(CV:遠藤綾)の4名のみの姿であった。

 広々としたグラウンドに他の人影はまったく見受けられない。


神童「……他の連中は?」

さくら「入団契約のせいだと思うなぁ〜」


 熱心に柔軟運動をしながら、さくらが答える。婉曲的(えんきょくてき)なその言い回しが気になった剣城が問い直す。それには同じく入団契約を経てメンバー入りしたと思(おぼ)しき瞬木が答える。瞬木の説明によると、その契約には『1回戦に勝つまでは練習には必ず参加する。ただしそれ以降は自由に振舞っても良い』という約款(やっかん)が書かれていたらしい。

 それは色々な意味で真面目に参加している天馬たちを落ち込ませた。①そもそも日本代表に選出される選手にそのような勝手な契約が成されていたこと。②さらに彼らの1回戦の頑張りが結局は自分たちの利益のためであったということ。③そして1回戦に勝利した途端、瞬木とさくらを除く6選手はその契約通りにドライに練習に参加しなくなったということ。

 それらはすべてがサッカーに対する熱意など無いと宣言しているも同然の対応だった。その現実を知り、葵の表情も残念そうに曇る。この合宿に入って以来、怒りが収まる瞬間がない神童はやはり怒りを爆発させて、そのような契約を決めた人間が誰なのかを問う。


黒岩「私だ」



 その時、背後から黒岩が声をかけてくる。その傍らには彼の忠実な秘書といった風情で、もう一人のマネージャーである水川みのり(CV:高垣彩陽)が佇(たたず)んでいた。


 黒岩は契約問題に対する神童の再度の質問を無視し、キャプテンである天馬に本日の練習開始を指示する。天馬はメンバーが揃っていないことを告げ、言外に練習開始を拒む(これは監督に善後策を求めたいという意思も働いていたと思われる)。

 黒岩は彼らを待つ必要はないと返し、練習開始を強要する。それは彼らとかわした契約自体も変える気がないという宣告であった。そして練習メニューを質問する天馬に対しても、お前たちで決めろとすげない返答だ。

 おおよそ監督としての仕事を放棄しているかのような黒岩は、天馬には戸惑いを、神童にはさらなる怒りを残してその場を去っていく。黒岩に対する不満を口にする神童に対し、同調するかのように賛同の声をかけるのは、さくらだった。

 天馬に「野咲さん」と呼ばれたさくらは、笑顔で「さくらで良い」と親しみを込めてファーストネームで呼ぶことを希望する。さくらは新体操時代にも練習に来ないメンバーがいたことを述懐(じゅっかい)する。

 天馬はその言葉でメンバーが揃っていないことを思い出し、自身が呼びに行こうとする。だがそれを止めたのはさくらだった。大胆にも天馬の腕を取って天馬を制するさくら。さくらのその突然の馴れ馴れしい態度には神童もやや呆気にとられているように思える。

 それを受け、葵が不在メンバーの呼び出しに向かうことにする。



 葵を見送る天馬と、大胆にその腕に手をかけるさくらちゃん。天馬突然のモテ期か? ここの葵ちゃん、天馬に対するさくらの態度から嫉妬心が見受けられたら青春ぽかったのだけど、そんな素振りはまったく無しでちょっと残念。


 さくらはやる気のあるメンバーだけで先行して練習を開始しようと語りかけ、さらに剣城にも呼びかけて同意を得る。天馬たちは気づかないがその態度は自然とその場をコントロールしようとする、何らかの意図を感じさせるものであった。



 ニブチンな男子陣の同意を取り付け、陰のある不気味な笑みを浮かべるブラックさくら。ここまで割と優等生に見えた彼女にも裏がありそうな描写だ。一瞬見せたこの表情を見ると明らかに彼女も何らかの意図を持って行動していることが確実だ。



 宿舎に戻った葵は、まずキーパーの井吹宗正(CV:鈴木達央)の部屋のドアを叩く。だが返事はない。葵は開けることを明言してから扉を開く。ドアはボタン操作一つで圧縮音を響かせて開く。



 その頃グラウンドでは先着の5名による練習が始められていた。



 転がってくるボールを、絶妙な身体の柔らかさで受け止めるさくら。新体操の身体能力は結構別の競技にも応用が効きそうだ。


 新体操でもボールを使う演技がある。さくらはその経験を活かし、寝転びながらボールを足で挟んで巻き上げ、背中で受け止めて得意のポーズを取る。そのプレーというよりも妖艶な演技と呼んで良い表現には、天馬はもとより剣城でさえ感心する。



 同じくその様子を見ていた神童は、今さらのように「野咲さくら」という名をかつて聞いたことがあることを思い出す。ワールドクラスの大会でメダルを取っているアジアの天才新体操少女の名が確か「野咲さくら」であることを。本当に今さらだな。


 神童が自分のことを知っていたということにさくらは大喜びの様相だ。そして彼女はその勢いで、なぜそれほどまでの新体操の能力をそのまま伸ばさず、サッカー選手として行動することになったのかを語る。


さくら「イナズマジャパンでプレーすれば世界最高の新体操チームに海外留学させてくれるって言うから!」



 結局は彼女も自身の利益追求という意味では今回不参加の連中と大差はない。それを聞いて神童はやはり面白くないという表情を浮かべる。


 しかしさくらはその後のフォローも忘れてはいない。ファイアドラゴンとの試合でサッカーが面白くなったと思わせぶりに語る。それを聞いて喜ぶのは、やっぱり人を疑うことを知らないピュアボーイの天馬くんだった。

 天馬は初心者の彼らがサッカーに関心を示してくれること、そのことが一番嬉しいと告げ、さらに新体操がヒントとなって新必殺技が誕生するかもしれないと、関心から歓心へと引き上げるよう努力する。さくらもそれには素直に応じ、ボールを右の手先から左の手先までコロコロと転がす新体操の表現を見せる。


剣城「……完全にハンドだな」


 その行為がサッカーのルールでは反則になるということを思い出し、さくらは恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべる。だがサッカープレーヤーの中で唯一手を使っても良いポジション、キーパーにならその活路が見い出せるかもしれない。天馬の勧めもあり、さくらはキーパーを試してみることにする。


 和気藹々(わきあいあい)としたそのやり取りを見つつ、神童は新体操協会がなぜ「協会の宝」と言える将来有望なさくらをあっさりと手放したのかを不審に思う。いくら好条件をもってサッカー界に引き抜かれたとは言え、新体操協会が本気でさくらを引き止めるつもりならば同じ条件を出して慰留(いりゅう)したはずだ。


 神童がそんなことを考えていることなど気づきもしないさくらは、勇んでグローブを付け、ゴール前に陣取る。蹴るのは剣城だ。相手が女の子で、かつキーパーは本当に初心者であることを考慮して相当手加減をして放たれたシュートだったが、さくらはその威力を恐れて頭を抱えて座り込んでしまう。当然ながらシュート阻止はならず。



 やはり女の子にはキーパーは無理のようだ。神童は呆れた表情でさくらのキーパーへのコンバートを却下する。

 さくらは役に立たなかったことを素直に謝罪する。天馬はそんなさくらを元気づけるため、座り込んだ姿のままのさくらに対し、その身体の柔らかさを褒め、サッカーに応用が効くであろうことを示唆する。さくらはその一言でまた前向きとなる。天馬はその言葉にまたも嬉しそうになり、共に頑張ろうと笑顔を見せる。



 しかしそんなピュアな天馬を手玉に取るかのように、またもダークな笑みを見せるブラックさくらちゃん。剣城のシュートを恐れていたのも、もしかしたら天馬たちを欺(あざむ)くための演技だった可能性がある。彼女の真意は一体……? 


 さくらの(表向きの)頑張りに触発されたのか、それとも出番がなくなっている状態を心配したのか、ここで瞬木がドリブルを学びたいと神童と剣城に声をかける。


剣城「ドリブルなら天馬だな」



 剣城はドリブルにかけては雷門中でも一番の実力を持つ天馬を指し示す。ドリブルのことはキャプテンに聞けという剣城のその意思は、天馬の実力を心から認める者にしか出せない笑みに表出されていた。で、剣城にそう言われた天馬がまたちょっと嬉しそうで得意げになっているところがツボ。


 瞬木はどうすればドリブルが上手くなるかを問う。天馬は自身が自己流で覚えた方法でよければ、それを伝授すると受け合う。その方法とは、立てられた赤と青のコーンの外側をジグザグにドリブルするというものだった。単純だがこの方法は一番ドリブル技術の向上に役立つものだろう。

 弟のためにも上手くなりたい瞬木はやる気満々でその練習に臨む。だがその手法は、ファイアドラゴン戦で見せた彼独特の、ストライドを大きくしてボールに触れる回数を極力減らすというドリブルで、案の定コーンの軌跡を大きく外れてしまう。細かくボールを蹴ってコントロールする技術を磨くための練習なのに、これではあまり意味がない。ドリブルとは到底呼べないその状態は、やはり神童をして頭を抱えるほど憂鬱(ゆううつ)にさせる。

 ドリブル指南役を任された天馬はそれでも両者の気持ちを取り持つため、瞬木にゆっくり確実なプレーを指示する。瞬木はその言葉を実行に移すが、そこではなかなかの動きを見せる。天馬はここぞとばかりに瞬木を褒め、そのやり方で続けるように誘導する。

 すると瞬木が目立ちだしたことが不満に思えたのか、それとも別の意思が働いたのか、さくらも天馬にドリブル練習の指示を求める。疑うことを知らない天馬くんはゴキゲンでその要請を容(い)れる。



  彼らの練習風景を眺めつつ、神童は野咲の柔軟性と瞬木の瞬発力は新生イナズマジャパンの戦力になり得ると見る。これまでの、自分たち3名以外はしろうとだと決め付けて仲間としてみなさない頑なだった態度をやや軟化させたらしい。ただこれでもまだ彼らは発展途上であり、次の試合にこの練習の成果が間に合うかどうかは疑問符がつく。

 努力する者の汗を無駄にしない性格の天馬は、彼らにつきっきりでコーチして何とかモノになるようにすると神童を説得するかのように答える。さらに剣城も同調する。かつては一匹狼だった剣城がここまで他人のために働こうとする姿は、イナズマイレブンGOが始まった頃には想像もつかなかったが。

 これで今回まだ練習に来ていないメンバーの意識改革さえ進めば、このメンバーでのアジア予選突破も現実味を帯びてくる。天馬は拳を握り締め、その時が実現することを夢想する。



 そこに葵が帰ってきた。ただ彼女の後ろには誰もいない。天馬に他の選手の状況を尋ねられ、葵は困ったような表情を浮かべる。

 彼女が最初に訪れた井吹の部屋。そこには主の井吹は不在であった。他のメンバーの部屋も回ってみたが、軒並み不在であったという。みんなこのエリアのどこかへと出かけているらしい。



 近くにあるであろう体育館。そこのバスケットゴールにダンクシュートを叩き込むのは、件(くだん)の井吹であった。彼は練習をすっぽかして自分の大好きなバスケにうつつを抜かしていたのだろうか?

 いや、そうではなかった。彼が身に包んでいるのは、ゴールキーパーの背番号1が付いた、サッカーのユニフォームだったからだ。彼はファイアドラゴン戦で自分の存在意義をことごとく潰してしまった神童に対する怒りに燃えていた。



「俺をコケにした神童……絶対思い知らせてやる!!」



 「打倒・次の敵」ではなく「打倒・神童」になってしまっているところが彼の間違っているところなのだが、まぁとにかく彼はサッカーに対する思いを失ってはいなかった。神童が彼を怒らせたのは結果的に彼をサッカーの世界につなぎとめる役割を果たしていた。皮肉といえば皮肉だが、神童を見返してしまったらサッカーへの思いも無くなってしまいそうだから、このまま神童には敵わない井吹くんでいて欲しいものだ。


 井吹はサッカーボールのシュートマシンをどこかから用意して来ていた(黒岩が絡んでいるのかなぁ?)。そして二本の支柱を立て、その間をサッカーのゴールとみなす。つまり支柱はゴールポストの代用だ。


井吹「バスケよりちょっとゴールがデカいだけだ。止められない訳がない!」


 バスケの小さいゴールに比べてサッカーのポスト間は7メートルもある。この強がりはさすがに厨二すぎる言い分だろう。サッカー馬鹿というか、バスケ馬鹿(褒め言葉です)な井吹も可愛い気もするが。

 井吹は強がりつつ、シュートマシンの遠隔操作ボタンを押す。勢いよく飛び出してくるボールを抜群の瞬発力で止める井吹。バスケで手を使ってのボール制御はお手の物の彼のキーパーへの属性はやはり向いていると言えるだろう。



 だが、「これが俺の実力だ!」と勢い込んで飛びかかったボールは彼の手をかすめ、顎(あご)を直撃してしまう。なるほど、これが井吹の実力か。

 まだ思うように止めきれない自身の実力不足を顎の痛みで文字通り痛感し、井吹は悔しそうに床を拳で叩く。



 ただ井吹は合同練習をこそすっぽかしたものの、サッカーの特訓に打ち込んでいたことは事実だ。その頃の他のメンバーはどうしていたのだろう?


 お台場の海岸、波しぶきがはじけるテトラポットの上で、鉄角真(CV:泰勇気)がたそがれていた。波がはじけて飛来する水滴に対し、脊髄反射的にパンチを繰り出す鉄角。だが伸ばした右手の拳をいたわるように押さえ、鉄角は苦悶の表情を浮かべる。



 同じ頃、付近の動物園の鳥類コーナーでは、森村好葉(CV:悠木碧)が梟(ふくろう)を見つめながら思いに耽(ふけ)っていた。



好葉「あなたも一人? ウチと同じ……」



 開発が進む臨海部の工事現場では、九坂隆二(CV:岡林史泰)が仲間と思しき不良たちとたむろしていた。そこに落ちてくるスパナ。見上げると、そこにも悪そうな不良たちの姿があった。

 いきり立つ仲間を制してにこやかにそちらを振り向いた九坂の姿を認めた途端、喧嘩を吹っかけてきた不良たちはすごすごと立ち去っていく。相手が悪いということに気づいたのだろう。九坂はそれほどまでに恐れられているということが端的に描かれている。



 ショッピング街では階下に佇む少女を何者かの目が捕らえる。待ち合わせをしていると思われる彼女を俎上に乗せ、彼女の目的や趣向、性格などを分析するのは、名探偵を自称する皆帆和人(CV:代永翼)だった。ターゲットの少女の服装や持ち物から待ち合わせ相手を推理し、その対象が男性ではあり得ないと結論づける。

 やって来た相手は、果たして女性であった。見事に推理を正解させた皆帆は、誰も見ていないがゆえに賞賛の声がないことを補完するように、自画自賛で締めくくる。



皆帆「僕に見通せないことなんて無い」



 路上の歩道橋の上では、真名部が人差し指と親指で四角いアングルを作る例のポーズで路面に停車した車のナンバーをズームアップしていた。彼は得意の数学を駆使して、車のナンバープレートに書かれた4桁の数字を組み合わせ四則演算して様々な数字をはじき出していた。一瞬にしてそれら数字を暗算で導き出す彼の頭脳の明晰(めいせき)さは素晴らしく、やはり頭脳派だと自負するだけのことはある。

 次に彼の対象は午後2時40分を少し過ぎた時計に向かう。残り時間を勘案し、夕食時間に間に合わせるための午後のプランを模索する。だがその一つ一つの行為は逆にサッカーと向き合わずに時間つぶしをしているだけという虚しさを感じさせた。



 夕暮れを迎え、本日の練習は終了する。夕陽に照らされ長い影を地面に引きながら、神童は剣城に語りかける。神童は瞬木とさくらの身体能力を認めながらも、なぜ彼らでなければならないのかという根源的な命題に疑義を呈する。剣城は他のサッカープレーヤーには無い、彼らでなければ出来ない何かがあるのだろうと推察する。



 そしてその夜、天馬はキャプテンという立場をしばし忘れて、本日練習に不参加だったメンバーに頭を下げる。練習に参加して欲しいという理由でキャプテンが頭を下げてお願いするというのは、それだけで相当異常な事態だ。



 本日不参加の問題児たち。井吹は別行動ながらサッカーの練習はしていたから説得には応じやすそうではある。好葉ちゃんが椅子の後ろに隠れてこちらを見ているのが笑える。この態度、好葉ちゃんは一番説得に応じないかもしれない。


 練習に参加しなくても良いから、とにかく見に来て欲しいと必死の思いで訴える天馬の姿……葵はそれを見ながら今日の練習終了時に天馬が語っていた秘策を思い出していた。

 天馬は今までサッカーに興味が無かった彼らが、いくら契約したからといえ好きでもないサッカーをすることの苦痛を思い、自身がきっかけを作り、サッカーをまずは好きになってもらおうというのが天馬のアイデア、秘策だった。

 天馬はかつて豪炎寺修也(CV:野島裕史)に救われ、サッカーを好きになった自身の経験になぞらえて、彼らも何かのきっかけがあればサッカーに興味を持ってもらえるのではないかと考えたのだ。

 そんな天馬の頑張りは、葵のマネージャー魂にも火を付ける。天馬の考えのサポートになることを葵は誓う。



 夜間、グラウンドで一人シュート練習に打ち込む剣城。彼は天馬の意識にある程度共感しつつも、それだけでなく自分自身のレベルアップを果たしてチーム力アップにつなげようと考えていた。

 そんな剣城に声をかける人物がいた。それは井吹だった。彼は思いつめたような表情で、剣城に話を持ちかける。



 同時刻、神童は黒岩に日本代表メンバーの追加招集を提案していた。代表メンバーは11人ギリギリしかいない現状、怪我などで欠けてしまうことを考慮して欲しいという言い分だったが、もちろんこれは方便だ。追加メンバーにサッカー経験者が選ばれることを期待しての提案だった。

 だが黒岩は考えておくとだけ告げて、その提案を事実上棚上げする。すぐ実行するべきだと食い下がる神童に、黒岩は威圧的に「言いたいことはそれだけか?」と返答する。これ以上言っても黒岩は動こうとはしないだろう。

 神童は歯噛みしつつも引き下がる。神童の提案に見せかけた策を握りつぶし、黒岩は密かにほくそ笑む。




 翌日の練習。天馬が頭を下げてお願いをしたにもかかわらず、練習参加者は前日と同じメンバーであった。いや、さらに剣城もその場に不在だった。一人で練習したいと天馬に言伝(ことづて)があったことを葵が伝える。

 天馬は瞬木とさくらの練習を神童に任せ、変わらず練習に不参加のメンバーたちと話し合うつもりでいた。神童はその行為がおそらくは徒労に終わるであろうことを見越しつつも、天馬の優しさを傷つけないためにあえてそれを受け容れる。

 神童は練習に参加し続ける瞬木とさくらだけでもモノにしようと心に期する。それが出来なければ、このチームに未来はないのだ。世界の舞台でファイアドラゴンに勝てたような奇跡は二度は起こらないだろう。

 思案に耽る神童に、瞬木が質問しようとしたその時、それを遮(さえぎ)るようにさくらが神童に指導を要請する。瞬木はやや呆れたような困ったような表情で取り残される。



 今度は神童くんにモーションをかけるかのようなさくらちゃん。瞬木の練習をワザと妨害しているように見えるシーンが続くのが気になる。



 舞台は同じ海岸でも、南国の日差しが降り注ぐ、沖縄の大海原中学に移る。そこの新体操部はさくらの在籍していた部である。新体操部の部室では、偶然にもスポーツニュースが流れていた。

 イナズマジャパンのデビュー試合を振り返る企画の番組だったが、解説者がイナズマジャパンのプレーを酷評する中、VTRに見知った顔を見つけた部員の一人が大声を上げる。

 そこには彼女たちの元同僚のさくらの姿が映っていた。新体操の天才でサッカーなどとは無縁だったはずのさくらがイナズマジャパンに在籍しているという事実に彼女たちは動揺する。だがお団子頭の部員は、さくらと一緒に練習をしなくて済むことを心底喜ばしいことであるかのように語る。



 そう聞いて一斉に笑顔を浮かべて納得する部員たち。彼女たちはなぜさくらと練習することが嫌だったのだろうか? で、今一緒に練習している天馬たちの運命はどうなるのだろうか? ちょっと心配になってくる。



 舞台は再びお台場へ。相変わらずテトラポットの上でたそがれる鉄角。握り締める拳が小さく震える。うめき声を上げてその右手を押さえる彼の様子を見るに、おそらく鉄角は右の拳を痛めているのだろう。ボクサーにとって拳は命である。彼はボクシングに打ち込めない理由が、経済的な理由以外にもあると思われる。

 そこにやって来たのは天馬だった。天馬は練習に来るよう説得するが、鉄角は聞く耳を持たない。サッカーに興味ないと語る彼の関心を引くために天馬が語り出したのは、ボクシングの話だった。

 だが皮肉なことに今の鉄角はボクシングがしたくても出来ない状態なのだ。ボクシングの魅力をしろうと考えで語り始める天馬の言葉は鉄角にとっては不快なものでしかなかった。

 鉄角はボクシングの話は二度とするなと怒鳴り、驚く天馬を尻目に走り去ってしまう。天馬くんの最初の説得工作は失敗に終わる。



 次は工事現場。不良仲間とたむろする九坂の前に天馬が現れる。不良の一人が対処しようとするのを制し、九坂は天馬に声をかける。

 街の人に九坂の居場所を訪ねてやって来たと語る天馬に対し、それなら九坂自身がどんな人間かも聞いてきたはずだと、九坂は穏やかに問う。

 自分たちは街の嫌われ者であり、近づかない方が良いと九坂は天馬に忠告する。だが天馬は恐れずに九坂をサッカーに誘う。九坂は一瞬眉をひそめて荒っぽい本性を垣間見せるが、にこやかな表情を取り戻して天馬の誘いを断る。残念ながら2番目の説得工作も失敗だ。



 天馬は3番目に動物園を訪れる。変わらず梟の檻の前にいた好葉に練習に来るよう要請するが、好葉はいてもいなくても変わらない存在だと自らを位置付け、天馬の要請にも応じようとはしなかった。



 続いて天馬はインターネットルームにて真名部を説得する。だがサッカーは机上で計算できてしまうものだと決め付ける真名部はサッカーに興味を抱けない旨(むね)を述べる。



 そしてPC画面のグラフと数式を見せ、これより面白いものであることを証明して見せたらサッカーをやっても良いと、無理難題を吹っかける。サッカー馬鹿(褒め言葉)の天馬くんにそんな学力がある訳ないだろ!


 天馬は真名部の説得を諦めるより他は無かった。



 さらに図書館で皆帆と話す機会を得た天馬。皆帆はサッカーに興味はないが、人間を観察することは楽しいと語る。天馬を見ずに並んでいる膨大な蔵書を見つめながら語る皆帆に対し、天馬は練習に来て欲しいと告げる。



 だが皆帆は現場でサッカーの練習を見るまでもなく、人間の心理を読むことでボールは奪える、テクニックなどは意味をなさないと嘯(うそぶ)く。つまり練習は不必要だと結論づける皆帆の俺様論理には、天馬はため息をついて説得失敗を自覚する。



 その頃、黒岩の部屋にはポトムリ(CV:三木眞一郎)が訪れていた。ポトムリはバラバラのチームを率いるという重圧に苦しむ天馬の状況を黒岩が楽しんでいるように見えると語る。黒岩は無言のまま、そのサングラスを怪しく輝かせる。その表情からは、やはりポトムリの見立てが正解かどうかを見通すことは出来ない。



 一方、合宿所とは別のサッカーグラウンドでは井吹がキーパーの特訓を続けていた。シュート役には剣城の姿があった。一人で練習すると言っていたのは嘘で、実は井吹の特訓に付き合っていたのだ。



 強烈なシュートを受け、井吹は胸部を押さえて膝立ちとなる。転がるボールのおびただしい数を見ても、井吹には相当なダメージが蓄積しているはずだ。剣城も今日の練習はこれで切り上げようとするが、井吹はまだ続けると言って聞かない。

 井吹はこのチーム内で最もシュート力がある剣城だからこそ要請して特訓をしていることを明かし、それを止めなければ特訓にならないとおのれの意地を貫く。剣城もその心意気に触れ、手加減なしでシュートを打ち込むことを告げる。

 望むところとそれを待ち受ける井吹の脳裏には、サッカーもイナズマジャパンも無かった。あるのはただ神童を見返すため! そのためだけに彼はこのような過酷な特訓を繰り返していたのだ。



 宿舎への帰宅を果たした天馬は元気がなかった。それもそのはず、説得を受けて練習に復帰したメンバーがただの一人もいなかったのだから。井吹は見つけられなかったのかな? 井吹の姿を見ていれば、まだ勇気づけられたと思うんだけど。

 肩を落として自動ドアをくぐった天馬を待っていたのは葵だった。



「その様子だとダメだったみたいね」


 さすがに長年の付き合いだけあって、葵は天馬の様子を一目見ただけで本日の成果を見通す。「今日は、ね」と強がる天馬はその言葉通り諦めてはいなかった。明日また行くと言い、それが不調に終わればさらにその次も、その次の次も……と意気込む天馬の首筋に冷たい缶ジュースを押し付ける葵。

 驚く天馬にそのままジュースを渡し、葵はとびっきりの笑顔で天馬を励ます。



「頑張れ!キャプテン!!」


 葵は楽しそうに笑うと、走り去っていく。葵なりの励ましを受け、天馬は落ち込んでいた心がすっと軽くなるのを感じていた。受け取ったジュースを一気に飲み干し、天馬はまた元の「何とかなるさ!」の信念を取り戻し、全員がサッカーを好きになってくれるまで頑張ることを誓う。


黒岩「そんな暇はない!」


 そんな青春する天馬の背後から声をかけるのは、やはり黒岩だった。葵ちゃんと天馬の良いシーンだったのに途端に場が重々しくなってくる。黒岩は何かあると必ず後ろから声をかけてくるよな。どっかから天馬くんを見てるのか?


 黒岩は予選第2戦がわずか3日後に迫っていることを告げ、残された時間がないことを暗に表明する。そして明日の指示を与えると語る。今まで完全に放任してきた黒岩が、突然の指示である。これは何かあると天馬は身を引き締める。



 その頃日本サッカー協会の総本山、会長室に神童が乗り込んでいた。神童は何度提言しても言を左右にする黒岩に業を煮やして、ついに黒岩の任免権を持つであろう最高権力者の元に直談判(じかだんぱん)にやって来たのだった。



 黒岩の専横ぶりを訴える神童に対するのは、あの豪炎寺であった! 豪炎寺はフィフスセクターの聖帝を辞したあと、どうやらサッカー協会の会長に就任していたらしい。割と驚きの人事だけど、神童が気兼ねなく訴えられる大人といえば豪炎寺ということになるんだろうなぁ。


 さらに驚いたことに、豪炎寺は神童が最大限その能力を否定した黒岩を信頼していると語る。それは黒岩のしていることを全面的に擁護し、神童が望むように黒岩を解任する意思がないことを告げたも同然だった。

 打ちひしがれて会長室を出ようとする神童と入れ替わりに室内に駆け込んだのは、コーチである船木宏正(CV:金野潤)だった。神童と同様に黒岩のやっていることに我慢ならない彼も直談判に駆けつけたのだった。

 船木が言うには、黒岩を監督に推しているのは豪炎寺をはじめ数人だけであるらしい。少数ながら少年サッカー界の立て直しに功績大だった豪炎寺の推薦があればこそ、黒岩の就任に反対する協会員も我慢していたという事実があった。

 だが黒岩の采配はそのメンバー選出からして疑問符がつくものばかりであり、主力の神童に続いてコーチまでもが反発を強めている。サッカーを冒涜するような黒岩の所業は断じて許すことは出来ないと船木はまくし立てる。


豪炎寺「監督を代えるつもりはない……」


 今度こそその思いを明言する豪炎寺。激昂する船木の怒り声が響く中、室外で2人のやり取りを立ち聞きしていた神童は豪炎寺の態度に合点がいかない。これほどまでに問題行動が目立つ黒岩を、豪炎寺はなぜ頑なに守ろうとするのか? それがどうしても分からない。


船木「私が彼の正体を知らないとでも思っているのですか!?」



 ここで船木から重大発言が飛び出す。黒岩がかつてサッカー界に災いをもたらした男、影山零治であることを示唆する発言である。「彼」に権力を握らせるようなことになれば、サッカー界はまたしても暗黒に飲まれてしまうと船木は警告する。


 しかし豪炎寺は、だからこそ彼なのだと返答する。光と闇を知り尽くした彼でなければ出来ないことがあると豪炎寺は確信していた。それが何を意味しての発言なのか、今のところは不明だ。



 サッカー協会でそんな会話がかわされていることなど知る由(よし)もない天馬は、瞬木とさくらを連れて稲妻町で一番美しく夕陽を見ることが出来るスポット、鉄塔前に案内していた。そこからの眺望に息を飲む両者。

 悩んだ時はここに来ると天馬は語る。ここは天馬が師と仰ぐ円堂守(CV:竹内順子)が教えてくれた大事な場所だ。その大事な場所を教えたのだから、天馬は瞬木とさくらを信頼しているのだろう。この2人はまだ隠し事してそうなんだけどね。



 円堂のことを語る天馬。大事な人を勝手に空に浮かべるなよ天馬くん。アニメだと空に像が浮かぶと死亡フラグなんだけど、円堂の死は前作だけの話にしておいて欲しいものだ。


 さくらが今後の善後策を問いかけ、一気に現実の問題に引き戻される。天馬は明日は黒岩監督の指示で全員が集まることをポツリと語る。そこに自身の意思の介在はない。サッカーを好きになってもらわなければこの問題は根本的な解決はしないと考える天馬は、黒岩監督によって何か強引なことが行われてしまうのではないかと、そのことを懸念していた。



 そして翌日。フィールドにはメンバー全員の姿があった。昨日はボイコット組を誰も呼び戻せなかった天馬が一体どういう方法で招集したのかと、葵ははしゃぎながら問いかける。天馬はバツが悪そうに目を逸らしながら、メールを送ったと言う。


天馬「『チームから抜けて良い人を決めます』って……」


 その言葉に葵、神童、剣城の3人は耳を疑う。あれほどまでにメンバーの復帰に尽力していた天馬がそんなことを自らの意思で言うはずがない。剣城がメンバーをこの場に呼び出すための口実だろうと問いかける。

 天馬はそれが黒岩監督からの指示であることを語る。そこにみのりを引き連れて黒岩がやって来る。そして集まった面々に、こう告げた。


黒岩「ではこれよりイナズマジャパン脱退試験を行う」


 パス(合格)した者はチームからの脱退を認めるという。もちろん契約時にかわした取り決めはそのまま果たされることも言明する。その言葉には、黒岩にメンバーチェンジを強く要望した神童ですら驚愕を隠せない。



 だが黒岩は自信たっぷりに、この試験が終わる頃には誰一人としてこのチームを脱退したいという者は出てこないと語る。それは遠まわしに辞めさせるつもりはないということを言っている訳だが、黒岩のこの自信は何なのだろうか? 神童は黒岩のその不気味な笑みに戦慄を覚える。


 果たして黒岩の言う脱退試験の内容とは……?



 次回に続く。



  エンディング



 今回は日常パートと練習パートの混在回だったわけだけど、多くのメンバーが乗り気ではない状態での練習シーンは見てる側もあまり乗り切れないよね。そんな中、井吹の特訓シーンはイナズマっぽくて良かった気がする。ただあれも神童に対する意地というか私怨(しえん)が原動力という点がちょっと歪んでる。

 鉄角が拳を痛めているなど他のキャラについても徐々に背景などが明かされつつあるんだけど、今回はやっぱりさくらの性格などがかなり深部まで描かれていた。あのブラックさくらは気になるよね。あと元同僚の新体操部員たちが彼女との練習を嫌がっていた理由などなど。その辺もそのうち描かれる伏線なのだろう。


 他に気になったのは豪炎寺など大人たちは黒岩の正体はおろか、何かをしようとしている彼を黙認、もしくは積極的に応援しているフシがある。豪炎寺、鬼道有人(CV:吉野裕行)は知っているようだし、円堂も携帯で連絡を取り合っていた仲だし。彼らは相変わらず子供たちに秘密にしたまま行動するんだけど、天馬たちには本当の理由を言ってくださいよ。いい加減信用しろ。


 それから前回のファイアドラゴンの消失について、何も言及がなかったのがすごい。やはりイナズマジャパンが戦ったのは偽物の韓国代表だったのだろうか? 人々の記憶は操作されてイナズマジャパンの勝利は確定しているという感じかなぁ。

 この辺についてはまだ情報が少なすぎて不明なので、とりあえず保留しておこう。次の対戦相手がどこなのかも気になるし。アジアの強豪チームといえば、韓国以外ではサウジアラビア、イラン、イラク、オーストラリアあたりが出てきそうなんだけど。



 次回は今回の引きで「脱退試験」の本番となるようだ。続けたい人間を辞めさせる試験は簡単に思いつくんだけど、辞めたい人間をその場に引き留める試験というのはちょっと思いつかない。どんな試験なのかは興味あるなぁ。



  次回「イナズマジャパン脱退試験!」に続く。



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