北海道旅行記2日目 【登別から函館編(五稜郭と函館の100万ドルの夜景)】

 2日目です。ホテルで快適な夜を過ごし、バイキング形式の朝食をとります。鮭の刺身が朝から絶品でご飯によく合います。またその前後にキッチリと温泉に浸かって今回の旅費の元を取る気もマンマンです。


 そして出発。まずはホテル近郊の支笏洞爺国立公園の登別地獄谷を見に行きます。




 硫黄の臭いと沸き立つ湯けむりが印象的です。登別が硫黄泉であるのはここを源泉としているからなのですが、地獄谷と恐ろしい名前がついているのもそういう理由でしょう。源泉なので流れるお湯はものすごく温度が高く、かつ硫黄成分が出まくりの毒々しい色合いでした。もちろんこの中には進入禁止です。



 地獄のミサワもかくやという周囲の雰囲気なのですが、お土産屋さんの前に可愛い雪だるまがあってなごみます。


 そこから次の目的地、函館に向かいます。登別から北海道の首のような細い部分を南下して、北海道の一番南端にある函館へ。道中イカめしで有名なお店で昼食。その後立ち寄った売店で運命の再会をしました。



 あの熊本で買い逃した「ご当地チョッパー」再びです。今度は路銀に余裕を持たせていたので(まだ2日目でしたし)、北海道限定バージョンを買うことにしました。メイドインチャイナなところが何ですが。


 そしてまたも雪の中をバスで移動。函館へと向かいます。雪も最初の頃は見ただけではしゃいでいましたが、私もいい大人ですし、もう飽きました。

 函館でまず見ないとと思っていたのは、五稜郭でした。



 地べたからではあの美しい星型の城塞のフォルムが分からないのですが、近くに五稜郭タワーがあってそこから眺めることが可能です。


 五稜郭戊辰戦争の最終戦、函館戦争の舞台となりました。この固い城塞に立てこもった榎本武揚幕府軍に対し、明治政府軍が攻め落としたことで戊辰戦争終結することになります。新選組の副長・土方歳三が戦死したのもこの地でした。



 土方歳三像。くどいようですが若かりし日の荒木飛呂彦先生ではありません。


 新型戦艦の艦砲射撃で壊れ、さらに明治政府の支配下に入ったことで五稜郭の中心にあった箱館奉行所は解体されてしまいます。建築からわずか7年の運命だったそうです。徳川の三つ葉葵の紋を冠した奉行所など、明治政府がその存在を許す訳もなかったのでしょうね。

 その奉行所を往時の姿で再現しようということになり、3年前にその3分の1が再現されました。ここまで来て新生なったその奉行所を観光しない手は無いでしょう。




 入場料500円。中は出来たてということもあってキレイでした。函館戦争などの資料も豊富で、そういう時間をかけて見るようなところは床暖房もされていて配慮を感じました。箱館奉行所の詳しい情報はこちら。



 五稜郭タワーに日が差し掛かってきました。


 冬の北海道は日の陰るのも早いです。五稜郭に別れを告げ、函館のもう一つの醍醐味、100万ドルの夜景を見に向かいます。



 途中の異人館が並ぶ高台から函館港を臨む風景。八幡坂。いかにもツルツル滑りそうな坂道ですので、歩くことはしませんでした。函館は雪の街なのにこのように坂道が多いことでも有名です(長崎、神戸など異人館のある港町は何故か坂道が多いですね)。ちなみに八幡坂は食器用洗剤チャーミーグリーンのCMで仲睦まじい老夫婦が出てくるシーンが撮影された坂道だそうです。



 20秒辺りからの光景は季節こそ違えど、まさに八幡坂。老夫妻が手をつないでスキップするバージョンもあったと思うのですが、見つかりませんでした。



 さて函館山ロープウェイ乗り場に到着して、いよいよ山上に向かいます。だがそこでまたもデジャビュのように響き渡るあの言語。

 ある意味、運命の再会パート2でした。九州旅行の時にやたら遭遇した韓国人観光客の群れにロープウェイの中で囲まれてしまいました。あの時と人間は変わってるはずなんですが、相変わらず騒々しいのは何故でしょう。

 函館は世界三大夜景の一つに選ばれているほどの観光名所ですから、世界中から観光客が訪れるのは当然で良いことだと思います。ですがいかんせんものすごく喋る音量が大きいのです。我々は有料施設に逃げ込みます。なぜか彼らは有料の場所にはやって来ないからです。


 上階の喫茶店で夜景までの時間を潰します。ここからは時間経過でだんだん美しくなる函館の夜景を連続画像でどうぞ。






 すっかり夜景になりました。ガラス越しの撮影で写真がキレイではありません。ですので伝わらないかもしれませんが、息を呑む美しさとはこのことを言うのだと思いました。寒い季節だとさらにキレイに見えるのかもしれません。


 で、目的のブツを見れたので帰ることにしましたが、ロープウェイ乗り場につながる下の無料展望ロビーはもう大量の観光客でごった返していました。夜景スポットですし、時間的に日が完全に落ちた今がピークなのは当然です。今度は辺り一面から中国語が怒号のように響き渡っています。中国からの観光客の団体のようです。

 その場にいる6割は中国人、3割が韓国人、日本人は1割ほどしかいないようでした。言葉を聞いているとよく分かります。おとなしく一言も話さないのが日本人(笑)。


 混み合う帰りのロープウェイに乗って何とか地上に戻ってきました。あとは今日の宿泊地、函館の奥座敷と言われる湯の川温泉に向かいます。


 宿泊は啄木亭。函館はあの有名な夭折の歌人石川啄木が不遇時代に代用教員をしていたという話がありますから、そこからホテルの名を取ったのでしょう。石川啄木も明治時代の若死にした人々の例に漏れず、死因は肺結核、わずか26歳の生涯でした。


 ここの温泉は登別と違って塩化物泉なので硫黄の臭いはしません。でも露天風呂の良さは変わりなく、こちらでも何度も満喫しました。

 夕食はやはり前日同様、白老ステーキが美味しかったです。白老ステーキは北海道での肉牛ブランドにしようと売り出し中だそうですが、それも納得の美味しさです。寿司も充実していて食べ放題であることが嬉しかったです。こういう時のバイキングは高いものから食べるのが常道と、欲望に忠実に行動します。



 ただインターネットにつなぐためのPCは故障状態で使えませんでした。ここでも10分100円と、北海道はこの辺が相場なんでしょうか?


 明日はいよいよ最終日、北海道に楽しい記憶を残すためにいろいろ考えながら温かい眠りに落ちます。



 次回、【函館から昭和新山、クマ牧場、そして帰還編】に続く。



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