『イナズマイレブンGO』第40話「新キャプテン!松風天馬!!」の感想 【神童離脱!円堂再加入!】

 恒例のアニメ感想文、今回は『イナズマイレブンGO』第40話「新キャプテン!松風天馬!!」を観ての感想を書く。チームをここまで導いて来たキャプテンの神童拓人(CV:斎賀みつき)が突然倒れた。残された松風天馬(CV:寺崎裕香)に課せられた新たな使命とは一体……。タイトルにそのまんまの情報が書かれているので今さらだが。



 当ブログは、『イナズマイレブンGO』を視聴しての感想を、自分なりに面白いと思えるよう、コミカルにそしてシニカルに描く事をモットーにしています。その事に不快を感じる方はご覧にならないよう、お願いします。


 前回のアニメ『イナズマイレブンGO』の感想は、

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 なお、『イナズマイレブンGO』をよく知らない方のために登場人物紹介のページを設けました。順次更新していきますので、目を通していただくとキャラクターのことが分かり易くなります。さらっとウソ情報が散りばめられていますので、あまり信用しないで、軽い感じで読んで下さい。

 ホーリーロード準決勝、新雲学園との死闘を勝利で終えた雷門中学。決勝戦進出という果実を得た彼らだったが、その代償はあまりにも大きなものだった。精神的支柱のキャプテン・神童が試合終了とともに倒れた。緊急手術を受ける神童を、雷門の仲間たち全員が無事を祈りつつ、手術室の前で待ち受ける。




  オープニング



 意識不明のまま手術を受ける神童。顧問の音無春奈(CV:佐々木日菜子)が神童の両親に連絡を取る。心配症の速水鶴正(CV:吉野裕行)が容体を不安視するのを聞き、不安が伝染して心配になる天馬。これまでの神童との思い出が走馬灯(そうまとう)のように頭の中を駆け巡る。

 時には励まし、時には励まされ、雷門でのサッカー人生は常に神童と共にあったことを改めて思い返す天馬。彼にとって、神童は無くてはならない存在なのだ。

 そんな中、手術が終了したという錦龍馬(CV:岩崎了)の声でハッと我に帰る天馬。まず手術室から出て来た担当医師に駆け寄る2、3年生の選手たち。敬愛するキャプテンの病状を一刻も早く知りたいという思いからだ。医師の難しそうな表情を見て、最悪の事態を想定する天馬。

 そこにベッドに乗せられたままの神童を看護師が搬出する。天馬は思わず駆け寄り、意識の無い神童に呼びかける。心配そうな天馬たちを安心させようと、看護師の久遠冬花(CV:戸松遥)が手術の成功を告げる。

 ホッとする天馬に、同じく安堵の表情で語りかけるマネージャーの空野葵(CV:北原沙弥香)。そこに聴こえて来る車田剛一(CV:野島裕史)の叫び声と医師の難しい表情から、次の試合に神童の回復が間に合わないという事実を知る。

 どうやら神童は右足を痛めたらしい。緊急手術までした上に、意識不明になった理由がよく分からないのだけど、てっきり脳の方に衝撃を受けたのかと思っていたが、違うのかな?

 とにかく神童は次の試合には出られないということだ。次の試合、それは中学生サッカーの世界では最も大事な、ホーリーロード決勝戦である。これまでその試合に臨むために頑張って来た天馬は、同様に頑張って来た神童が出られないという現実が堪えられない。



 医師に向かって、何とか神童を試合に出られるようにしてあげて欲しいと頭を下げる。涙ながらのその訴えだったが、残念ながら医師に出来ることは全て終わっていた。後は神童自身の回復力に託すしか無い。それにはどうしても1カ月という時間が必要なのだ。

 運命の理不尽さを呪う霧野蘭丸(CV:小林ゆう)と三国太一(CV:佐藤健輔)。神童と仲が良かった両者だけにその思いはひとしおだろう。神童を失ってしまったことで、雷門イレブン全体に、やり場の無い怒り、悲しみが満ち溢れる。


 翌日、努めて明るくふるまう春奈の号令の元、練習が開始される。だがみんなのやる気の減退は明らかだった。精神的支柱を失い、チーム全体に厭戦気分(えんせんきぶん)が満ちる。浜野海士(CV:金野潤)や錦のプレーも気が抜けていた。錦が蹴ったパスは、はるばるベンチのスケバン、瀬戸水鳥(CV:美名)のところにまで届いてしまう。



 水鳥はよくこういう表情になるなぁ。怒ってるんだけど、怖いというより可愛い。


 天馬も得意としているはずのドリブルを、守備位置が基本ベンチの青山俊介(CV:高垣彩陽)に奪われる。一同の不甲斐ないプレーに、ついに監督の鬼道有人(CV:吉野裕行)が怒りを爆発させる。

 こんな腐抜けたサッカーで、決勝を戦うつもりなのかと激しく叱責する鬼道。それを聞き、力なくうなだれる天馬。神童が抜けてしまった穴は、誰もが想像する以上に大きなものであった。


 一方、その雷門と決勝で戦う相手校もこの日決定する。大方の予想通り、優勝候補と目されていた聖堂山中学が、千羽山中学を16−0の大差で破り、決勝戦へと駒を進めていた。



 聖堂山中のキャプテンの黒裂真命(くろさき まこと・CV:加藤奈々絵)。必殺技を使うことなく16点目を挙げたシュート力を見ても、只者ではないだろう。ちなみに引き立て役を担った対戦校の千羽山中学は、鬼道が雷門に属していた頃に戦った強豪校。その相手を16−0で倒す聖堂山中の強さは圧倒的だろう。まぁ聖堂山中の監督がフィフスセクターの聖帝・イシドシュウジ(CV:野島裕史)ということで、千羽山中も遠慮したところがあるかも知れない。あとよく見たらここは「サイクロンスタジアム」だ。


 聖堂山中の圧巻の試合を病床のベッドの上でテレビ観戦していた神童(もうテレビを観られるぐらい回復してるんだね。つまり足の怪我以外は無傷?)。無念そうに自らのギプスで包まれた右足を見やる。この最強の敵と戦う仲間に、自分は力を貸すことが出来ないのだ。




 翌日、神童のためにも頑張って決勝戦を勝利しようと誓う天馬は、親友の西園信助(CV:戸松遥)と葵と共に朝早くから部室に詰めかける。そんな彼らの後ろのドアが開かれる。入って来た人物を見て、天馬たちの顔がほころぶ。そしてその表情は、部室にやって来ていた他の部員たちにも伝播(でんぱ)する。

 そこには、あの懐かしの人ったらしの笑顔を浮かべた、円堂守(CV:竹内順子)の姿があった!



 部員たちを前に、円堂はこれまで自分が雷門サッカー部を離れ、フィフスセクターのシード育成機関に潜入して捜査していたことを明かす(これは映画の設定がテレビアニメにリンクしていることを示唆している)。フィフスセクターの暗部を明らかにするという使命が一段落した今、再び指導者として復帰することを一同に告げる円堂。そしてそれまで影のように円堂に寄り添っていた鬼道が、円堂を監督に復帰させ、自らはコーチとして円堂を、そしてチームをサポートすることを告げる。

 再び円堂体制で始動する雷門サッカー部。神童という支柱は失われてしまったが、円堂というこの上ない支柱がチームに一本、通ることとなった。

 円堂はチーム指導の第一歩として、新キャプテンの選出を提案する。円堂が決定した新しいキャプテンは、選ばれた本人が一番驚く驚愕の人選であった。


 円堂「松風天馬。お前がキャプテンだ!」


 天馬「ええええ〜っ!!?」


 円堂は単なる思いつきや奇策でこういうことを言っている訳ではない。病院の前キャプテンの神童とも相談の上、決定したことを明かす。それを受け三国が、そもそも自分たちが本当のサッカーを取り戻すための戦いに導かれたのは、天馬の行動があってのことだったと言う。

 まだ心の整理が付かない天馬だったが、周囲が三国のその意見を尊重し、同意し始めた。かつては天馬のサッカーへの態度を非難した倉間典人(CV:高垣彩陽)はそっぽを向いていたが、浜野経由で賛成の表情を浮かべていることを教えられる。



 こういうところも意地っ張りな倉間らしい。


 シニカルな狩屋マサキ(CV:泰勇気)や、天馬をよく知るだけに厳しい態度が多い剣城京介(CV:大原崇)は表情にこそ出さないが、反対の立場という訳でも無さそう。いいこちゃんの影山輝(CV:藤村歩)はもちろん満面の笑顔で天馬のキャプテン就任に賛成だ。

 まだ逡巡する天馬を、水鳥がスケバン張りのドスの利いた口調で一喝する(本当にスケバンだし)。そして天馬の親友で一番の理解者の信助が、最後の説得役を買って出る。天馬の口癖の「なんとかなる」をこの場合の自分に当てはめろという信助、そして駄目押しとなる葵の説得を受け、ついに天馬はその大役を引き受ける事を決意する。


 天馬「俺、キャプテンやります!!」


 引き受けた天馬を見て、円堂も満足そうに頷(うなづ)く。円堂も10年前はこの雷門のキャプテンだったのだ。その彼が見込んだ天馬なら、困難な状態のこのチームを引っ張る立派なキャプテンにも、きっとなれるだろう。円堂の決定に、それまでじっと聞き役に回っていた鬼道も、事態が面白い方向に行くことを肌で感じていた。



 グラウンドに集結した一同に、決勝で対戦することになる聖堂山中学の情報を教える円堂。



 聖堂山中イレブン。監督はイシド、選手たちは黒裂をはじめ全員が完璧な能力を持ち、しかも全員がストライカーとして得点能力にも秀(ひい)でているという。つまり全員が剣城クラスの選手ということだ。まさに決勝で相まみえるに相応しい最強の敵と言えるだろう。


 その高い総合力に、死角、弱点は全く無いことを告げられ、動揺が走る雷門イレブン。だが、全員の力を合わせて戦えば、必ず勝利できると笑顔で語る円堂。そしてそのための策を、すでに彼は用意していた。

 グラウンドに駆けて来る大勢の足音。その姿を見て、特に一乃七助(CV:折笠富美子)と青山の表情が驚きに変わる。やって来た人影の群れは、一乃と青山の2人とは特に縁(えにし)が深い連中であったからだ。



 それは、かつてフィフスセクターの侵略を受けた際、サッカー部を捨てて去って行った旧サッカー部員たち、セカンドチームのメンバーだった。

 彼らはチームを去った後も、雷門サッカー部の試合を観て、気にかけていたらしい。そしてチームの大一番を前にした今、彼らのために力になろうと、こうして駆けつけたという。

 かつて自分と同じくチームを捨てた彼らの思いを受け、心を震わせて感動する一乃。セカンドチームのキャプテンを務めていた彼は、この彼らの思いが誰よりも嬉しかったのだ。そんな一乃を、復帰時には非難していた車田が、今度は一乃の肩を叩いてこの仲間の思いやりを歓迎する。自らの思いの結晶でもあるチームメイトを褒められ、自らが評価された以上に喜ぶ一乃。



 一乃もイイ奴だよね。もちろん車田さんも。一見感動的な場面なのだが、この全ての元を作った元凶の剣城の表情が、セカンドチームを見ても全然変わらなかったのはちょっと許せない(笑)。「おめーだよ!おめーが原因だよ」と言ってやりたかった。


 そして2チームに分かれ、試合形式の練習を行う。キャプテン、司令塔が初心者の天馬に入れ替わった今の雷門にとっては、こういった実戦が一番練習に適している。それが出来るのも、セカンドチームの復帰というファクターが大きい。円堂が声を掛けたにせよ、裏切り者との非難を恐れずに協力する彼らにも感謝しなければならないだろう。


 一乃と青山は、懐かしのセカンドチームの側に加入する。一乃はそこでまたキャプテンの役割を演じる。一方の雷門ファーストチーム。慣れないキャプテンマークを左腕に通し、新キャプテン・天馬が初陣に臨む。

 練習試合はセカンドチームのキックオフで開始される。指示を出すセカンドチームのキャプテンの一乃。石狩雷太(CV:四宮豪)がボールを持って切れ上がるが、倉間が見事に奪い取る。ここまで実戦を積み重ねて来た選手と、ブランクのあった選手の差だからやむを得ないだろう。

 だが一乃の指示は的確だ。倉間の行く手をすかさず遮(さえぎ)るセカンドチーム。今度は天馬がキャプテンシーを発揮する番だ。倉間に指示を出さなければならないのだが、天馬はそれが全く思いつかない。もたもたしている間に、倉間は2人がかりでボールを奪い返されてしまう。

 悔やむ天馬だったが、今は悔やんでいる暇も無い。車田に叱責され、我に帰る。狩屋が奪ったボールを錦にパスするよう指示する天馬。だがそれは一乃の指示で動いていた梨巣野ケン太にカットされてしまう。ここまでのキャプテンの能力では、完全に天馬の負けだ。

 今のプレー、逆サイドの浜野がフリーだったことを蘭丸に諭(さと)され、自らの状況判断力の至らなさを痛感する天馬。その後も、一乃と青山を除けば長い期間実戦を離れていたはずのセカンドチームが押し気味に試合を進める。サッカーとはキャプテンの能力一つで、こうも差が出るものなのだ。



 青山くん頑張るの図。セカンドチームのユニフォームがよく似合うぜ!(節子、それ褒めてない)


 自信を喪失して萎縮する天馬をものすごい怒声で叱りつける剣城(おめーだよ、おめー)。その声で我に帰る天馬だったが、その横を一乃がドリブルで駆け抜ける。石狩に渡ったボールはシュートされるが、三国のファインセーブで危うく失点を免(まぬが)れる。

 得点は奪えなかったものの、良い形で両チーム最初のチャンスを得たセカンドチームの選手たちは意気上がる。逆に、さらに落ち込んでしまう天馬。剣城は、そんな天馬をじっと見つめる(おめーだよ、おめー)。


 練習終了後、しょぼくれて帰宅の途につく天馬。一緒に帰る信助と葵はなにやらブロックサインで天馬の様子を窺(うかが)う。落ち込む天馬に声を掛けるのが憚(はばか)られたのかもしれない。だけど、ここで使っていたブロックサインの意味が分からないんだけど、分かった人います?




 謎のブロックサイン。

【追記】
 コメント欄にて9さんと 雄吉さんから、かなり信憑性の高い有効なご指摘を戴きました。このブロックサインは天馬がついたためいきの回数で、9回目、10回目という意味の様です。


 キャプテンとしての自信を喪失してしまった天馬くん。キャプテン業はまだ初日であり、今後の努力次第で技量も上がると慰める葵。確かにそうだ。最初からキャプテンが務まるなら誰も苦労はしない。神童だって、おそらく天馬の知らない苦労を積み重ねていたはずなのだ。神童は天性の素質も大いにあったと思うけど(拓人の名前に相応しく、「神のタクト」持ってるしね)。

 しかし決勝戦は目前。それに間に合わないとと焦る天馬だったが、信助が根拠なく大丈夫と気休めを言う。だがやはり根拠が無い分、天馬の落ち込みは解消しない。言葉で慰めても無駄だと悟った信助と葵は、またブロックサインで出した指の形のまま、天馬の敏感な脇腹にくすぐり攻撃を仕掛ける。



 激しく攻撃される天馬。


 くすぐったさと何故攻撃されたかよく分からない展開に、悩みを一瞬忘れた天馬。「元気出せ」という彼らなりの激励であったことを、信助と葵はいたずらっぽい笑顔で明かす。友情を感じたのか、黙り込んだ天馬を、さらなるくすぐり地獄に叩きこむ両者。容赦が無い。だがそれで笑いに包まれた3人は、明るい表情で帰宅するのだった。


 一方、兄の優一(CV:前野智昭)を病院で見舞った剣城は、部屋を出たところで、聖帝イシドの妹・豪炎寺夕香(CV:城雅子)に呼び止められる。彼女は聖帝が剣城を呼んでいることを告げに来たのだ。夕香の導きで、剣城は聖帝の元に向かう。2人のその様子を病院の看護師である冬花が目撃する。聖帝が今、剣城を呼ぶその理由は一体……? 


 そして夕香のことを思い出した冬花は、円堂に連絡する。



 連絡を受ける円堂。傍(かたわ)らには愛する妻・円堂夏未(CV:小林沙苗)が作ったと思(おぼ)しきお弁当が。ご飯に海苔で「LOVE」とか書かれていて、とても可愛く愛情がこもっている印象。なのに何故か、食の方はあまり進んでいないようだが……(笑)。


 夕香は豪炎寺=聖帝イシドの妹だ。決勝で対戦する相手校の監督でもあるイシドに、かつてはフィフスセクターのシードだった剣城が呼び出されたという事実。冬っぺからの連絡を受け、やはり些(いささ)かの心配を隠し切れない円堂。



 翌日、昨日と同様の実戦形式での練習を行う予定の雷門の一同。練習前の柔軟運動をする一同だったが、その場に剣城がやって来ていないことを円堂に告げる春奈。昨日の冬っぺからの連絡にあった剣城の動向を思う円堂だったが、そんなことは態度に示さず、笑って大丈夫と返答する。決勝戦を前に、余計な動揺をチームに与えてはならないという円堂の配慮だろう。

 剣城の位置に輝を入れ、練習試合を開始させる円堂。だが開始早々、天馬の指示はまたも的外れな結果になる。またも自信を失う天馬。


 その頃、剣城は暗いグラウンド(地下?)で、聖帝の指導の元、何かの特訓をしていた。




 ボロボロになりながら、疲労困憊(ひろうこんぱい)の剣城。イシドはそんな剣城に特訓を続けるよう命じる。


 片や雷門チーム。天馬は蘭丸に指示を出すが、やはりちぐはぐな指示で上手くいかない。自分の指示が全く機能しないことに焦燥感(しょうそうかん)を募らせる天馬。三国などの個人技で辛うじて失点を防ぐチームに、自分は全く貢献できていない。キャプテンとして自分は通用していないことに落ち込む。

 そのままその日の練習も終わる。円堂が早めの終了を告げたのは、自分に原因があるのではないかと、またも暗い表情の天馬くん。

 円堂の携帯が鳴る。相手は円堂や鬼道の前に雷門の監督を務め、現在は対フィフスセクター組織のレジスタンスで暗躍する久遠道也(CV:東地宏樹)だった。久遠は円堂に合わせたい人物がいると告げる。


 帝国学園の地下にある、レジスタンス本部を訪れる円堂と鬼道。そこで彼らを待っていたのは、これも懐かしい2人の男性だった。



 基山ヒロト(右 CV:水島大宙)と緑川リュウジ(中央 CV:小平有希)。共に元エイリア学園の選手として円堂や鬼道と戦った仲。その後、日本代表「イナズマジャパン」では仲間として世界を相手に戦う。両者ともに吉良瞳子が運営している児童養護施設「お日さま園」の出身であり、そういう意味では狩屋の先輩。


 ヒロトは吉良財閥を継ぎ、その潤沢(じゅんたく)な資金を駆使してフィフスセクターの財務状況を調査していたらしい。フィフスセクターが不正経理を行っているという証拠が掴めれば、組織を壊滅に追い込むことも不可能ではない。

 唐突な話ですまんが、殺人などに手を染めた20世紀前半のアメリカマフィアの大ボス、アル・カポネは証拠を証人もろとも消す方法で刑事訴追を免れていた。そんな彼が逮捕され失脚した理由も脱税だった。つまり強大な組織を突くには不正経理は有効な手段なのだ。

 子供の頃には掛けていなかったメガネを知的に掛け直し、フィフスセクターの犯罪を暴くことに自信を示すヒロト。緑川も自信満々に自分たちに任せて欲しい旨を円堂たちに伝える。ここで緑川が言った「天網恢恢疎にして漏らさず(てんもうかいかい そにしてもらさず)」という言葉は古代中国の老子の言葉。不正を働けば、いつか必ず捕らえられて罰を受けるという意味。ちびっこには勉強になるね。


 練習を終えた天馬は、神童の元を訪れる。病院の面会時間はもう終わろうとしていたが、天馬の真摯(しんし)な態度に心を打たれた冬花は、規定違反ながら面会を許可する。

 読書していた神童は、嬉しそうに天馬を迎える。そんな神童に天馬は頭を下げて謝罪する。天馬が無理を押してここを訪れたのは、自分がキャプテンにはなれないことを神童に告げるためだった。

 神童の進言もあってキャプテンに就任した天馬。それだけに神童の期待を裏切ってしまったことが申し訳なかったのだ。神童の胸に、これまでの天馬の姿が思い返される。これまでの天馬は、何があっても諦めないところがあった。そんな天馬だ。諦めさえしなければ、キャプテンも務まるはずだと、神童は確信していた。


 神童「天馬、お前なら出来る。俺には分かる」


 ただそれだけを言い、笑いかける神童。それだけで神童の思いが全て伝わり、天馬はこれからもキャプテンを続ける自信を得た。天馬はさっきとは全く別の意味を込めて頭を下げる。天馬は自分を認めてくれ、そして自信を取り戻してくれた神童に心から感謝して頭を下げたのだった。



 神童からのたった一言で自信を取り戻した天馬。帰宅する足取りも軽やかだ。だが入れ込み過ぎて、自宅の木枯らし荘を通り過ぎてしまった。慌てて後戻りしようとする天馬に、呼び止める声が掛かる。



 それは聖帝の下で特訓していた剣城であった。彼の特訓はまだ続いていたらしい。ユニフォーム姿でボロボロになりながら現れた剣城を気遣う天馬だったが、剣城は説明を一切省き、本題を切り出す。

 「ファイヤートルネード・ダブルトライ」「ファイヤートルネード・DD(ダブルドライブ)」という合体技を、自分と一緒に使えるよう、特訓に付き合えと促(うなが)す剣城。意味が分からないながらも、「ファイヤートルネード」という技名に反応する天馬。そう、その技は聖帝が雷門の選手だった頃、豪炎寺修也だった頃の得意としていた必殺技の名だった。



 次回に続く!



  エンディング



 今回はセカンドチームの選手たち、そして久遠父娘に豪炎寺兄妹、ヒロトに緑川と実にたくさんの登場人物が登場した。中でもストーリーの根幹をなすのは、神童の退場と円堂の再登場だろう。神童は大事には至らないらしいけど、怪我は脚だけだったの? 上記したけど、脳の深刻な病ではないかと心底心配したからさぁ。まぁ良かったと言えば良かったと言える。

 天馬のキャプテン就任はゲームだったらそうなるだろうなぁと漠然と思っていた。だって選手をスカウトして仲間を増やすのがゲームのキモなので、主人公(プレイヤー)がある程度決定権のあるキャプテンでないと難しいだろうと思っていたから。

 あと今回は剣城が影の主役で目立っていた。セカンドチームをぶちのめして引退に追い込んだのはおめーだよ。その辺の反省はともかく、今度は聖帝の指導の元、天馬と合体技を使うことになるらしい。聖帝は自分のチームと対戦する相手である天馬と剣城を鍛え、技を伝授するつもりらしい。これは聖帝の真意が、雷門勝利を期待していることは明らかだろう。


 次回はいよいよ決勝戦。この戦いの終わりに彼ら少年サッカー界に関わる全ての人たちを待つ世界は、一体どういうものなのであろうか?



 次回「決戦!アマノミカドスタジアム!!」に続く。



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