『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第30話「円堂守伝説!」の感想 【総集編なのに熱いぜ!】

 毎週水曜日夜7時からテレビ東京系列で放映されている超次元おもしろアニメ『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』の恒例の感想文。今回はその第30話「円堂守伝説!」を観ての感想を書く。総集編という形状の場合、感想は書きにくいのが常なのだけど、今回は私も知らない話が多かったので楽しめたという側面もあった。



 当ブログは、『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


  • 前回の感想は、

『イナズマイレブンGOクロノ・ストーン』第29話「時代をつくる男たち」の感想 【感動の幕末完結編!】
 をご覧ください。

 で、一覧表示されます。

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 時空最強イレブン第5、第6の力を手に入れるため1867年の幕末に飛んだ松風天馬(CV:寺崎裕香)たち雷門の一行は、その地で坂本龍馬(CV:千葉進歩)と沖田総司(CV:梶裕貴)のオーラを見事に獲得し、現代に帰還した。


 得るものの多かった遠征だったのだが、現地でサッカーバトルを繰り広げたザナーク・アバロニク(CV:小西克幸)がエルドラド傘下(さんか)を代表しての戦いではなかったため、残念ながらサッカー禁止令の解除は成らなかった。


 そういう理由で今日も雷門中サッカー棟の中で、世間の目から隠れるようにサッカーの練習をする天馬。練習に同行したのはフェイ・ルーン(CV:木村亜希子)だけだったようだが、フェイにはデュプリという化身能力がある(私も忘れてたが)。彼の呼び出したデュプリたちと汗を流す。

 そんな天馬に、ベンチからはクラーク・ワンダバット(CV:吉野裕行)がメガホン片手に指示を出す。本当に、今度こそ、やっとこさ誰からも邪魔されることなく監督業を務めることが出来て、ワンダバも異様に張り切っていた。


 ディフェンス役のドリル(CV:不明)、マント(CV:高垣彩陽)をかわした天馬はパスを送る。チビット(CV:藤村歩)にカットされようとしたそのパスを背後から一層のジャンプ力で掠(かす)め取ったのはフェイだ。

 どうやらミニサッカー形式の実戦練習らしい。フェイはデブーン(CV:不明)のマークを受けながら、天馬とワンツーパスでストロウ(CV:奈良徹)をかわしてシュート。そのシュートはキーパー、マッチョス(CV:泰勇気)の手を掠めてゴールに吸い込まれる。



 絵に描いたような見事な流れからのゴールに、天馬は笑顔でそのシュートを称(たた)える。天馬とフェイは2人で攻撃するコンビネーションを確認していたのだろう。大勢のデュプリたちを相手に回し、順調な仕上がりを見せていた。監督らしい行為をすることに飢(う)えていたワンダバに過剰なまでに褒められ、フェイはさすがに苦笑する。

 だがワンダバの飢えはこんなものでは収まらない。彼のやる気は周囲の迷惑を顧みず、メラメラと火傷(やけど)するぐらいの情熱で燃え上がるのであった。

 そんな彼に意外な援軍、基本KYの天馬くんはワンダバのやる気に自分も乗ってしまうと笑顔を見せる。天馬の言葉に我が意を得たりといった心境のワンダバはまたも興奮のポストペット状態になって天馬に抱きつこうと飛びかかるが、そのタイミングで靴ヒモがほどけてそれを直す天馬くん、ナチュラルにその抱擁(ほうよう)を拒絶する。哀れワンダバはテレビカメラに激突。天馬はやはりご都合主義的にKYだった。



   オープニング



 フェイは今の感触をもう一度とばかりに、天馬に再度同じ形式で練習しようと声を掛け、天馬も快くそれに応じる。さっきの激突でちょっとおとなしくなったワンダバはベンチから声援を送る。


 「お前たちに限界はない。サッカーやろうぜ!!」


 だがその言葉「サッカーやろうぜ!!」が天馬の心を奪い、その表情を曇らせる。それは天馬の尊敬する、ある人物を思い出してしまう言葉だからだ。幕末から帰ってきてから、天馬が幾度となくそんな表情を浮かべるのを目にしていたフェイはその理由を円堂守(CV:竹内順子)にあると見ていた。
 
 天馬は肯定し、サッカー禁止令解除とともに幕末で果たせなかったもう一つのもの、円堂監督奪還失敗に思いを馳せる。祖父・円堂大介(CV:藤本譲)と同じようにクロノ・ストーンにされてしまっていた円堂の姿は、天馬には衝撃だった。

 そんな天馬を元気づけるようにフェイはきっと円堂を取り返せると笑顔を見せ、天馬をはじめとする雷門の選手たちが円堂をどれだけ尊敬していたのかがよく分かると語る。

 そして2人は昔語りのように、彼らが最初出会った頃、サッカー消滅の陰謀を食い止めるために11年前、中学生時代の円堂に会いに行った時のことを話し始める。まるで台本に書かれてあるかのように自然にかつ強引に。



 彼らが訪れたのは11年前の雷門中学。まだサッカー部に入部する前の入学時の円堂をストーカーするところから始まる。

 サッカーの未来を消去するため、その後の中学サッカー界に金字塔(きんじとう)を打ち立てる雷門中サッカー部を無かったことにしようと画策したプロトコル・オメガの刺客・アルファ(CV:谷山紀章)たちに襲撃された円堂を救うため、天馬とフェイはサッカーバトルでプロトコル・オメガと戦う。



 今となっては全員がムゲン牢獄送りとなってしまったプロトコル・オメガ(無印)の皆さん。このコアラ頭、懐かしすぎる。


 ここで追い詰められた円堂は、その時点では出せなかったはずの力に目覚め、必殺技「ゴッドハンド」を発動させるという潜在能力の高さを発揮する。



 ゴッドハンド! 本来は1年後の帝国学園との戦いでようやく出せた技で、この段階で使えるようになったらまずいと思うんだけどね。これって結構な歴史の改変になってしまってると思う……。その後に戦国時代や中世フランスでサッカーを披露するというサッカーの起源に関わるものすごい歴史改変をやらかすわけで、それと比較したら大したことではないのかもしれないが。


 だがその円堂も、サッカー禁止令発令の原因となった戦いを阻止しようとした際、プロトコル・オメガ2.0を率いるベータ(CV:伊瀬茉莉也)のスフィアデバイスによって敵側に囚われてしまう。これがそのまま今に至る、円堂の誘拐劇だ。

 歴史の流れ的に円堂は交通事故で命を落としたという形にされ、サッカー禁止令も発布(はっぷ)されてしまう。エルドラドの思惑通りとなってしまった歴史だが、ただ一つ残された希望の光、それが雷門の選手たちなのであった。奪われたサッカー、奪われた円堂を取り戻すその日のために、天馬たちの戦いは続くのだ。


 中学生時代からの円堂の盟友である豪炎寺修也(CV:野島裕史)や鬼道有人(CV:吉野裕行)の力を借り、さらに(これもベータによって)クロノ・ストーンに変えられてしまった円堂の祖父、円堂大介(CV:藤本譲)の考案する「時空最強イレブン」を求める旅を続け、天馬たちは戦いを続ける。


 ワンダバ「言うなれば、ミキシマックス大冒険!!」


 どんどん強力になっていく敵に対抗するには、歴史上に存在した偉人たちのオーラを受け継ぎ、戦いを継続するしかないという結論に至り、彼らの戦いは新たな局面を迎える。

 この段階で集まった能力は6人分。

 戦国時代や中世フランス、三国志時代の中国から最近の幕末まで、すべての場所でサッカーは現地にいる人々からも愛され、円堂の理念が時代や国境を越え、共通であることを天馬たちは知った。

 最初のミキシマックス神童拓人(CV:斎賀みつき)が織田信長(CV:千葉一伸)と。続いて霧野蘭丸(CV:小林ゆう)とジャンヌ・ダルク(CV:寿美菜子)三国志時代では西園信助(CV:戸松遥)と劉備玄徳(CV:平田広明)雨宮太陽(CV:江口拓也)と諸葛亮孔明(CV:沢海陽子)が、そして幕末では剣城京介(CV:大原崇)が沖田総司と、錦龍馬(CV:岩崎了)が坂本龍馬と、それぞれミキシマックスし、その強大なオーラを受け継ぐことに成功した。


 だがまだ最強イレブンが完成したわけではない。残り5つのオーラを手に入れるため、まだまだ厳しい戦いが続くことを覚悟しなければならない。気負う天馬の持つボールに優しく手をかけ、フェイが励ます。今回のフェイは落ち込んだり気負ったりする天馬の心理をサポートする役に徹している。

 自分たちが頑張ってサッカーを取り戻そうとする限り、サッカーはこの世から消え去ることはない。またサッカーを取り戻す戦いが続く限り、円堂も歴史から抹消されることなく、戻ってくることになるはずだ。この戦いは円堂が帰ってくる場を守るための戦いでもあるのだ!



 学校からの帰り道、すっかり夕暮れ時が訪れていた。2人のコンビネーションの息が合ってきたことを嬉しそうに語るフェイ。2人で必殺シュートが誕生するかもと意気込む。これはジャンヌ・ダルク編で触れていた合体技の布石になるのかもしれない。

 必殺シュートを2人で作るという行為に興奮した天馬は大声で同意するが、その横を自転車に乗った女性が怪訝(けげん)な表情で通り過ぎる。



 あわててお互いの口を塞(ふさ)ぐ2人。サッカー禁止令がある現在、サッカーの話をおおっぴらに語るのは危険だ。通報されたら大変なことになりかねない。


 ふと河川敷に目を向けた天馬の表情を見て、フェイもそちらを見やる。そこは雷門サッカー部監督として赴任(ふにん)してきた円堂と、雷門イレブン(南沢篤志(CV:梶裕貴)は除く)が初めて心を通わせ合い、真のチームとなったきっかけを演出してくれた大事な思い出の舞台なのだった。

 サッカーゴールは取り除かれ、フィールドを示すラインすら残されてはいない、単なる広場となってしまったグラウンドを見つめながら天馬はその時の思い出を語る。


 そして天馬は円堂もこことは別ながら河川敷でよく練習していたという話をして、今の雷門と円堂の時代の雷門が試合をしたら、どっちが勝つのかというIF(イフ=もしも)の話を嬉しそうに語り始める。フェイもその話には興味津々だ。これって映画で両チームが戦うという伏線になってるよね。

 そこに聞き慣れた犬の鳴き声。見ると天馬の親戚であり木枯らし荘の管理人である木野秋(CV:折笠富美子)がサスケ(CV:佐藤健輔)を連れてやって来ていた。天馬たちの帰りが遅いので迎えに来てくれたようだ。



 サスケの頭を撫(な)でるフェイが可愛い。


 円堂のことを思い出していた天馬は、中学生時代の円堂のことを多分誰よりもよく知る人物がそこにいることに思いが至る。秋なら円堂のことをよく知っているはずだ。秋は突然どうしてそんな話を聞くのかと首を傾(かし)げながらも、優しい彼女らしくベンチに腰掛けて語り始める。



 どうしてそういう話を聞くのか? 秋ねえ、それは総集編だからだよ。



 11年前、雷門中サッカー部は永き休部時代を経て円堂と秋の2人で再スタートする。円堂の一所懸命なひたむきさと、それを支えた秋の献身によりだんだん仲間が増えてきて、どうにか形となったのは彼女たちが2年生になった時だった。

 それでも選手は7人。ちゃんとした形で試合にも臨めず、さらにグラウンドを使用させないなど学校側の嫌がらせもあって部員たちのやる気も失われていた。

 だが円堂だけはいつの日か試合に出るため、その特訓とも言える練習を続けていた。


 天馬「その練習で生まれたのが、ゴッドハンド!」


 その歴史はオメェたちが葬(ほうむ)ったはずだろ?


 まぁとにかく、帝国学園戦で見せたゴッドハンドが円堂の、そして雷門中サッカー部のその後を大きく変えることとなる。その試合でサッカー部は廃部を免(まぬが)れ、中学生最高のプレーヤーと謳(うた)われていた豪炎寺という仲間を獲得、そして新聞部に所属していた音無春奈(CV:佐々木日菜子)を心酔(しんすい)させ、サッカー部のマネージャーとして迎えることとなる。



 10年前の春奈が若い〜! 横の秋も若い! 春奈は10年後の現在も顧問としてサッカー部を守り、支える立場なのだから、この加入は運命的に大きかったこととなる。


 雷門はその後も一之瀬一哉(CV:梶裕貴)や土門飛鳥(CV:金野潤)、宿敵・帝国学園のキャプテンだった鬼道といった優秀な戦力を獲得し、ついにフットボールフロンティア大会の決勝戦の舞台にまで登り詰める。その中心にはキャプテンとして、常に円堂の姿があったことは言うまでもない(言ってるが)。



 円堂を支える壁山塀吾郎(CV:田野めぐみ)さん。彼が現在行われているイナダン人気投票で話題を呼んでいるらしい。イナダン総選挙の話も近日中にこのブログで書くよ(書きました)



 そして当初は非協力的だった学園理事長の娘、雷門夏未(CV:小林沙苗)が提供した地下特訓場でさらにレベルアップを図る雷門イレブン。その先頭にはやはり円堂がいて、彼のやる気に引っ張られて他の選手たちもどんどん強く逞(たくま)しくなって行く。


 河川敷で、悩む土門を秋が励ました時にもチームのその特徴が現れていた。土門の親友、一ノ瀬はサッカーの実力で常に彼の前を行き、追いかけても追いかけても追いつけない存在だった……。だが円堂は違った。彼は土門の隣を走ってくれた。

 そもそもは帝国学園のスパイとして雷門に送り込まれたはずの土門の心を捕らえたのは、円堂のそういう思いやりだったのだろう。そしてその場に現れた円堂がサッカーボールをよこし、開口一番(かいこういちばん)に語った言葉が



 「サッカーやろうぜ!」


 なのだった。何も聞かない。何も言わない。ただサッカーに誘うのみ。まさに人心掌握(じんしんしょうあく)の最たるものであり、これでついて行かない人間はいないだろう。



 その精神が現代の雷門を担(にな)う天馬たちにも受け継がれているということをフェイは気付いていた。今も敵に打ち勝つために特訓を続けている天馬たち。だがその過酷なまでの練習に悲壮感はない。彼らはそれだけサッカーというものが好きなのだ。呼吸するみたいに勝手に身体が動くと天馬は表現するが、実はそれこそ円堂と同じ、円堂の時代から受け継がれているものなのでもあった。


 秋「みんな本当にサッカーが好きなのね〜」


 秋はそう言ってクスッと笑う。円堂を知る彼女は、少しも変わらずサッカーに入れ込んでいる後輩(天馬)たちがまったく同じように重なって見えて笑ってしまったのだろう。


 円堂もどんなに強い相手が立ちはだかっても、諦めない意思の強さで戦い抜き、ついにフットボールフロンティア大会決勝戦亜風炉照美アフロディ CV:三瓶由布子)率いる強敵、世宇子(ぜうす)中を破って優勝する。




 アフロディの必殺シュート「ゴッドノウズ」を「マジン・ザ・ハンド」で止める円堂。ちなみに“GOD only knows”は「神のみぞ知る」の意。



 豪炎寺、このタイミングだとレッドカードを咥(くわ)えているように見えるとツイッターでは評判になっていた(笑)。



 秋の中学生時代の最良の思い出の一つなのだろう。懐かしい話題を振り返り、その瞳が潤(うる)む。だが突然表情を引き締めて、秋はその後の大事件を語り出す。


 天馬「エイリア学園事件だよ! 宇宙人が襲ってきたんだ!」

 フェイ「う……宇宙人!?」


 驚くフェイに、天馬はそう諭す。フェイはSFのような荒唐無稽(こうとうむけい)なその話に大いに混乱し驚くが、キミだって200年後から来た未来人というSFみたいな設定の持ち主じゃんか。


 フットボールフロンティア終了後、雷門中に凱旋(がいせん)した彼らを待っていたのは優勝を称える生徒たちの歓呼の声ではなかった。その同じ日に宇宙からの侵略者・エイリア学園の手の者が雷門を襲撃、学校は廃墟同然と変わり果てていた。



 彼らの思い出のサッカー部室も破壊されていた。このあと「こち亀」の交番のように、何事もなかったかのように建て直されていたけどな。


 本拠地を失った雷門はキャラバンに乗り、日本全国のサッカー仲間をスカウトしてエイリア学園の脅威に立ち向かうという旅に出る。現在天馬たちがタイムジャンプするときに乗るイナズマTMキャラバンはこの時のキャラバンバスがモデルだ。


 その旅は決して平坦なものではなかった。強力な敵を前にして、豪炎寺、染岡竜吾(CV:加瀬康之 )、風丸一郎太(CV:西墻由香)、栗松鉄平(CV:日野未歩)といった、雷門初期から円堂と一緒に戦い続けてきた貴重な戦力が脱落していく。

 その状況はいつも前向きだった円堂ですら苦しめ、一時は練習の虫と言える彼をして、練習できないという弱音の言葉まで吐かせた。


 だがやはりキャラバンに乗り込んだ彼らはサッカーを守るという戦いを諦めなかった。財前塔子(CV:高垣彩陽)、吹雪士郎(CV:宮野真守)、木暮夕弥(CV:宮原永海)、浦部リカ(CV:瀧本富士子)、立向居勇気(CV:立花慎之介)、綱海条介(CV:阪口周平)といった新戦力を続々と迎え、その戦力は次第に上昇していく。



 相変わらず腐女子の腰骨を砕きまくる爽(さわ)やかボイスの吹雪士郎。だけど個人的には後ろのメガネの目金欠流(CV:加藤奈々絵)の表情の方が気にかかる。



 一ノ瀬大好きのリカ。彼女の存在は後に一ノ瀬と恋仲になる秋にとっては面白くなかったかもしれない。試合のシーンも好きだけど、こういった日常のキャラの風景も私は好きだ。


 そしてその頃は円堂も勝利のために、不動だったキーパーからフィールドプレーヤーへと転身することも辞さなかった(これは同じくキーパーの立向居が仲間に加わったから出来た戦法だろうけど)。



 フィールドプレーヤーとして合体シュート「ジ・アース」を放つ円堂。吹雪は分かるけど、何故か豪炎寺が再加入しとる。この辺は観ていないのでよく分からないんだよね。


 円堂たちと仲間たちの諦めない頑張りで、ついにエイリア学園を倒すことに成功する。そしてそこで彼らはエイリア学園の意外な正体を知ることとなる……



 秋の話に聞き入っていたフェイはものすごい食いつきで、その正体を知りたがる。天馬は勿体(もったい)をつけてじっくりと溜めを作り……


 天馬「(エイリアの選手は)人間だったんだ!!」

 フェイ「ええええええ〜〜〜!!??」


 と、わざとらしくフェイが驚いたところで、街灯の明かりが灯(とも)る。秋の夕日はつるべ落とし。もう日も暮れて、河川敷には夜の帳(とばり)が迫っていた。

 イナズマキャラバンでの経験は、自分たちにとってかけがえのない財産になったと秋は語る。いや、私はそのことよりもエイリア学園が壊した学校の修理代を誰が弁償したのかが気になるんだけど……? 何度も言うけど、この頃のイナズマイレブン、観てなかったからなぁ(~_~;)

 だがこちらの興味をよそに秋の話は続く。その時に出会った全国のサッカー仲間たちと円堂は、次の舞台で再会することとなる。それはフットボールフロンティア・インターナショナル。そう、次は世界が相手だ。



 日本一となった円堂たちは、新たな仲間と共に日本代表チーム「イナズマジャパン」として今度は世界一を目指すのだ。世界は広い。まだ見ぬ強豪選手たちが次々と彼らの前に立ちはだかる!



 イギリス代表チーム「ナイツオブクィーン」のエドガー・バルチナス(CV:杉田智和)。必殺シュート「エクスカリバー」はアーサー王が持つとされる剣。イギリスの伝説剣がその名称とはイギリス代表の選手として実にふさわしい。



 必殺技「ペガサスショット」をイナズマジャパンゴールめがけて放つ一ノ瀬。かつて雷門の仲間だった一ノ瀬、土門はアメリカ代表チーム「ユニコーン」の一員として立ちはだかる。


 そしてその地で、サッカーを介して培(つちか)われた友情も芽生えた。中でもイタリア代表チーム 「オルフェウス」キャプテンのフィディオ・アルデナ(CV:下野紘)とは円堂と一番気の合う存在として友情を築いた。もちろんそれぞれの国を代表している戦いだけに、フィールドで向かい合った時はお互いに負けられないライバルだ。



 必殺シュート「オーディンソード」を撃つフィデオ。


 それら強豪を打ち破り、ついに決勝戦の舞台に立ったイナズマジャパンの前に最後に立ちはだかった相手。それは円堂の祖父、大介が監督を務める地元コトアール代表チーム「リトルギガント」だった(コトアールは物語のために用意された架空の国名)。

 そしてその「リトルギガント」のキーパーは大介がその才能に惚れ込み、手塩にかけて育て上げた史上最強のキーパー、ロココ・ウルバ(CV:甲斐田ゆき)なのだった。

 圧倒的な戦力の「リトルギガント」、そして鉄壁の守備を誇るロココに大苦戦するイナズマジャパンだったが、最後はみんなの思いを背にした円堂の気持ちが勝(まさ)り、勝利したのはイナズマジャパンだった!




 懐かし〜!! この辺は私もリアルタイムで観ていたので、この頃の興奮が蘇(よみがえ)る!!



 円堂、豪炎寺、宇都宮虎丸(CV:釘宮理恵)の合体シュート「ジェットストリーム」を「タマシイ・ザ・ハンドG2」で迎え撃つロココ。彼は個人の能力としては円堂以上の、まさに最強のキーパーだった。



 お互いのチームがお互いの強さを求め合うように進化し続けた死闘とも言える戦い……それを見守り続けた勝利の女神は、このプレーを持ってイナズマジャパンに微笑んだ。


 勝利が決定した瞬間、イナズマジャパンイレブンは呆然とピッチに立ち尽くしていた。死闘が終わり、自分たちが勝利したという実感が持てなかったのだ。まだ夢見心地だったのだろう。壁山がその頬をつねって確認するところなんて、まさに夢かうつつかを確認する漫画的手法だ。

 壁山はその顔が赤くなるまでつねったが、痛くない。だけど、とスコアボードを確認する。そこにはどう見てもイナズマジャパンが1点差で勝っているようにしか見えない。

 つまり……



 俺たちが世界一だ〜っ!!!!



 この戦いが世界中にサッカーのブームを巻き起こし、それが未来にもつながっていく。

 フェイはすべて納得したというサバサバした表情を浮かべ、笑顔で「円堂監督=サッカーなんだ」と結論づける。今のサッカー、そして未来へと受け継がれるサッカーを作ったのは円堂だという意味だろう。ピンと来ない天馬だったが、そのあとにフェイが続けた「(円堂を)絶対に助け出さなくちゃ」という言葉には即座に賛同する。

 そのためにもエルドラドには負けないと意気込む2人だったが、その時同時にお腹の虫が鳴く。そりゃそうだ、育ち盛りの少年があれだけ猛練習をした上、もうすっかり夜なのだ。空腹ということも忘れてしまうほど、憧れの円堂の昔話というのは現代のサッカー小僧たちを強く惹(ひ)きつけるものなのだろう。



 お腹が鳴って照れる2人。可愛い。


 それを合図に秋は帰って夕食にしようと提案する。もちろん賛成する腹ペコのサッカー小僧たち。フェイは木枯らし荘まで競争だと天馬を挑発、天馬も負けずに元気に駆け出していく。フェイはどうやらこの世界では木枯らし荘に置いてもらっているらしいね。

 2人の元気な弟たちの無邪気さに思わず笑みを浮かべながら、秋もその後を追って駆けていく。彼らのその後ろ姿を、建物の裏にひっそりと置かれ、出番を失ったサッカーゴールが見送る。そのサッカーゴールが再び広場で日の光が当たるその時まで、天馬とフェイの戦いは終わらない。




 次回に続く



  エンディング



 総集編だが、円堂という存在そのものにスポットを当てた内容だった。観ていてものすごく熱くなれた。円堂の時代は化身も化身アームドもミキシマックスも無かったが、それでも熱かったんだね。エイリア学園のあたりも知りたいし、やっぱりゲーム版「円堂守伝説」買おうかなぁ?

 私が「イナズマイレブン」を観始めたのは最終決戦のリトルギガント戦のちょっと前からだった。ちなみに「リトルギガント」は意訳すれば「小さな巨人」という意味。

 エイリア学園の選手たちが宇宙人じゃなく人間だと聞いた時、フェイは驚いていたけど、未来人なのにそのこと知らなかったのかなぁ? 歴史に残らない黒歴史扱いだったのかもしれない。

 
 次回からは新展開、未来に向かうと示唆していたフェイの言葉とはうらはらに、古代も古代、恐竜時代に向かうこととなる。恐竜と人間が共存しているという「恐竜家族」みたいな世界にGO(「恐竜家族」は恐竜=人間だけど)。



 今回の出番なしを怒る菜花黄名子(CV:悠木碧)ちゃん。これが彼女の化身アームドの姿だったら、私は泣くが。恐竜とのミキシマックスでも泣くなぁ。すっごく可愛いんだけどね。



 次回のメンバーもほぼ分かってしまった。速水鶴正(CV:吉野裕行)がいるのは嬉しいんだけど、こんな過酷な世界じゃなく、彼の好みの三国志の世界に連れて行ってやれよ、大介さんはよ。



  次回「恐竜時代へGO!」に続く。



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