『ペルソナ4』第15話「The Long-Awaited School Trip(待ちに待った修学旅行)」の感想

 恒例のテレビアニメ『ペルソナ4』を観ての感想文、今回は第15話「The Long-Awaited School Trip(待ちに待った修学旅行)」の感想を書きたい。林間学校編に続き、学校行事的に学生生活のハイライトといえる学友たちとの旅行で、悠は彼らとどんな形で絆を築くこととなるのか?



 今後のストーリーの根幹に関わる大きなネタバレは避けていますが、少しのネタバレも観たくない方は、閲覧にご注意下さい。


  • 前回の

『ペルソナ4』第14話「A Stormy Summer Vacation 2/2(嵐の夏休み・その2)」の感想
 はこちらから。


【原作ゲームを含む関連記事】

 物語の主人公・鳴上悠(なるかみ ゆう CV:浪川大輔)が夢の中で訪れる意識下の空間、ベルベットルーム。主(あるじ)のイゴール(CV:田の中勇)と助手のマーガレット(CV:大原さやか)が、いつものように悠を迎える。

 前回の悠の八面六臂に渡る活躍の末、紡がれた絆は新たな力となって悠にもたらされる。節制・塔・死神・悪魔・隠者の5枚のタロットが一度に加わり、マーガレットのみならず、イゴールまでが驚嘆の声を上げる。そしてすでに得た力であっても、さらに絆を深めることによってその力は変化し、さらなる力の獲得に繋がるだろうと、マーガレットは妖艶な笑顔で悠に告げる。獲得し、そして極めたペルソナ能力の因果地平にて悠を待つものは、果たして何なのだろうか……。


 9月1日(木)。新学期が始まった。久しぶりの登校に、花村陽介(はなむら ようすけ CV:森久保祥太郎)は道を間違ったと軽口を叩く。里中千枝(さとなか ちえ CV:堀江由衣)、天城雪子(あまぎ ゆきこ CV:小清水亜美)を交え、夏休み中も仲良く付き合っていた友人たちと談笑しながら校門に差しかかった悠に声を掛ける一人の人物。



 それはちびっこ探偵こと、白鐘直斗(しろがね なおと CV:朴璐美)だった。よく見ると悠たちと同じ、八十神高校の制服に身を包んでいる。警察から依頼された事件は一応の解決を見たものの、天才少年探偵の呼び声高い直斗にはまだ引っかかるものがあるらしい。また詳細は明かさなかったが、家の事情もあってしばらくはここ、八十稲葉市に留まる事にしたと告げる。つまり直斗は八十神高校に転入して来たということだ。


 直斗「今日からここの1年生です。宜しく先輩方」


 彼にとっておそらく「引っかかり」の対象本命であろう悠たちに対して不敵な笑みを浮かべながら、言葉だけは慇懃に挨拶する直斗




  オープニング



 一週間後の9月8日(木)。悠たち八十神高校の一行は旅程の中にあった。高校生にとっては思い出に残る最大のイベント、修学旅行だ。案の定、こういったイベント大好きの陽介が浮かれまくる。心象風景「花」を咲き散らかせる。程度の差こそあれ、他の生徒たちも浮かれ気分なのは間違いない。



 今回も劇が進行しつつのオープニング。


 妄想を膨らませてワクワクする陽介に対し、悠は極めて冷静に修学旅行の予定が書かれたしおりを読み上げる。旅行先の高校との交流会という、ほぼ自由が利かない予定が組み込まれていることを今さら知って怒り出す陽介。この旅行の企画立案者は、お堅い生徒指導で知られる、今は亡きモロキンこと彼らの担任だった諸岡 金四郎(もろおか きんしろう CV:龍谷修武)だと千枝から聞かされ、ガッカリする陽介。


 到着した目的地は、田舎の学校である八十神高校生にとっては目も眩むような大都会であった。ただ最近まで都会暮らしをしていた元アイドルの久慈川りせ(くじかわ りせ CV:釘宮理恵)にとっては珍しくもない光景なのだろう。いつもと変わりない態度だ。

 1年生のりせがどうしてここに? 今年から八十神高校の修学旅行は1・2年生合同となったらしい。学生数の減少に伴い、2年に1回開催という形にして経費を節約するという建前。かなりご都合主義的な展開だが、学年の違うりせや巽完二(たつみ かんじ CV:関智一)が今回の話に絡むにはやむを得ない措置だと言えそう。

 全員で行動できる自由時間の際には、直斗のことも誘おうと皆に提案する雪子。転入したてで友人もいない直斗は生徒たちの喧騒と隔絶した空間に一人ぼっちで佇んでいた。孤高を志向する探偵という雰囲気の直斗らしかったが、やはりその姿はどこか寂しげだ。

 その姿に、何故か顔を赤らめる完二。彼のホモ疑惑は未だ晴れない。

 雪子の心遣いが現れた提案だったが、かつては直斗と同じく転入組だった陽介と悠にも、その気持ちが分かる。悠は直斗を見やり、雪子の意見に賛同の旨を示す。


 現地の高校との交流会。人工島の広大な土地を占める学園都市にあるその高校・月光館学園の大きさに驚愕する悠たち。ジュネス3個分というその例えが何故かツボにハマって笑いだす雪子。山の天気と雪子のツボだけはよく分からん。

 月光館学園の校長の長い話が終わり、続いて生徒会長の伏見千尋(ふしみ ちひろ CV:前田愛)が現れる。



 その美しい知的メガネ美女の登場に、それまで交流会に否定的だった陽介が一転して張り切り始める。


 陽介「俺史上、空前のメガネ美人だ……!」

 悠 「ハイカラなメガネだ!」


 悠の着眼点はどこかずれているが、褒めていることに違いは無い。

 以後の月光館学園の案内は、千尋が行うこととなる。広大な学園内を案内しながら、今回の他校生との交流が、月光館学園側にとっても初の試みだと説明する千尋

 その後、教室にて特別授業を受講する八十神高校の面々。千尋がいなくなり、さらにお勉強の時間が始まったとなっては陽介のテンションもダダ下がる。今日は1日授業が続くと聞かされ、またもガッカリするガッカリ王子。


 退屈な1日が終わり、宿泊先に向かうバスの車中でも陽介の表情は晴れない。モロキンの後を襲って悠たちのクラスの担任となった柏木典子(かしわぎ のりこ CV:生天目仁美)が何やら張り切っている。今晩の宿泊先は、彼女が手配した自信のホテルらしい。せめて宿だけは望ましいものであって欲しいと期待する陽介。彼の期待に添うモノとはどういうものなのかは分からないが。


 柏木が手配したその宿は、どう見てもラブホテルだった。趣味なのか天然なのか、安かったという理由でそこを選んだと自信満々に語る柏木に生徒たちも呆れ顔だ。修学旅行の宿泊先に、これ以上相応しくない宿も他に無いだろう。



 シーサイドシティホテル「はまぐり」。すごい名前だ。


 訝(いぶか)しがるのは悠たちも同様だが、キョトンとする千枝や雪子をさて置き、りせだけは多感なせいか顔が真っ赤になっている。基本空気読まない悠がハッキリと「ラブホ……」と言おうとするのを慌てて止める陽介。

 この場面はどう見ても陽介の方が女性に気を使う紳士の態度なのだが、何故か女子陣は悠にマイナスイメージを抱かない。主人公特権とはいえ、悠のモテ具合は度を越している(笑)。


 そこに不敵に笑うクマ一匹。

 ホテル屋上から不気味な演出を凝らして飛び降りて来るクマ(CV:山口勝平)だったが、策も無く地面に叩きつけられる。

 地面激突の痛みをごまかすように陽気にふるまいながら、クマが現れた。修学旅行先にまで押し掛けて来たクマに驚く一同。



 クマは仲間の皆が旅行に行ってしまったことが寂しくなって追いかけて来たらしい。行き先は居候相手の陽介の旅のしおりを事前確認するなど、用意周到だ。ジュネスでのアルバイト代を注ぎ込んでやって来たと涙ながらに語るクマに感化されたか、悠が褒める。

 成り行きでクマも一緒に行動することとなる。女子たちと相部屋でも良いと、何故か上から目線のクマの提案を即座に拒否る女子陣。まぁ当然ながら、男性陣と相部屋となる。


 怪しげな色合いの照明の中、ようやく一息つく女性部屋。こういった特殊なホテルには付き物のウォーターベッドに喰いつくりせ。千枝も乗ってみる。ボヨンボヨンの感触に戯れ出す2人に真面目な雪子も惹かれて乗って来る。りせがスイッチを入れるとベッドが回り始める。ウォーターベッドであり回転ベッドである仕掛けに大受けの3人。



 女子陣がキャッキャウフフ的に可愛らしく部屋を満喫する中、もう一方の男性部屋。たった一つの回転ベッドを前にして落ち着かない陽介と完二。椅子に座る悠だけは何故か悠然とグラスを傾け、この環境に早々に馴染んでいた。

 ベッドに座るという完二の提案に貞操の危機を感じた陽介は焦り始める。その意を感じた完二も大焦りでホモ疑惑を否定する。結構な修羅場が演じられる中、悠と同様に馴染んでいるクマがシャワーから出て来る。浮かれるクマは陽介と完二を伴ってベッドに倒れ込む。



 女子たちとは違い、おぞましい光景が繰り広げられる中、そんな彼らを部外者然として写メに捉える悠。クマ以外の被写体は撮影に非同意だったが。




 ここでCMアイキャッチ。夏休み中と比較して、伝達力が「カリスマ」に上がっている。ただグラフの位置が替わっていないので、これは作画側のミスと思われる。DVD版では修正されると思うけど、ツイッターの方でもお詫びが出るんじゃないかな?

【追記】この上記パラメータ「カリスマ」は前作『ペルソナ3』のパラのパロディだというご指摘を頂きました。その通りでこちらの勘違いでした。こんなところにも前作のオマージュ的な仕掛けを施していたんですね、この素敵なスタッフの皆さまは! ちくしょう、おかげで恥をかいてしまったぜ。

 翌9月9日(金)。今日は自由時間の日だ。女性陣とショッピングに出かけることとなり、浮かれるクマ。以前雪子と約束していた逆ナンが実現して喜ぶクマだったが、その後を置いてきぼりを喰らったようにとぼとぼ歩く悠たち3人がやや哀れ。クマがキレイどころを独り占めした前回のお祭りのラストシーンの再現を見ているかのようだ。

 通りがかりに街かどの大型モニターから流れるニュースは、彼らが解決した事件の話の続報を伝えていた。人格否定に繋がりかねないそれら報道に対し、その外貌から世間から否定される圧力を感じがちな完二が不快感に顔を歪める。

 そちらに気を取られている隙に、クマたちを見失ってしまう悠たち。手分けして捜索することとなる。付いて行く義理は無い訳だし、ここで彼らも自由に行動して良いと思うんだけど……陽介が言うように、よっぽど他にすることが思いつかないのだろうか。

 市街地を捜索する悠の耳に、聞き慣れた声が届く。千枝の声だった。裏通りで一人の少年を庇い、大柄な不良3人組と対峙する千枝。少年がカツアゲされそうになっているところを千枝が助けに入ったらしい。怒り出す不良に対し、臆せずに何発でも殴らせる代わりに、少年は見逃せと条件を提示する千枝。



 暴力を恐れぬ千枝のその真剣な態度に気圧された不良たちは、何もせずに立ち去って行く。少年から礼を受け、ホッとした表情を浮かべた千枝の前に、顛末を見守っていた悠が現れる。悠の背中で隠した携帯には、いつでも警察に通報できるよう110番がインプットされていた。

 広場の公園スペースのベンチに腰掛ける千枝に冷たい飲み物を差しだす悠。さっきの事態の後、動揺する千枝を落ち着かせる。千枝の正義感が引き起こした事態だったが、結果論で丸く収まったその展開は千枝にとっては向う見ずのバカげた行為に思えた。だがその勇気を悠に褒められ、嬉しくなる千枝。

 雪子との間にあった歪んだ感情から脱するため、他の人に対しても親切にし、強くありたいと願う千枝。悠も千枝を頼りにしていると言いつつ、あまり無茶はしないで欲しいとも告げる。悠から心配されているという事実を聞かされ、千枝の頬が染まる。



 旅行中のどさくさに紛れて、大したスケこましぶりを発揮する悠。原作ゲームでは恋人モードに繋がって行く展開なんだけど。


 無言で見つめ合う両者の大事な時間を寸断したのは、雪子からのメールだった。照れ隠しに慌ててその内容を読み上げる千枝。これからりせの馴染みの店に皆で出かけるので合流して欲しいという連絡だった。悠と千枝とのコミュが危うい方向に進ませないよう、雪子の女の勘が働いたのかもしれない。


 りせの行きつけの店は、DJがレコードをキュルキュルさせるような、いわゆる喧騒なクラブであった。大人なムードにテンションが上がるクマと千枝。だがそこで一行は、意外な人物と出会う。一人でカウンターに腰掛け、飲み物を飲む直斗がそこにいた。


 直斗「いいんですか、高校生がこんなところに来て?」

 りせ「そっちもでしょ!?」


 評判の店だったので来ただけだと嘯(うそぶ)く直斗。そんな直斗に一緒に楽しもうと提案する悠。その提案にはさすがに驚く直斗だったが、雪子たち他の面々も屈託なく誘いかけるのを見て、ちょっと照れながらも同意する。このシーンで初めて直斗の可愛らしい地の部分が垣間見られた。顔を赤くしているのを陽介に茶化され、むきになって反論するのがまた年相応で可愛かった。



 美女3人の誘いを受け、顔を赤らめる直斗。彼は捜査対象として悠たちを見ている面もまだあるのだけど、天才探偵と孤高を気取ってはいたものの、そこはやはり高校1年生。友達は欲しいだろうし、誘われて嬉しくなかったはずはない。


 元アイドルとして顔の利くりせが押さえたVIPルームで夕食と相成る一行。ドリンクを嗜(たしな)み、雪子の顔は早くも真っ赤だ。酔っている様にしか見えない雪子は、ガブガブ飲み始め、その狂乱ぶりに一層の拍車が掛かる。雪子を気づかいつつ、料金の心配をする千枝だったが、りせはこの店に貸しを作っていた過去があるので問題ないと告げる。

 無料の宴会ということを聞き喜ぶ陽介。その横でクマのつまらないギャグに受けまくる雪子の様子が変だ。つまらないギャグがツボに来るのは雪子のいつもの現象だが、いつもよりもっと基準が甘くなっている印象。

 今さらのように飲みものにアルコールが含有されているのではないかと疑う陽介だったが、りせは真っ赤な顔をしながらソフトドリンクを注文したと言い張る。ろれつが回らず泣きだすりせの様は、やはり酩酊状態にしか見えないのだが。

 目の前のドリンクが酒ではないかとの疑いが状況証拠的にどんどん積み重なる中、悠に問いかける完二だったが、彼はそこでその疑問に対する最終回答的なものを目の当たりにする。胸を大きくはだけ、座った目で飲み続ける悠。冷静な悠にしてその態度。

 さらに出来あがった感のあるりせが、2011年的に今さら感のある「王様ゲーム」を提案する。女王様状態のりせに割り箸で作ったくじを律義に用立てる悠。ちゃんとホスト座りで。

 最初に王様に当選したのは酔っぱらい状態のクマ。3番を引いた者に王様とのキッスを命じるが、3番がガチムチ完二らしいと目ざとく気付いたクマは対象を2番に切り替える(ホントに酔ってるのか?)。

 ただ番号の変更は認められず、ホントに酔っていたらしいクマは完二に襲いかかる。


 第2回戦、王様を引き当てたのは悠だった。ものすごいエフェクトで自らが王であることを誇示する悠。掛けんでもええメガネを掛け、ペルソナを発動せんばかりの張り切りぶりだ。



 「(俺が)キングだ……!!」


 キスより過激な要求を強硬に指示する酩酊状態の雪子とりせ。誰を相手にするのかを、何故かダーツでカッコ良く決める悠。この辺の小道具は一体どうなっているのか不明だ。

 厳正な抽選の結果、2番が王様の膝に座るという栄誉に預かる。その2番は、数少ない素面(しらふ)の女性であり、先ほどロマンスが芽生えかけた千枝だった。

 王様の命令は、絶対なのだ。




 比較参照資料


 恥を忍んで悠の膝に座った千枝だったが、酩酊状態の2人も負けてられないと、場は悠のにわかハーレム状態となる。



 陽介「お前ばっかズリいぞぉ〜っ!!」

 悠 「き……キングだからな」


 3回戦は雪子が王様、もはやくじを引くことすらしないで決めてしまう、酔っ払いのワガママ女王様。口では言えない恥ずかしいエピソードを語ることという王様ルールを、何とこれまで騒ぎを傍観していた直斗に命じる。

 嫌ならいいと気づかう陽介に対し、意外なことにあっさりと引き受ける直斗。ただしそれには条件が付帯していた。直斗が話した後、彼らに聞きたい質問に答えるというのがその条件だ。酔っ払いのりせが安請け合いで応答してしまう。

 恥ずかしい話は思いつかないとやんわりと辞しつつ、実家の白鐘家の話を語り始める直斗。探偵業は代々受け継がれる家業の様なものだという。直斗はその5代目で、現在は先代の祖父と暮らしているそうだ。両親の話が出ないところが何かを暗示しているかのようだ。

 それで話は終わりだったが、酔っ払いの雪子には恥ずかしい話として受け入れられたようだ。そして今度は直斗が質問する番だった。悠たちが事件とどう関わっているのかを聞く直斗。やはり事件に悠たちが絡んでいることに気付き、ある程度の疑いを持っていたのだ。

 素面の陽介たちは話す気が無いが、酔っ払いの雪子とりせがペラペラと話し出してしまう。「誘拐された人を助け出すためにテレビの中に入り、ペルソナでシャドウをやっつける」という100%真実を話してしまったのだが、直斗には戯言(ざれごと)と判断されたらしい。

 悠たちが話すつもりがないと見る直斗。この店はアルコール飲料を一切扱っていないことを事前に確認していたという直斗。酔ったように見える連中は、場酔いだったのだ。

 酔い潰れたように眠ってしまうクマ、雪子、りせを抱えて、どうやって帰れば良いのか途方に暮れる陽介は悠に相談するが、そこには場酔いしたもう一人の役立たずがいるだけだった。


 直斗「バカ軍団ですか?」


 翌、9月10日(土)。修学旅行最終日。その地の有名なラーメン店「はがくれ」を訪れた一行。ここも行きつけのりせの案内でやって来たらしい。その美味しさに舌鼓を打つ。アルコールを1滴も飲んでいないのに昨晩の件を全く覚えていない雪子。同様に覚えていないりせと共に、酒乱の気がありそうだ。

 覚えていないものの、何かキャラに無いおぞましい言動を働いたような気持ちで頭を押さえる雪子に、店舗側から差し入れが入る。見ると、稲葉市の中華料理店・愛家の看板娘としておなじみのクラスメイト・中村あいか(CV:悠木碧)が店員として働いていた。



 「はがくれ」はあいかにとって知り合いの店で、修行を兼ねているらしい。だが修学旅行に来てまで働くとは、見上げた商売人魂だ。はがくれ丼が増え、食べきれるかを心配する雪子だったが、クマが気を利かせて雪子のラーメンを横取りする。勝手なことをされ、怒りに燃える雪子。

 律義に今回も行動を共にしていた直斗が集合時間が近いことを一同に告げる。いとこの菜々子(ななこ CV:神田朱未)へのおみやげを考える悠。出発しようとする一行だったが、食べ過ぎでクマが動けないと泣き事を言い出す。


 雪子「この子、置き去ろう」


 クマにラーメンを奪われたことを根に持つ雪子が冷たく言い放つ。女王様の命令は、絶対だった。クマを置き去りにするにあたって、手を合わせて冥福を祈る一同。助けて欲しいというクマの叫びは、果たして女王様に聞き入れられたのだろうか?



  エンディング



 エピローグ。壁のボード一杯に貼りつけられた捜査資料及び新聞記事の切り抜きを背景に、誰かと連絡を取る直斗。取材に応じると答える彼の話相手は、そしてその話の意図は?




 以下、次回!



 一大イベントにしてバカ騒ぎイベントでもある修学旅行編。ほぼゲーム中にある展開通りだったけど、後半のクラブでの酔っぱらいイベントがイメージ強すぎて原作以上におバカな展開になっていた。悠が酔って阿部ちゃん状態になるのは完全にアニメオリジナル。

 あと隠し的な意味合いで遊びの回でもあった今回。この世界の2年前が舞台の前作『ペルソナ3』の主人公たちが在籍した高校が今回交流した月光館学園で、生徒会長の千尋はその前作の登場人物の一人。他にもはがくれ丼とかに前作のエッセンスが散りばめられていた。シリーズのファンに対するサービス的な演出だ。

 千枝ちゃんが不良と闘うイベントは本来修学旅行中のものではないのだけど、ここに放り込んできた形。これで悠の恋人設定が雪子なのか千枝なのか、分からなくなってきた(りせの可能性ももちろんあるが)。全員恋人のハーレム展開になるのかもしれない(ゲームでは本当にある)。

 オープニングやエンディングにも工夫がなされ、紹介の仕方も一筋縄では行かない感じ。すごく凝っていて、観てるだけなら楽しくて歓迎なんだけど、感想を書く場合はどうやればいいのか難しくて罪作りだ。アニメ感想ブロガー泣かせと言える。


 次回はもう解決したはずの連続殺人事件に、意外な進展が起こる。直斗がその渦中に巻き込まれる展開になるのだが、果たしてその理由とは……? 今回のエピローグが意味するものは? 次回は久しぶりにテレビの中に向かい、ペルソナでの戦闘シーンもありそう。どんなアニメやねんと言われそうな展開が続いていたし、本来の姿が観られそうだ。



 次回「Although the Case Was Closed(その事件は解決したはずだが)」に続く。



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