みんな大好き! 『どきどき魔女神判!』の感想文 【ちびっこは見ちゃ駄目だぞ!】

 前回のエントリーで人気ブログランキングに登録したのは良いのだが、ゲームジャンルで参加しているというのにゲームの情報でエントリーを挙げていない状態なのは、あまり良い状態とは思えない(前原献金問題とかな)。

 そこで過去感想文を見返してみて、「このタイミングなら挙げても良いかな?」と思えたので、今回は当方的に【ゲームクエスト】投稿作の中の黒歴史である『どきどき魔女神判!』の感想文を敢えて紹介する。

 これは余りにもあんまりな内容だったので、正直お蔵入りにするつもりだったのだけど、感想文のストックも残り少なくなってきており、勿体ないので大幅加筆修正の上で紹介する事にしたい。


甘茶さん の「どきどき魔女神判!」 (ニンテンドーDS)
不届きなゲームである
 甘茶さんは「どきどき魔女神判!」の感想。開発が発表されたとき、個人的には「なるほど、こうきたか!」と思わされたゲームでした。当然賛否はあると思いますが、ハードの機能を生かしたゲームであることは疑いのないところですね。

甘茶
不届きなゲームである(2008.12.12)
 『思いつく』事自体は大した事では無い。生きている限り、常に何か考えているのがヒトというものだ(意思の表出の有無を別にすれば、生物なら押しなべて、常に何かを考えているだろう)。そして大抵の思いつきは、当人の理性フィルターを通して、「こりゃつまらん」とか、「表現上、マズそうだ」などなど、戯言(たわごと)として処理するのが常人というものなのだが、そこにフィルターがぶっ壊れた、若しくはフィルターを意図的に無視した常人が、「戯言」を表舞台に出して来る事が稀にある。その殆どが「迷作」であるのだが、稀の二乗でコペルニクス的転回コロンブスの卵的意表を兼ね備えた「名作」、「怪作」が生じる可能性もあったりするのが、クリエイト部門、特にゲーム業界の面白いところだ。

 ……などと、いろいろ考えてるフリして、その実、邪(よこしま)なモチベーションが主なプレイ理由の本作『どきどき魔女神判!』の感想を書かせて頂く。どうすれば本作の邪悪さを誤魔化せるかと苦心したが、どうにも無理そうなので、以後は素直にプレイして思った事などを書いてみようと思う。格調高いゲーム感想サイト【ゲームクエスト】のコードに抵触しないよう、出来るだけ直截的表現は避ける所存なので、ご容赦の程をお願いしたい。


 「ペンで画像の女の子に“タッチ”する」

 画面にペンでタッチする携帯ゲーム機、ニンテンドーDSが発売された当初から、こういう発想に行き着いて、一度は頭に思い浮かべた人も少なくないのではないかと思う(そういうゲームをプレイしたいと思うかどうかはさて置き)。

 実際この手のリビドーゲームが、良い子の為のニンテンドーDS用ソフトにて頒布された理由は偏(ひとえ)にペンでタッチするという能動性、直截性、実際性を重視したが故であろう(それがこのゲームをより一層インモラルなものにしているのだけど)。誰でも思いつくアイデアであり、倫理感、羞恥心、それに厳しい事で有名な任天堂チェックなど諸々を考えると、その単純性をも省みて、夢想として引き返すのが常人なのだが、SNKプレイモアのクリエイターの皆さんは、どうやら常人では無かったらしい(超褒め言葉)。

 一応、“タッチ”する理由、大義名分の様なものは劇中語られるのではあるが、「かわいいおんなのこ(おとこのこ)がまじょかどうかをちぇっくするために、からだをさわってたしかめる」という、こんな幼児レベル並みの説得力に欠ける言い訳が通用したのだとしたら、素晴らしい。実に素晴らしい。

 言い訳したSNKプレイモアも、受け容れた(……というか、見て見ぬフリした)任天堂チェック部も、大人の仕事を果たした。グッジョブだと言わなければならないだろう。ただ同じ携帯ゲーム機を使って、大手受験産業の学習ソフトで勉強している小学生の良い子たちもいるというのに、女体画像(男体もあり)をクリックして一喜一憂していて良いのだろうかと、社会の現実に思いを馳せるに連れ、どんどん自殺衝動が高まって来る、一種危険な罪作りゲームではある。

 そういった一切合財に目をつぶり、魅力溢れる登場人物の紹介。犯人はヤス』的ネタバレ防止の為、詳細は抜きの最低限の一言つらつら説明で。



 登場人物の一覧。ちなみに主人公は左から3人目の「なり切れないチョイ悪(自称)」の「西村アクジ(CV:尾崎未來)」。左から、ルル、逆パンダ、アクジ、9歳の姿のまほ、14歳のまほ、マリア、れんげ、ゆーま、あやめ、メリー、イブ。



 身体は幼女頭脳はオッサン触れる琴線一見ゼロのナビキャラ「ルル(CV:園田ひろこ)」、一途で健気な本命発育良好桃色ツインテ髪娘「赤井まほ(CV:佐藤まさみ)」、萌え三種の神器持ち幼馴染メガネっ娘委員長「安倍マリア(CV:上田真紗子)」、レゲーオタク語尾不思議系エキセントリック・おデコ娘「小田れんげ(CV:後藤恵梨子)」、仮の姿メイド本職巫女にしてツンデレ萌え要素満載娘「御堂あやめ(CV:壱智村小真)」、包帯ヨワヨワ綾波属性腐女子もOKヘテロを超越するショタ男の娘(おとこのこ)「望月ゆーま(CV:坂田有希)」、どマニアックコスプレイヤー着ぐるみはウサギでも性格猫かぶり「綿引メリー(CV:坂田有希)」、何をしても合法フェロモンどばどばダイナマイトレーザービームまさにキラークイーン保健女医「聖夜イブ(CV:伊藤葉子)」、最初にして最後ウソだろネタバレ注意萌え萌えラスボス「聖夜ノエル(CV:伊藤葉子)」、さらにさらに……と、多岐に渡る。

 ギャルゲーム一般の文法に忠実な様でいて、その実スタンダードから微妙にスライドさせたキャラ設定(当方主観)は新味を感じて好感が持てた。どのキャラも、良い意味での“クセ”があり、とても魅力に満ちている。嫌いなキャラは無し(神判前の戦闘がキツいという意味では、メリーが鬼門的キャラだけど。見た目バカなのに強い)。そして当方の一番のお気に入りは、イブ姉さん。「何をしても合法」という事で神判するのに罪悪感が無い、という理由は単純に過ぎるであろうか。


 不届きなゲームである。
 言語道断なゲームである。

 敢えて真面目な大人の目線で語らせて貰えば、本作はこう断言せざるを得ない。ただ、不道徳であろうがこんなゲームが自由にプレイできる、表現の自由が保障された国に生まれて来て良かった。……というのは、やはりあざとく言い訳がましいかな。……困った、他に擁護するロジックが思いつかないよ。


 とにかく、当方は期待している。SNKプレイモアさんには、今後もこの方向で突っ走って行って欲しい。言うまでも無い事だが、『どき魔女2』の方は既に購入済みである。『世界樹の迷宮』の時と同様、続編を入手しつつも未プレイという状態なのだが、プレイ後には今回とはまた違った切り口で感想を書いてみたいと思っている。

 不届きなゲームの紹介だけに、文体は一部を除いて極めて真面目に書いた。

 大幅加筆というより、大幅に問題個所を削った形の再掲載。現在の文章も酷いけど、修正前のは、ハッキリ言って見せられない。よく新聞社のサイトである【ゲームクエスト】に全文掲載されたものだ。任天堂チェックよろしく、担当編集さんが甘い目で見逃してくれたのかもしれない。


 説明するまでも無いと思うけど、キャラ紹介で使った表現の補足説明。「レゲー」は「レトロゲーム」の意。「包帯ヨワヨワ綾波属性」は「新世紀エヴァンゲリオン」の綾波レイの負傷時の属性。守りたくて仕方が無くなる。「男の娘(おとこのこ)」は女装が似合う少年の事。「ダイナマイトレーザービームまさにキラークイーン」はQUEENの名曲「KILLER QUEEN」から。「身体は幼女頭脳はオッサン」は「名探偵コナン」の極端な例。



 プレイ中の画面。……何も言う事は無い。



 動画によるPV。……何も言う事は無い。

 あ、一言。ちびっこは見ちゃ駄目だからね! 今すぐPCの電源を消しなさい。



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